八つの大罪   作:ルルルだ。

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「これは未だ人と、人ならざる者の世界が、分かたれてはいなかった、古の物語――」
「ブリタニアの地を絶望の淵に陥れ、王国の守護たる聖騎士たちを敵に回した、荒くれ者共の騎士団。その名は――」

「はい8回目! 俺が要約してやるって! 要するに、チート級のヤンキー集団が大暴れして王国を救う、超王道ファンタジーってこと!
はいオープニング終了! さあ、今日も元気に尺を縮めようぜ!」


第10話『バステ監獄爆破タイム! 尺を削って、団長をガチギレさせろ!』

荒涼とした大地のど真ん中にそびえ立つ、王国が誇る難攻不落の要塞、バステ監獄。 その巨大な城門を前にして、メリオダスたちは立ち止まっていた。

 

「ここかぁ……不気味な連中がいっぱいいるって噂の監獄は」 ディアンヌが顔をしかめ、ホークが「ひぃぃ……」と豚足を震わせる。

 

「さてと。中には『不気味な牙(ウィアード・ファング)』とかいう聖騎士どもが待ち構えてるはずだが……どうやって攻め込むか」(※事前にデッドプールに聞いていた)

メリオダスが腕を組んで作戦を練ろうとした、その時だった。

 

「はいはいはーい! 団長、俺にいいアイデアがある!」

 

デッドプールが勢いよく手を挙げ、どこからともなく取り出した図面(アニメの設定資料集)を広げた。

 

「あのね、ここから真正面に入ると、透明になるおっさんとか、幻覚見せる鈴持った奴とか、毒虫操る奴とかと、いちいち1話ずつバトルしなきゃいけないの。めちゃくちゃ面倒くさくない?

読者も『早くバンの顔見せろよ!』って思ってるはずなんだよね!」

 

「読者ってのはよくわからねーけど……お前、どうする気だ?」 メリオダスが嫌な予感を覚えて眉をひそめる。

 

「ショートカットだよ! 物理的なな!!」

 

デッドプールは背中の四次元ポケット(のような謎の空間)から、大量の四角い粘土のようなもの...C4爆薬を取り出した。

そして、目にも留まらぬ速さでバステ監獄の分厚い城壁にそれをペタペタと貼り付けていく。

 

「ちょ、お前それ何して――」 「ファイア・イン・ザ・ホール!! 爆ぜろォォ!!」

 

デッドプールが手元の起爆スイッチをポチッと押した瞬間。

 

ドゴォォォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!

 

ファンタジー世界にはあるまじき、近代兵器のすさまじい大爆発が巻き起こった。

紅蓮の炎が吹き上がり、難攻不落を誇ったバステ監獄の城壁が、いともたやすく粉微塵に吹き飛ぶ。

 

「うおおおおおっ!?」 「きゃあああああっ!!」

 

だが、問題があった。 デッドプールはファンタジー世界の「石造りの建築」の脆さを完全に舐めていたのだ。

壁の一部を壊して侵入口を作るだけのつもりが、爆発の威力が監獄の基礎部分を直撃し、巨大な監獄の塔そのものがガラガラと崩壊を始めてしまったのである。

 

「あ」 デッドプールが起爆スイッチを持ったまま、間抜けな声を漏らす。

 

「わあぁぁぁ!? 監獄が倒れてくるぞォォォ!!」 ホークが絶叫する。

見上げるほどの巨大な瓦礫の雨が、すぐ真下にいたエリザベスやホークたちに向かって降り注いできた。

 

「エリザベスちゃん! ホーク! 危な――」 デッドプールが手を伸ばそうとした時、一陣の風が吹いた。

 

ズバババババババッ!!!

 

メリオダスが目にも留まらぬ速さで刃折れの剣を振るい、降り注ぐ数十トンもの瓦礫を空中で微塵切りに粉砕した。

そして、左腕でエリザベスを、右腕でホークを抱え込み、安全な場所へと着地する。

 

「メリオダス……様……!」 エリザベスは恐怖に震えながら、メリオダスの胸に顔をうずめた。

 

「怪我はねえか、二人とも」 メリオダスの声は、ひどく静かだった。

 

「い、いやー! 危なかったね! まさか全部崩れるとは計算外――」

 

デッドプールがヘラヘラと笑いながら近づこうとした瞬間。 ドスッ!! と、彼の鳩尾にメリオダスの拳がめり込んだ。

 

「ガハッ……!?」

 

