八つの大罪   作:ルルルだ。

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『レディィィィ・アァァァンド・ジェントルメェェェン!! これは未だ人と、人ならざる者の世界が分かたれていなかった、血沸き肉躍る大乱闘の物語ゥ!!
ブリタニア最強の荒くれ者を決める世紀のトーナメント、その名はァァ――七つの大罪ぃぃぃ!!』

「ってな感じで! 今回はリングアナウンサー風にアレンジしてお届けしたぜ! デッドプールです! どうよこの美声、マイケル・バッファーも顔負けだろ?
さてさて、ディアンヌちゃんの神器を懸けたバイゼル喧嘩祭り、いよいよ本戦スタートだ!」


第20話『トマト野郎のリングアウト! 省略される回想シーンと炎のジジイ!』

熱気に包まれたバイゼル闘技場。 巨大な岩のリングの周りでは、観客たちが割れんばかりの歓声を上げていた。

 

「さァーて! 本戦第一試合! グリアモール vs マトローナ!」

 

審判ラブヘルムの合図と共に始まった第一試合は、一瞬で決着がついた。

「『長城(ウォール)』!私の盾は誰にも砕け――」

と鉄壁の魔力を張ったグリアモールだったが、人間サイズに縮んでいようと巨人族の筋力を持つディアンヌ(マトローナ)の強烈な鉄拳が、その絶対防壁をガラスのように粉砕。

グリアモールは悲鳴を上げる間もなくリング外へ吹き飛ばされた。

 

「第二試合! ハウザー vs タイズー!」

こちらも聖騎士であるハウザーが竜巻の魔力で一般人のタイズーを軽々と場外へ吹き飛ばし、あっさりと終了。

 

「ヒュー! テンポいいねェ! やっぱり尺が限られてる時はモブ戦は巻きでいかないと!」

リングの下でポップコーンを食べていたデッドプールが拍手を送る。

 

「……さて。次はいよいよ、第三試合だァ! 炎の魔術師・ケイン vs 謎の全身タイツ……トマト野郎!!」

 

「だからそのリングネームやめろっつってんだろ!!」

デッドプールはリングに向かって悪態をつきながら、よじ登った。

 

リングの反対側に立っていたのは、酒瓶を片手にフラフラと揺れるケインだ。

「ヒック……。お前さん、変な格好じゃのう……。ワシの炎で、その赤い服を黒焦げにしてやろうか……?」

 

ケインの目が据わり、彼の手のひらからボワッと強烈な熱を持った炎が立ち上る。

ダナフォール王国のかつての聖騎士であり、『炎の竜巻(バーニング・トルネード)』の異名を持つ彼の実力は、酔っ払っていても本物だ。

 

「おっと、炎の能力者か。俺、火傷するとスーツの修繕費が自腹になるから嫌なんだけど」

デッドプールは構えのポーズを取りながら、チラリとリングの下にいるメリオダスを見た。

 

(待てよ。このジジイ、ダナフォールの生き残りで、団長が恋人のリズを殺したって勘違いしてるんだよな。本来なら団長と直接戦って誤解が解けるエピソードだけど……俺がここで戦うなら、俺が解決しちゃえばよくね?)

 

「さあ、いくぞ若いの! 『炎の(フレイム)――』」

ケインが炎を放とうとした瞬間。

 

「ストォォォップ!!」

デッドプールは両手で『T』の字を作り、大声で叫んだ。

「ケイン・バルザドおじいちゃん!ダナフォールの生き残りのあんたに、重要なお知らせがある!!」

 

「……ん? なぜワシの素性を知っておる?」

ケインがピタリと動きを止めた。

 

デッドプールはズカズカとケインに歩み寄り、肩に馴れ馴れしく腕を回した。

「あんた、あの金髪のチビっ子が、昔のダナフォールの団長だって気づいてるんだろ?で、あいつが国を裏切って、恋人のリズちゃんを殺したって恨んでる」

 

「なっ……! お、お前、なぜそれを……!」

ケインの酔いが一瞬で吹き飛び、瞳孔がカッと見開かれた。リング下のメリオダスも、「お?」と不思議そうにこちらを見上げている。

 

「俺はなんでも知ってる親愛なる隣人だからな。いいかジジイ、よく聞け。メリオダスは裏切ってないし、リズちゃんを殺してもいない!リズちゃんを殺したのは『フラウドリン』って名前の悪い魔神族だ!団長はリズちゃんが死んだのが悲しすぎて、力が暴走して国ごと吹き飛ばしちゃっただけなんだよ!」

