TS転生人外ロリ、厭世魔法少女の使い魔になる   作:蓋然性生存戦略

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私がこよなく愛するクソゲーのランクマッチが始まってしまいました……。
楽しめるようになると楽しいんですけどね、楽しめるまでが長いというクソゲー。
なお他にも問題はある。


TS転生人外ロリ、魔王と化す

よく分からないが。

あんまりよくない状況だというのは理解している。

イマトクソウケンとやらがどんな組織かは知らんが、暴走したというあたりロクでもないだろう。

 

「暴走の方向性は?」

「魔王の影響を受けている可能性のある私とエスカちゃんの確保です」

「よし、殺す」

 

ご主人~、引き金が軽いよ~~。

まだ未遂なんだからもうちょっと待つべkピカッなんだ今の光!?

 

「セラフ!!」

 

俺は咄嗟にご主人にタックルをかまし、伏せさせた。

今のご主人は変身していない。

今のがもし、銃撃が行われたことによるマズルフラッシュだった場合、銃なんぞで狙うべきは変身していないご主人だ。

 

案の定、窓ガラスを突き破って何かが飛来する。

俺のとっさの判断が無ければ、それが突き刺さっていた先はご主人だっただろう。

ま、俺に突き刺さったんですけどね!!

 

「っ……!」

 

ちっ、肉体強度は人間並みでしかない俺の身体だ。

しっかり痛い。

だが、この程度は再生力にものを言わせれば無傷に等しい。

 

「セラフ、変身して、襲撃」

「……分かった」

 

射手の位置は見えた。

ここから東に500。

朝日を背に構えた狙撃手が一人。

逃げられると思うなよ。

カウンタースナイプしてやる。

オラァ!!

 

ふん、逃げられたか。

まあ、今の一連の動きを見て逃げないのなら三流も良い所だ。

だがお前の反応はもう捉えてる。

お前が骨を持つ有機生命体である限り、500m離れた程度で俺から逃げられると思うなよ。

とりあえず手足をズタズタにしてから止血しておこうか。

あらよっと。

 

「エスカ、下手人は?」

「無力化は終わってる。セラフが襲われた以上、私も加減しない」

 

ご主人狙われて未遂だからと静観できるほど俺は仏じゃねえ!

ぶちのめすぞコラァ!

 

「方角は?」

「東500、手足をズタズタにして止血してある。反応は動いてない」

 

任せろ、止血くらいならいくらでもしてやる。

ご主人の尋問(可能な限り穏やかな表現)に答えなければお前は無限に苦しむことになるだろう……。

と、思いましたが。

 

「セラフ、囲まれてる。骨の気配が多い」

「へぇ?良い度胸ね」

 

既に変身済みのご主人。

臨戦態勢かつ治癒済みの俺。

常在戦場サツマソウルのヴェスちゃん。

この3人を相手に喧嘩を売るとはね。

ただ、気になるのが一つ。

 

「気を付けて。多分人間の骨じゃない」

「なるほど……今回、裏で繋がってたのは異魔特捜研ってわけね」

 

恐らく人間ではない気配。

推定魔物、もしくは魔人。

ご主人は獰猛な笑みを浮かべて殺戮モードに入った。

色々な意味でドキドキするからやめてね、その顔、すき。

 

「エスカ」

「確認してないけど」

「人じゃないなら合法よ」

「分かった」

 

じゃあ、殺すね。

骨を有している存在が、俺に敵うと思うなよ。

これが通らなかったのはご主人と魔王だけだ。

 

というか目で見なくても分かるようになったな。

なんか成長してねーか俺?

まあ良い、ご主人の敵は皆殺しじゃあ!!

 

「《白骸柩(びゃくがいきゅう)呪爆奏葬(じゅばくそうそう)》」

 

死ぬがよい!!チュドーン!!

へっ、きたねえ花火だぜ。

見えてないけど。

生命活動は恐らく停止しただろう。

再生持ちだったとして、骨にも影響があるはずだ。

それが感じられないということは、そういうコト(相手はだいたい死ん)だ。

ま、ひとつだけ動いてるのがいるんですけどね。

デカいなコイツ。

 

「で?本命はどれかしら」

「あっち」

「ヴェス、エブラナに連絡して。異魔特捜研潰すって」

「了解です」

 

どちらか言えばアウトロー。

それでもいい。

晩年穏やかになんて贅沢は言わないさ。

今の幸せを守り続ける、それでいいんだ。

 

「プランは、いつだったかヴェスを確保する時と同じで良いわよね」

「良いと思う」

「蛮族じゃないんですから……と言いたいところですが、どうやらそうも言ってられないようですね」

 

全員殺して証拠提出、イッツジャスティス。

 

「で、アレが本命?」

「うわー、しぶとそうですね」

「実際しぶとい。念入りに粉々にしたのに再生してる」

「プラナリアかなんか混ぜ込んだのかしらね」

「これ制御から外れたらどうするつもりなんでしょう」

「さぁ?対策はあるんじゃない?無かったらただのバカ」

 

そして、唯一生き残ったソイツ。

骨はあるが、関節がとにかく多い。

なんだおめぇ、マッハ突きでもすんのか?

