ポケットモンスター ハートブレイク   作:黒影時空

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第20話「イベルタル降臨」

 

 全てが憎い……破壊したい。

 そんな恨み辛みのパワーが全身に生き渡り全てを壊しそうな衝動に駆られる。

 しかし……ダークオーラが渡っているといってもゾロア、キリキザンにはまだ少し及ばない上に、ハリルの中で諦めの境地に入ろうとしていた。

 自分はなんてついてなかったんだ、なんて無駄な人生だったんだ……と、頑張ることすら無駄に感じてしまう。

 

(父さん……俺の人生なんだったんだろう、何処で間違えたんだ?)

 

 何が悪かったのか、強いて言えば運命が悪かった。

 グレートガベルではなくリーフカンパニーがBHSを始めてしまったこと、リョウガが完全なるBURSTの真実を得る過程でガントルのBURSTハートを得られなかったこと。

 ……()()()()()()()()()()()()()()()()

 リョウガの巡り合わせが変わったことでハリルもまた変われなかった。

 

 ハリルはキャロラを掴んでさらに深海へと沈んでいき、ほのおタイプの力は海では全く効力を発揮しないので思った以上にしぶとい上に力が強くなるハリルの手でもがき始める。

 だが、暴れすぎたことで海の中で格好の餌。

 目が光る……ダークオーラを受けて凶暴になったサメハダーやキバニアの群れがハリル達に迫る、まさかこの後自分たちは……キャロラは恐怖でもがくがハリルは離さない。

 

「えっ やだ やだ こんなところでこんなのいや ハリルゆるして わたしまだこんなところで まだわたしはぜんぜんっ」

 

「なんだ……やっぱり死にたくないのか、キャロラ」

 

「ゆるしてくださいっ ゆるしてっ」

 

 生命の危機が迫り、頼みの綱のエンブオーもここでは役に立たない、水の底で窒息しそうになるのも忘れてハリルに命乞いをするキャロラ……その時手が離されて、キャロラは大急ぎでBURSTを解除し、死に物狂いで光の射す方へ泳いでいく……。

 

 

 それが、キャロラが見たハリルの最後の姿だった。

 しかし不思議なことに……食われたわけではない、どんなに泳いでも海が赤く染まらない、かといってサメハダー達がこっちに迫ってくるようには見えない。

 命からがら完全に荒れ果てたダブルパークの砂浜に流れ着くが、自分にはここから逃げ出す手段がない……というところでヒルグレイツの姿が。

 

「ひ……ヒルグレイツ、どうしよう、ハリルが……」

 

 しかしヒルグレイツは答えない、キャロラが近付いてみるとまるで人の形をした看板が倒れるようにパタリと勢いで地面に張り付く、死んではいないようだが眠ってもいない……まるでBURSTハートに封印されたポケモンのようだ。

 しかも、BURSTハートを持っていない……考えられる最悪の想像、BURST中に巻き込まれてウルガモスのBURSTハートに人格が入り込んだ。

 

「い……いや……」

 

 違う、それよりも最悪な物が見えた……本物のウルガモスが飛んでいる、あのポケモンは極めて珍しく、砂漠でしか見かけない特別な存在……ヒルグレイツが持っていたのは人工的なものではない。

 イベルタルは死を招くが、言い返せば命は死という過程を通って巡る、生きてはいないものは新しい命を受けて生まれ変わる……BURSTハートの中の命が無いウルガモスは生まれ変わったのだ、ちょうどすぐ近く……身体となってくれた依代に生まれ変わるように。

 

 考えてみればおかしな話だ、BURST戦士が増えるとイベルタルの寿命が縮んで繭に入りハートが増えていく、圧倒的な力でどんな命も奪うのにポケモンが絶滅していない、対となるゼルネアスの力がそれだけ優れているのもあるがそれだけでは説明しきれない。

 結果的に減ってはいない、ポケモンは石のなかで輪廻転生を繰り返していただけだった。

 

「まさかBURST戦士って……ポケモンと融合するんじゃなくて……命を失ったポケモンの代わりになるために……?」

 

 

 フロードの手で明らかになっていく真実、まさかハリルもこの後何かに『生まれ変わり』、自分のエンブオーが力を貸しているのは……?

