〜錬金釜による3分クッキング〜2
「さあやってまいりました!錬金釜クッキングのお時間です」
「よろしくお願いします」
「さあ、前回は『お鍋の蓋』と『ただの鉄の鍋蓋』を入れましたね。出来上がったようなので、何が出来たか、見ていきましょう〜!」
パカンッ!
てれてってってぇ〜♪
なんと『鉄鍋の盾』を手に入れた!
「おぉ〜!見たことない物が出来上がったぞ!」
「前の物よりも良さそうですね」
「流石は錬金釜だな!……この調子で、次もやってみようかの!」
「次は『兵士の剣』と『鉄鉱石』です!さあ、これらを入れると何ができるのか!?」
「もっと良い剣が出来そうですね」
「サクラコもそう思うかい?まあ、俺も同意見だけど。……それでは、これらを入れて。…………よし!どうやら何かできそうだね」
というわけで今回はここまで、何ができるかな?次回に続く!
第五話:砂漠といえば、ピラミッドだよね。うへ?違う?
あの日から数日。たまに一人で洞窟に行き、レベル上げとおおきづち単騎チャレンジをして過ごしていた。因みに、単騎チャレンジはあの後から三戦中二戦勝ちしてる。一回負けて死んだのでサクラコにまた叱られた。しかも、内緒で行ってたのでその日は一日中縛られて反省させられた。
それとわかったことがある。どうやら、クリアする度に宝の地図が手に入るようだ。今まで手に入れた三枚の中の一枚はトリニティにあったのでそれも行って来た。……流石に一人ではなく二人でだが。
プルプルッ
「ん?おはよう」
俺はベッドの中で寝ているそいつに声をかける。すると、布団から顔を出してそいつは出てきた。
「スラ!」
コイツの名前はスラリン、少し前、スケバンに襲われていたのを助けたら懐かれた、俺の初めての仲間モンスターだ。サクラコと一緒に助けたのもあり、彼女にもすごく懐いているよ。
あと、名付けは俺である。
「すわぁ〜」
抜けた声で欠伸のようなものをするスラリンを見て、その可愛さにニヤける。
「眠いか?でも、そろそろご飯だからな、行くぞ」
そう言って俺はスラリンに手を向けると、スラリンは飛び上がり、俺の肩に乗った。そこそこに大きいが意外と軽く、乗られても全く重みを感じなかった。
しばらく廊下を歩き、ダイニングへと入ると既にサクラコがそこにいた。
「おはようございます、ルイ、スラリン」
「あぁ、おはよう」
「スラー!」
すると、スラリンはサクラコに向かって飛び上がって肩に乗っかると冷んやりと冷たいその体を擦り付ける。この……うらやゲフンゲフン!!そのスキンシップは頂けないぞ!!……そんなつぶらな瞳されても――可愛すぎる!もう許しちゃうよこんなの!
「ふふふ。この子は本当に可愛いですね」
既にサクラコもこの子の愛嬌にご執心である。わかるよ、わかる。飼ってみてわかったけど可愛いのよ。もはや、ペット飼うのと同じ感覚だ。……ドラクエ5の主人公ってこんな気持ちだったのかな?
