八つの大罪   作:ルルルだ。

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『三千年の昔、ブリタニアを血で染めし魔神族と、それに抗いし種族たちの聖戦の物語――。
そして今、時を超えて復活せんとする厄災を打ち砕くため、伝説の逆賊たちと「赤い不死身の道化師」が再び剣を交える。その名は――八つの大罪』

「……ガァッ、アァァ……ハァッ、ハァッ!読者の、みんな……!俺の体の中で、マーベルの細胞と灰色の魔神の血が、絶賛デスマッチ繰り広げ中だぜェ……! 痛ェ! でもナレーションの仕事は休めねェ!!今回は俺の出番はお休みして、正門前の怪獣大決戦にカメラを移すぜ! 刮目しろォ!」


第33話『正門の攻防! 妖しき魔術師の凶刃と、微笑む影!』

王都リオネス、正門前。

 

ズガガガガガッ!!

 

ディアンヌのギデオンが大地を抉り、ハウザーの『昇華の竜巻(ライジング・トルネード)』と激しく衝突する。

「甘いよッ!」

ディアンヌが竜巻を力任せに打ち払い、そのままの勢いでハウザーを吹き飛ばそうとするが、そこにギルサンダーの『雷獣の追走』が横から食らいつく。

 

「させない!」

上空からキングがシャスティフォルを第五形態『増殖(インクリース)』に変化させ、無数の刃の雨を降らせて雷獣を相殺した。

 

「チッ……やはり七つの大罪、一筋縄ではいかんな」

ハウザーが着地し、息を吐く。 ギルサンダーも無言で雷の剣を構え直した。

 

二大聖騎士長の一人、ドレファスは、後方で剣を構えながら戦況を冷徹に分析していた。

(巨人族の膂力と、妖精王の魔力……。まともにぶつかり合えば、王都の被害も馬鹿にならん。それに……)

 

ドレファスの鋭い視線が、ディアンヌの背負っている『革のバッグ』に固定された。

ディアンヌは激しい戦闘中でありながら、常にそのバッグを攻撃から庇うように動いている。

 

(間違いない。あのバッグの中に、エリザベス王女が隠れているな)

 

ドレファスの瞳の奥で、ドレファス本人ではない別の何者か......『魔神族フラウドリン』の意識が、冷たく、そして歓喜に満ちた笑みを浮かべた。

 

(常闇の棺の欠片は、すでにヘンドリクセンが手に入れた……あるいはメリオダスから奪う手はずが整っている。ならば、女神族の使徒たるエリザベスの『血』さえ手に入れば、魔神族の封印は解ける)

 

ドレファス(フラウドリン)は、周囲の戦闘の喧騒に紛れ、背後に控えていた仮面の魔術師・ビビアンにだけ聞こえるよう、微かな声で耳打ちをした。

 

「……ビビアン。ギルサンダーの援護はハウザーに任せろ。お前は……あの巨人族のバッグに隠れているエリザベス王女から、『血』を抜き出せ」

「王女の血を……?殺してしまっても?」

「いや、殺すな。数滴で構わん。ギルサンダーにも、他の誰にも気付かれぬよう、隠密に実行しろ」

 

ビビアンは仮面の奥で怪しく目を細め、無言で深く頷いた。

 

「さあ、押し返すぞ!」

キングがシャスティフォルを構え、ディアンヌと共に再び攻勢に出ようとした瞬間。

 

「『幻影(イリュージョン)』」

ビビアンの魔術により、一瞬だけディアンヌとキングの視界に『複数のギルサンダーの幻』が映し出された。

 

「えっ!?」

「幻だ、ディアンヌ!」

 

そのコンマ数秒の隙。 光学迷彩のように透明化したビビアンの使い魔(小さな魔法生物)が、ディアンヌの死角をすり抜け、彼女の背中のバッグへと張り付いた。

 

