弥勒Side
ある日の夜、僕らはビルの屋上に来ていた。理由は…
「こう、やすやすと盗めるなんてなぁ。早くウソノワールさまに持ち帰ろうぜ」
「いいや…ここからが本番さ」
「いた!」
屋上にたどり着くとゴウエモンとデッチ・アゲインの姿があった。
「プリキュア」
「帆羽くれあ、今回の主演は君だ!ゴウエモン、からくり迷路を」
「はぁ?」
「これもウソッチのためだよ」
「…ったく!いでよ、からくり迷路!」
「ゴウエモン、ウィズデッチ・アゲイン!」
二人の合わせ技がくれあさんに命中すると僕らは眩い光に飲み込まれていった
「見せてもらうよ、君のナラティブを」
僕らが気が付くとビルの屋上ではなく、何処かの屋敷の前にいた
「どうなってるの?」
「ここって…ロンドンの探偵事務所でシュ!」
「「えぇ」」
何で僕らはロンドンの探偵事務所に?すると何処からかデッチ・アゲインの声が聞こえてきた
「ここは記憶の世界。君達は何も触れる事はできないよ。からくり迷路の力を借りて、帆羽くれあの過去を再演しているのさ。君の力は、とても興味深いからね…」
「過去の世界…」
「おっと。主演のお出ましだ」
こっちに歩いてきたのは…
「え…あの子、もしかして…」
「くれあさん!?」
更に花畑の所には…
「るるかさんだ!」
「3年前…」
「この子をスカウトしてきたでシュ!」
「フフ、アタシは、この子よ!」
「くれあ、自己紹介でシュ!」
「帆羽くれあよ!」
「も…森亜、るるか…」
「よろしく!」
「うん…」
これが二人の出会いなのか?
とりあえず僕らは出口を探すことにした。巻き込まれたとはいえ、人の過去を見せられるのはどうにもな
「オープン! プリキットミラールーペ! 脱出の手がかりを探そう!」
「うん!」
「ポチ? ポチ~」
手掛かりを探していると過去のくれあさんとるるかさんは何かを話していた
「素敵でしょ? ここに来た人は、みんな目を奪われて…」
「素敵な香り…」
「アメージング! 香りか、いいね!」
「え?」
2人の元に見知らぬ女性がいた
「まふる所長!」
「まふるって! 暁の証明、まふる探偵!?」
「イギリス中を揺るがした王冠紛失事件を見事解決した、あの!?」
「世間的に有名なあなたが、キュアット探偵事務所の所長…」
「みんなには秘密だよ!」
「すごい探偵さんなんだ!」
ふとみくるの方を見ると、みくるは何処か浮かない顔をしていた。あのまふる所長と何かあるのか?
すると突然景色が変わった
「時間が進んだ?」
「第二幕のようだね」
またデッチ・アゲインの声が聞こえる。
「ここのスタッフは、私と妖精だけでね、協力しながら上手くやってるのさ」
妖精達はくれあさん達の所に集まっていく
「おや。普段、私以外には心を開かないのに、珍しいね」
「素敵なユリ…」
「トップオブリリーさ。妖精と人の絆によって生まれたユリ。ユリの王様、いや、女王様ってところかな」
すると眩い光が空から現れる
「これは運命の導きかね…」
「何?」
「マコトジュエル。妖精を信じていた人の心」
「人の心?」
「信じていた? 過去形?」
「鋭いね!」
まふる所長は紙芝居を取り出した。あれ、わざわざ作ったのか?
「また始まった…」
「昔々、人間と妖精は仲良しでね、まさに最高のパートナー同士だったのさ。ところがどっこい。時が進むにつれて、人間はいつしか妖精達を信じなくなっちまった。妖精達を信じていたマコトの心は人間から離れて、より集まってできたのが、マコトジュエル。信じる力ってのは相当なものでね、ウソを真実にする事だってできる。そいつを狙うのが、怪盗団ファントムだ。だから、あらゆる時間と空間をワープさせて守っているのさ。怪盗団ファントムは、世界をウソで覆おうとしているんだよ。大王になってね。私達は、それを止めないといけない」
「どうやって?」
「名探偵プリキュアさ!」
「名探偵…」
「プリキュア?」
「人々を助ける! みんなの憧れ! 希望! 誰も頼る者がいない子達。困っている人。助けを必要とする人。みんなの笑顔を取り戻すのさ!なってみないかい?」
「なります! 名探偵プリキュアに! 私、みんなを笑顔にします!」
「私も…」
「アメージング! そうと決まれば、探偵テストだ!」
場面が変わり、僕らは大きな屋敷にいた。
「壺が消えた? 事件が発覚した時、屋敷にいたのは?」
壺の消失事件…これが探偵テストなのか…
「私達だけです。事件の前後に屋敷を出入りした者は、誰もいません」
小さな女の子にその両親とメイドさんだけか…
「はめ込みの窓…外からの侵入はないわね」
「煙突…」
「大きな壺なので、煙突から入って運ぶなんて不可能です」
すると過去のくれあさんは何かに気が付くが、俯いた
「何か分かりましたか?」
るるかさんも何かに気が付き…
「はい。壺がどこに消えたのか、分かりました」
るるかさんは暖炉の中を掻き出すとそこには割れた壺があった
「割れてしまったから、ここに隠した。慌てて隠したから、暖炉の灰で手が汚れてしまったのね」
「おお、ルーシー…怪我はないかい?」
場面がまた変わり、ロンドンの探偵事務所。合格したるるかさん。そしてくれあさんは一人、花畑の花を見つめていた
「しょぼくれた顔だね。幸せが逃げちまうよ。探偵テスト、残念だったね」
「力不足です…」
「あんたは真相に気付いていた。でも、ルーシーって子の事を思って言えなかった。分かった。とっておきのものを見せてあげるよ。るるかも、こっちへ来な!」
まふる所長はマコトジュエルを使うと大きなブローチが現れた
「何、あれ?」
「スターキラリングブローチ…」
「いまだかつて、どの名探偵にも抜けなかった、このリング、もし抜く事ができれば、真の名探偵として認められた事になる」
「でも、テストに落ちた私には…」
「真実を明らかにするのが探偵。依頼人に寄り添うのも、また探偵さ」
「先に言われちゃったわね」
「くれあと、そして、るるかなら、いつか、このリングを抜く事ができるだろうよ。煌めきさ! 私の煌めきが、そう言ってる! あんたも自分の煌めきを信じてやんな!」
「私の、煌めき…」
場面が変わり、今度は見慣れた探偵事務所
「私達の探偵事務所だ!」
「私の推理だと、怪盗団ファントムが探している真の地は、この街にある」
「頑張って探さなきゃ!」
「本当にるるかの助手でいいでシュ?」
「うん! るるかから色々学んで、いつか名探偵になってみせるわ!」
場面が変わり、夜の街にるるかさんとくれあさんの2人が対峙するのは…
「怪盗ダーク…」
「また盗みを…」
「また会ったね。探偵とその助手さん。ボ…私は取り戻しただけだよ?」
感想待っています!