その後、俺たちは席に着き朝食を食べた。スラリンは雑食でなんでも食べるので好き嫌いなく出された物を食べていた。
「ルイの今日の予定は?」
「そのことなんだけどさ……そろそろ新しいところに行こうと思うんだ」
ここ数日は、レベルを上げるため奮闘した。スラリンも連れていくのでこの子も育てる必要もあったし、蘇生魔法があるかも、覚えるかもわからない。どちらにしろ、強くしといて損は無いのでどっちみちやることに変わりはない。
「そうですか……お早いのですね」
「行くっていっても三日後だけどねぇ。旅の準備もあるしまだ猶予はあるよ」
「では、今日は買い物ですか?」
「そんなところかな?」
「私もご一緒したかったのですが……今日はお祈りの日で。……残念です」
「まあそんな日もあるさ」
その後はなんてことない会話をして俺たちはお互いの用事をしに出掛けるのだった。
□□□
今日も聖堂に向かい、シスターとして御祈りをした日の午後の時間。私は一人ベンチで座っていました。
「もう…………ですか」
思えば、波乱な二週間だった。
私が聖堂の前で見つけた時、なぜこんなところで寝ているのかわからず思わず声を掛けました。ですが、彼の姿を見て私は驚いた。ヘイローが無く、背中に棒と木の板を持った、キヴォトスでは稀に見ない私たちと似た姿をした男性だった。
最初は少し警戒していましたが、なにやら事情がありそうで私はそれを放っておく事ができず、話を聞きました。思えば、それがルイとの始まりでしたね。
そこから私の提案で一緒に住み始めて、彼は年下ですが、同年代の友人がいない私にはとても新鮮な事で毎日が楽しい日々でした。
ですが、ルイが与えたのはそれだけではなく……とても、辛いものを味わいもしました。
今では、それに慣れてしまった自分がいることに恐ろしさと愚かさを感じています。
「彼のあの癖は、どうすれば治るのでしょうか」
自分を顧みないことはしないでほしい。死を身近に感じないでほしい。死に慣れないでほしい。あなたが与えられた力は、そんなことのためのものでは無いはずなのですから。
「あの〜……すいません、どうされましたか?」
色々と考えていると、不意に声を掛けられた。私と同じシスター服を着た黒髪の子だった。
「あ……えっとぉ」
「申し遅れました。こうして話すのは初めてですよね?…… こんばんは、私は若葉ヒナタと申します」
「こんばんは、シスターヒナタ。私は歌住サクラコと言います」
「よろしくお願いします。シスターサクラコ。それで、サクラコさんは何を呟いていたのですか?」
「……えーっと」
どうしましょう。流石に彼の特性のことを話しても信じてもらえるかどうか。その前に、死んでも生き返るということ自体、目にしなければ信じられないことです。流石にそんなことを気軽に話すわけにもいきませんし……心苦しいですが。ここは嘘をついてなにかアドバイスをもらいましょう。
「……実は、少し前から私の家で住まわせている男の人がいるのですが」
「男ですか?」
「はい。その人は外から来た人でとても優しく一緒に居て楽しい人なのですが。ここキヴォトスを見たいということで、三日後には行ってしまうんです」
「ですが、彼は優しすぎるのか時折自分を顧みないところがあり、見ている側としてはいつ倒れてしまうか気が気でなく……そんな彼が心配で。私に何かできることはないかと、悩んでいまして」
「その方は、とても真面目な人なんですね。そうですね〜。……では、御守りなんて如何でしょうか?」
「御守り……でしょうか?」
「はい!旅のご無事を願った、御守りです」
確かに……これならば私の思いを繋ぐ事ができるし、これで私の言葉を思い出してくれるかもしれない。
どうにか、それがルイの悪い癖になってしまわないように……必ず帰ってくるように、そんな願いを込めて送ろう。
「ありがとうございます、シスターヒナタ!」
「……いえ、私なんかでお役に立てたのなら、それで私は本望ですから」
「この御礼は、必ずお返しいたします。それでは私、急ぎますので!また聖堂でお会いしましょ〜!」
そう言いながら、足早にその場を後にするのでした。途中、後ろから「あわわわわわ」という声が聞こえてきたが、眼中になかった私はそのまま聖堂の方へと戻るのでした。
