「ブリタニアの地を絶望の淵に陥れ、王国の守護たる聖騎士たちを敵に回した、荒くれ者共の騎士団。その名は――」
「はい13回目! 読者のみんな、お待たせ!
実は今回、ヒロインのエリザベスちゃんとディアンヌちゃん、それに豚のホークは『バンとメリオダス怖い!』ってことで豚の帽子亭でお留守番なんだよね!
だから今回は、むさ苦しい野郎4人での心霊スポット探索だぜ! 画面が赤と男だらけで華がないけど許して!」
花びらが舞い散る次元の扉を抜け、一行が辿り着いたのは、エメラルドグリーンの結晶に覆われた幻想的で寂寥とした空間、『死者の都』だった。
だが、その美しい景色とは裏腹に、男4人のパーティーの空気は最悪のままだった。
先頭を歩くメリオダスは無言。その後ろを歩くバンも、三節棍を肩に担いだまま鋭い目つきで黙り込んでいる。キングはバンの背中を複雑な表情で見つめ、デッドプールは「胃が痛い……」と呟きながら最後尾をトボトボと歩いていた。
「……あ」
不意に、バンが足を止めた。 彼が見つめる先。緑色の結晶の上に、淡い光を放ちながらふわりと浮かぶ、金髪の小さな少女の姿があった。
「バン……」 「……エレイン」
バンは三節棍を落とし、まるで夢でも見ているかのように少女の幻影へと歩み寄った。 妖精族の少女、エレイン。バンが命を懸けて愛し、そして失った唯一の存在。
「エレイン……! 本当に、エレインなのか……?」
キングが震える声で叫ぶ。
「お兄ちゃん……。久しぶりだね」
エレインは優しく微笑んだ。
「バン……。お兄ちゃんのこと、怒らないであげて。そしてお兄ちゃん、バンは私を殺してなんていない。彼こそが、私を……森を救おうとしてくれたの」
エレインの静かな言葉が、空間に響き渡る。
「……本当に、バンの言う通りだったんだね。ごめん……僕はずっと、君を恨んで……」
キングは膝から崩れ落ち、槍を抱きしめて涙を流した。
「ヒュー! 泣けるねェ! 全米が泣くレベルの感動の再会! ほら、俺がさっき言った通りだろ?」
デッドプールが親指を立てて空気を軽くしようとするが、誰も彼に突っ込まない。
エレインはふわりとバンの胸元に寄り添い、そして、後ろにいるデッドプールを不思議そうに見つめた。
「……バン。あの赤い人は、誰?」
「あァ? あいつはただの口の軽いトマト野郎だ。気にすんな」
バンはエレインを愛おしそうに見つめながら答えた。
「ううん……違うわ」
エレインは目を細め、妖精族特有の『心を読む力』でデッドプールを視た。
「あの人の魂……この世界のどこにも属していない。別の宇宙、別の次元……もっと高次元の『外側』から、私たちの物語を観ているような……とても不思議で、不規則な魂……」
「おおっ!? エレインちゃん、マジで分かっちゃう系!? すげえ! さすが妖精の聖女様、俺のメタな存在意義を一発で理解してくれたぜ!」
デッドプールは歓喜して小躍りした。
「……ふン。まあ、あいつが余計なことをベラベラ喋らなきゃ、俺はキングと殺し合いをして、お前に会えなかったかもしれないからな」
バンはデッドプールを一瞥し、それから、ゆっくりと視線をずらした。
その先には、少し離れた場所で無言で立ち尽くす、メリオダスがいる。
バンはエレインに視線を戻し、サラッと、だが真剣な声で尋ねた。
「なあ、エレイン。……あの赤いトマト野郎が言ってたんだがな。団長……メリオダスは、『魔神族』らしい」
ピクリ、とメリオダスの肩が揺れた。
バンはエレインの目を見つめたまま続けた。
「俺は、お前を殺した魔神族を全部殺すつもりだ。だが……もし団長が本当にそいつらと同じ化け物だとしたら、俺はどうすりゃいいか、分かんねェんだよ」
重い問いかけだった。
デッドプールのネタバレによって地雷が爆発してしまった今、バンはどうしてもエレインからの『答え』が必要だった。
