「ブリタニアの地を絶望の淵に陥れ、王国の守護たる聖騎士たちを敵に回した、荒くれ者共の騎士団。その名は――」
「はい7回目! もう一桁最後かよ! そろそろこのナレーションも、俺がラップ調でリミックスしていい? 『ヨーヨー! 未だ分かたれてない古のフッド!
暴れ回るぜ七つのバッド・ボーイズ!』……って、誰もノってくれないし! 悲しい!」
ズズン……ズズン……。 巨大な緑色の豚、ホークママが大地を揺らしながら歩みを進める。
『豚の帽子』亭は、次の目的地である「バステ監獄」に向けて、のんびりとした移動の真っ最中だった。
酒場の店内。 カウンター席で足をぶらぶらさせていたデッドプールの前に、冷えたバーニャエールのジョッキがコトンと置かれた。
「ほい、おごり。たまには一杯どう?」 「おっ、サンキュー団長! バーニャの村の酒は最高だぜ!」
メリオダスはカウンター越しに頬杖をつき、ニシシと笑いながらデッドプールを見つめた。 その目は笑っているが、瞳の奥には静かな探究心が宿っている。
「なぁ、赤い変態」
「俺にはウェイドっていうイカした本名と、デッドプールっていうクールなヒーロー名があるんだが?」
「お前さ、俺たちの居場所とか、ギル坊が攻めてくることとか、色々知ってたよな。予知能力でも持ってんの?」
メリオダスの直球の質問に、デッドプールはマスクを半分めくってエールをあおりながら答えた。 「予知?
ノンノン、そんなファンタジーな能力じゃないさ。俺はただの『視聴者』だからね。アニメの第1期、1話から24話までのブルーレイを全巻コンプリートしてるんだよ」
「……あにめ? ぶるーれい?」 横で残飯を漁っていたホークが首を傾げる。 「お前、本当に頭沸いてんな。そんな呪文みたいな言葉、聞いたことねえぞ」
「まあ、なんだっていいけどさ」 メリオダスは布巾でグラスを磨きながら、さりげなく会話を続ける。
「じゃあ、俺たちが次に向かう『バステ監獄』で何が起きるか、教えてくれよ」
「おっと、未来の情報をタダで引き出そうってか? 策士だねぇ、団長」 デッドプールはニヤリと笑う。
「まあいいぜ。バステ監獄でバンと団長はそこで再会して、テンション上がってハイタッチしまくって、監獄の城壁を粉々にぶっ壊すんだ。あと、不気味な虫使いの聖騎士とかも出てくるかな」
「へえ、バンと俺がね。面白そうじゃん」
メリオダスは楽しそうに笑った。バンが生きている(不死身だから当たり前だが)ことと、彼らしい再会の描写に少し安堵したようだった。
「で? 他には?」 メリオダスの声のトーンが、ほんの少しだけ下がった。 「王都にいる連中……聖騎士長たちは、何を企んでる?」
デッドプールの動きがピタリと止まった。
(……おっと。主人公の『探り』のレベルが上がったぞ)
「んー、そうだなぁ」 デッドプールはわざとらしくもったいぶりながら、指を一本立てた。
「全部言っちゃうと、これからの冒険のワクワクが消えちゃうし、何より原作者の鈴木先生に『勝手に尺縮めんな!』って怒られちゃうから、ヒントだけだぜ」
デッドプールは声を潜め、カウンター越しにメリオダスに顔を近づけた。
「……気をつけな、団長。聖騎士長のおっさん二人……特に白髪の方(ヘンドリクセン)だ。あいつ、『魔神族』の死体から『血』を抜いて、聖騎士たちに飲ませてヤバい化け物を作ろうとしてるぜ」
ピキッ。 メリオダスが握っていた布巾の動きが止まった。
「……魔神の血、だと?」
その瞬間、メリオダスの全身から放たれた『気配』が、酒場の空気を凍りつかせた。 先ほどのギルサンダーの雷よりも恐ろしい、底知れない冷たさと、微かな『怒り』。
カウンターの奥にいるただの小柄な少年が、一瞬にして『魔神』のような威圧感を纏ったのだ。
「ひぃっ!?」 ホークが泡を吹いて倒れそうになる。 エリザベスも、階段の途中で息を呑んで立ちすくんだ。
「お、おいおい、団長。マジにならないでくれよ」 さすがのデッドプールも、額に冷や汗(マスク越しだが)を浮かべて両手を上げた。
「俺はただのスポイラー(ネタバレ野郎)だ! 敵じゃないから! ね!?」
「…………」 メリオダスは数秒間、デッドプールの目(白い部分)をじっと見つめていたが――やがて、フッと息を吐き、いつもの無邪気な笑顔に戻った。
「そっか。教えてくれてサンキューな、デッドプール」 「おっ、初めて名前で呼んでくれた!」
「お前のその『情報』、信じるかどうかは別として……頭の片隅には置いとくよ。でもな」 メリオダスはニシシと笑いながら、刃折れの剣の柄をポンと叩いた。
「俺の仲間や、エリザベスを傷つけるような展開になったら……お前が言う『原作者』とやらがどう書こうが、俺が全部ぶっ壊すから」
「ヒュー! かっこいい! 主人公の鑑!」 デッドプールが拍手喝采を送った、その時。
『だーんーちょぉぉぉ!!』
ドンッ! と酒場の窓ガラスに、巨大な女の子の顔が張り付いた。 外を歩きながら店を覗き込んできた。ディアンヌだ。
「もう! あんな赤い変態とばっかり話してないで、私ともおしゃべりしてよー!」 「わっ! びっくりした! ディアンヌちゃん、窓枠壊れるって!」
デッドプールが慌てて後ずさる。
「あ、ディアンヌ。そろそろ着くか?」 メリオダスが窓の外を見ると、荒涼とした大地にそびえ立つ、巨大で禍々しい建造物が見えてきた。
「うん! あれがバステ監獄だよ!」 ディアンヌが指さした先。そこには、王国が誇る鉄壁の牢獄がそびえ立っていた。
「よォーし! 着いたぜバステ監獄!」 デッドプールは刀を抜き放ち、テンションを上げた。 「さあ行こうぜ団長! 読者お待ちかね、不死身のバンとのご対面だ!」
【次回予告】
「いやー、団長のあの目の奥がマジになる瞬間、まじでちびりそうだったわ! ヒーリングファクターがあっても精神的ダメージは治らないからね!
さてさて、いよいよ到着したバステ監獄!
そこには、全身に傷痕を持つヤバい男、『強欲の罪-フォックス・シン-』のバンが捕まってるらしい!
でも俺、あいつと『不死身』キャラが丸被りしてんだよね。どっちが本物の不死身か、視聴者に格の違いを見せつけてやるぜ! 次回、八つの大罪 第10話!
『バステ監獄爆破タイム! 尺を削って、団長をガチギレさせろ!』次回も絶対見てくれよな!
あ、俺のフィギュアの予約は済ませた?」
かなり後になりますが、結構物語に関わるオリキャラを出してもいいですか?それとも既存キャラのみで話進めたほうがいいですか?因みに出したいと思ってるオリキャラは最高神や魔神王並みの存在として出すつもりです。
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オリキャラ出してもOK
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既存キャラだけにして