弥勒Side
ある日のこと、僕らはくれあさんが持ってきたケーキを食べていた
「うん! おいし~い!」
「とってもおいしいです、くれあさん!」
「本当に美味しい」
「フフッ、ありがとう」
くれあさんは嬉しそうにしながら、事務所の窓を開ける
「なんだか不思議。今までも、この場所に来ていたのに、ここにあるもの何もかもが懐かしい気持ち」
「くれあさんは、どうして探偵だったことを忘れちゃったんですか?」
「うん。その前に思い出したことがあるの。私、事務所にいたのは本当。でも私、探偵じゃなかったんだ」
「「「えっ?」」」
くれあさんから衝撃な発言が聞かされる中、突然事務所のドアが開かれた
「プリンセス・アルバートのオーナーさん?」
「うちのコックをさがして。2日前から帰ってこないの!」
突然の依頼を受け、僕らはそのオーナーさんのお店に来た僕ら
「ここプリンセス・アルバートは、シチューが有名なお店なのよ」
「パンもおいしいでシュ」
「流石2人とも、詳しい!」
僕らはお店に入り、オーナーさんから話を聞くことに
「いなくなったコックさんはこの人ですか?」
「はい…」
「コックさんについてお話を聞かせてください」
「はい…どんなに忙しい時にも、いつも笑顔で料理することを楽しんでいました。だから、信じられなくて」
「「ふむふむ。なるほど、その様子なら、仕事が原因ではなさそうですね」」
あんなとみくるの二人が手帳に書き込む中、くれあさんは何処か羨ましそうにしていた。そういえばまだ貰ってなかったんだ
「2日前ということは、今日は7月20日だから、18日の日曜日ってことですね」
「はい…予約が、たくさん入っていました」
「お店の定休日は月曜日でしたね。ということは…いなくなってからの休業は今日からですか?」
「はい…」
「今日まで連絡がなかったんで、それで心配して探偵さんに…」
僕らはお店の人達に話を聞くことに…
「何かお店のことについて、困っていることを相談されたとか」
「う~ん、特には…」
「ところで皆さんのお給料日は25日くらいですか?」
「えっ? そうだけど詳しいな」
「私もパティスリーで働いてるので、大体同じかなと思いまして」
「消えたのが18日ということはお給料日前ですよね」
「そうそう。あいつは、いつも食べ歩きで、お金を使いすぎちゃうから毎月、今頃はギリギリだったなぁ」
「では、他にコックさんがいなくなる前で気になることはありますか?」
「う~ん、あっ! そういえば、あの夜もさ。賄いのシチューを食べようと話していたのに、残したままでいなくなったんだ」
シェフから話を聞き終え、改めて僕らは一旦情報をまとめる為に外に出る
「くれあさん、なんで給料日のことを質問したんですか?」
「私もお給料日はお買い物しちゃうから、関係あるかもって」
「なるほど」
「それにしても、さっきのくれあさんの調査、すごく決まってました!」
「まさに探偵って感じ!」
「くれあは、いつだって勉強家なんでシュ」
「さすが、くれあさん」
そんな中、あんなは書いたメモの内容に少し引っかかりを覚えた
「何か気になることがあるの?」
「はい、シチューを残していなくなるなんて…」
「まるで、料理人を捜せみたいね」
「えっ?」
「私自身もそう思ってました!」
「みくるちゃんもポアロ読んでいるの?」
「もちろんです!」
「ポアロって、あの探偵の?」
「そう!」
「アガサ・クリスティーさんの作品の主人公なの!」
「あんな! ここでクイズでシュ~」
「探偵ポアロはどこの国で活躍した人でしゅか?」
「う~ん、どこだろう…」
何か急に始まった…
「ヒントは、すごい探偵がたくさんいる。ヨーロッパだよ!」
「答えは? でシュ!」
「う~んと…フランス…かな?」
『ブブ~!』
「正解は…イギリスです」
「イギリスか~、いろいろ勉強してるんだ。2人とも尊敬しちゃう!」
「そのポアロの話とコックさんのことが関係あるんですか?」
「ええ、料理人を捜せも、コックさんがいなくなるんだ。ポアロが調査をすると、おかしなところが見つかって、そのきっかけが桃のシチューなの」
「それでコックさんの下宿に住んでいる人が関係していたの!」
「おもしろそう!それでどうなるんです?」
「そこまででシュ!つづきは本を読むでシュ!」
「それならその本に習って、下宿先に行ってみるのも良いかも」
「そうね。何かしらヒントがあるかもしれないわ」
「はい! オーナーさんにコックさんの住所は聞いてあります! くれあ! はじめての依頼。気合い入れるでシュ!」
「そうね、頑張るぞ~!」
「はじめての依頼?」
「さっき事務所にいたけど、探偵じゃなかったって…」
「うん、そうなの。るるかが、私のことを個人的に助手として受け入れてくれたの。だから正式には探偵じゃなかった」
「今日はるるかなしでのはじめての調査でシュ」
「そうか、だからジェット先輩がロンドンの事務所に聞いても、くれあさんの情報が何もなかったんですね」
「そうだ! あらためて、2人は探偵としては先輩! だから今から敬語はなし!」
「「えっ、でも~分かりました」」
「それも敬語。弥勒くんもね」
「分かり…分かった」
暫くは慣れそうにないな…
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