 

「あの……」

 

「っ……」

 

 人に声をかけられる……それは、あれだけ傷ついていたのが嘘のように五体満足で歩いているクランの姿、しかしクランの雰囲気は変わっており凍傷などは全く存在せず猫背のようになっている……それはまるで二本足で歩くことに慣れてないようで支えが必要なような……それでいて、身体に重みを感じているような。

 

「……せんせーを見てません? いや、えっと……こんな感じの私みたいなヒトではあるといいますか、今私そのもの……というのは変な話で……」

 

 もはや言葉も出なかった、ポケモンを捕まえる以上ポケモンについて多少は調べている、だから理解したキャロラの脳は一瞬で『恐怖』と『末路』を理解して持っていたエンブオーのBURSTハートを海目掛けて投げ飛ばし、腰が抜けて砂が袖の中に入り込んでもこの場から離れたくて泣きながら逃げる。

 

 ──あの『赤い目』には覚えがある。

 

 自分はグレートガベルになれば新しい幸せが得られると思っていた、でも違う。

 悪の組織で人権が維持されるなんて呑気なことを考えていたのが子供らしく甘い考えだった。

 こんな崩れかけた島でどこまで逃げ切れるか分からない、しかしどこまても、どこまでも見えなくなるまで逃げていき……クランらしき人物は一人残され……ラズ達が大急ぎの速さで彼のもとに。

 

「クランさん……クランさん! どうしたんですか急に走り出して、まだ怪我してるのに……」

 

「……クラン? ああ、もしかしてせんせーのお友達、見るからにせんせーが好きそうな人ですし……えっと、今どういう状況なのか聞きたくて」

 

「……」

 

 ラズとベリーからすれば怪我しているところをウォーグルが連れてきて、直したかと思えばイベルタルが目覚めて闇のオーラが島全体を埋め尽くした途端にどこかて行ってしまったとかなりおかしなことだが……どうやらそれで終わらずラズはあまりの変貌に困っていたが、ベリーは……ポケモンの心を読める彼女はすぐに理解する、それの正体を。

 

「……ラズ、これは逆なの、今までと」

 

「逆って……ま、まさか、この方はクランさんの相棒の……フシギソウ!?」

 

「はい! 私はせんせーのかわいいフシギソウです!」

 

 

 ……これまでのBURST戦士とは真逆、ポケモンと人の融合ではなく人とポケモンの融合。

 ハートで命を失ったフシギソウは蘇った、今度はイベルタルがクランの魂を消し去ってその器にフシギソウを宿すことで……。

 

 ──

 イベルタルの降臨に伴い、ダブルパークから放たれた赤黒い光柱は物理的に空を貫き、巨大な風穴を開けていた。

 そこから発生する圧倒的な吸引力は、周囲の瓦礫や海水を容赦なく天空の亀裂へと吸い上げていく。

 

「きゃあああっ!?」

 

 ゼルネアスの眠る場所へ急行していたミルトも例外ではなかった、イベルタルの放つ禍々しいオーラに巻き込まれ足が地面から離れる。

 身体の自由は全く効かず、まるで見えない巨大な手に掴み上げられたかのように彼女は上空の風穴へと一直線に引きずり込まれていく。

 

 視界の端では引き剥がされた大地の破片や、破壊された施設の残骸が共に空へと昇っていくのが見えた。

 このままあの裂けた空の穴に吸い込まれれば、どうなるか分からない……。恐怖がミルトの全身を縛り付けた、その時だった。

 

「バルァッ!!」

 