バッグの中。

「……きゃっ」

妖精サイズに縮んだエリザベスが、チクッと腕に小さな痛みを感じた。

「どうした、エリザベスちゃん!?」

ホークが慌てて尋ねるが、エリザベスは腕をさすりながら不思議そうに首を傾げた。

「いえ……なんだか今、虫に刺されたような……。大丈夫です、かすり傷ですから」

「こんな乱戦の最中に虫か?まあ、ディアンヌのバッグの中なら安全だろ!」

 

誰にも気付かれることなく、使い魔はエリザベスの腕から数滴の血を抜き取り、再び透明化してドレファスのもとへと帰還した。

 

「……手に入れました」

ビビアンがドレファスの手に、小さなガラスの小瓶をそっと握らせる。

「ご苦労」

 

ドレファスは即座にその小瓶を自身の魔力で『透明化』させ、鎧の奥深くに隠し持った。味方であるギルサンダーやハウザーでさえ、彼が何を手に入れたのか全く気付いていない。

 

(ククク……。これで鍵は揃った。後は、あの愚かなヘンドリクセンを上手く誘導し、儀式を行わせるだけだ)

 

フラウドリンは、ドレファスの厳格な顔の裏で、計画の最終段階への移行にほくそ笑んでいた。

 

その時である。

「お待たせしたね、ドレファス殿」

 

上空から、バサバサと妖精の羽音を響かせて、ヘルブラムが舞い降りてきた。

 

「ヘルブラム……! なぜ君がここに! 団長はどうした!?」

キングが驚愕して叫ぶ。

 

「メリオダスたちは城の奥へと向かったよ。僕は君たちを始末するために合流したのさ」

ヘルブラムが冷たく笑う。

 

だが、ドレファスは剣を鞘に収め、高く通る声で号令を下した。

 

「……いや、我々も撤退する。城へ向かうぞ」

 

「は……? ドレファス聖騎士長! 何を言っているんですか!」

血気盛んなハウザーが驚いて振り向く。

「奴らをここで食い止めなくていいんですか!?」

 

「メリオダスが城の奥深く……ヘンドリクセンのもとへ向かったのなら、我々も直ちに防衛線を城へ後退させる必要がある。ここで巨人族と妖精王に構い、無駄に魔力を消耗するべきではない」

 

ドレファスはもっともらしい理由を並べ立てた。

(……ヘンドリクセンが七つの大罪の相手をして隙を見せた時こそ、この血を使い、儀式を完遂させる絶好の機会だからな)

心の奥底にあるフラウドリンの思惑など知る由もなく、ハウザーたちは聖騎士長であるドレファスの命令に渋々従った。

 

「……命拾いしたね、ハーレクイン」

ヘルブラムがフッと笑い、ドレファスたちと共に城の方角へと飛び去っていく。

 

「待って、ヘルブラム! 逃がさないよ!」

キングが追おうとするが、ディアンヌがそれを制止した。

 

「キング、深追いはダメ! 私たちの目的は、エリザベスを無事に王様のもとへ送り届けることと、団長たちと合流することだよ!」

「……くっ、分かっているさ!」

 

ディアンヌとキングは、聖騎士たちが撤退して静まり返った正門を突破し、魔神の化け物たちが暴れ回る王都の奥深くへと急ぎ足で進んでいった。

 

すべての役者は、リオネス王城の中枢へと引き寄せられていく。封印を解くための『鍵』が、最悪の形で揃いつつあるとも知らずに。




【次回予告】

『アァァァ……! 読者、の……みんなァ……!』

『次、回……!八つの大罪、第34話……!オレの、体が……!灰色の、血に……!!バンと、ヘンドリクセンの、死闘に……割り込む、のは……
スーパー・デッドプール-魔神エディション-だァァァッ!!』
『アハハハハハ!!ヒーリングファクターと魔神の血のハイブリッド!理不尽の極致を見せてやるぜェ!次回も絶対見ろよなァ!!』

かなり後になりますが、結構物語に関わるオリキャラを出してもいいですか?それとも既存キャラのみで話進めたほうがいいですか?因みに出したいと思ってるオリキャラは最高神や魔神王並みの存在として出すつもりです。

  • オリキャラ出してもOK
  • 既存キャラだけにして
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