全てが終わった・・・
精霊の存在そのものがこの世界から消え、世界が別の形に変わった。
十香達もそれに伴い、精霊から人へとその姿を変えた。
残念ながら、精霊の力は士道に封印されていたため、精霊の力は未だに残っており、感情が乱れると以前より力はないが力が戻ってしまう。
しかし、士道達はそれでもいいと思っていた。
精霊が居らず、空間震もなく、ASTやDEM社との争いのない幸せな毎日をこれからをおくれるのだから・・・
これ以上ないほどの<Happy end>
士道達は幸せを噛み締めながらこれから生きて行く。大切な人達と共に・・・
~Fin?~
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さて、突然だが諸君。君たちは知っているだろうか?
この世界は、対極なものが存在する。
光には影があるように・・・
善人が居れば必ず悪人が・・・
そして、<Happy end>があれば<Bad end>が・・・
士道達が<Happy end>を無事迎えた今、逆に<Bad end>を迎えてしまったものたちが存在する。
これから始まるのは、そんな<Happy end>を迎えることなく、かつての十香や四糸乃と同じように精神を磨り減らしていたが、彼女達と異なり、救われることなくこの世界から存在が消えてしまった少女たちのお話。
消えたくないと願った少女達と士道達のお話。
君はそんな彼女達を救えるのかな?存在を否定され、その上、生きることも赦され無かった彼女達を。
しかし、出来ることなら必ず彼女達を救ってやってくれ
ーーーーーーシン。
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Re:start
暗い暗い闇の中
光もなく、 音もなく、 物もなく、
地面もなく、 重力すらない。
そんなこの世に存在しない闇の中に浮かぶ人影があった。
そこに居るのは世界を壊してしまうほどの力を持ったーーー精霊ーーー
そう、ここは精霊のみがいることを赦された亜空間。
ーー精霊にとっての揺りかごーー
世界に拒絶され、精神をすり減らした精霊が眠る場所。
そこに浮かぶ人影もまた、世界に拒絶された精霊であった。
また、周りを見渡せば、彼女の他にも漂っている人影を見ることが出来る。
しかし、世界に拒絶されることもなく、精神をすり減らすこともない安らぎの空間に突如として終わりが訪れた・・・
ピキッ
そんなガラスにヒビが入ったような音が音のないはずの空間に響き始めた。するとその音を境に空間にヒビが走り始めた。ヒビは空間全体に広がり空間の端から世界が崩れ始めていることを精霊である少女達は理解した。
同時に崩壊に巻き込まれるとーー死ぬーーということを。
呆気ないほどの世界の終わり
しかし、少女達は分からなかった。
ー何故、いきなり世界が崩壊しはじめたのか?
ー何故、自分がこんな目に合わなければいけないのか?
少女達は叫んだ。
"死にたくないよ!!"
"どうして・・・"
"嫌だ!!嫌だ!!"
"何故だ!!"
"ッ・・・"
少女達の心の底からの叫び。
それと同時に彼女達は世界の崩壊から逃れるために必死に足掻いた。少しでも崩壊から遠ざかる為に・・助かるための希望を求めて・・
しかし、少女達が叫んだところで世界の崩壊は止まらない。少女達も分かっていながら叫ぶのを止めることが出来なかった。
その間にも、世界の崩壊は進んでいく・・・
意味のない叫び。無意味な行動。
次第に少女達から叫び声が消え、変わりに嗚咽が聞こえてきた。
彼女達はもう助かることはないだろうと、どんなに叫んでも助かることはないだろうと。
そう、思い始めた・・・
ヒロインのピンチに颯爽と駆けつける白馬に乗った王子様などただの幻想。現実ではそんなことはまず、起こり得ない。だからこそ、そのようなものは映画やドラマ、アニメ等で用いられる。
当然だろう。ヒロインが助からない。助けが来なくて死にました等、話として盛り上がらないだろう。最もヒロインが死ぬことで話が盛り上がることもあるだろうが、主人公がヒロインを助け<Happy end>に終わる方がスッキリするだろう。
この世界は映画やドラマではない。現実だ。
ーー故に、助けなど来ないーー
少女達は嗚咽を漏らしながら全員が同じことを考えていた。
ーー"消えたくない"ーーー
ただ、それだけを・・・
そして、世界は崩壊する。
この日、世界は生まれ変わった。
士道達によって精霊の居ない世界に。
士道達は知らない。その行為がどんな結果をもたらしたのかを・・・
また、その行為がどんな未来に繋がるのかを・・・
消えて逝った少女達の最後の願いの結末を・・・