紅魔館についに現れたレミリアの兄と名乗るシノムラ。そこで咲夜からどっちにしても死ぬ選択を突きつけられた!どうなるのか!そしてシノムラのある行動にスカーレット姉妹はドン引きする……
十六夜咲夜「——お嬢様の兄?戯言を。お嬢様に兄がいるなんて話、聞いたことがございません。さあ、お選びください。戯言を言ったことを悔やみながら死ぬか、私に殺されるか」
シノムラ「嘘じゃないんだけどな〜」
十六夜咲夜「…………いい加減にしなさいっ!!(ナイフを投げる)」
昨夜の投げたナイフを簡単にキャッチするシノムラ
レミリア「騒がしいわね、咲夜。一体何を騒いでるの?」
十六夜咲夜「お騒がせして申し訳ございません、お嬢様。実はお嬢様の兄と名乗る不審な人物が来ておりまして」
レミリア「ふぅん?一体どこの誰が私の兄を名乗………え…」
レミリアはシノムラを見ると顔を綻ばせ駆け寄る
レミリア「シノムラお兄様!」
シノムラの胸に顔を埋める。声が震えていた。
レミリア「……遅い。どれだけ待たせれば気が済むのよ、お兄様。」
廊下の奥から走ってくるフランドール・スカーレット
フラン「なんかお兄様の匂いがする〜!お兄様帰ってきて…あ、やっぱり帰ってきてる!」
レミリアの反対側からフランは抱きつく
フラン「シノムラお兄様……ずっと、ずっと会いたかった……!」
咲夜は掴んでいたナイフをぽとりと床に落とす。目を見開いたまま固まっていた。
十六夜咲夜「お、お嬢様方……その方は本当に……?」
レミリアは顔を上げ、涙の跡を拭いもせず咲夜を睨む。
レミリア「咲夜。私の兄に刃を向けたわね?」
さっと顔を青ざめる咲夜
十六夜咲夜「も、申し訳ございません!知らぬこととはいえ——!」
美鈴は口をぽかんと開けたまま立ち尽くしている
紅美鈴「え……えぇ!? 本当にお兄さんだったんですか!?」
シノムラ「……最初からそうだと言っているだろう……」
美鈴は冷や汗をダラダラと流しながらなんとも頭を下げる
紅美鈴「す、すみませんすみません!てっきり不審者かと……!」
フラン「ふぅーん?美鈴、私のお兄様に横柄な態度取ったんだ〜?」
レミリアはシノムラから離れスッと表情を変える
レミリア「……まあいいわ。美鈴、今回は許してあげるわ。何年も音沙汰なしで帰ってくれば、知らない顔だと思うのも無理はないわ。」
咲夜は美鈴に小声で話す
十六夜咲夜「ねえ、美鈴。あなた、あの吸血鬼が本当にお嬢様方の兄だと思ってる?」
紅美鈴「いいえ。絶対嘘ですよ。あれ。お嬢様方は強い催眠魔法にかかっているのでは?」
十六夜咲夜「ええ、絶対そうよ。お嬢様方を誑かすなんて絶対に許さないわ。」
シノムラは普通に気づく。というかレミリアにもフランにも丸聞こえだ
シノムラ「…………へぇ。(レミリアとフランを手で制して)面白いから現状維持でいいよ」
レミリア「…お兄様がそういうなら…」
フラン「………(すごく不服そう)えーお兄様、あの二人失礼なんだけど〜それをほっとくの?」
シノムラ「面白そうだし。何より私より弱い存在が…必死に抗う姿を見ると…ゾクゾクする…いつ真実を知るのかっていうことを考えると…」
レミリア「うわ……(引)」
フラン「キッショ。(引)」
シノムラ「引くな、お前ら。頼むから引くなよ」
レミリア「(咳払いをして)それじゃ、これからの紅魔館の方針を決めるわよ。咲夜、パチェを呼んできて」
十六夜咲夜「(姿勢を正して)かしこまりました、お嬢様。」
咲夜はパチュリーを呼びに行く
シノムラ「(フランにコソコソと)パチェって誰?なんか喘息になってそうな魔法使いだね」
フラン「(笑いを堪えながら)……パチュリー・ノーレッジのことだよ。あ、お兄様が旅に出てから紅魔館に来てたからお兄様は知らないか。ほら大図書館あるでしょ?そこに住み着いたお姉様の友達よ」
シノムラ「ふーん。魔法使いという予想は合っていたか」
フラン「喘息っていう予想も正解だよ!」
レミリア「(咳払いをする)お兄様?いくらお兄様といえども、私の友人を揶揄うのはやめてちょうだい」
シノムラ「ん?ああ、悪い悪い。………どうしたんだい、美鈴?さっきから私の顔を凝視してるけど何かついてるのかな?」
紅美鈴「(心の中:やばい!?もしかしてバレた…!?いやここは誤魔化そう…)…い、いえ。その…シノムラ様はなんで長い間帰ってきてなかったのですか?」
シノムラ「え?旅に出ていたからだよ?」
紅美鈴「そうじゃなくて、なんで旅に出ていたのかということです!」
シノムラ「ああ、そっち?それはね………」