「…………そ、そういえばサクラコ様。先ほど、男の人って言っていたような……」
「えっ!?ええぇ!!?お、男の人を!いいい家に!?あわわ!あわわわわわわ……!!!!」
と、後から気付いたヒナタは、サクラコの同棲していたという事実に気付き、顔を赤くしてその事実に困惑したのだった。
□□□三日後
諸々の準備も終わり、ついにその日はやって来た。
「忘れ物などは、ございませんか?」
「うん。大丈夫だよ。モンスター退治で手に入れたお金のお陰でまだ余裕があるしね。あ、そうそう。前出してくれたお香のお金とかは少しずつ返していくので……」
「ふふふ。律儀ですね……気にされなくていいのに」
「俺の性分なもんで」と軽口のように返す。
「最初は、どこに行くのですか?」
「ん〜……アビドスかな」
「アビドスですか。あそこには、砂漠の他に目立ったものはないと聞きましたが」
まあ、実際目立ったものはないな。いや待て?もしかしたら柴関ラーメンがあるかもしれないぞ?それだけでも行く価値は十分あるな。
「何もないって事はないと思うけど……まあ気になったからさ」
「でも大丈夫ですか?砂漠で遭難とかしませんよね?」
「しないよ…………多分」
「そこは確信を持ってほしかったのですが」
「大丈夫大丈夫!死なないから!本当に!……恐らくは」
自分でも確信を持っては言える自信はなかった。
もう、しょうがないと思うんだ。砂漠って広いからね。正直、遭難はあり得るからしないとは言い切れないんだよな。方向感覚が無くなれば、脱水症状になるまで彷徨って最悪死ぬだろうね。死ぬのはもちろん怖いが、俺の目的の為にはそこは致し方ないとも思っていた。
「大丈夫!あれから俺も強くなったし、そう簡単には死なないよ!それにほら、スラリンも一緒だし」
「スラー!」
「……そうですね。そろそろ私も、あなたを信頼するべきでしょう」
「……ルイ」
すると、サクラコが俺の手を取る。
「旅のご無事を願って、こちらを……」
サクラコが俺の手を開き、その中に十字架のついたネックレスを手渡した。金属の金製のものだが、キラキラしておらず渋さを感じるものだった。
「……これは?」
「……その、どうにかあなたの旅のご無事を祈りたくて……こちらは御守りです」
「なるほど……サクラコらしくていいね。ありがとう、大事にする」
「良かったぁ」
俺はネックレスを首に付ける。十字架は流石に厨二かとも思ったが、そこまで主張の無い小さいものだったからかそこまで目立っていないデザインだった。
今の俺の旅コーデとも合っていていいね。
あ、因みに俺の旅コーデは、白のインナーシャツの上に紺のベストで剣や盾をかけるベルト。下は動き易いグレーのデニムで靴はブーツにした。これから砂漠に行くので比較的動きやすくしている。それと、肩には緑のバッグを掛けていて、頭には白のバンダナを巻いてます。どうだ?現代版旅人って感じしない?……しないか?えっダサい?……う〜ん、そんなことないと思うけどな。
「私のいる組織には、こんな教えがございます」
そんな前置きを置いて、サクラコは唐突に語り出した。
「『隣人を自分のように愛しなさい』……と。言葉にあるように、自分の身近にいる人を自分のように愛せという言葉です。ですが、あなたの場合は自分を大事にしません。……ですから、あなたも隣人にするように自分にも優しくしてほしいのです。その御守りには、その願いも込めています……なので」
「もう、死なないでくださいね」
「…………わかった。頑張るよ」
その言葉に俺は少し黙って……そして、そう返した。
「では、お気を付けて……ルイに恩寵があらんことを……」
「うん。いってきます!」「スラ!」
こうして俺たちは、サクラコに見送られながらトリニティを出発した。
「スラ」
ふと、肩にいるスラリンを見ると、なにやら呆れたような目でこちらを見る。
「……なんだよ?」
なぜ俺をそんな目で見る?
と、スラリンに心根を見破られてるとも知らずにため息を吐くスラリンに疑問符を浮かべる。一旦スラリンを無視して、サクラコと次会うのはいつかな〜……と片隅で考えながら、俺はまずD.U.を目指すのだった。
□□□???
