TS転生人外ロリ、厭世魔法少女の使い魔になる   作:蓋然性生存戦略

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気が向いたので新作でも


TS転生人外ロリ、使い魔になる

とりあえずな?

俺はどうかと思うわけ。

いきなり地球が滅びましたなんて言われても、実感が湧かないのよ。

いやまあ、それは百歩譲っていいとしよう。

問題は『とりあえずボクが元凶です。事故です、信じてください』とあの世っぽい所で出てきやがった黒髪巨乳ロリの神様っぽい女だ。

 

おい、事故で地球が滅んで堪るか。

そう思って問い詰めたところ、こいつも死にかけたりといろいろ苦労してそうだなってのは分かった。

とんでもない悪の天才科学者が地球を身代わりにしたというのはにわかには信じられないが、このロリが本当に忌々しい顔をしながら語っていたので多分本当なんだろう。

これが演技なら俺は騙されてやってもいい。

 

なにはともあれ、2025年、俺は地球が滅んだ際に死んだ。

これは確定した事実だ。

まあ、死んでしまったものは仕方がない。

お詫びに何かしてくれるというのであれば、無碍にもできない。

 

「まあ取れる選択肢は、そう多くはない。神様モドキであって神様じゃないからね、できることはそんなに多くないんだ」

「じゃあ、何ができるってんだ」

「選択肢その1。普通に輪廻転生の輪を潜って、全てまっさらな状態で次の人生を歩む。これは特に何か望みがない場合の選択肢だね」

「おう」

「で、選択肢その2。アルスガルという星で、記憶を持ったままニューゲーム。さらなる特典も付けちゃおう」

「ほ~う?」

 

まあ、よくあるパターンというか。

ネット小説でよく見かけるタイプのアレだ。

 

「ちなみに、そのアルスガルってのはどんな星だ?」

「年代による」

「年代によるのか」

 

年代によるってなんだ?

 

「ヒロ〇カみたいな時代もあれば、地球と大して変わらない時代もあるし、よくある魔法少女もののネット小説みたいな時代もあるんだよね」

「なあ、その星本当に大丈夫か?」

「いやぁ、かれこれ1000年近く見守って来たけど、なんか何とかなってるから大丈夫」

「不安しかねえよ」

 

何なんだその星は……。

 

「まあ、年代を選んで射出できるから安心したまえよ」

「そこじゃねえよ心配してるのは」

「いやなら輪廻の輪に還っとく?ちなみに一番のおすすめだったりする」

「その心は」

「ボクの仕事が楽になる」

「シバくぞこら」

 

まあ、強くてニューゲームができるというのであれば、俺はやりたいことがある。

 

「はぁ……まあいい。ちなみに興味本位で聞くが魔法少女的な年代でTS転生人外ロリになることはできるか?」

「中々業が深いねキミ。可能だと言ったらどうする?」

「やるに決まってんだろ」

「気に入った。どんなタイプが好みだい?」

「色素と幸が薄そうな儚げ人外ロリ。人外要素が前面に出てるとなお良い」

「任せな、そういう仕事は大好きだ」

 

というわけで、俺は転生したんだが。

 

「……ここ、どこ?」

 

気が付けば、一面廃墟な荒廃した場所に立っていた。

何を言ってるか分からねーと思うが以下略。

まあ、人外として転生するとなると、普通に生まれるわけにはいかないのだろう、きっと。

とはいえ廃墟は勘弁してほしい。

鏡が無いから自分の顔が分からない。

あと、地味に言動矯正ツールがインストールされてるのはなに?

イメージを壊さないようにってか?

ありがたいな?

 

とりあえずどっかに鏡でも無いもんかな。

神様っぽい女が事前に見せてくれたデザは覚えているが、それはそれとして本当にそうなっているのかは確認したい。

ちゃんと純白色な長髪の135㎝くらいの骨ドラゴンロリにしてくれただろうか。

などと思っていると、目の前に何か出て来た。

小包……?

 

『手鏡とその体の使い方を同梱してある。チュートリアルだと思ってくれたまえ』

 

至れり尽くせりだな。

さて、手鏡からだ。

自分を確認する。

勿論、完璧だ。

幸薄そうなAPP18の顔、足元まであるなっがい白髪、大事なところは骨で隠れてるうっすい体!!

