ハイスクールDxD-月下水月の剣士-   作:水の柱

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うーん、なかなか話が書けない……


14話 

サーゼクスに聞くとグレモリーたちはフェニックスの不死に苦戦しながらも最後の最後の土壇場で木場が不治の魔剣をフェニックスに突き刺さし、その隙に一誠が全力で殴り再生できずにフェニックスは倒されたらしい、これで婚約は破棄だと魔王としては喜べないが兄としては喜ばしいことだと声を弾ませていた。

球技大会を周りがしているが悪魔や悪魔関係者が当たり前に出れているのに俺だけ教師に球技大会の出禁をくらった、テニスはボールの回転を制御すれば軸足だけの移動でボールを打ち返せるし、バスケも慣れたらハーフコートからの3ポイントを9.5割入れられるだけなのに、解せぬ。

まあその結果俺は特にやる事もないので雨のなか帰ると偶然雨に濡れている木場を見つける、ふむどうやらあの浄らかなのに禍々しい気配に気づいてないのか。

 

「意外に水狐仮面でバレないからと持っておいて良かった」

 

仮面を被り木場を追いかける、と木場の魔剣と白髪の神父の剣がぶつかる、剣がブレている、柱稽古をしていた時の冴えが全くないな、少し気配を消して様子を見るか。

 

「やっほ、あの子猫ちゃんはいないんだね」

 

「……まだこの町に潜伏していたようだね?今日は何のようかな?悪いけど、今の僕は至極機嫌が悪くてね」

 

「そりゃまた都合がいいねぇ、すばらしいよ!俺っちは神父狩りも飽きてきたところでさ、バッチグー、ナイスタイミング、俺さまのエクスカリバー、悪魔に試させてくれないかね?ヒャハハハ!」

 

神父の高速の斬撃に木場も魔剣で遊撃する、本当に以前の冴えがないどころか今の木場の剣は振り回してるだけだな、何があったんだ?

 

「ヒャハハハ!どうしたよ悪魔くん!遅すぎて欠伸がでちゃいまっせ?」

 

「くっ、まだだ!」

 

木場が砕けた剣とは別の魔剣を持ち切りかかる、これは悪手だな、冷静さを欠いている。

 

「遅い遅い!俺さまのエクスカリバーは『天閃の聖剣』!速度だけなら、負けないんだよッ!」

 

木場の剣を切り裂き直撃する直前、割り込み神父の聖剣を持つ腕を掴む。

 

「誰だ!酔狂な狐面がぁ!」

 

「水狐仮面さん……」

 

「遅いな」

 

「ガハッ!」

 

腹に掌底をかまして神父を吹き飛ばす。

 

「クソが!殺す殺す殺す!!」

 

神父は壁にぶつかると逆上して聖剣を振るう、やはり遅いな、半歩前に進み腕を掴み上に投げて再び腹に掌底を打ち込む、地面に倒れ込むと懐から閃光弾を放ち逃げる、まあ追う必要はないか。

 

「待て!」

 

「木場、今のお前が追ったところで死ぬだけだぞ」

 

「貴方に何が!!」

 

「着いて来い、相手してやる、お前の精神のブレについては剣で語れ」

 

雨の中渋々と木場は着いてくる、向かうのは人気のない廃工場、竹刀袋から村雨を取り出し構える。

 

「剣を取れ」

 

「ッ!」

 

木場が剣を創り出し切り掛かってくる、それを受け流す。

 

「貴方に!貴方に何がわかる!何も知らない貴方に!?」

 

「ああ、知らないな、だからどうした?」

 

「ッ!僕は同志たちの無念を晴らさないとならない!!」

 

「そうか、怒りや許せないという気持ちは確かに手足を動かす為の原動力になる」

 

更に木場の剣は荒々しくなる、それでいい、これは戦いではない、吐き出せ、お前の全てを、見つめ直すのはそれからでも良い。

 

「皆!皆死んだ!!殺された!!神に、神に仕える者に!!誰も救ってくれなかった!!!」

 

「そうか、復讐は別に構わんむしろ推奨しよう、自分が結果的に踏ん切り付けるのには必要なことだ、それに俺も復讐をした側だ、だがその先はただ堕ちて修羅になるだけだぞ、お前のその復讐を終えた時お前はどうする」

 

「僕は!僕は!」

 

木場の魔剣を切り裂き、すかさず峰打ちを当てる、木場は蹲り自分を見据える。

 

「復讐を終えた後リアス・グレモリーの騎士でいるのかそれとも修羅に堕ちるのかはお前にしか決断できない、ただ俺は修羅に堕ちそうになった時、俺が夢を守ると決めた者に手を引かれたからこそ今がある」

 

「水狐……仮面さん……」

 

「今は帰って復讐の後のことを少し考えるといい、ではな」

 

村雨を竹刀袋に戻して、背中を向けて立ち去る、後は俺の役目ではない、俺の役目は木場裕斗の感情を吐き出させ少しでも冷静さを取り戻すこと、そこからはリアス・グレモリーたちの役目だ。

 

「待ってください!」

 

「……何だ?」

 

「一つだけ」

 

「貴方は……貴方は復讐を終えた後、何を見つけたんですか?」

 

足を止める、何を見つけたか、か。

 

「夢だ」

 

「夢?」

 

「俺一人の夢ではない、俺が守ると決めた者の夢だ」

 

思い浮かべるのはセラフォルーの魔法少女の夢、黒歌と小猫が共に安心して寄り添える環境、八坂と九重が親子で平和に暮らせること。

 

「そして、その夢を叶えた先の景色を見たいと思った、夢を支えて守ると決めた、だから俺は今も剣を振るっている、ではな」

 

グレモリー、一誠……選択を間違えるなよ、修羅に堕ちそうになったからこそわかる、お前たちが堕ち切る前に手を差し伸べてやれ、それだけで案外堕ちずに済むんだ。

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