八つの大罪   作:ルルルだ。

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『これは未だ人と、人ならざる者の世界が、分かたれてはいなかった、古の物語――。
ブリタニアの地を絶望の淵に陥れ、王国の守護たる聖騎士たちを敵に回した荒くれ者共と、次元を超えてやってきた赤き道化師が結成せし、新たなる騎士団。その名は――八つの大罪』

「…………えっ?」

ホークママの背中でくつろいでいたデッドプールは、空を見上げてポップコーンを落とした。

「ちょ、待って待って待って!? 今ナレーターのおっさん、明確に『赤き道化師』と『八つの大罪』って言ったよね!?まじかよ、俺の勝手な思いつきが公式設定に昇格した!!アニメのタイトルロゴも『八』に書き換わってる! すげえええ! サンキュー、製作陣!」

「おい、また一人で虚空に向かって叫んでんのか、赤い変態」
バンが呆れたように耳をほじりながらデッドプールを見下ろす。

「お前らには聞こえなかったのか!? ついにこの物語が俺をメインキャラクターとして正式に認めたんだよ! よーし、テンション上がってきたァ!」


第25話『新タイトルコール! オーダンの森と、覗いてはいけない脳内!』

意気揚々と一行が辿り着いたのは、鬱蒼と木々が茂る『オーダンの森』。

メリオダス、バン、キング、そしてデッドプールの男4人は、森の奥深くへと足を踏み入れていた。(ディアンヌとエリザベス、ホークは目立つため、またしても森の外で待機である)。

 

「さてと。デッドプールの話じゃ、この森に巨大な鎧を着た化け物がいて、それがゴウセルだってことだったが……」

メリオダスが周囲を見渡す。

 

「あー、ごめん団長! ちょっと訂正!」

デッドプールが急に手を挙げた。

「正確に言うと、その巨大な鎧を着てる化け物自体はゴウセルじゃなくて、聖騎士のデイルってオッサンだ!ヘンドリクセンの魔神の血の実験に失敗して、化け物になっちゃった悲しき被害者なんだよ」

 

「……デイルだって?」

キングがハッとして振り返る。

「ギーラのお父さんじゃないか……! 行方不明になっていたはずじゃ……」

 

「そうそう。で、本物のゴウセルは、その化け物と一緒にいるピンク髪のメガネ男子だ! 感情が薄くてロボットみたいな喋り方する奴だから、見ればすぐ分かるぜ!」

 

デッドプールがそこまで解説した、その時だった。

 

ズズン……! ズズン……!

 

森の奥から、地響きを立てて『巨大な鎧の化け物』が姿を現した。 禍々しい魔力を放ち、苦しそうに唸り声を上げている。

 

「出たな、鎧巨人! でもあいつは敵じゃないから――」

デッドプールが言いかけた瞬間、森の木々の上から、鋭い殺気を持った5つの影が舞い降りた。

 

「化け物発見。これより対象を『排除』する」

 

鉄仮面を被った大男、スレイダーを筆頭に、王都の暗殺部隊『暁闇の咆哮(ロアズ・ドーン)』の面々が、鎧巨人めがけて一斉に攻撃を仕掛けようとしたのだ。

 

「おっと! 出たな聖騎士の暗殺部隊! みんな、あいつら本気で殺しに来てるぜ!」 デッドプールが刀を抜く。

 

「させるかよ!」

メリオダスとバンが瞬時に飛び出し、スレイダーたちの攻撃を弾き返した。

 

「……何者だ。我々の任務を邪魔する気か?」

スレイダーが巨大なノコギリ剣を構え、冷たい声を放つ。

「俺たちは七つの大罪だ。その化け物にはちょいと用があってな」

メリオダスがニシシと笑う。

 

一触即発の空気が流れた、その時。

「待ってくれ」

 

静かな、抑揚のない声が森に響いた。 茂みの奥から姿を現したのは、緑色の服を着た、ピンク色の髪にメガネをかけた中性的な顔立ちの少年だった。

 

「……あいつだ! あのメガネがゴウセルだぜ!」

デッドプールが指を差す。

 

「七つの大罪……メリオダス、バン、キング。そして見知らぬ赤い男。君たちが来てくれたのなら、もう彼(デイル)を僕の鎧に閉じ込めておく必要もない」

ゴウセルは、淡々とそう告げた。

 

「お前が……ゴウセル? 随分と雰囲気が変わったな」

バンやキングが不思議そうに首を傾げる。かつて共に戦っていた時は、彼も常に巨大な鎧を着ていたため、素顔を知らなかったのだ。

 

