ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVSゴーストコンサート : missing Songs ユニバースライダー大戦 作:ボルメテウスさん
白い廊下で二つの影が弾けた。
「行くぞ!」
ゴジュウポーラーが先に踏み込んだ。ボクシングスタイルの構えから一歩踏み出し、瞬時に間合いを詰める。氷の左腕が、BLACKの腹部へ向けて突き出された。
(速い…!)
BLACKは反射的にガードを上げる。けれど、ゴジュウポーラーの拳はガードの隙間を縫って腹へ突き刺さった。
ドンッ!
重い衝撃がBLACKの体を揺らす。ゴジュウポーラーは間を置かず右ストレートを叩き込んだ。
「くっ…!」
BLACKは上体を逸らし、拳をかわす。けれどゴジュウポーラーは止まらない。右、左、右と連打が続く。
ドンッ、ドンッ、ドンッ!
三発のパンチがBLACKの胸部装甲を叩く。火花が散りBLACKの体が後退する。
「どうした、BLACK! その程度か!」
ゴジュウポーラーは笑った。氷の左腕が冷気を放ちながら、再び拳を構える。
「お前、ボクシングの経験者か!」
BLACKは歯を食いしばりながら応戦する。右フックを放つが、ゴジュウポーラーはそれを左腕で弾き、逆に右アッパーを叩き込む。
ズドンッ!
下から突き上げる一撃がBLACKの顎を捉える。ヘルメットが仰け反り、足元がふらつく。
「先代ゴジュウウルフの格闘術を舐めるなよ!」
ゴジュウポーラーは踏み込みながらボディブローを三連発で叩き込んだ。BLACKの腹部に重い衝撃が響き、体が折れる。
「ぐっ…!」
「まだまだ行くぞ!」
ゴジュウポーラーの勢いは止まらない。左ジャブ、右ストレート、左フック。次々と繰り出される拳がBLACKの防御を崩していく。BLACKはガードする手が追いつかず、次第に押されていった。
「くそっ…!」
BLACKは焦った。このままでは押し切られる。格闘術では、この男には勝てない。
(なら…!)
BLACKは意識を集中させた。周囲の空気、照明の光、廊下の壁面から発せられる微かなエネルギー。それら全てが、BLACKの体へと吸い込まれていく。
「何!?」
ゴジュウポーラーが驚きの声を上げた。BLACKの体を包む黒いオーラが、急激に膨れ上がったからだ。
『シャドーチャージ』
BLACKの低い声が響く。黒いオーラがさらに濃くなり、体全体を覆う。
「エネルギー吸収…!?」
ゴジュウポーラーは足を止めた。BLACKの気配が変わった。先ほどまでと同じ男なのに、まるで別人のように重く、暗い。
「お前、何を…」
『答える義理はねぇ』
BLACKが踏み込んだ。先ほどとは比べものにならない速さ。ゴジュウポーラーはガードを間に合わせるが。
ズドンッ!
重い衝撃が腕に伝わる。ガードごと、ゴジュウポーラーの体が浮き上がった。
「なっ…!」
「まだだ!」
BLACKの追撃が来る。右フック、左フック、右アッパー。吸収したエネルギーを乗せた連打が、ゴジュウポーラーのガードを叩き潰していく。
ドンッ、ドンッ、ドンッ!
「ぐうっ…!」
ゴジュウポーラーは堪えた。けれど、BLACKの拳は重い。さっきまでとは比べものにならない破壊力だ。
「これで終わりだ!」
BLACKが叫び、回し蹴りを放った。黒い脚が、ゴジュウポーラーの腹部を捉える。
「ぐはっ!」
ゴジュウポーラーの体が宙を舞った。白い廊下を滑り、壁に叩きつけられる。
ドガンッ!
壁が凹み、瓦礫が散る。ゴジュウポーラーは壁にもたれかかり、息を荒げた。
「くそ…!」
「終わりか?」
BLACKがゆっくりと近づいてくる。黒いオーラが、なおも揺らめいている。
「そんな簡単に…終わらせるかよ…!」
ゴジュウポーラーはゆっくりと立ち上がった。氷の左腕が、かすかに震えている。けれど、その瞳は衰えていない。
「…いいだろう。とっておき、使わせてもらうぞ」
ゴジュウポーラーはグーデバーンを握りしめた。白い拳型の装備が、低い唸りを上げる。
「とっておきだと?」
「ああ。お前が楽しめる相手にしてやるよ…!」
ゴジュウポーラーは拳を打ち合わせた。氷の左腕と右拳がぶつかり合い、冷たい音が廊下に響く。
「来い、BLACK。ここからが本番だ」