シムリア星人国交断絶RTA   作:非術師

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情報アドだけでは勝てないので朧絶が必要だったんですね〜


情報アドで轢き潰します

岩肌剥き出しの山岳地帯。そんな呪霊の生得領域の中で取引を行う二人。

 

始めに報酬の話と、何もしないことによるデメリットの話をして正解だった。

呪霊の消滅によって自分も消えることになるのもそうだが……何より朧絶という呪霊にとって、呪力・術式が消えるのは存在理由、生きる意味の消滅に他ならない。

自身が消えたとしても、それだけは許さないはずだ。

 

少し緊張がほぐれてきたが、まだここからが本番だ。

 

「――では、契約成立ということで。」

 

「まぁ、一先ずはですが。

では早速ですが縛りを結びましょう。

貴方は先程“嘘をつかないこと”を縛りとしました。ですが、それでは足りません。私が聞いたこと全てに、嘘偽りなく答えることも加えなさい。」

 

目敏い。まぁ逆の立場なら俺でもそうするか。

いっそこの際、ガチガチに話を固めて縛りを結ぶか。

 

「えぇ、では二人の間に、今後の要となる縛りを結ぶとしましょうか。

一、お互いに嘘をつかない。

二、お互いに聞かれたことに全て答える。

三、お互いに裏切らない。

多少ふわっとしていた方が、広義の意味として機能して便利でしょう? 腹の探り合いは無しに、目的のため全力を尽くしましょう。」

 

「えぇ、その縛りで結構です。

では早速質問ですが、今、呪術界はどういう状況なのですか?

あの一瞬……何が起きたのか理解できませんでした。東京は呪霊で埋め尽くされているわ、幻影の特級呪霊は爆発しているわ、人間の文明が発達しているわで何が何だか……

そして何より虎杖悠仁……! あの力……五条悟にすら、いや宿儺すらも!?」

 

堰を切ったように流れ出す朧絶の言葉。

あぁ……こいつも苦労してんなぁ。

 

そりゃそうだよな。いくら朧絶が身体を分解して逃げられる技術を持っていたとしても、存在を知られたら魂を知覚する「解」でチリも残らないだろう。

 

「まずは順番に。

今は……貴方が幻影の特級呪霊として存在していた時系列、2018年から48年後の2076年です。

そして2018年に五条悟と宿儺が死にました。」

 

朧絶は顎に巨大な左手を当て、情報を飲み込んでいる。そして目線を向け、続きを促す。

 

「あと……東京に呪霊が集まっているのは、一般に呪霊の存在を公表して、“東京にだけ生まれる”というデマを流したからですね。

次、虎杖悠仁。彼は『赤血操術』と宿儺の術式『御厨子』を操る最強の呪術師です。訳あって寿命が400年ほどあります。」

 

「いつの時代も最強はいるものですね……全く嫌になります。それにしても、殴る蹴るしか脳のなかった虎杖悠仁が、術式を二つ持っている上、あれほどの運用ができるとは……」

 

苦々しそうな顔をしているな。術式に執着しているコイツにとって、虎杖には色々複雑な感情があるんだろう。術式がない頃に負けているし。

 

「色々考えているようですが、今から作戦の前提条件になる情報を伝えるので、覚悟してくださいね? 長くなるので、座りましょうか。」

 

よいしょっと。

 

俺が座ることを促し、二人で胡座をかいて向かい合う。そのでかい手、腰を下ろす時便利そうだな。

 

「では段階を踏んで、我々が何とかしたい宇宙人――シムリア星人と、その戦力について解説していきます。」

 

「シムリア星人…」

 

「シムリア星人最大の特徴は額に第三の目があるということです。そしてシムリア星人の内のルメル族…地球にやってくる部族は生まれた時に術師か否かが分かります。」

 

「要するに外見ですぐに判断できる。

ほとんどが術師だから舐めるなと言うことですね?」

 

「と、言ってもシムリア星人で警戒すべき術師は3人だけです。

混沌と調和の術式を持つ双子の外交官

マルル・ヴァル・ヴル・イェルヴリと

クロス・ヴァル・コラク・イェルヴリ

私達は最悪この2人を機能不全にできれば問題ない。」

「なるほど。しかし双子は術師としては凶兆なのでは?宇宙人だから地球の呪術体系とは全く別物なのですかね?」

 