「いかにも。俺が『色欲の罪-ゴート・シン-』のゴウセルだ」

ゴウセルは右胸にある牡羊の刻印を見せ、そのままスタスタと歩み寄ってきた。

 

「おおー! 生ゴウセル! キュピーンってポーズやってよ!」

デッドプールがテンション高く手を振るが、ゴウセルは感情のない瞳でデッドプールをジッと見つめた。

 

「君は……奇妙だ。俺の記憶のデータベースに、君の姿は存在しない。魔力も妖力も感じないのに、細胞の再生速度はバンと同等かそれ以上。何者だ?」

 

「俺? 俺は第四の壁を――」

「言葉で説明する必要はない。俺の魔力で直接視せてもらう」

 

ゴウセルの目が、妖しく光った。 精神系の魔力『侵入(インベイジョン)』。対象の思考や記憶に直接入り込む、絶対的な情報収集能力だ。

 

「あっ! ちょ、待てゴウセル! 俺の脳内はマジでR指定だから! 覗いちゃダメ――」

 

デッドプールが制止するより早く、ゴウセルの魔力がデッドプールの精神にリンクした。

 

『…………』

 

数秒の沈黙。 バンもメリオダスも、「お、どうだゴウセル? こいつの正体分かったか?」と興味津々で見守っている。

 

しかし。

 

「…………えらー」 ゴウセルが、無表情のまま、カタコトで呟いた。

 

「ん?」

「えらー。じょうほうりょうが、キャパシティを、こえています」

 

ゴウセルのピンク色の髪の毛が、静電気を帯びたように逆立ち始めた。 彼の頭脳に流れ込んできたのは、ファンタジー世界では絶対に処理不可能な狂気の映像群だったのだ。

銃火器、アメコミのコマ割り、爆発、下品なジョーク、スパンデックスの群れ、巨大なマウスの帝国、ライアン・レイノルズの素顔、そして『自分たちが漫画のキャラクターであるという概念』。

 

「……ハ、ハコノナカ……。コマワリ……。ふきだし……。どくしゃ……とは、ナンダ……?」

ゴウセルのメガネにヒビが入り、彼の中性的な顔が微かに引きつった。

 

「ほらー!! 言わんこっちゃない! アニメ第一期のピュアなゴウセルくんに、マーベルの狂気は劇薬すぎるんだよ!」

デッドプールは慌ててゴウセルの肩を揺さぶり、物理的に魔力のリンクを断ち切った。

 

「……ハッ」

ゴウセルはハッと我に返り、ふらりとよろめいた。

「……驚いた。君の頭の中は、混沌そのものだ。俺の理解の範疇を超えている」

 

「だろ? だから俺のことは深く考えるな。ただの便利で口の軽いお助けキャラだと思っとけ」

デッドプールが親指を立てる。

 

「……理解した。思考を放棄する」

ゴウセルはすぐに元の無表情に戻り、コクリと頷いた。(切り替えが早いのも彼の特徴だ)。

 

「おいおい、お前ら。再会を喜んでるところ悪いが、俺たちを忘れてもらっちゃ困るな」 背後から、スレイダーが苛立った声を出した。

「その化け物の首は、我々『暁闇の咆哮』が持ち帰る」

 

「おっと、そうだった」

メリオダスが刃折れの剣……がないことに気づき、代わりに道中で拾った適当な剣を構えた。

「わりぃが、こいつはギーラの親父さんなんだ。王都のヘンドリクセンにいいようにされたまま、殺させるわけにはいかねえな!」

 

「交渉決裂だ。殺せ!」 スレイダーの号令と共に、暗殺部隊が再び襲いかかってきた。

 




【次回予告】

「いやー! ゴウセルくんの脳みそがショートしなくてよかったぜ! 俺の脳内はアベンジャーズでもドン引きするからね!
さてさて、無事に5人目の大罪メンバー(俺を含めたら6人目)が合流したのも束の間、王都の精鋭『暁闇の咆哮』とのバトル勃発!
さらに、暴走するデイルのおっさんをどうやって救うのか!?
次回、八つの大罪 第26話! 『幻影の決着! 悲しき化け物の最期と、いざ王都へ!』
次回も絶対見てくれよな! え? オーダンの森編、巻きで終わらせるってマジ!?」

かなり後になりますが、結構物語に関わるオリキャラを出してもいいですか?それとも既存キャラのみで話進めたほうがいいですか?因みに出したいと思ってるオリキャラは最高神や魔神王並みの存在として出すつもりです。

  • オリキャラ出してもOK
  • 既存キャラだけにして
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