側頭部から生えてる角と、仮面か兜のようにちょこんと乗っかってる頭蓋骨、そして骨だけになった翼!!

最高だな!!

 

まあ、外見は指定したが、能力に関してはノータッチだったので神モドキロリにお任せなんだが。

 

『搭載した特殊能力は大まか分けて三つ。

 ひとつ。骨の生成と操作能力。厳密にはカルシウムを生成操作する能力なんだけど、分かりやすく言えば骨を自在に操れる能力だ。

 ふたつめ。再生能力。書いて字の通りだね。エネルギーさえあれば無限に再生することができる。疑似的な不死だ。

 みっつめ。飛行能力。ぶっちゃけこれはオマケなんだけど、1時間程度なら連続飛行が可能だ。緊急用だと思ってくれたまえ。

 ちなみに、独断と偏見で五感以外の基礎身体能力は人間と大差ないレベルにしたのであしからず』

 

なるほど?

ひとつめの能力、これサ〇アでは……?

そのうち硬質化とかできそうだな。

それはともかく。

使い方などは読んだ時点で直感的に分かるようになっていた。

すげーなおい。

だから俺はもう空を飛べるわけなんだが……。

 

遠くから何か音が聞こえた。

距離は……1㎞くらいか?

戦っているような音がする。

ちょっと行ってみるか。

俺の希望通り、魔法少女とかがいる年代だろうし。

ちょうど魔法少女と何かが戦ってるかもしれん。

うっひょー、オラワクワクすっぞ!!

 

などと物見遊山気分で行ったのが悪かった。

 

「なに、新手?」

「どうかな」

「まあ、殺せばいいか」

「やめておいた方がいい。お互いのためにならない」

「それを決めるのはお前じゃない」

 

黒ドレス衣装の悪堕ち魔法少女(暫定)に惨殺されている魔物先輩の姿を見つけてしまった。

しかも言動矯正ツールのせいでディスコミュニケーション!!

マズいな?よく考えなくてもマズいな?

 

「仕方ない、か」

 

仕方ないので迎撃するっきゃない。

だって怖いもん、あの武器大鎌だもん、命を刈り取る形をしてるもん。

 

「骸よ」

「ふぅん?力だけは中々のものね」

 

うっそでしょ、アレでパワーファイターかよ。

骨で作った巨大剣の薙ぎ払いを受け止められた。

鎌で押さえながらこっちに直進して来る。

いやー!!こないでー!!

こちとら喧嘩とかあんまりしたことない一般人が中身なのよー!!

ふぎゅ。

 

「……お粗末ね。生まれたばかり?その割には知能が高いみたいだけど。能力頼りだったのかしら」

「……っ」

 

あ、だめ、首がへし折れる。

なんだこの女!首掴んで片手で持ち上げるとかゴリラかよ!!

ジタバタ、うん、だめそう。

マジか~転生して早々死ぬか。

そうか~~……。

 

「……なぃ」

「なに」

「し、にたく……な……」

「……チッ」

 

あふん。

何か知らんけど助かった。

しにかけた、ほんまに死にかけた。

息してる?できてる?生きてるって素晴らしーーー!!

いや、そもそも再生能力があるから死なないのでは?

あせったー!よかったー!!

でも殺され続けたら死ぬんだよな。

白旗上げとこ……。

 

「……魔物の割には人間臭いわね。特異個体かしら」

「げほっ、げほっ……」

「……まあいいわ。ちょうどいいと言えばちょうど良いのかしら」

「ぃ……?」

「お前、私の使い魔になりなさい」

 

……へ?

どういう展開っすかぁ!?

 

 

 


 

 

 

突然だが、このアルスガルという星の現状を語ろうと思う。

まず前提として、元々は地球と大差ない環境だったらしい。

それが約200年ほど前、異能力者とやらが現れ始めて、異能社会へと変遷していく。

加えて100年ほど前、世界各地に次元の歪みとやらが発生。

要するにダンジョンが発生し、同時に魔法少女が発生。

一体どういうこっちゃという感じだが、神様曰く『概念的には神話時代っぽいんだよね、アルスガル。だから神秘パワーと現代ミームパワーが混ざって大変なことになっちゃってるみたい』とのこと。

マジかよ現代サイテーだな。

でまあ、色々とあって人類の生存権が縮小されたり拡大したり、魔法少女の活動が合法化したりと、なんやかんやあって今に至るらしい。

 