デッドプールの体が「く」の字に折れ曲がり、そのまま地面を数メートル削りながら後方へ吹き飛ぶ。

 

「ぐ、おォ……! や、やるねぇ団長……さすがの俺も今のは効い……」

デッドプールが咳き込みながら立ち上がろうとした時、彼の首ぐらを、信じられないほどの力でメリオダスが締め上げた。

 

「……ッ!」

 

デッドプールは息を呑んだ。 至近距離で彼を見下ろすメリオダスの緑色の瞳から、光が完全に消え失せていたのだ。

その体から漏れ出す、黒く、淀んだ、圧倒的な『魔神の気迫』。

 

「……ふざけんなよ、てめぇ」

 

その声は、地獄の底から響くような低さだった。 いつも「赤い変態」とからかって余裕を見せていたメリオダスは、今、本気でブチギレていた。

 

「俺は、エリザベスや仲間が怪我をするかもしれないようなふざけた真似は、絶対に許さねえ」 メリオダスの指が、メキメキとデッドプールの首の骨を軋ませる。

「不死身だからって、何してもいいと思ってんなら……その体ごと、二度と再生できねえように消し炭にしてやろうか?」

 

「が……っ、ご、ごめんなさい……まじで……反省して……」 ヒーリングファクターを持つデッドプールでさえ、本能的な恐怖で冷や汗を流すほどの殺気。

(ヤバいヤバいヤバい! これ冗談抜きで殺されるやつ! アニメで見たことないガチギレ顔だよ!!)

 

デッドプールが本気で命の危機を感じた、その時だった。

 

「……よォ。随分と派手なお出迎えじゃねーか、団長ォ」

 

ガラガラと音を立てて崩れた監獄の瓦礫の山から、一人の男が立ち上がった。 全身に生々しい傷跡を残し、赤い革のジャケットを着た(尺の都合で最初からジャケット着ています)、長身の男。

口元には、獲物を見つけた肉食獣のような、獰猛な笑みが浮かんでいる。

 

「……バン」 メリオダスがデッドプールの首から手を離し、ゆっくりと振り返った。

 

「バン!!」 ディアンヌも嬉しそうに声を上げる。

 

バステ監獄の崩壊という超ド級のショートカットにより、中にいた『不気味な牙(ウィアード・ファング)』たちは瓦礫の下敷き(全カット)となり、強欲の罪-フォックス・シン-のバンだけが無傷で這い出してきたのだ。

 

「遅ぇぞ、団長ォ。退屈で死にそうだったぜ……ん?」 バンは首をポキポキと鳴らしながら、地面でゼェゼェと咳き込んでいる赤いスーツの男を見下ろした。

 

「誰だァ? このふざけた格好のトマト野郎は」

 

「ゲホッ……ト、トマトって言うな……! 俺はデッドプールだ!」 デッドプールはフラフラと立ち上がり、メリオダスの恐怖から逃れるようにバンを指さした。

「お前が不死身のバンだな!? よし、俺も不死身だ! どっちが真の不死身キャラか、ここで白黒つけようじゃねえか!」

 

「……あァ?」 バンは楽しそうに目を細めると、次の瞬間―― 彼の右手がブレたかと思うと、デッドプールの心臓が、バンの手の中に握られていた。

 

「へェ……不死身ねェ。じゃあ、これ(心臓)潰されても死なねえのか?」 「……え?」

 

自分の胸にポッカリと開いた大穴を見て、デッドプールがぽかんと口を開けた。 「……いや、ちょ、まっ――」

 

グチャッ!!




【次回予告】

「(天国から)いやぁぁぁぁ!! ちょっとバンくん! 挨拶代わりに心臓抜くってどういう神経してんの!? 痛い痛い痛い!! あと団長!
さっきのガチギレ顔、まじでトラウマになるからやめて! 俺、おしっこチビりそうになったよ!
でもまあ、俺の捨て身のやらかしのおかげで、中ボス戦を全カットしてバンと合流できたから結果オーライだろ!?
次回、八つの大罪 第11話! 『不死身と不死身の泥試合! そして踏み抜かれる最悪の地雷!』 次回も絶対見てくれよな!
あー、心臓再生するの、時間かかるんだよなぁ……」

かなり後になりますが、結構物語に関わるオリキャラを出してもいいですか?それとも既存キャラのみで話進めたほうがいいですか?因みに出したいと思ってるオリキャラは最高神や魔神王並みの存在として出すつもりです。

  • オリキャラ出してもOK
  • 既存キャラだけにして
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