ま、デカいからおやつというか。

 

「いくら再生しても私の前じゃ無意味じゃない?」

「そうね。磔にして嬲り殺しにすればいいだけだしね」

「エスカちゃんも先輩も、一線超えると物騒なのはなんなんです?」

 

相手が物騒なんだから相応に返さないと。

ねえ?

というわけではい、お前"ら"サンドバッグな。

イキテカエレルトオモウナヨ。

 

 

 


 

 

 

「お、お前ら、何をしているのか分かっているのかァ!?」

「害獣駆除」

「私たちは人類の明日のためにっ」

「しらない」

 

ぐしゃり。

潰れていく、生命の頭蓋。

セラフ、エスカ、ヴェスの3名による襲撃を受けた異魔特捜研本部。

警備員として多くの異能力者や魔物がいたが、それら全てを血の海に沈められ、残るは無力な研究者だけ。

 

その組織の始まりは、決して悪意に満ちたものではなかった。

魔物というものを研究し、魔人が発生する条件を解明し、そのメカニズムにまで手が及んでいた。

それは、人類のため。

脅威を是としなければならないほどの莫大な資源を、より安全にしたいがためだった。

 

それが狂いだしたのは、魔王が接触してから。

それは取引だった。

魔王は、イレギュラーが欲しかった。

神にすら届きうる、そんなイレギュラーの肉体が。

研究者たちは、知識が欲しかった。

魔物というものの存在の究明に至る知識が。

 

故に。

魔王の、あらゆる生命を魔物に組み替えてしまう力。

その力を測定し、メカニズムを研究し。

その完成形として人を、正確に言えば人だったモノを人工的に魔人へと生まれ変わらせる成果が産まれた。

そう、ヴェスである。

 

とはいえ、これは魔王も想定していたことではない。

欲しかったのはイレギュラーたる《エンドロール》のみであり、そのために対価を差し出しただけに過ぎない。

厄介な相手である《ヴェスペルベル》が復活するのは、想定外の極みである。

 

そして、異魔特捜研も想定していなかったのがもう一つ。

《エンドロール》という少女が、懐に引き入れた存在をどれだけ大切に思うか。

それを測り損ねた。

 

結果として、ダミーとして運用していた施設は全滅。

機材は崩壊、研究資料もバックアップを除き全て燃やされ、動けば露見して本丸まで追いつめられる。

そんなところまで来ていた。

 

だが、ここで強硬手段に出なければならない事態が発生した。

ウロヴォロスの消滅である。

これにより、研究対象が消滅。

ヴェスも奪還された状態であり、資料があるとはいえ新たなサンプルが確保できないのは問題であった。

 

だからこそ、欲しかった。

本来の条件で発生したとは考えられないエスカと、唯一の成功例の被検体のヴェス。

この2人さえいれば、研究は進められる。

そんな淡い希望のもと、《エンドロール》たるセラフを始末し、2人をどうにか確保しようとした。

 

が、そもそもの話として。

 

ぶっちゃけエスカが庇わなくてもセラフは死ななかった。

これはエスカもヴェスも知らない事だが、セラフは死に瀕する攻撃を受ける時、自動的に変身して防ぐ魔法を常時纏っている。

3年前、裏切られた時から、人間不信になったセラフは、そういった魔法を用意するようになっていた。

緊急変身魔法と名付けられたそれは、相応に消耗するため、発動しないに越したことはないが、しかし死ぬことはない。

この展開は必然的に発生していた。

 

何が悪かったかと言えば、タイミングが悪かった。

そうとしか言いようがない。

 

不安定な状態だったエスカの怒りが、爆発してしまったのだから。

そう。

本丸の命のほとんどを奪ったのは、エスカだったのである。

 

 

 


 

 

 

「アハ、アハハハ、アハハハハハハハハハハ!!」

 