 荒れ狂う暴風を切り裂くように力強い鳴き声が響いた。

 ミルトのお馴染みの相棒、バルジーナだ。

 通常ならば、バルジーナの特性で抑えられるとあってもこれほどまでに乱れた天候と異常な引力の中では飛行など不可能に近い。

 しかし、バルジーナはイベルタルと同じ『あく』タイプ。イベルタルが放つ『ダークオーラ』の恩恵を無意識のうちに受けてその生命力とパワーを限界以上に増幅させていたのだ。

 

 赤黒いオーラを纏い、まるで暴風を味方につけたかのように力強く羽ばたくバルジーナは、真っ逆さまに落ちて──いや、空に向かって落ちていくミルトに追いつき、その鋭い爪で彼女の服をガッチリと掴んだ。

 

「バルジーナ! ありがとう……っ、助かったぁ……!」

 

 相棒の体温を感じ、ミルトは深く息を吐き出した。引力に逆らってホバリングするバルジーナに抱えられ、ようやく身体の自由を取り戻す。

 このまま一旦安全な場所まで離脱しよう……そう考え、バルジーナに島の方角へ向かうよう指示を出そうとしたミルトの目に、信じられない光景が飛び込んできた。

 

 轟音と共に崩落し、完全に海へと沈んでいくダブルパークの残骸。

 その瓦礫の隙間……深い海の底から、眩いばかりの七色の光が漏れ出していた。

 それはまるで生命の躍動。

 絶対的な『死』を象徴するイベルタルのオーラを浄化するかのような、暖かく力強い光。

 

「あれは……まさか!」

 

 眩い光の中から姿を現したのは、枯れ木の姿で深い眠りについていたはずの伝説のポケモン──ゼルネアスだった。

 青と黒の美しい肢体を持ち、頭部には生命の輝きを宿した色鮮やかな角が広がっている。元の姿を取り戻し、完全な覚醒を果たしたゼルネアスは、海中から一気に海面へと飛び出した。

 

 そして信じられないことに、ゼルネアスは重力という概念を無視するかのように、何もない虚空を蹴った。

 タッタッ、と。見えない地面を踏みしめるような力強い足取りで、ゼルネアスは空に向かって驀進していく。向かう先はただ一つ……イベルタルが抉じ開けた、天空の風穴だ。

 瞬く間に空を駆け上がったゼルネアスは、光の尾を引きながら、そのまま暗い穴の奥へと姿を消してしまった。

 

「ゼルネアスが……あの穴の中に……!」

 

 ミルトは呆然と空を見上げた。

 イベルタルの覚醒、フロードの語る真実、そして砕け散る世界。

 この未曾有の危機を止めるには、生命を司るゼルネアスの力が絶対に必要だ。それがどこへ行ってしまったのかも分からないままでは、残された自分たちに勝ち目はない。

 

「……行くよ、バルジーナ!」

 

 ミルトの顔に、迷いはなかった。

「ゼルネアスの力がなきゃ、この世界は終わっちゃう! いちかばちかよ、あの穴に飛び込んで!!」

 

 主の決意に呼応するように、バルジーナは力強く鳴き声を上げると、大きく翼を翻した。そのまま急上昇し、イベルタルの開けた天空の亀裂──未知なる穴の中へと飛び込んだ。

 ──入ってすぐに見えたものは、完全な暗闇だった。

 

「な、何も見えない……」

 

 風の音も、イベルタルの放つ禍々しい気配も、背後から急に途絶えた。

 ミルトは慌てて常備していた小型のライトを取り出してスイッチを入れる。

 しかし強烈な光の束が前方を照らし出しても、そこにあるのはただ果てしなく続く虚無の空間だけだった。壁も、床も、天井もない。

 しかし、上昇を続けるバルジーナの動きに合わせて手探りで周囲を確認していたミルトの手に、硬く、冷たい金属の感触が触れた。

 

「ん? これ……梯子?」

 

 見えない空間の中に、なぜか金属製の梯子のようなものが真っ直ぐ上へと伸びていた。

 ミルトはバルジーナから降り(下には何もないはずなのに、なぜか足場のような安定感があった)、その梯子に手をかけた。

 

