ハイスクールDxD-月下水月の剣士- 作:水の柱
小猫が仙術と柱稽古をやり始めて半年が経った、才能もあり一通り満遍なく稽古をこなし、筋肉強化稽古の大岩も流石は猫又で悪魔なだけあり3mの大きさになっていた、ただ自分は丸太3本に岩を括り付け足下を黒歌の鬼火で炙りながらやって、大岩も3m50cmでやっているのには毎回何故かドン引きされる、解せぬ。
夕方の修行終わりはできるだけ黒歌と小猫を2人にさせるようにして家に帰る途中、銀髪のイケメンとすれ違う、アレは強いな、グレモリーや支取では一瞬だ。
「君、面白いな洗練された静寂な気配だ、楽しめそうだ」
「……グレモリーか支取狙いか?」
「いや、たまたまここに来ただけだ、しかし俺も運が良い、せっかくだ手合わせ願おうか」
「……わかった、そのかわりグレモリーと支取には手を出すな」
「構わないよ、彼女たちには興味もない」
銀髪のイケメンが転移の魔法陣を展開したので着いて行く。
「さぁ始めようか」
『Vanishing Dragon Balance Breaker!!』
銀髪のイケメンが白銀の鎧に蒼いエネルギーの翼を展開する、なるほどこれが神器という奴か初めて見るな。
村雨に気を纏わせて構え呼吸により心拍数150体温38.5℃にする、相手は牽制程度の魔力弾数発、それを避けまずはこちらも牽制から。
「(水の技法伍之技-雨垂れの穿-)」
最速の一点を狙った突き、銀髪のイケメンの鎧に直撃した瞬間『Divide』という掛け声により村雨に纏わせている気を半分持っていかれる、銀髪のイケメンの拳の一撃を大きく距離を取り避けて流れを見るのに『透き通る世界』を開く。
「驚いた、今の突きは速く鋭いだけでなく相当な威力だった、名を聞こう」
「水戸義烈、ただの剣士だ」
「俺はヴァーリ、白龍皇、バニシング・ドラゴンだ」
『透き通る世界』を閉じる、どうやら先程の『Divide』の再装填は10秒ほどのロスタイムがある、どこまで半減するかは不明だが触れられたらダメだな、ならばやることは簡単だ、最小の気で『Divide』を使わせて10秒以内に本命を叩き込む。
「(水の技法陸之技-水煙の演舞-)」
着地時間・着地面積を最小限に更に気を一瞬だけ足場にして四次元に縦横無尽に動く。
「ハハハハ!速いな!そんな動き見たことがない!」
ヴァーリは完全に捉えきれなくとも冷静に動きを見極めているのがわかる、だが後ろを取った囮には乗って貰う、村雨に最小の気を纏わせ水平切り放つ、ヴァーリも予測してたのか腕で受け止め『Divide』という掛け声で衝撃と気を半分にされる、ヴァーリが蹴りを放つのを髪に擦りながらも距離を取る……ここからが本番だ、10秒しか時間はない。
「(水の技法拾之技-泡沫-)」
水の様に脱力して世界に溶け込ませて気配を無にして0から100の加速で後ろに回り込み気配を爆発的に上げる。
「消え……後ろか!!」
「(水の技法肆之技-大瀑布-!!)」
ヴァーリは危機反射能力が起動する一瞬、滝から落ちる水流の様に上段から真下に渾身の力で刀を振り下ろすが完全な直撃とはいかず左肩から左胸まで大きな切り傷を与えただけだった……やはりまだ鯉伴の兄貴やリクオの境地までいってないか。
「ハハハハ!素晴らしい!素晴らしいぞ!水戸義烈!!神器も持たずここまで練り上げあの男にも引けを取らないテクニックタイプ!そうか君がやはり土蜘蛛の言っていた男か!!」
「……土蜘蛛、アイツと戦って生きているのか」
「ああ、奴は素晴らしい、俺が勝ちきれなかった相手だ。さて話しはここまでだ続きといきたいところだが……邪魔が入ったな」
やはりヴァーリも感じたのかサーゼクスやセラフォルー並みの気配を感じる。
「いやぁ驚いた、帰りが遅いから見に来たが、まさかヴァーリが手傷を与えるとはな」
見定める様に観察されて途中嫌な顔をされる……何故だ?
「お前、もしかして剣豪タイプか?しかも廃れた呼吸を使う上にその歳で境地に至ってやがる、まだあの理不尽共の領域ではないのが救いか」
アザゼルが髪を掻きながら呟く。
「縁壱の野郎何が『私たちの才覚を凌ぐ者が今のこの瞬間産声を上げてる』だ、俺も巌勝もありえねーと思ってたらまた生えてきやがった、幕末も終わってもう人斬りや怪異切りの時代は終わったのによ、ったくもう日本は刀の時代じゃねーだろ」
「アザゼル、続きを始めたい、邪魔をするな」
「いーや帰るぞ、最後に一つ確認だ……誰に教わった?」
「呼吸は我流だ、師というのなら鬼一、茨木童子、鬼童丸になるか」
「鞍馬のジジイかよ、最悪の組み合わせじゃねーか」
アザゼルがガックリと肩を落として呟く。
「仕方ない、水戸義烈、次は邪魔をされないところで決着をつけよう」
「……そうだな」
アザゼルの転移の魔法陣に入り、元の場所に戻るとアザゼルはヴァーリと共に立ち去る。
「神器持ちは皆あれぐらい強いのか、更に修行に力を入れねばならないな」
「ギーレーツー」
背中から寒気を感じて後ろを振り向くと笑顔なのに笑っていない黒歌と無表情で憐れみの視線を向ける小猫だった。
「何があったのかお姉さんに教えてくれにゃいかなー?」
「……はい」
ことの詳細を黒歌に伝える、何故小猫も呆れる?
「義烈が好かれる男は碌な男がいないけど、なんか戦闘狂に好かれるフェロモンでも出してるのかにゃ?」
「なんで白龍皇と戦って生きてるんですか?自称ただの剣士ですよね?」
「土蜘蛛とヴァーリくらいしかいないのに好かれるとかはなくないか?それに俺もヴァーリもまだ様子見段階だったからな」
「十分多いにゃ、しかも修行で殺しにくるメンツが入ってないし」
家に帰り黒歌と小猫の分も含めて晩御飯を作りテーブルに用意していくと居間の扉が勢いよく開く。
「ギレッちゃん!レヴィアたん疲れたよ〜☆」
「お疲れ様」
セラフォルーはソファに倒れ込みながら言った。
「日本神話とはすんなりいったの」
「そうか、ということはインドと須弥山に苦戦している感じか」
「そうなんだよね〜☆」
天照大神の仲裁のおかげでなんとか話し合いの場は設けられた。
その結果は『三年以内に三大勢力が和平が成立したら同盟を認める』という条件で両陣営が渋々納得したらしい。
「なるほどな、頑張ったな」
「うん、レヴィアたん3日は寝てないの☆」
「お疲れ様、寝るといい」
「おやすみ〜☆」
ソファに沈んですぐに眠ってしまい、お姫様抱っこをして自分の部屋のベッドに寝かせる。
外交も戦いなのだろう、少しでも力になるのに学園に対する憂いぐらいは無くしてやらなければな。