 

メガトン級のネタバレが、闘技場のど真ん中で響き渡った。

 

「な……っ……!」

ケインは手から炎を落とし、ワナワナと震え始めた。

「あ、あのメリオダスが……リズを……? 国を滅ぼしたのは、怒りの暴走……だったと……?」

 

「そう! だからあいつは今でもリズちゃんのことを大切に思ってるし、あんたたちダナフォールの仲間のことも忘れてない! あんたの勘違いだ!Q.E.D.(証明終了)!!」

 

「おお……おおおお……メリオダス……!! リズゥゥゥ!!」

ケインはその場にボロボロと涙を流して崩れ落ち、号泣し始めた。

 

「よし、誤解は解けたな! じゃあ俺ちゃん、おじいちゃんを殴る趣味はないから、棄権しまーす!」

 

デッドプールはクルッと踵を返し、自らリングの外へぴょーんと飛び降りた。

 

「えっ……あ、リングアウトォォォ! 勝者、ケイン!!」

ラブヘルムが困惑しながらも勝利の宣言をする。

 

号泣したまま勝ち上がったケインは、リングを降りるなりメリオダスのもとへ駆け寄り、

「メリオダァァァァス!! ワシが間違っておったァァァ!!」

と抱きついた。

 

「……えーっと、お前、ケインか? 久しぶりだな。ていうか、どういう状況?」

メリオダスは号泣する老人に抱きつかれながら、呆れた顔でデッドプールを見た。

 

「いやー! 団長の悲しき過去の回想シーンを丸々1話分カットしてやったぜ! 感謝してくれ!」

デッドプールが親指を立てる。

 

「てめェ……本当に人の過去を勝手にバラすのが好きだな」

横にいたバンが、ため息をつきながら呆れ果てていた。

「俺の時もそうだがよォ。情緒ってもんがねェのか?」

 

「情緒よりタイパの時代だよ! ほら、ケインのおっさんが団長にリズちゃんの形見の剣を渡そうとしてるぜ! これで団長もパワーアップだ!」

デッドプールの言う通り、ケインは涙を拭いながら、預かっていたリズの形見の剣をメリオダスに差し出していた。

 

「……ま、お前のおかげでケインと戦わずに済んだのは助かったけどな」

メリオダスはケインから剣を受け取り、少しだけ優しい目をした。

 

「さあ! 第三試合があっという間に終わったところで……次はいよいよ、第一回戦の最終試合だァァ!!」

ラブヘルムの声が闘技場に響く。

 

「メリオダフ vs バーーーン!!!」

 

地響きのような歓声が上がる中。 メリオダスとバンは、互いに顔を見合わせ、ニヤリと凶悪な笑みを浮かべた。

 

「……さてと。バステ監獄での続き、ここでやろうぜ団長」

バンが首をボキボキと鳴らす。

「ああ。あの時は途中で赤い変態のストップが入ったからな。今度は誰にも邪魔されずに、どっちが強いか白黒つけようぜ、バン」

メリオダスがリングへと歩みを進める。

 

「うおおおお!! 待ってました! 主人公vsライバルのガチバトル!!」

リング外の最前列で、デッドプールがポップコーンの特大バケツを抱えながら目を輝かせた。

「俺、この戦いアニメで5回は見たけど、生で観るのが一番最高だわ!!」




【次回予告】

「いやー、ケインのおじいちゃん、ちょろくて助かった! これで俺の出番は終わり! 後は特等席でポップコーン食いながら観戦だぜ!
次回はついに激突する、メリオダスとバンの大罪同士のガチバトル!
魔神の力とか不死身とか関係なしの、純粋なステゴロの殴り合い! 岩のリングが粉々に砕け散るぞ!
次回、八つの大罪 第21話!『大罪同士のガチ喧嘩! 変わる結末と、狙われたトマト野郎!』
ポップコーンとコーラの準備はいいか!? 次回も絶対見てくれよな!」

かなり後になりますが、結構物語に関わるオリキャラを出してもいいですか?それとも既存キャラのみで話進めたほうがいいですか?因みに出したいと思ってるオリキャラは最高神や魔神王並みの存在として出すつもりです。

  • オリキャラ出してもOK
  • 既存キャラだけにして
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