鳴り響く哄笑。

少し、冷静になるべきだったかもしれない。

異魔特捜研を潰しに来たのは良い。

問題は、潰し方の苛烈さが、私よりもエスカの方が上回り始めたことだ。

魔物も魔人も人間も関係ない。

歯向かうものは皆殺し。

それ自体は良い。

ただ、ただ。

笑っている。

(わら)って(わら)って嘲笑(わら)い続けている。

いくら私が鈍いと言っても、流石に分かる。

エスカを止めないと。

 

「エスカ」

「なに、セらフ」

「遊び過ぎよ。必要最低限に収めてちょうだい」

「……わカった」

 

といっても、皆殺しには変わらない。

エスカが怒りのままに甚振るのを止めるだけ。

慈悲ではない。

ただ、エスカが戻れなくなるのを防ぎたいだけ。

それだけだ。

 

「先輩」

「分かってる」

「いくらエブラナさんでも庇ってくれませんよ」

「分かってる……っ」

 

エスカは気づいているだろうか。

敵の血肉に塗れるその姿に、真白な身体を汚す、鮮やかな紅に。

 

「……これで全部。セラフ、終わったよ」

「……ええ、よくやったわ」

 

不覚にも。

真白に紅を引いたエスカが、綺麗だと思ってしまった。

 

「帰ったらシャワーで身体を流して来なさい。血で汚れてるわよ」

「ん……」

 

目に正気の色は戻っている。

良かった。

心の底から安堵した気がする。

 

「さ、取るもの取ったら帰りましょう。こんなところに長居するものじゃないわ」

「セラフ……?」

 

これ以上、エスカがどこかに行かないように、抱き抱える。

血で汚れても構わない。

どうせ魔法少女の衣装は変身するたびに洗浄される。

 

「どうしたの……?」

「なんでもないわ」

 

私が……私が抑止力になり続けないといけない。

この小さな新たな魔王を、抑え得る力に。

力の振るい方を、間違わせないようにしないといけない。

でないと、本当にエスカは、独りになってしまう。

私でさえも、見捨てなければならない事態にならないように。

 

「《エンドロール》さん」

「わかってるわ。でも私がいる。そもそも私しか止められない。わかるでしょ」

「ですが……」

 

そして、組織を潰したあと。

大量の証拠を叩きつけてまた暗躍。

今度はエスカとヴェスも連れて。

 

「……ごめんなさい」

「人と同じ、私と同じ」

「そう、ですね……いくつかの倫理テストを実施して、それからああすれば……多分いけます」

 

そして、エブラナと一緒にエスカの処遇について協議。

異魔特捜研での虐殺の詳細は、しっかりと記録されている。

まあ、監視カメラがないわけではない。

エスカの所業はバレている。

今後は、エスカも危険視されることだろう。

それがどういう影響を及ぼすかは、測りかねるが。

 

「《エンドロール》さんはもとより、エスカさんを新たな魔王として対策を検討する派閥もいます。お気をつけて……」

 

いい影響ではないのは、確かだった。




・魔王エスカ
怒りのあまり進化(暴走)したTS転生人外ロリ魔王。
状態としては超サイヤ人2でセル相手に舐めプした悟飯ちゃん。
ここからビースト化する可能性があるってマ?

ご主人が大好き(まだLIKE)。
もはや見ずとも感じられるようになり、対策なしで突っ込めば全身潰れたトマトになることが確定した。
今のところ耐えられたのはご主人と魔王ウロヴォロスだけ。
それ未満の存在は全て塵芥。
なんだこいつ足切り性能高過ぎだろ。
弱点として、同じ『神の落胤』には通用しないというものを抱えているが、同じ時代に神の落胤は誕生しない(デデドン)

・セラフ
エスカが魔王化したので心労が増え始めたご主人。
奔走する羽目になったのでクソボケレベルが上がる。
エスカが言うこと聞いてくれるのでまだ大丈夫と思っているがその理由をちゃんと理解していないのでそのうち痛い目を見る。

・ヴェス
エスカとセラフの関係を一番良い席で見て一番いい空気吸ってる奴。
LIKEがLOVEに変わった時、こいつはセラフよりもエスカを応援する。

・異魔特捜研
魔王に狂わされたかなしき……いうほどかなしいか?
自業自得では?倫理観どこ行った。
やっぱ研究者ってカスですよ(ヘイトスピーチ

・エブラナ
ご主人と一緒に胃痛を抱えてくれるようになった人。
100%味方、得難い友人になれるひと。
すごく有能、自責の念で魔法少女協会にいるだけの人。
こいつの実力ならもっと上を目指せる。
枠としてはテリトリア。
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