リィンカーネーションの花弁〜夢に囚われた狩人〜 作:アキヤマ ハルト
今回の話でガスコイン神父との戦闘は終わり、あとは原作準拠の話を挟む予定です。生暖かい目で見ていってください!
全員揃っての緊急会議を開始。北束の報告から、北束の部下である黒鋭部隊を襲ったのは灰夜の知る人物である、ブラッドボーンが誇る登竜門であるボスガスコイン神父であることが判明。ヒトラーやノイマンⅡに心配されながらもガスコイン神父のいる森に向かった灰夜は父親を弔いたい一心で自ら外に出てきた、ヤーナム時代の灰夜が命を救い、狩人としての特訓を施した、ガスコイン神父の娘であるアンネだった。アンネの、「娘である自分の手で獣になってしまった父を弔いたい」という慈悲の心を聞き届け、協力してガスコイン神父を狩ることに。奮闘していた二人だったが、ガスコイン神父が廻り者であることに気付いた灰夜は止めること叶わず、ガスコイン神父は獣の姿から一定時間の制限があるとはいえ獣の病に罹っていない狩人としての姿を取り戻した。獣に戻ってしまう前に終わらせるべく、アンネ&灰夜はガスコイン神父との最終決戦へと踏み出すのだった………
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さっそくアンネがガスコインに対して斧を振るが、ガスコインは身軽な動きで避けたと思えば斧の木の部分で叩くことで吹き飛ばした。アンネは「いだっ!?」と声を上げながら吹き飛び、木にぶつかってしまった。助けに行こうとしたがガスコインが即座に私に向かって散弾銃を放ってきた。回避したあと、轟音がしたと思えば放たれた散弾が立ち並ぶ木を抉っていた。当たれば即死、風穴が複数空くことになる……初めてガスコインと戦った時の事を思い出し、口角が上がるのを感じる。
「は、ははは!! ガスコイン神父、貴殿はこれほどまでに強かったのだなァッ!楽しすぎて、今にも発狂してしまいそうだ!!」
「……なるほど。貴殿の中にあるはずの上位者の部分はどこなのか、と疑問だったが……その、狩りへの興奮か。狩人として優れすぎたあまり、狩りへの熱意が暴走した………だが、そんなにも興奮してなお、冷静さは保たれている。血に酔い、狩りに酔い、されど理性は失わず、か………」
ガスコインが語る内容は私の内面を読み取ってくれている。ガスコインの言うとおりだ、私の中にある上位者としての資質……それは、狩りへの執着。狩人であれば誰もが持つ狩りへの執着を増幅させることで、狩りの際に血が沸き上がるような感覚に襲われ、身体機能が上昇する。*1
「おっと、興奮しすぎたな……すぅ~、はぁぁ~……よし。すまなかった、ガスコイン神父。以前より神性が溜まるのが早くてな……あまり制御が出来ないんだ」
「いいや、気にする必要はない……アンネも、
ガスコインが見つめる方を見てみれば、そこにはゆらゆらと立ち上がり……斧を変形させ、長めにした状態でゆっくりと私の方に近づいてくる。
「…大丈夫か、アンネ?」
「ぇ…?あ、大丈夫です……」
最初は怪我でボーっとしているだけなのかと思えば、どこか目が据わっている。醸し出されている雰囲気も変わっていて、まるでマリアを思い出す気迫だった。
「アンネは、愛しの娘だった。だが、狩人に育てる予定はなかったのだ、最低限自衛程度は教える予定だったが……その理由は、アンネに私を遥かに超える狩人の才能があったんだ」
私の疑問を感じ取ったガスコインは語り始めた。アンネにはさまざまな才能があったが、特に狩りの才能が高かった。それにすぐに気付いたからこそ、普通の教育をしていく予定だった……そんな時に、私も知る獣狩りの夜が始まってしまった。そしてガスコインは狩人として外に出たが獣の病に罹ってしまい……自分を探しに来た妻のヴィオラを獣と勘違いして殺してしまった。そして私と相対し、私が殺すことになったわけだ。
「―――そして、アンネの才能が最大限開花されるのは大きな衝撃を負った時。だからこそああして吹き飛ばした……私を狩るのなら、それはアンネがいいのだ」
「……言いたいことはわかった。自由に戦うといい」
「ありがとう、夜明けの狩人……」
私がゆっくり後ろに下がると、アンネの気迫が増していくのを感じる。これは……そうか、単独で戦うことがアンネの狩人としての才能か。ゆっくりと近づく両者だったが、同時に踏み込んだと思えば斧同士がぶつかる音が聞こえるのが遅れて聞こえた。体格に差があるはずなのに、なぜか拮抗していた。
「……これほどか。毎度のことながら、私の周りには天才ばかりが集うな……やめてほしい限りだ……」
打ち合い、散弾を放ちあい……ようやく落ち着いた時には、どちらも息が上がり始めていた。だが傷は、ガスコインの方が多かった。的確に防げないよう、小さな傷であろうと与えていたのだ。
「はぁ、はぁ……!」
「はっ、はっ、はっ……!」
(そうか、アンネはこれほどまでに成長していたのか……)
打ち合い続け、少しずつ傷を負っていく中で私は感傷に浸っていた。私を凌駕しようとしている技術や力……無茶を言うのであれば、この成長を自らの手や目で見届けたかった。
「…アンネ、次で最後にしよう。どうかな?」
