八つの大罪   作:ルルルだ。

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『これは未だ人と、人ならざる者の世界が、分かたれてはいなかった、古の物語――。
ブリタニアの地を絶望の淵に陥れ、王国の守護たる聖騎士たちを敵に回した荒くれ者共と、次元を超えてやってきた赤き道化師が結成せし、新たなる騎士団。その名は――八つの大罪』

「よしよし、ナレーションさんもすっかりこのタイトルに慣れてきたみたいだな! 読者のみんなもついてきてるか!?
今回はバトルはお休みして、ちょっと不穏な回をお届けするぜ!」


第27話『覗かれた脳内! 王都の密談と、狂い始めるシナリオ!』

ホークママの背中に揺られる『豚の帽子』亭。 王都へ向かう道中、店内ではそれぞれの時間を過ごす大罪メンバーたちの姿があった。

そんな中、カウンターでコーラを飲んでいたデッドプールの隣に、ゴウセルが音もなくスッと座った。

 

「……おう、ゴウセルくん。なんだい? 俺のサインでも欲しいのか?」

「いや。君の『脳内』について、先ほどの分析結果を報告しようと思ってね」

ゴウセルは感情の読めない瞳で、淡々と語り始めた。

 

「君の精神構造は、俺が今まで覗いてきた人間や魔神、妖精のどれとも全く異なる。君の頭の中に広がっていたのは……『インクと紙』、そして『四角い枠(コマ)』で区切られた無数の並行世界だった」

 

「ブフォッ!?」

デッドプールはコーラを盛大に吹き出した。

 

ゴウセルはメガネをクイッと押し上げ、店内に響く声で続けた。

「さらに君は、この世界を『あにめーしょん』という名の娯楽作品として認識している。君の意識は常に、この世界のさらに外側にいる『読者』と呼ばれる超越的な存在に向けられている。……君の不死身の体も、魔力によるものではない。『作者』という創造主の都合によって設定された、物理法則を無視した『概念』だ」

 

「ストォォォップ!!」

デッドプールは慌ててゴウセルの口を両手で塞いだ。

「おいおいおい! 精神操作の魔力ってそんなメタな部分まで言語化できちゃうの!?バレる! 俺のキャラクターの根幹(第四の壁)がこの世界の住人に完全にバレちゃう!」

 

「ふーん」

近くで聞いていたバンが、鼻で笑った。

「てめェが『俺たちは絵巻物の中の存在だ』って言ってたのは、そういう理屈か。ゴウセルが言うなら、てめェが本気でそう思い込んでるのは事実なんだろうな」

 

「思い込みじゃないって! 事実だっての!」

 

「まあ、どっちでもいいさ」

メリオダスがニシシと笑いながら、エールの樽を運んできた。

「俺たちが誰かの作り話の登場人物だろうと、今ここで飯を食って、仲間と笑って、これから王都に喧嘩を売りに行くって現実は変わらねえからな」

 

「団長……! あんた、マジで器デカすぎ! アベンジャーズのリーダーやれるよ!」 デッドプールが涙ぐむ。

 

「……奇妙な男だ」

ゴウセルはデッドプールをジッと見つめた。

「君の記憶のデータベースには、確かに俺たちのこれからの『未来』……王都で起こる出来事の結末が記録されていた。だが……」

 

「だが?」

デッドプールが首を傾げる。

 

「君の記憶にある未来のデータと、俺が分析した現在の王都の魔力分布状況に、大きな『ズレ』が生じ始めている。……君がこの世界に介入しすぎたことで、敵の行動原理が変わってしまったらしい」

 

その言葉に、デッドプールの背筋に冷たいものが走った。

 

「……えっ。それって、俺の持ってるアニメ24話までの知識が、もう通用しないってこと……?」

 

 

 

 

 

同じ頃。 リオネス王都、聖騎士長の間。

 

薄暗い部屋の円卓を囲むように、二人の男が立っていた。

一人は白髪の聖騎士長、ヘンドリクセン。もう一人は、厳格な面持ちの屈強な男、二大聖騎士長のもう一人であるドレファスだ。

そして彼らの前には、ギーラとジェリコが片膝をついて控えている。

 

