「先遣隊の一部が死んだ?」
「ええ…アクシオやヘリオンと言った他の平行世界の機体を混ぜた連中が謎のMS隊に壊滅させられたという情報が入りました」
惑星ジュフォンの山岳地帯にある基地にて、二人の人物が会話をしていた。
一人はマテリアソーン王国の重鎮「ヴァデッド」というダークエルフ。
もう一人はシェキナー帝国の重鎮「シュトローク」という
その二人の将校だった。
「話によれば、データ回収部一課とやらが動き出したとのことです」
「レクスの若造が動いたか…折角良い所まで駒を進めていたところを…邪魔しに来おったか」
「彼らを出すべきですか?」
「フェイタリティをか?ふぅむ…丁度奴隷狩りにも飽きている頃合だろう。奴らの戦闘能力をあの連中にぶつけてみるのもまた一興だろう。我々二人が総大将だが、それ以外の最高司令官に伝達させるとしよう」
シュトロークは書類を見て状況を確認する。
どうやら陸也達はこの世界に着いたばかりであって、ガラクタを漁っていたところに先遣隊と戦闘を行ったというまでの情報が彼らに届いていた。
フェイタリティ。今いる二人が設立したこの世界で活動する軍隊である。
死を振りまくことから世界の秩序を破壊することを主な目的として動き、この世界の対抗組織と戦いながら戦火を広げていく。
最終的には「永遠の闘争」を掲げたあの男の理想を作り上げるため、この世界の最深部の異界データを頂くべく、この組織ができたのだ。
その為にもより多くの戦火が必要であり、無数の敵を増やし続ける必要がある。
最初はこのジュフォンに狙いを定め、見事制圧。奴隷制度がいつの間にかできていたが、戦力補充としては問題はなかった。
「MS隊はどうだ?」
「問題なく。そちらの国の開発したMSのジェガンⅡも出せますよ」
「ククク…早速阻止しに向かって来て悪いが、そいつらと遊んでもらおう。我々は次の計画を練らなければならんからな」
「精々、見事に踊って見せなさい。レクス公国のエースさん…」
二人の暗躍を知らずに、この戦火は着実に広がっていた。
*
「ようやく艦艇の残骸が見つかったな」
「結構でかいね…ザンジバルでもなさそうだし、ネオ・ジオンが持っている戦艦でもなさそうだ」
「この砲塔…見覚えがあります」
陸也は「知ってるのか?」とアクトロンに問いかける。
「はい…確か、マクロスFのマクロス・クォーターかと…」
「嘘だろ!?何でそんな重要な艦艇がこの惑星に落ちてるんだ!?」
「長い紛争がゆえに轟沈したのか…残骸がこの惑星に落ちたとしか考えようが無いね」
陸也達がスクラップエリアに打ち捨てられてあった戦艦の残骸を組み立てながら修理する。
その姿はまさにマクロス・クォーターそのものだった。
「この大きさでかつてのマクロス級の4分の1なのか…でかすぎるな」
ドン引きしながら内部構造も修理に入る。最低限の修理を終え、内部のジェネレーターを起動させる。
「ふむ、流石だね。飛べるし、可変もできる。しかもMSも入れる事ができる改造まで施すとはすごいね」
「流石です。課長!」
「大将の修復技術は誰も真似できません。誇るべきです」
「太鼓判はいいから、修理を手伝え」