「……わかった、お父さん!」
笑顔で頷いてくれたアンネは、深く息を吸うと……切れ長な目、そして艶のいい髪が靡いた。その姿はヴィオラを思い出す姿だった。あぁ……ヴィオラ、私たちの娘は大きく、育ったようだぞ……
「………」
「………」
「「っ……!!!はあぁぁっ!!!!」」
叫びながら斧を振り下ろし、断ち切ろうとしたが……アンネは地面に斧を突き刺し、跳ね上がり……落下に掛かる重力、そして遠心力を利用したまま斧で両断してきた。
「ぐ、ふっ………!!」
「…はっ、はっ、はっ……!!ありがとう、お父さん…ッ!!」
「は、はは……アンネ、こっちに来てくれ……」
息も絶え絶えになりながら、アンネを呼ぶと駆け寄ってきてくれた。その後ろに夜明けの狩人もいる。
「アンネ…お前に、これをあげよう……私の、使ってきた斧だ……」
「お父さん…!」
「私は狩人として、なりそこないだった……最終的に獣に堕ちてしまい、後輩である君に始末を任せてしまった……そんな私だが、君に託せるものがある……」
私は懐から、一本の輪廻の枝を取り出して手渡す。
「輪廻の枝…?」
「情報と枝のみだが……私をこの世界へ連れてきたのは、アラン=スミシー。そして―――狩人の祖、ゲールマンだ」
私の言葉に、彼は『なっ…!?』と驚き、アンネは聞いたことがなかったのか『げーるまん?』と首をかしげていた。
「あの人も、来ているのか…!?」
「あぁ…ほかにも数人来ている……私が覚えているのは、一人……古狩人、デュラがいたはずだ……」
「彼も……そうか、わかった。ありがとう、ガスコイン神父」
綺麗な立ち居振る舞いで礼をする彼はもう熟練の狩人で、あの
「……あぁ、そろそろ限界か……アンネ、お前は優秀な狩人だよ。彼の下で学べば、お前はさらに強くなれる……私とヴィオラの分まで、幸せに生きてくれ―――」
笑顔でアンネの頭をなでていると、アンネが泣きそうなのをこらえながら、
『うん……!!おやすみ、パパ……ッ!!』
と呼んでくれた。あぁ………ひさ、しぶりに、呼ばれたな………
―――――灰夜視点―――――
霧となり消えていくガスコイン神父を見届け、泣いているアンネの頭を撫で続ける。救ってから、アンネは弱音も泣くこともせずに特訓し続けていた。溜まり続けたそれが再会した父との別れで限界を超えたというだけなのだから……
「う、あぁ……!!パパぁ………!!!!」
「……思う存分泣くといい、誰も咎めぬよ」
ずっと撫でていると、数分経った頃にアンネが立ち上がって私の方を向いてきた。目元は赤くなっているが、もう出せるだけ出せたのだろう。
「ありがとう、お兄ちゃん…お父さんとまた出会わせてくれて」
「お礼されることではない。託されたのだ、さらに研鑽を積んでいかないとな?」
「あはは、そうだね!じゃあさっそく、夢で鍛えてくるね!」
手を振りながら、霧になっていなくなるアンネを見送り…私は懐から先んじてICカードを抜いた携帯を取り出し、電源を付ける。東耶たちがどうなったかを確認するためだ。
「ノイマン、こちらは終わった。そちらはどうだ?」
『…まず、会議の結果、廻り者を根絶させる派と全員を救う方法を探す派に分かれた。そして東耶が根絶派・灰都が救済派に分かれたことで仲違い。その結果、灰都が施設から逃げ出し所在不明だ』
「……はぁぁぁ。やっぱりか……まったく。施設に戻らず、俺は灰都を探すと東耶たちに伝えてくれ。ただし、東耶は灰都を探せとだけ伝えるように。どうせあの不器用のことだ、結論を語って自分の気持ちを明かさなかったんだろうしな」
『分かった。だが、灰夜は同じ故郷の廻り者がいるのだから、気を付けてくれ』
「もちろんだとも……探すか」
仕方のないことだと割り切りながらも、不器用人間である東耶たちに呆れながら霧となり空を飛んで探し始めることにした―――
第15話、終了!
アンネは才能の塊です。いわゆる天才で、特に狩人としての才能が優れているというだけで、他の才能も全然あります。なのでガスコインはごく普通の人生を歩ませて、幸せに生きて欲しいと思い続けていました。だからこそ、あの夜は最悪の始まりだったんですね……
スパッと終わらせたわけですが、理由として少し話が煮詰まってきちゃったんですよね……結構更新が遅れるかもしれないです。下手したら全く違う作品を投稿してお茶を濁すことにもなるかも……?
一応考えてはいるので、別作品を上げる際は活動報告に一言あげてから投稿すると思います!では、どちらに転ぶかは分かりませんがお楽しみに!!
主人公以外のキャラの視点はいる?いらない?
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いる
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いらない
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どちらでもいい
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主人公と三人称のみでいい