で。

 

魔法少女のお仕事は主に魔物退治。

個々人によって程度はあれど、戦うことがお仕事だ。

中にはアイドル業もいるらしいが。

その中でも魔物退治のプロフェッショナルオブプロフェッショナルが、転生直後に遭遇した魔法少女であり、俺の主人となる存在、魔法少女《エンドロール》である。

 

ということは、後ほど知ったのだが。

 

「《エンドロール》さん。任務、お疲れ様です。そちらの魔物は?」

「使い魔にする。手続きよろしく」

「あ、はい……え!?魔人級を使い魔に!?」

「何か文句でもある?」

「い、いえ……しかし前例がなく……」

「知ったこっちゃないわよ。サッサとして」

「は、はい……」

 

なんか魔法っぽいのをされ、小脇に抱えられて人里へ。

抵抗する気力もわかないので大人しくしている。

だってこいつつえーんだもん。

フィジカルゴリラがよ……。

 

「お前」

「なに」

「翼とか角とかしまえないの?邪魔」

「しらない」

「はぁ……」

 

できるかできないかで言えば、わからないと答えるほかない。

だってチュートリアルに書いてなかったからな!

まあ、やろうと思えばできるかもしれんが、必要性は今のところ感じていない。

 

「まあいいわ、どうせ世間と関わることもないでしょう」

「どうして?」

「私が嫌いだからよ」

 

そして主人も必要性を感じていないようだ。

厭世家か何かなのか?

なんというかいろいろと複雑な感情を抱えていそうな小娘である。

何もかもどうでもいいし嫌いだし面倒くさいが、かといって死ぬ度胸もない自分が心底嫌い、みたいな。

俺の心理学ロールは50あるんだ、心底信用できねえ数字だな。

まあ、当たらずとも遠からずな気もするが。

 

「とりあえず、アジトに帰るわよ」

「わかった」

 

主人が開いてくれたワームホールっぽいのを潜って、俺は主人のアジトに足を踏み入れた。

 

こぎれいな場所だ。

必要最低限のものしかないが、かといって殺風景というわけでもない。

機能美と呼ぶに相応しい、センスの結果がそこにはあった。

主人は近くのソファにどっかりと座り、変身を解除した。

銀髪赤目喪服ドレス美少女から、黒髪黒目の地味眼鏡美少女になった。

おうこら二度おいしいは反則だろ。

 

「で、お前はどこまで常識ってやつを知ってるの?前提として。言葉が話せるのだから、それなりに知識はあるんでしょう?」

「人としての常識は、ひととおり?」

「そのかっこしてて人としての常識を語られると目を疑うわね」

 

あとその口が悪いのはどうにかならないものだろうか。

割とザクザク心に刺さってるぞ。

いいだろカッコについては、こちとら人外やぞ。

 

「常識があるんなら服を着て頂戴。金は余るほどあるから特注でも工面してあげるわ」

「ありがとう?」

「あと、お前がいた場所、どういう場所か知ってるかしら?」

「しらない」

「旧オート禁足地、この世界で一番危険な場所よ。私の狩場でもあるわ」

「そうなんだ。で、なんでわたしを使い魔にしたの?」

「別に、特別な理由なんてないわよ。仕事を楽にしたかっただけ。でも躾の労力なんてかけたくないし、私とチームを組めるほどの魔法少女はいない。だからお前はちょうどよかったの」

「……躾が必要なくてそれなりに力があって、万が一があっても自分で簡単に制圧できるから?」

「そういうこと」

「……そう」

 

まあ一応、納得しておこう。

実際簡単に制圧されたしな……。

 

「まあ、主人になる以上、お世話はしてあげる。人間と同じ食事でいいかしら」

「たぶん、だいじょうぶ」

「手続きが終わり次第、お前も私と一緒に戦ってもらうから」

「わかった」

 

ほかのやつがどれだけ強いかわからないけど、そうなってしまった以上は仕方ないのだろう。

使い魔人生、頑張るとするか……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なーんて身構えて一か月!!

何もねえ!!

こちとら身構えたってのにさ!!