マルルとクロス、最悪混沌と調和を持つこの2人だけでも倒す。問題なのは…

 

「混沌と調和の術式の効果で片方を倒して幽閉したとしても、調和の力によって場所を特定される。そうなれば後で言う最高戦力に乗り込まれて終わりです。」

「倒すなら2人揃っている時に同時に…ですか。

ハードルが高くチャンスは一度切り。当然、対策は考えているのでしょう?」

 

ある程度は考えているが…一旦逸らすか

 

「話が脱線したので少し戻しましょう。

シムリア星人の最高戦力。両面宿儺以来の特級事案、異星の王ダブラ・カラバ。

敵対した時点で負けのクソボスだと思ってください。」

「ふむ…続けてください」

「異星の王ダブラ・カラバ。その実力に偽りはなく宿儺や五条悟に並ぶ実力がある。

術式は…あー、、、質量を持った殺意と光。

 

光に呪力と共にこの殺意を乗せることで圧倒的な破壊力と速度を併せ持った死ね死ねビームを打ちまくる。

侮ることなかれ、光の速度で触れた場所が消滅するビームである。

相手は死ぬ。

 

あと自らに光を適用して亜光速で移動して殴りかかってくる。

相手は死ぬ。

 

領域展開「幽明異郷ー逆越ー」によってこの死ね死ねビームがおそらく必中になる。

相手は死ぬ。

 

光の術式反転で闇を作り出し引力を持たせブラックホールのようなものを展開できる。これにも質量を持った殺意を付与することで単なる引力だけでなく闇の部分そのものに破壊的な力を付与できる。

相手は死ぬ。

長くなりましたが要約すると敵対したら死にます。」

 

「????????」

 

あぁ、オーバーフローしちゃった。

実際は摩虎羅レベリングしてないからまだこれ程の強さではないが、警戒してもらう為にもいずれ辿り着く強さを教えておくべきだな。

 

「なるほど…なるほど?要するに戦いを避けてこのダブラ某からは存在を知られてはならないと言うことですね?」

「えぇ、今のところ勝ち目がないですからね」

 

だが、いずれ倒さねばならない。

混沌と調和を機能不全にできれば確かに俺の望む世界は続くだろう。だが……その後の日本は、世界はどうなる?

マルルとクロスを失ったルメカスがどんな行動に出るか分かりやすいことこの上ない。

100%ダブラを利用した軍事行動に出るだろう。そうなれば核を持たない日本は確実として、地球規模でもシムリア星人に支配されかねない。

ダブラも倒す必要がある。

まぁでも今朧絶に伝える必要はないかな。

 

「では次に10年後の呪術界の戦力について話していきましょうか。

シムリアの外交官と行動を共にする乙骨憂太の孫、乙骨真剣と乙骨優花。他にも呪言師が居たりしますが警戒すべきはその2人ぐらいです。」

 

「乙骨憂太に孫ができているとは。優秀な血筋ですねぇ、わざわざ名前を出したということはさぞ強力な術式を持っているのでしょう?」

 

こいつぶれねぇなぁ。

ちゃんと頭に入れてもらわないと作戦会議にすらならないんだから勘弁してよね?

 

「真剣の方は…まぁ貴方ならタイマンで圧勝できる程度のフィジカルギフテッドですが、乙骨憂太の式神を内包した特級呪物を持っているので死ぬまで追い詰めるのはやめてください。」

 

「フィジカルギフテッドですか、、

つくづく勿体無い存在ですよね。」

 

「次行きますよ。

優花の方が危険です。貴方もよく知ってる十種影法術の使い手なのですが、普段は禁術指定されているので式神の力の外部出力ぐらいしかやって来ません。

調伏の儀に巻き込んで最強の式神を出されたら死ぬので追い詰めすぎるのはやめてください。」

 

「ほう?十種影法術ですか。えぇ、以前私も蒐集に加えた非常に素晴らしい術式ですね!