電車に乗り街に入った後、腹ごしらえを済ましてから、俺は改めて電車に乗りアビドスを目指した。
――次は、アビドス西区前〜、アビドス西区前〜。
「おぉ、ここで降りなきゃな」
誰もいない電車の中、一人呟いて電車を出る。
駅を出ると、辺り一面が砂で広がっていた。
「これは……ゲームで見るよりも酷いな」
風で砂粒が舞い、砂煙が遠くの景色をかき消す。
これは……降りる駅を間違えたかもな。砂漠に詳しいわけでは無いが、この風の強さは嵐が来るような気がする。幸い建物の近くなので吹いても避難はできそうだがいつまでもそうというわけにはいかない。
「早めにアビドス高校に行かなくては」
なぜ俺がこんなにも急いでいるのか。
まず、ここに来た目的としてここが一番優先的にどうにかしなきゃならない場所だからだ。原作では、ここの生徒会長……確かユメ先輩だったか。その人がなんらかの理由で死亡している。俺は始発点クリアまでしか行ってないから、経緯や死因をよくは知らない。でも、最初期からホシノの先輩の事は示唆されていたし、その先輩と何かしらあったのは軽く想像できる……それをホシノは後悔して生きていた。
……だからこそだ。理由が何かは知らないが同じ子供であるユメが死ぬ世界なんて、そんなの納得できないしそれでホシノの人生を歪ませるなんてあってほしくない。だから、阻止するんだ。そうすれば、ホシノが本編みたいな行動をしなくなるかもしれないし、そうなれば黒服の計画もオジャンだぜ!
「はぁ……はぁ」
う〜〜〜ん、それにしても。
「あっっっっちぃぃ〜〜〜〜」「すらぁ〜〜〜……」
今の時刻は午後14時頃、とんでもなく暑い。サンサンと照る太陽がよく当たる時間。暑いのは当然のことだった。一応体を覆えるブランケット(寝巻き用)があるのでそれを頭から被っているが、それでもマジで暑い。直射しないだけマシだ。スラリンも俺の背中に隠れている。スライムはほぼ水分だから蒸発して消えそうである。
「……お?」
適当に歩いていると建物が密集した所が見えた。あの感じは多分街だな、行ってみよう。
見えた街に向けて早足で向かう。
……しかし、その途中で妙な物を見つけてしまった。
「……ん?あれって……」
ふと、目についた三角形のシンボルを見て、思わず凝視した。はて?アビドスにあんなの合ったか?
「……確かめる必要があるな」
俺は街の方向から外れた先にあるそれに近づく。
すると、それらの輪郭がハッキリとしてくる。
「こ、これは……?」
なんと、そこにあったのはピラミッドの先端が顔を出していた。ご丁寧に入口は見えるところにあり、その奥からはなにやら嫌な瘴気が流れていた。
「間違いない……これは」
宝の地図の洞窟……だろうな。にしても、洞窟ではなくピラミッド……か。内装はどうなってるんだ?ピラミッドが埋まった感じになってるのかはたまたランダムな広さのマップが広がってるのか。……というか。
「誰が開けた……?」
これがあるということは、誰かが地図を持っていてここに来たということだが。問題はその見つけた人だ。砂に着いた足跡を見る……数的には二人か?でも、動物のような足音もあるな……とにかく、止まっている場合ではない。誰が入ったにしろ助けに行かねば。
「にしても二人か。……まさかな」
一ミリの嫌な予想が頭に浮かぶが顔を横に振って払い先に進むのだった。
□□□一方その頃
「ひぃん!ごめんねホシノちゃん!」
「先輩は後ろに!コイツらは私が!!」
黄色いレンガで囲まれた遺跡を進んでいた二人と一匹は、ユメが持ってきた宝の地図の場所に向かい、その中を探索していた。
時は数時間前……。子猫を救った後、バツ印の場所についた彼女らは、その場所を掘ってみようとした瞬間、その近くの地面に触れるとバツ印の位置に立体三角錐形の小さな建物が現れた。
ホシノは直感的に嫌な気配を感じつつも、何かありそうな雰囲気にワクワクしていた。それでも、嫌なものの気配は濃く、警戒が先に来ていた。
ユメはというと、そのあまりにも摩訶不思議な物に奇跡を感じていた。神様からの贈り物的な何かを考えていたのだ。……そして。
