るるかSide
ある日、私はパティスリーチュチュに来ていた
「あ、いらっしゃいませ。あら、いつもありがとうございます」
「別に。美味しいから来ているだけ」
このお店の店員である彼女が出迎えてくれる
「今日は何にしますか?」
「チョコミントとラズベリー」
注文をすると店長が奥から出てきた
「やあ、いらっしゃい。たまには、店で食べていきませんか? なかなか乙なものですよ」
「どうですか?」
一瞬断ろうと思ったけど…彼女に言われるまま席に案内される
「さ、こちらにどうぞ」
少しだけ迷っていると彼女に押されて、私はお店でアイスを食べることに…
アイスを食べているとふと店内に飾られた写真が目に入ると…
「その写真、パリで修行していた16歳頃の写真です。俳優の金城タクヤみたいでイケメンでしょ?アハハ、ジョークですよ…」
「その時の店長の歳って、今の私と同じですよね。お待たせしました。チョコミントとラズベリーアイスです」
彼女が出してきたお皿にはアイスの他にケーキがあった
「ケーキは頼んでない」
「サービスです。私が作ったものなんですけど、良かったら」
「いただきます」
一口食べ…
「美味しい…」
「店長直伝です」
「パリ仕込み!」
「そのブルーベリータルト、決まって頼む常連さんがいるんです。お客さんに雰囲気が似てて、気に入ってくれるかなって」
常連…ね。すると店長が電話に出ていた
「パティスリーチュチュです。ああ、ジェット君? ブルーベリータルトとミルフィーユね」
「ウワサをすれば、ですね。店長。私、届けてきます」
「ああ、頼むよ」
デリバリー先は恐らくあそこね
「常連って名探偵さん達の事?」
「かもね」
「あの子、るるかが名探偵だって気付いたのかしら?」
弥勒Side
ジェットがデリバリーを頼んで、届けに来たくれあさん。そういえばこうして事務所に来てくれるのって初めてか?
「店長に聞いた通り、素敵な事務所ね」
「そっか! 来てくれるの初めてですもんね!」
「せっかくですから、お茶でも飲んでいきませんか?」
「え…でも…」
遠慮しているくれあさん。するとあんなとみくるの二人はくれあさんの背中を押すように…
「くれあさん!」
「ぜひ!」
「じゃあ、1杯だけいただこうかしら」
僕は紅茶を淹れ、空いてる場所に座る
「わあ…」
「いつ見ても、はなまる美味しそう!」
「調査中の事件の資料なんです」
「ごめんなさい。目に入ってしまって…」
「いいえ。資料と言っても、解決のヒントになるのかも分からなくて…」
「そんなに大変な事件なんですか?」
「その、人を探しているんですけど、肝心のその人が記憶をなくしているみたいなんです」
「全部思い出してくれれば解決するんですけど…」
「「はぁ」」
「まぁ何かしら切っ掛けがあれば良いんだけどな」
先ずその人が誰なのか分かってないしな
「記憶…ケーキには見た目と味。それから、もう1つ大切なものがあるのだけれど、何だと思う?」
「もう1つ…」
「大切なもの…」
ふとあんなはケーキの香りを嗅ぐ。
「分かった! 香りですね!」
「正解!あんなちゃんの好きなブルーベリータルト。旬のブルーベリーとカスタードの甘い香りが、食欲をそそるでしょう?」
「はい! とっても!」
「いつだって食欲そそられてるだろ?」
「エヘ!」
「香りは食欲だけじゃないの。記憶とも強く結び付いているって言われているわ」
「記憶…そっか!ミルフィーユの甘い香り。これをかぐと、お祖母ちゃんと食べた事をいつも思い出すの!」
「海外にいた時だっけ?」
「そう! ロンドン!」
「ね! 香りは記憶を運んでくれるのよ!」
「なるほど! 香りと記憶、ヒントになるかも!」
「「ありがとうございます!」」
「お役に立てて良かった!」
「香りか…」
その香りが何か分かれば良いけど……
るるかSide
アジトに戻ると…
「帰ってきたか! ちょうどマコトジュエルのありかが出たところだ!」
「甘き香り漂う憩いの場。青春の香りがする1枚の記録」
甘き香り漂う憩いの場。青春の香りがする1枚の記録……なるほどね。あの場所ね
「分かったようだな」
「やるじゃねぇか! 早速行くとするか!」
「ゆけ! アルカナ・シャドウ!」
ただあの場所には…あまり…
「ライライサー!」
「ライライサー!」
「…ライライサー!」
次の日、私はパティスリーチュチュに来ていた
「ダークチョコレートとキャラメル」
「え?」
「あと、今日はテラス席にする」
「はい…」
テラス席に座り、少ししてから持ってきた
「お待たせしました。ダークチョコレートとキャラメルです」
「これは、あなたに」
私はカードを彼女に渡した
「えっと…本日…」
「本日6時に、写真をいただく」
「怪盗団ファントム…ジョーク、じゃないみたいですね…あなたが怪盗? 信じられません…」
「私の…私の名前すら知らないのに、どうして、そう思うの?」
そう…彼女は…私の名前を……
「じゃあ、名前を教えてくれますか?1つだけ、あなたの事知っているわ。いつもアイスを幸せそうに食べてくれる。それだけは知っています。写真は渡せません。アイス、溶けますよ」
私はアイスを一口食べ…苦い…わね
ダークSide
るるかの様子を影から窺っていたが……
「こんな事があるんだな…」
早く映画みたい
感想待っています!