「バルジーナ、一応ボールに戻ってて……って、BURSTハート持ってるんだからモンスターボール使えないんだったわね、ちょっと暗いから悪いけどそこで待機してて」

 

 ミルトは一旦バルジーナを近くに放し、ライトを口に咥え、手探りで梯子を登り始めた。

 カン、カン、という自分の靴音だけが虚無に響く。どれくらい登っただろうか。時間感覚すら麻痺しそうになったその時、不意に上方の暗闇が途切れ、ぼんやりとした光が差し込んでいるのが見えた。

 

「天井……?」

 

 梯子の行き止まりには、円形の天井のようなものがあった。光は、その僅かな隙間から漏れ出ている。

 ミルトは片手で梯子を掴み、もう片方の手でその天井をグッと押し上げた。

 重い……まるで鉄の塊のようだ。しかしミルトの腕力でも動かせない重さではない。力を込めて一気に押し上げ、横へとズラす。

 

「よいっ、しょっと……! って、ええっ!?」

 

 押し開けた穴から顔を出したミルトは、目を丸くして驚愕の声を上げた。

 彼女が押し退けた円形の重い蓋──それは、どう見ても街中にある『マンホール』そのものだった。

 そして、マンホールから這い出た彼女の目の前に広がっていたのは、見慣れたダブルパークの自然でも、荒廃した戦場でもなかった。

 

「ここは……どこ?」

 

 見上げるほど高く聳え立つ、無機質なガラス張りの巨大なビル群。

 綺麗に舗装されたアスファルトの道路には、見たこともない形状の金属の乗り物が絶え間なく行き交い、排気ガスとむせ返るような熱気が漂っている。

 視線を下ろせば、数え切れないほどの人間たちが、等間隔で忙しなく歩道を歩いている。

 あちこちに設置された巨大な電子看板からは、極彩色に輝く映像と、聞いたこともない言語の情報が溢れ返っていた。

 

 一見すると、自分たちが住んでいた世界にある大都市の風景に酷似している。施設や建物の構造も、根本的な部分は同じように見える。

 しかし、ミルトはすぐに決定的な『違和感』に気がついた。

 

「ポケモンが……いない?」

 

 そう。空を飛ぶ鳥ポケモンも、街角で眠る猫のようなポケモンも、荷物を運ぶ力自慢のポケモンも。

 ここには、ただの一匹もポケモンの姿が見当たらないのだ。

 それどころか、すれ違う人間たちの服装も、ミルトが知るものとは大きく異なり、皆一様に整った、しかしどこか無個性な布を纏っている。誰もミルトの存在や、マンホールから飛び出してきたことすら気にしていないかのように、無機質な顔で通り過ぎていく。

 

 空が割れた先にあったポケモンが存在しない人間だけの世界。

 ここが一体どういう場所なのか……ゼルネアスはどこへ行ったのか。

 ミルトはマンホールの蓋を元に戻すと、立ち並ぶビル群を見据え、警戒を解かずに歩き出した。

 

 まずは、この未知の世界の現状を把握しなければならない。

 

 ──

 

「戒白(かいはく)で2068年……私が昨日向こうで見た新聞は宝和(ほうわ)10年だから、やっぱり私達の知ってる方とは全く違う世界のようね」

 

 確保した新聞から年号やニュースを見て、元の世界とよく似ているがやはり異なる文化で成り立っているものと理解する。

 ここが未来か過去かという次元ではなく本当に別物と断言できるのは人々の姿……ポケモンが最初からいなかったかのようにそういうものとして活動している。

 ポケモンと言われても意味を伝えるところから話す必要があるだろう、それに……。

 

「私どういうわけか向こうでもだいぶびっくり人間だし……とても人とは信じられないわよね」

 

 何故かミルトだけがBURST戦士としても異質な姿で存在していることもあってか、自分を別世界の人間と証明することは難しいと判断した、するにしても……宝和の人間たちにあらぬ誤解をかけられそうだ。