「……七つの大罪が、こちらへ向かっているだと」

ドレファスが、重い声で口を開いた。

「オーダンの森に送った『暁闇の咆哮』からの報告によれば、標的の鎧巨人はすでに討伐されたとのことだったが……どうやらゴウセルの魔力による幻術だったようだな」

 

「ああ。奴らはメリオダスの剣を奪い返すため、一直線にここへ来るであろう」

ヘンドリクセンが冷酷に目を細める。

「しかも、我々の『新世代』の秘密を知る、謎の赤い男を連れて」

 

ドレファスは腕を組み、眉間におそろしく深いシワを寄せた。

「その『赤い男』……報告では、未知の爆発魔法を使い、バンのような不死身の体を持つそうだな。……ヘンドリクセン。貴様の進めている『魔神の血』の計画が、外部に漏れていること自体が問題なのだぞ」

 

「分かっている、ドレファス」

ヘンドリクセンは窓の外、王都の平原に集結しつつある聖騎士の大軍を見下ろした。 「だからこそ、予定を前倒しする」

 

「……何?」

ドレファスが鋭い視線を向ける。

 

「本来であれば、メリオダスの剣とエリザベス王女を確保し、常闇の棺の封印を解くための儀式を静かに進めるつもりだった。……しかし、あの赤い男の存在がイレギュラーすぎる」

ヘンドリクセンは振り向き、狂気を孕んだ笑みを浮かべた。

 

「七つの大罪が王都に到達した時点で、集結させた見習い聖騎士たち全員に、一斉に『魔神の血』を飲ませる。王都全域を、新世代の暴走による『地獄』に変えるのだ」

 

「なっ……! 正気か、ヘンドリクセン!」

ドレファスが激昂して一歩前に出る。

「未適合の者が飲めば、異形の化け物と化して死ぬのだぞ!王都の民まで巻き込む気か!」

 

(※ドレファスの中のフラウドリンは魔神族復活を望んでいるが、表向きのドレファスとしての立場と、イレギュラーに対する警戒から、この急すぎる展開に難色を示しているのだ)

 

「犠牲なくして聖戦は勝ち抜けない」

ヘンドリクセンは冷ややかに言い放つ。

「そして、赤い男……あの不死身の体は、私にとって非常に魅力的だ。適合できずに弾け飛ぶ人間の体とは違う、永遠に再生する肉体。……あれならば、地下に眠る『灰色の魔神』の血を、原液のまま全て注ぎ込んでも耐えられるかもしれない」

 

ギーラとジェリコが、息を呑んだ。

 

「王都に七つの大罪をおびき寄せ、分断する。そして、赤い男を生け捕りにし、灰色の魔神の血の『実験体』とする……。これが私の新しい計画」

 

ヘンドリクセンの宣言により、王都の運命は、デッドプールの知る「原作」とは完全に異なる、恐ろしいルートへと舵を切ったのだった。

 




【次回予告】

「うわああああああ!! まじで!? ねぇまじで!? ヘンドリクセンのおっさん、俺を『灰色の魔神』の実験台にする気満々じゃん!!
アニメじゃあのおっさん自身が飲んでラスボス化するはずなのに、なんで俺にフラグが向いてんだよ!!
ていうか、見習い全員に一斉に魔神の血を飲ませるとか、被害規模が原作の比じゃないぞ!? 王都がバイオハザード状態になるじゃん!
次回、八つの大罪 第28話
『王都突入! バイオハザード・リオネスと、大罪空中分解!』
読者のみんな! 俺の知ってるアニメの知識がもう役に立たない!
ここからは完全に未知の領域だ!(多分) 応援してくれェ!」

かなり後になりますが、結構物語に関わるオリキャラを出してもいいですか?それとも既存キャラのみで話進めたほうがいいですか?因みに出したいと思ってるオリキャラは最高神や魔神王並みの存在として出すつもりです。

  • オリキャラ出してもOK
  • 既存キャラだけにして
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