でも今月からは少し余裕が出来てきますので多分、1ヶ月以上待たせるといったことはないとは思います。では、長くなりそうなので本編をどうぞ。
--- 来禅高校
士道は今、非常に緊張していた。
なぜなら---
「皆さん、おはよぉございます。今日からこの1年4組を担当する岡峰 珠恵です。そして、こちらが副担任の五河 士道先生です。これから一年よろしくお願いします。さあ、五河先生もどうぞ。」
今日は来禅高校の入学式が行われ、今は入学式の後のHRをしているからである。
初めての事なので士道はどう挨拶していいのか、分かっていなかった。しかし、何時までも挨拶をしないわけにはいかないので士道は教卓の横まで行き、自己紹介をした。
「えっと、初めまして。五河 士道と言います。担当は歴史を担当します。教師1年目なので、お手柔らかにお願いします。」
士道はそう言い、頭を下げた。頭の上から生徒達が拍手をする音と共に「若ーい!」「タイプかも~。」「あの人、間違いなく受けよね!!」という声が聞こえてきた。
最後の言葉を気にしないことにして--内心その事を問いただしたかったが--生徒達に向かいあった。
「えっと、何か質問はあるかな?」
「はいはーい!!ありまーす!」
士道は生徒に質問があるか聞くと何処か見覚えのある一人の男子が手をあげた。
「五河先生はもしかして昔、『腐女子が選んだ校内ベストカップル』のランキングで他を圧倒して1位になったあの五河 士道さんですか?」
「・・・っ!?ちょっと待て!!何だ、そのランキング!?そんなの知ら・・な・・・」
士道は知らないと言おうとして、昔、殿町 広人《とのまち ひろと》という友人にそんな名前のランキングがあると聞いたことを思い出した。
--因みに、その殿町とペアで当時は2位にランクインしていた。
どうやら、いつの間にか順位に変化があったようだ。
この学校には昔、男子、女子のランキングが存在しており士道が2年の学生の時は『恋人にしたい女子ランキング.ベスト13』『恋人にしたい男子ランキング.ベスト358』があった。何故、こんな中途半端な数字かというと主催者である女子生徒が13位だったからである。どうしても自分もランクにのりたいということで13位という中途半端なものになってしまった。因みに、男子も同様の理由で358位まであるが、はっきりいって後半はワーストランキングと何も変わらない。士道は匿名で1票入って52位。先ほど出てきた殿町 広人は358位、つまりこいつが主催者だった。往生際の悪い奴である。理由も当然あり、最下位である殿町はというと『愛が重そう』『毛深そう』『足の親指の爪の間が臭そう』である。完全に内容がワーストランキングのそれだが下位は票なしが多いのでマイナスポイントの少なさで勝負されていた。もはや、苦行であり何故やっているのかわからなかった。
士道は『女の子に興味なさそう』『ぶっちゃけホモっぽい 』という理由に対し、謂れなき中傷に死の鉄槌を!!と叫んでいたのを覚えている。
閑話休題
さっきから女子達がきゃーきゃー!と騒いでいるので士道は手をパンパンと叩いて生徒達の気を引き、その男子生徒に、
「なぁ、その話どこで聞いたんだ?」
と、その情報をどこから得たのかを聞いてみた。
「ん?ああ、兄貴から聞きました。俺の名前は殿町 優人って言います。」
「ああ!!」
その時ようやくその男子生徒が誰に似ているのかに気がついた。そう、さっき言っていた殿町に似ているのだ。
「なるほど、あいつの弟か。・・・そういえば、まだみんなの自己紹介を聞いていなかったな。ちょうどいいしみんなに自己紹介してもらおうか。」
そう言うと、一番端に座っている生徒に自己紹介する様に言い、クラスの生徒の自己紹介をきくことにした。
---『腐女子が選んだ校内ベストカップル』のことがうやむやになってホッとしたのは内緒である。
◇ ◇ ◇
入学式のある日は大抵午前中に学校が終わる。来禅高校も同様に午前中に終わり、生徒達が帰っていった。しかし、当然だが教職員である士道は午後にやることがあり、学校に残り仕事に励んでいた。慣れない仕事、慣れている人からすればすぐに終わるだろうと思えるものでも慣れていない人からすれば時間のかかる仕事というものは必ずある。今士道が行っている仕事もそういう類いのもののため時間がかかっており、仕事が終わる頃には18時を超えていた。そして、ようやく仕事が終わり自宅へ戻る支度をしていく。
「五河先生。お疲れ様です。もう、帰るんですか?」
帰り自宅も終え、いざ自宅へといったところで珠恵がずれた眼鏡を直しながらこちらに向かってきた。
「はい。ようやく仕事が片付いたので帰ろうかなと。」
「そうですか。五河先生、もしよろしければこのあと親睦会ということで飲みに行きませんか?幸い明日は休みですし、丁度いいと思うんですけどいかがですか?」
「え?」
士道は珠恵の言っていることが余り理解できなかった。
この誘いはいたって普通なものだ。社会人では飲み会の誘いは普通にあるが、珠恵の目が血走っていなかったらの話である。今、珠恵の目は絶対に親睦会というものに誘う目ではない。何か裏があることが一目瞭然といった目をしている。さながら雄に飢えた雌のような。
その目を見ていると背筋に嫌な冷や汗をかきはじめた。
「いえ、すみませんが用事がありますのでこれで失礼します。また、誘ってください!」
早口で誘いを断り、大急ぎで学校から去った。