「ホシノちゃん行ってみよー!きっと何かあるよ!絶対に!何かあるよこれは!」
ユメは楽しそうに、まるで遊園地のお化け屋敷に入りたがる怖いもの知らずな子供のように。
「その何かが、危険なものの可能性もあるでしょう。もう雰囲気からしてそうでしょうこれは」
「そんなことないと思うけどなぁ〜。私は行くべきだと思うよ?ゲームでやったんだけど、こういうのは大体、宝箱があって……すっごく良いものが眠ってるんだよ!」
「それはゲームだからでしょ!今はゲームではなく現実の話をしているんです!逸らさないでください!」
「ひぃん!でもでも……!」
と、どう説得しようかとユメがアタフタと悩んでいると。
「にゃぁ……」
子猫がその洞窟に向かって歩き出し、勝手に進み出し、中に入っていた。
「全く先輩は、もう少し危機感というものを……あれ?」
そこでホシノは気付いた。あの豹柄の子猫……ユメ先輩が名付けた『ゲレゲレ』という子が、目を離した隙にいなくなっていたのだ。
「先輩?ゲレゲレはどこに?」
「え?ゲレちゃんならここに……あれ?いない!!?」
ユメもようやく気付き、その行方を探した。幸い、足跡が残っており行き先がわかったが、その足跡の続く場所が問題で、先ほどの小さなピラミッドの入り口に続いていた。
「あのっ!あーーもう!追いかけますよ先輩!」
「えっ!!?あ……うん!」
そうして、なし崩し的に二人は洞窟に入ることになったのだった。ナイスファインプレーと心の中で親指を立てるユメに、ホシノは気付かなかった。
中に入ってしばらく進むと。
「あっ!いた!」
角を曲がった所でゲレゲレを見つけることができた。
「……?あれは……」
ふと、ゲレゲレの目の前にいる大きな影に目がいった。二人はその影に、驚愕した。
「え?え?え?!」
「うへ!?な、なんですかアレは……!」
その前にいたのは、蝶の幼虫を人サイズまで大きくした様な赤い何かの生物だった。二人はその圧倒的な存在感に放心していた。なぜなら、それは二人にとって初めて見る物で大きさも相まってビビってしまっていた。
「ガルルルルル!!」
ゲレゲレの唸り声を出し、目の前の生物を全力で威嚇する。その声に、ハッとして意識を戻し、気持ちを切り替え銃を取り出す。
[きひゃぁー!]
奇妙な奇声を上げる人サイズの赤幼虫こと『かえんムカデ』は彼女たちを睨みつける。
先手は……先に動いたホシノの散弾銃によって、勝負の火蓋は切られた。
先手を喰らった赤幼虫は、SGの一撃によりすぐ倒れた。……意外とあっさり勝負がついてしまった。
「ふぅ〜なんですかコイツ。無駄にビビらせてきて、この程度ですか」
「……に、にゃぁ???」
あまりのあっさりさにゲレゲレは目を点にする。
そこでゲレゲレは理解した。この群れの強者はホシノで、これに勝つのは無理だろうという事を。
「っ!!……ガウ!」
ふと、鼻を鳴らしたゲレゲレは奥から香る異臭に気付き、倒れた虫のその先にいるそいつらに対して威嚇する。ゲレゲレの反応にホシノはさっきので察した。
「まだなにかいるのですか?」
「凄いよゲレちゃん!」
すぐに臨戦体制を取る二人。またきても倒せば良いと考えて。だが、次の瞬間。その余裕の空気は一瞬で絶望に変わった。
奥の影から姿が露わになっていき、気配の正体が出てくる。だが、それは一匹だけではなかった。
「えっ……」
「ひぃん!?」
最初に見えたのは、緑の体色をした大きな蟹。簡単に骨を折れるほどの力を感じさせるハサミをカチカチと鳴らしている。その後ろからは、全身を白い包帯で覆ったミイラのような目を黄色に光らせた人間?と、先程倒したかえんムカデが、各々四〜五体ずつと一斉に目の前に現れた。
「……いや、いやいやいやこれは!?」
「多過ぎるよぉ!?」
ホシノであっても、強さを計り知れない奴等をまとめて相手取るなど鬼畜の所業であった。
「逃げましょうユメ先輩!」
ホシノの声を合図に咄嗟に逃げ出した彼女達だったが、ユメがずっこけてしまったために、回り込まれて逃げ場を失ってしまった。