 

「……仕事、まだ?」

「この前の仕事でしばらく暮らしていけるだけの報酬貰ったから働く必要が無いのよ。あとお前の認可が下りてない」

「……もしかして、社会不適合者?」

「なんとでも言えば?お前の存在よりは社会に適合してるわよ、()()()

「外見的特徴を揶揄するのは良くないと思う、()()()

 

一か月、一か月もの間、地獄の特訓祭りだよ!!

セラフが、魔法少女《エンドロール》が最強の魔法少女ということは分かった。

基本的に高難度高額報酬の任務しかしないので基本的に暇なのも分かった。

呼び名がないと困るので名前も貰ったし、教えてもらった。

だがそれ以外は何もない。

この二度美味しい美少女は、貯蓄が無くならないと仕事しない性質(たち)らしい。

全く、困ったご主人様だ。

決めた、俺はこの困ったちゃんな魔法少女の世話をしてやらねばならぬ。

なんかご飯もかなりテキトーなので正してやらねばならぬ。

まずは携帯端末の入手からだな……ク〇クパッドみたいなので調べて料理を作ってやろう……。

 

「セラフ、携帯ちょうだい」

「いるの?」

「要る。セラフの食事は不健康。私はともかく、セラフは良くない」

「余計なお世話」

「あと普通に娯楽が欲しい。訓練以外何もない。暇」

「……とことん人間臭いわね、お前。数日待ってなさい」

 

わーい、携帯端末ゲットだ!!

なんだかんだで要望には甘いご主人のこと、俺は嫌いじゃないよ。

 

 

余談だが、俺はなぜか言葉も通じるし文字も読める。

これが神様パワーか……。

 

 

 


 

 

 

魔法少女《エンドロール》。

魔物退治を生業としている、魔法少女最強の存在。

彼女は決して誰とも組まず、誰とも馴れ合わず、されど世界の魔物討伐数において、2位とクアドラプルスコアをつけて1位に君臨する怪物。

それが私。

 

別に、最強になりたくてなったわけではない。

ただ漫然と戦って、勝って、勝ち続けて。

気付けばそんな地位にいた。

才能があると言われれば、きっとそうなのだろう。

誰も並び立てないと言われれば、それは事実だ。

弱い魔法少女を並べたところで、私の邪魔になるだけ。

だから私は今まで一人で勝ち続けて来たし、これからもそうだと思っていた。

 

けれど。

 

 

「なに、新手?」

「どうかな」

 

私の本能が囁いている。

眼前の魔人級の魔物は、きっと私を満足させるに足る存在だと。

私に、いつかきっと、届きうる存在だと。

 

理性は言う。

何をばかなと。

この魔物からは、強者としての振る舞いが足りない。

事実、戦ってみれば、能力だけの弱者だった。

 

本能と理性、それらを脳内で天秤にかけ、揺らいだ私の中で、本能は言い返した。

能力は立派なのだから、あとは磨けばモノになると。

他ならない最強たるこの私が、防御を必要としたのだと。

 

ああ、理性は認めてしまう。

当然の帰結だからだ。

戦いは素人だというのであれば、鍛えれば良いだけの話だ。

能力自体はあるのだから、あとは技術だけなのだと。

その理屈と合理を認めてしまった。

 

「し、にたく……な……」

 

だから、私はこの魔人を、彼女を自分の使い魔にした。

死を恐れないはずの魔物のくせに、死にたくないとのたまう魔人を。

 

「お前、私の使い魔になりなさい」

 

自分の後釜にしようと、考えた。

尤も、どこまでも人間臭いので、私の拠点にモノが増えて行ったのだけは、困ったものだけど。

まあ、少しくらいは良いだろう。

この拠点も、直にエスカのものになるのだから。




・異能力者
先天的に特殊能力を持ってる人
世界人口の4割くらい

・魔法少女
後天的に特殊能力を授かった変身能力者
変身したら少女になる謎現象なだけで、無能力者かつ条件を満たせば老若男女を問わない

・魔物
どこからともなく現れるのと、次元の歪みから出てくるのの2種類がある
最近の研究では「異能そのものが生物の形を取った存在なのでは?」と言われている

・次元の歪み
ようするにダンジョン
ダンジョンだが、攻略しても歪みが消えるだけで特にうまみは無い
ほっといて定期的に魔物を間引いた方が儲かる
けどほっとき過ぎるとスタンピードが起きる
起きた結果が主人公エスカちゃんがスポーンした廃墟群
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