エレインは静かにメリオダスを見つめ、やがて、優しく微笑んだ。
「……確かに、彼の奥底には、あの森を焼いた魔神と同じ、黒くて冷たい力があるわ」
「……ッ!」
バンの拳が、ギリッと握りしめられる。
「でもね、バン」
エレインは、バンのその拳に自分の小さな手を重ねた。
「その奥の奥……彼の『心』は、とても温かい。彼はその冷たい力を使ってでも、大切な仲間を……あなたたちを、そして一人の女の子を守ろうとしてる。……彼は、あなたたちと同じ『人間』の心を持った、優しい仲間よ」
「…………」
エレインの言葉に、バンは大きく息を吐き出し、張り詰めていた肩の力を抜いた。
「……そうかよ。お前がそういうなら……信じてやるか」
バンは頭をガシガシと掻きむしり、メリオダスの方へ顎をしゃくった。
「聞いたかよ、団長。俺のエレインがお墨付きを出してくれたぜ。……まあ、隠し事されてたのはムカつくから、後で酒奢れよな」
「……ああ。奢るよ、いくらでもな」
メリオダスは、ようやくいつものニシシとした笑顔を浮かべた。
完全に元の関係に戻ったわけではない。魔神族という事実は消えない。それでも、殺し合いのギスギスは、エレインの導きによって確かな『妥協点』を見つけたのだ。
「よっしゃーーー!! パーティー修復完了ォォォ!!」
デッドプールはガッツポーズで飛び上がった。
「俺のやらかしをヒロインが丸く収めてくれる!
これぞコラボの醍醐味! 良かった! これでやっと安心して帰れるぜ――」
その時だった。
ドガァァァァァァァァァンッ!!!!
感動の空気を物理的にぶち壊す、凄まじい爆発音が死者の都に響き渡った。 エメラルドグリーンの結晶が粉々に砕け散り、爆風が男4人とエレインの幻影を吹き飛ばす。
「うおっ!? なんだ!?」 「敵襲か!?」
黒煙の中から、コツン、コツンと足音を響かせて現れた人影。 それは、黒い鎧を纏い、細く吊り上がった目をした女の聖騎士だった。
その手には、不気味な黒い炎をまとった細剣が握られている。
「……感動の再会のところ申し訳ありませんが、皆様にはここで死んでいただきます」
「あれは……聖騎士、ギーラ!?」 キングが驚愕の声を上げる。
「な、なんであいつがここに!? ショートカットしたからもう少し後の登場のはず……いや、そうか! 俺がバステ監獄の壁をC4で爆破したから、連中の動きが早まったのか!?」
デッドプールが頭を抱える。
「自己紹介は省きます。私は聖騎士ギーラ。……七つの大罪、そして見知らぬ赤い道化師。全員、まとめて爆殺します」
ギーラが細剣を振るうと同時に、無数の爆炎が一行を包み込んだ!
【次回予告】
「うわああああ!! 爆発は俺の特許(パテント)なのに!! 聖騎士の爆弾魔女、ギーラがやってきちゃったよ!
しかもコイツ、ヘンドリクセンの実験(魔神の血)を飲んでパワーアップしてる新世代じゃん!
バンと団長はなんとか和解(?)したけど、強敵の急襲にパーティーの連携はボロボロ!? 次回、八つの大罪 第16話! 『耳打ちのネタバレ! 魔神の血を継ぐ者と、共通の敵!』
次回も絶対見てくれよな!
てか、エリザベスちゃんたちを置いてきて正解だったわ!」
かなり後になりますが、結構物語に関わるオリキャラを出してもいいですか?それとも既存キャラのみで話進めたほうがいいですか?因みに出したいと思ってるオリキャラは最高神や魔神王並みの存在として出すつもりです。
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オリキャラ出してもOK
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既存キャラだけにして