「くっ!囲まれました」
「ひぃん!ごめんねホシノちゃん!」
こうなったらもう、やるしかない。せめて逃走経路だけでも確保しなくては。とホシノは意を決して前に出る。
「先輩は後ろに、コイツらは私が……!」
ホシノは、自身の愛銃『Eye_of_Horus』に弾を込め、向ける。
全身包帯の『ミイラ男』が近寄り腕を振り上げる。
ホシノは確実に仕留めるべく、間合に入った瞬間を狙って、引き金を引く。
瞬間、銃が発射されたのと同時に、背後から回転した刃が飛来した。その刃は私たちの事など見向きもせず多数の怪物達を攻撃する。一度弧を描くとそのまま跳ね返るようにホシノ達の横を通り過ぎ、いつの間にか背後には男がそれをキャッチする。
白いバンダナを頭に巻いた、ホシノよりも若干身長の低い少年は、少し焦った顔をして言う。
「大丈夫か?」
優しくも少し幼さの残る低めの声音が響く。
「ピンチぽかったから、助けに入らせてもらったけど。怪我は無い?」
と二人に尋ねる少年。肩の上には、頭の尖った青いゼリーの謎生物が顔を出す。
突然助太刀に現れたヘイローを持たず銃を使わず、ブーメランで戦う謎の男に、少女達はただ呆然としたのだった。
高評価、感想、ここすき、などよろしくお願いします!励みになります!
洞窟のBGMはドラクエ3のピラミッドを脳内再生してください。
ベビパンの名前は、ボロンゴ、チロル、ゲレゲレで迷ってましたが。ユメが名付けそうなものを選びました。
現在のルイのレベル。
レベル5 →レベル8
HP=49→63 +14
MP=22→38 +16
力 =19→25 +6
早さ=16→20 +4
守り=18→20 +2
運良=10→12 +2
??=8→9 +1
攻魔=10→21 +11
回魔=16→25 +9
・メラ、キアリーを習得 スキルポイント+16p
○ルイの装備
・ブーメラン、おおきづち
・鉄鍋の盾
・うろこのよろい
・木の帽子、バンダナ
・祈りのロザリオ
見た目。本編の説明通り。
・特技
火炎斬り、回し蹴り、跳び膝蹴り
・呪文
ホイミ、キアリー、メラ
○装備
・ブーメラン 攻撃力19
敵全体を攻撃できる序盤の楽ちんアイテム。序盤にしては、他の武器よりもずば抜けて高い攻撃力で雑魚敵を一掃できる優れ物。新しい地図の洞窟で探索中に見つけた。
・うろこのよろい 守備力15
何らかの生物の鱗を張り合わせて作られた鎧。しかし、いったいなんの鱗からは判明していない。だが、しっかりと頑丈で比較的誰でも装備しやすい……はず。
・木の帽子 守備力10
木から作られた少し不恰好な兜みたいな帽子。それでもしっかりと硬い。しかし、銃を余裕で貫通されるのでキヴォトスでは雑魚。
○新装備
・鉄鍋の盾 守備力12
前の鉄鍋の蓋よりも加工の精度が良いのか、防御力が上がっている。火炎と吹雪のダメージを15%削減する。
・祈りのロザリオ 守備力9
サクラコの祈りが籠った想いのロザリオ。毒、呪いマヒをかかりにくくなる[耐性25%]道具として使うと、祈りが届くかも……。
過去アビドス編の後、次なる冒険が見たいか?
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そのまま本編〈前に○○○○編をやる〉
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○○○○編やらずに本編
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過去ミレニアム編 幕間程度
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過去ゲヘナ編 プロット無し
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過去百鬼夜行編 プロット無し
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過去山海経編 プロット無し