MSもまだ登場しないですし。
1話 業歴
業歴2023年―――
大昔の大戦から120年の月日が流れ、追放世界内では復興の時代へと至る。大国の一部となっていた植民地は開放と独立を繰り返す混沌にもなり、国内の情勢は忙しくなっていた。
そんな中でインフラが回復し、民主工場が立ち並び、大戦の影響で倒壊した建物は魔法によって復元され、一部のインフラは科学によって生まれ変わっていった。
住人は死にこそしないものの精神的なダメージや肉体再生のために時間をかける必要であるため、実質人材資源の大損害を及ぼしている。
その時代で一番先に回復傾向に向かっている国があった。
商売国家と呼ばれ、列大国の中で小規模。尚且つ覇王国とは互角にやり合った国。
レクス公国―――
今は医療技術の発展と魔法による治療魔法の発展が大きく目立ち始め、次第には新たな技術をどの国よりも先に手に入れた。
今後、来るべき侵略戦争で使える力を手に入れたことに喜ぶ軍部は少なからずにいるだろう。
しかし、それは更なる混沌を生む引き金になることは誰しも思わなかった。
*
「さて、いきなり3人に集まってもらったのは他でもない。任務を与えるためだ」
会社のオフィスにありそうな安物の椅子に座り、人を見つめる少年のような人物は「レクス・マキナ=プロトコル」という国王でありながら、創造と豊穣を司る古代神でもある。
「第46番の異世界は存じてるかい?」
「えぇ…まさか他の科の連中がしくじりを?」
レクスに向かい合う3人。陸也、アクトマン、アクトロン。
この3人は公国内ではトップに当たるが、現在は「異世界管理局」のレクス公国支部の主要メンバーとして活動している。
「そうなんだよ。第三課の連中がその世界のデータの回収に失敗してね。全員「
「全員病床…?おかしいな。あそこの連中は腕に自信のある戦闘部隊であるというのは折り紙付きだろう?何があった?」
「確かに…そこまで強い人たちなのに…全員やられるのはおかしい」
世界追放刑に処され、この世界に来た者は異世界での実態を失い、強制的に追放世界に送還されてしまう。
そこで各国が協力して開発したのが「行動義体」という異世界で行動するための方法だった。
異世界に行く際に義体に触れ、その義体に憑依することで異世界での活動が可能になった。
しかし、義体そのもののコストは高く、壊すことを推奨されないくらい貴重なものとなっている。
義体にダメージが入り危険域になると、強制的にその義体を捨てて追放世界に帰還する仕掛けになっているが、これにも弱点があった。
義体放棄を行うと大きく精神ダメージを受けてしまい、場合によっては廃人と化してしまうという危険が付きまとう。
その為、できるだけ身体を壊されずに帰還することが優先される。
「戻って来た連中に聞いてみた結果。どうやら他国の連中に邪魔されたようなんだ」
「他国……ほとんどは復興の目途が立っていないというのに邪魔できる国と言えば、大してダメージを受けていない「覇王国」くらいでしょうか?」
「あの「覇王国」ならわからんでもないが…それ以外の国ならあの謀略国家ぐらいだし…」
陸也たちは「とにかく現場には向かってみます」と言って、第三課の尻拭いをしに行くべく、その場を後にする。