是非欲しいところですが、少し我慢ですね。」

 

そこまで話を聞いたところで首を傾げる朧絶。

 

「ふむ?宇宙人がやってくるのは10年後なのでしょう?脅威の排除と作戦の成功率の底上げを徹底するならばその2人を幼いうちに殺して仕舞えば良いのでは?」

 

えげつない提案をするなぁ…でも無理だしやりたくないんだよなそれ…

まず旧御三家の五条家に侵入して暗殺するハードルが高い。

2人を殺した場合未来が既定路線から大幅にズレて奇襲をかけたいタイミングが訪れない可能性が高い。

あと乙骨と真希が生きている間に殺しに行きたくない。

そして……

 

「それに関しては色々理由はあるけど虎杖悠仁の報復が怖いからやりたくない…って答えかな」

 

「ヒッ……そ、そうですね。その2人が地雷ということですか…覚えておきましょう……」

 

シムリア星人のゴタゴタについては外交官が行方不明になって大事件が起きても虎杖悠仁は干渉してこないと俺は踏んでる。

 

≡であれだけ協力的に見えたのは大前提マルルが善人であり、混沌と調和によって諦めていた希望と未来が掴めると確信したからだ。

そりゃ元気になって力貸してくれるよ虎杖も

計画のピースが一気に揃って必要なのが自分の承認と仇敵の調伏ってそりゃウッキウキでやるでしょ。

ベクトル違うけど羂索みたいなもんだよ。

 

希望があると知られなければいい。

知られる前にマルルとクロス…混沌と調和は消させてもらうよ。

 

「とりあえずはこんなところですかね?

最後に拠点の場所を変えてもらいます。

九州の山にこんな露骨な生得領域を展開するとか正気ですか?」

「ッ、仕方ないでしょう!私も!大変だったんですよ!

それで?文句を垂れたからにはさぞいい拠点があるんでしょうね?」

 

そりゃあるに決まってる。

呪霊1匹増えたところで誰も気づかない。残穢を辿るなんて発想にすらならない。そんな魔境が今の日本にあるんですよ。

木を隠すなら森の中ってね。

 

「……折角増やしたのに、また一から作り直しですね。」

「まぁこれから10年もありますし、大祓の時にバレないようにだけ気をつけて増やしてください。」

 

流石に大人数で移動したらバレかねないので、器を処分してもらってから九州を出る。

俺たちは人外魔境、東京へと向かった。

 

数多の呪霊がひしめき合い、霊感のない人間でも立ち入れば、その怖気にまともに立ってすらいられない濃厚な呪力と残穢。

立ち入り禁止区域としてフェンスが敷かれている“境”で、簡単な別れ話を朧絶としていた。

 

「それで?これからどうやって連携するんですか?貴方の言っていた大祓とやらの際に接触するんですか?」

「いや、それはリスクが高すぎるのでこれを持って来ました。」

 

そう言いながら俺の私用のスマホを渡す。

自分のなんてあとで買えばいい。

今は安全にこいつとのやり取りを確立させるのが最優先だな。

流石に東京に電波はほぼ飛んでいないが界の方に来ればやり取りぐらいはできる。充電はその辺のコード使え。

 

「使い方ぐらいわかるでしょう?今後はそのスマホで何かあったら連絡しますので、くれぐれもバレないようにだけ気をつけてくださいね?

特に貴方みたいにヒトガタで会話ができる呪霊は今時特に危険視されますから。」

 

「こそこそ隠れ回るのは癪に触りますが…仕方ないですね…長い付き合いになりそうですし『今後ともよろしく』とでも言っておきますか。」

 

「……おぉ、驚きましたね。呪霊にそんなことを言われる日が来るとは思いませんでした。」

「ククッ。人の負の感情から生まれたのが我々ですよ? あぁ、そうだ。次からはその下手くそな丁寧語は使わなくて結構です。不愉快なので。」

 

会ってから散々振り回された分の嫌味とでも言わんばかりに、最後に吐き捨てて朧絶は廃墟の街へ去っていった。

 

いや〜……色々あったなぁ……。

もう引き返せねぇなぁ……。

 

よしっ! 明日から気合い入れないとな!

主人公のセリフをこんな最低な使い方するのはアレだけど――

 

「生き様で後悔はしたくない」

 

この世界の純粋な人間ですらない俺が平和を壊すこと。それは凄く罪深い。でもやる。

生き方は決めた。もう進むだけだ。

 

てか、いくら平和になるとはいえぽっと出の宇宙人が星のルールを変えるのも大概だろ!!

こうなったらもう意地の張り合いだ。徹底的にメタってやるから覚悟しろよ?




朧絶の二次創作少なすぎじゃない??
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