八つの大罪   作:ルルルだ。

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「これは未だ人と、人ならざる者の世界が、分かたれてはいなかった、古の物語――」
「ブリタニアの地を絶望の淵に陥れ、王国の守護たる聖騎士たちを敵に回した、荒くれ者共の騎士団。その名は――」

「はい14回目! よし、言えた! 最近このナレーションの最中に爆発が起きたり誰かがキレたりして、まともに最後まで聞けなかったからな!って、今度は目の前で爆発魔女が暴れてるんだけど!?読者のみんな、ポップコーンは置いて防空壕に避難して!」


第16話『耳打ちのネタバレ! 魔神の血を継ぐ者と、共通の敵!』

ドガァァァァァンッ!! ズドォォォォンッ!!

 

死者の都の美しいエメラルドの結晶が、次々と爆炎に飲み込まれていく。

聖騎士ギーラの振るう細剣から放たれるのは、ただの魔力ではない。触れるものすべてを灰燼に帰す、異質な熱量の爆発(エクスプロージョン)だった。

 

「うおっと! 危ねェ!」

バンが軽快なステップで爆風を避け、キングが『霊槍シャスティフォル』をクッションの形態(第8形態・花粒)にして爆炎を防ぐ。

メリオダスも刃折れの剣で炎を切り裂きながら、鋭い目でギーラを観察していた。

 

「……厄介だな。あいつの魔力、ただの聖騎士のレベルじゃねえ」

メリオダスが呟いた、その時。

 

「だーんーちょっ」

背後から、デッドプールがコソコソと這い寄ってきた。

 

「お前、口にジッパー引いてる約束じゃなかったか?」

メリオダスがジト目を向ける。

 

「いやいや、命の危機にそんなこと言ってられないっしょ! 手で口元隠してるからセーフ!」

デッドプールはメリオダスの耳元に顔を寄せ、声を潜めて素早く耳打ちをした。

 

「いいか団長、よく見ろ。あの女の爆発の力、ただの魔法じゃないぜ。あいつは……バステ監獄で俺が言った『ヘンドリクセンの実験』の成功例だ。魔神族の血を飲んで、超強化されてる『新世代』なんだよ!」

 

ピタッ。 メリオダスの動きが止まった。

 

「……なるほどな」

メリオダスの緑色の瞳が、冷たく細められた。

バステ監獄でのデッドプールのネタバレ…『ヘンドリクセンが魔神の血を見習い聖騎士に飲ませている』という話が、完全に裏付けられた瞬間だった。

 

メリオダスはチラリと、少し離れた場所で三節棍を構えるバンに視線を送った。

「おい、バン!」

「あァ?」

「デッドプールの言う通りだったぜ。あの女の力……お前なら、匂いで分かるんじゃないか?」

 

「……匂い?」

バンは鼻をヒクつかせ、ギーラから立ち上る魔力の残滓を嗅ぎ取った。 その瞬間。バンの顔から、一切の余裕が消え去った。

 

「…………ああ、なるほどなァ」

バンの口角が、耳まで裂けるように不気味に釣り上がった。その目は、獲物を見つけた飢えた獣そのものだ。

「どーりで、ムカつく匂いがすると思ったぜ。あの森を焼いた化け物と同じ……薄汚ェ『魔神』の匂いがなァ!!」

 

「ほう?」

ギーラが細い目をわずかに見開いた。

「私が魔神の力を取り込んでいること……なぜあなた方のような大罪人が知っているのです?まあ、いいでしょう。ここで死ぬのですから」

 

「死ぬのはてめェだ!!」

 

ドゴォォォォンッ!!

バンが大地を蹴り砕き、弾丸のような速度でギーラへと突進した。

エレインの前で。よりにもよって、彼女を殺した魔神の力を使う女が暴れている。バンの怒りは頂点に達していた。

 

「『強奪(スナッチ)』!!」

バンの力がギーラの身体能力を奪い、放たれた三節棍が彼女の鎧を激しく打つ。

 

「くっ……! 速い……ですが!」

ギーラが至近距離で爆炎を放とうとした瞬間。

 

「バン! 君の助太刀をするわけじゃないよ!」

頭上からキングの声が響いた。

「でも、エレインの前で……この死者の都を荒らす者は、僕が許さない!」

 

『霊槍シャスティフォル、第二形態・守護獣(ガーディアン)!』

巨大な苔むしたクマのぬいぐるみが具現化し、ギーラの爆炎を真正面から受け止めた。

「なっ……私の炎が防がれた!?」

「苔に火は燃え移らない。妖精族の常識だよ!」

 

バンとキング。つい先ほどまで殺し合いをしていた二人が、共通の敵(とエレインという守るべき存在)を前に、完璧な連携を見せ始めた。

 

「ヒュー! アツい展開! やっぱり少年漫画は共闘(チームアップ)に限るね!」

デッドプールは少し離れた安全地帯(瓦礫の裏)から、ポップコーンを片手に声援を送った。

「いけいけー! フォックス&グリズリーのコンビネーション! あと、爆破キャラは俺と被ってるから、あの女ボコボコにしちゃって!」

 

「お前も手伝え、弾除け」

ドンッ! とメリオダスに背中を蹴られ、デッドプールは戦場の中央へと放り出された。

 

「あばばばばっ!? ちょっと団長! 俺、魔神の血飲んでない一般ミュータントなんだけど!?」

 

「いいから、あいつの爆炎の囮になれ。俺が隙を突いて『全反撃(フルカウンター)』を決める!」

メリオダスが刃折れの剣を構え、ニシシと笑う。

 

先ほどのギスギスした空気は、もう完全に消え去っていた。

デッドプールがもたらした「魔神族」という地雷は、エレインの導きと「真の敵(ヘンドリクセンと新世代)」の登場によって、七つの大罪を逆に強く結びつける接着剤へと変わったのだ。

 

「仕方ない! 読者のためだ、一肌脱ぎますか!」

デッドプールは二丁の刀を抜き放ち、ギーラに向かって突撃した。

「ヘイ、爆弾魔女のお姉さん!俺の世界には、物を触って爆弾に変えるイカしたフランス人(ガンビット)がいるんだけど、君もカード投げたりしない!?」

 

「……意味不明な戯言を。消えなさい」

ギーラが細剣を突き出す。

 

ズドガァァァァァァンッ!!!!

 

「アバーーーーーッ!! 今日、俺ミンチにされるの2回目ェェェ!!」 デッドプールが派手に爆発四散した。




【次回予告】

「(黒焦げの顔面だけで)……いやー、新世代の火力マジでヤバいね! 骨までこんがり焼けたわ! でも、俺の命がけ(?)の囮のおかげで、ギーラに特大の隙ができたぜ!
バンとキングのコンビネーション、そして団長の伝家の宝刀『フルカウンター』が炸裂する! 次回、八つの大罪 第17話! 『新世代ギーラ撃破!そしていざ行かん、アーサー王の待つキャメロットへ!』
……って、あれ?この予告で合ってるよね? この後どうなるんだっけ? アニメの記憶が……!
まあいいや...次回も絶対見てくれよな!」

かなり後になりますが、結構物語に関わるオリキャラを出してもいいですか?それとも既存キャラのみで話進めたほうがいいですか?因みに出したいと思ってるオリキャラは最高神や魔神王並みの存在として出すつもりです。

  • オリキャラ出してもOK
  • 既存キャラだけにして
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