◇ ◇ ◇
珠恵から逃げた士道は自宅に続く道を歩いていた。辺りは既に暗くなっており、道を歩いているのは士道だけだった。歩きながら冷蔵庫の中身を思いだし、今日の晩ご飯を考えながら歩いていると、
「おーい!シドー!」
後ろからそんな声が聞こえているが、晩ご飯のことを考えていて声が聞こえていない。その間にも声の主は士道に近づいてきた。
「おい、シドー!無視するな!」
「うぉっ!?」
耳元で叫ばれてようやく声に気がついて声のする方へ顔を向けるとそこには長い黒髪が特徴的な美人がいた。
「と、十香・・」
「ようやく気がついたか。」
顔をプイッと横に向けた十香が不機嫌な声をあげた。
士道が出会った精霊の一人であり、膝まである長い黒髪で、絶世のが10個連なってもまだ足りないほどの美女である。数年前は社会の知識もほとんどなく、子供っぽい性格をしていたがここ最近では少しずつ知識を得、性格も落ち着いてきた。(しかし、まだ十分子供っぽいが・・・)
容姿もそれに伴い、大人びた感じになっている。
言葉遣いは以前と変わらず古風で、長母音「ー」を「ァ」「ィ」「ゥ」「ェ」「ォ」で発音している。
現在は近所にある保育所で働いており、容姿や性格などが相まって子供にも保護者にも人気を誇っている。まあ、士道からすれば大丈夫なのかと心配になるが、今のところ杞憂に終わっている。
「ごめん、十香。晩ご飯のこと考えてたんだよ。」
「晩ご飯か・・・シドー、晩ご飯はカレーにしてくれ。」
「わかったよ。」
士道は十香への謝罪として十香の希望したカレーを素直に作ることを苦笑いを浮かべながら承諾した。
「十香は今日は早くに帰ってきたな。いつもはもっと遅くまで帰ってこないのに。」
「うむ。今日は子供達が早くに親と帰ったから、私も早くに帰ってこれたのだ。なんだ、シドー。私が早くに帰ってくるのがいやなのか?」
「いやいや、そんなことないって・・・・・・」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
そんな当たり障りのない、こんな日が毎日続くように感じられる会話を十香と交わしながら、帰路の道を二人で歩く。二人とも笑顔で。
幸せな、満ち足りた日常。すぐに忘れてしまうようなそんな会話をする。そんな毎日を士道は大切に思いながら過ごしていた。
---今日、この時まで----
◇ ◇ ◇
二人が家に帰った途端、玄関に琴里がバタバタと大きな足音を立てながら息を少し切らしながら走ってきた。
「士道!!十香も!!二人とも、早くリビングに来なさい!!」
そう言うと、琴里は踵を返してリビングへ戻って行った。琴里のあまりの剣幕にただ事ではないと感じた二人は急いでリビングへ向かい、そこで信じられないものを見た。
リビングに居る全員が言葉もなく、ある一点---テレビ画面を見つめていた。テレビではアナウンサーが何かを喋っている。当然聞こえてきてはいるが、頭がその言葉を訳するのを放棄している。
全員が見つめているのはテレビの画面の映像。かつてニュースでも取り上げられ、学校の授業でも何度も見たことのある映像。しかし、このセカイでは存在しないはずの--現象--がおこっていた。
--セカイが啼いている
そう表現するのが相応しく思えるような現状が今、テレビの画面のには映し出されている。
空間が歪み、そこにあるもの全てを消し去っていく災害。
----空間震----
士道は空間震が
『まだ、終わってないぞ。』
と囁いているように感じた。
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この世界には対局の物があると以前私は言った。
光と闇、
善人と悪人、
そして、〈Happy end〉と〈Bad end〉。
しかし、考えてみてほしい。
光と闇。善人と悪人。これは事実この世界、人生に存在している。〈Bad end〉もまた存在している。しかし、〈Happy end〉とは一体なんだろう?
--幸せな最後--
物語の多くに登場し、海外の映画では大抵が〈Happy end〉を迎えて終わっている。
最後で主人公がヒロインと結ばれてめでたし めでたしというのが基本的である。
しかし、それは物語だけにあるもの。物語を綺麗に終わらせるためだけにある概念。
これは--いや、もう止めよう。前にも似たことを話した気がするし、長い話は抜きにして
結論から言おう。
人生に〈Happy end〉なんて存在しない。
何を当たり前なことをと思っている人もいるだろう。〈end〉とは終わりと言うことである。物語には必ず終了するからそれでいい。しかし、人生の終わりは死ぬときのみ。死は〈Bad end〉だろう。ゆえに、存在しない。極論かも知れないが少なくとも私はそう考えている。
つまり、何が言いたいのかというと、
士道達の話はまだ続いているということである。
生きてこれから先の未来へと進んでいく。
何が起こるか分からない未来へ--
だから、私はシン達にこの言葉を送ろう。
---さあ、君たちの戦争《デート》を続けよう---
急展開となりました。
この話を読み返すと文才がないという事実を改めて突きつけられますねorz
誰か文才くれませんかね?
さて、
次回から物語は大きく動き出します。
うまく書けるかは自信はありませんがよろしくお願いしますね~(*´ω`*)
後、誤字、脱字が合った場合は教えて下さい。修正しますんで