 しかしもたもたしていられない、下の方ではリョウガ達もとんでもないことになっているに違いない……イベルタルがここに来ることもありえる、そんなことになったら……というところでまた吐き気がして、口から緑色のポケモンを吐き出す。

 しかしそのポケモンはいつもと違い、外が戒白世界であるとわかりや否や小さな身体でぴょこぴょこ走るので……ミルトはそれを掴む。

 

「私が走ったほうが速いでしょ? どこに行きたいの?」

 

 しかし、ミルトが抱えているそれを監視カメラ

 

 ──

 

「お……おおお……」

 

 ミルトでも人並みの掛け声しか出せない、緑色のポケモンが導く先にあったのは見事な銅像、しかしその姿は見覚えがある。

 ……ゼルネアスとイベルタル、生と死を司る2つの伝説のポケモンとは別で3体目が存在する。

 

 トルネロスとボルトロスを仲裁する豊穣の神ランドロス。

 グラードンとカイオーガを諌める天空の支配者レックウザ

 などといった……中間となる存在、ポケモン図鑑がここにきて突如として新しい情報が登録される。

 

 生と死のバランスをコントロールする『秩序』の象徴となる伝説のポケモン、その名もジガルデ。

 それによく似た像が目の前にある……確かにあるのだが違和感がありすぎる、これまでポケモンのポの字もなかったのにここにきて急にこんなものがあっては逆におかしいのだが、今手がかりとなるのはこのジガルデに似た大きな像。

 ジガルデは数々の細胞のような小型の存在の集合体であり、すべて揃うと生態系を荒らす者をその圧倒的な力で鎮圧させる……図鑑にそう追加された。

 その内容を見てミルトは驚く、今まさにイベルタルとフロードによって数々の命が脅かされる現在の状況で一番求められている存在ではないか?

 武力で鎮圧……というのが少々気になる点だが、ジガルデがいればフロードとイベルタルの強行も止められる、

 

 ガリュウが救世主としてゼルネアスを連れてきたように、自分がジガルデを連れていけば……しかしその力を出すには小さな個体を全部集める必要がある。

 

「……でもリョウガなら多分、これを知っても無理じゃないって言うかしらね……よし! すぐにリョウガ達の所に帰って伝えないと……ん?」

 

 あの違和感のあるジガルデの像の下の部分、よく見ると何か傷が文字のようになっており屈んで見てみると……ノウムの名前が掘られている。

 

「ノウム!? ……そうか、あの後あいつ私たちより後にここに来てたのね、何々……」

 

 ノウムだって今回の騒動の元凶でもある、もし何か分かることでもあれば取っ捕まえてやりたいと書いてある文字を解読すると……そこには、彼の諦めが記されていた。

 

『全部空回りだった、あいつがアレだと思ってここまで色々やってリーフカンパニーの社長という立場になってきたのに、本当のアイツはここにいたのか』

『なんかもういいや、この時代の俺は萎えたからとっとと次の年に行くよ、ここまで来て登場すらしていないとかインチキすぎる、自分の役割を果たせよバカ、お前が出てこないせいでもあるんだからな、イベルタルがお前だろ普通は』

 

「な……なんかめちゃくちゃ愚痴ってる……イベルタルの正体を何かと当てはめてるつもりだったし……? あっ、ここで途切れている」

 

『もしここの文字を読めたならここのレンガを押せ、ちょっと細工を施してミラージュシステムの電源を落とすように細工してある』

 

「……え? まさか本当に」

 

 ミルトがおそるおそるレンガを押す、今更ミラージュポケモンがどうにかなったところで……と思うが、この混乱の中で脅威が少し減るだけでもマシかもしれないと思い、レンガを押すとガコンっと一部分が押し込まれ……ジガルデの像が少し動いたのを見てマンホールに急ぐ

 

 

『こんなのが真実かぁ』

 

 そう書かれていたことは気付いていない。

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