四楓院夜一と俺の話   作:四角いトマト

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AI利用しての執筆になります。
何卒ご容赦ください。
皆様のイメージと著しく乖離することがあります。
ごめんなさい。


第2話 浦原喜助の発明

深夜。酒に酔い潰れた夜一が、猫の姿に戻ってカズキの膝の上に乗ってきた。

 

「……カズキよ」

 

「……何、夜一さん」

 

「おぬしは、飽きぬな。わしのような得体の知れぬ者を、よくもまあ追い出さずに置いておく」

 

その声には、いつもの悪戯っぽさはなく、どこか遠い過去を懐かしむような響きがあった。

 

ソウル・ソサエティでの激闘、亡命、そして友との別れ。彼女が背負っているものの重さを、カズキは少しだけ察する。

 

「……別に。猫一匹(と、わがままな美女一人)増えたところで、食費が少し嵩むだけだし」

 

「ふん……。可愛げのない。だが、その気楽さが心地良いのかもしれんのう」

 

夜一はカズキの手のひらに頭を擦り付けた。

 

カズキはその柔らかな黒い毛を、優しく撫でる。

 

「夜一さん」

 

「なんじゃ」

 

「……明日、久しぶりにちゃんとした料理作るよ。何が食べたい?」

 

夜一は人の姿に戻り、カズキの目を見つめた。

 

今度はからかうためではなく、一人の女性として。

 

「そうじゃな……。おぬしの作る、あの少し塩辛い卵焼きが食べたいのう」

 

月明かりの下、夜一は優しく微笑んだ。

 

それは、死神でも瞬神でもない、ただの「夜一」としての顔だった。

 

「……了解。期待してて」

 

「ああ。楽しみにしておるぞ。……ところでカズキ。今、わしの胸を見ておったろう?」

 

「台無しだよ!!」

 

カズキの叫びは、静かな夜の空に溶けていった。

 

瞬神との奇妙な共同生活は、まだまだ終わりそうにない。

 

 

翌朝、カズキは凄まじい重圧で目が覚めた。

 

金縛りかと思ったが、違う。胸の上に、しなやかで重量感のある「何か」が乗っている。

 

「……ん、カズキ。ようやく起きたか」

 

目を開けると、そこには至近距離でカズキの顔を覗き込む、全裸の夜一がいた。

 

正確には、彼女の長い黒髪がカーテンのように二人を包み込み、褐色肌の柔らかな質感がダイレクトに伝わってきている。

 

「お、おはようございます……って、だから服を! 朝から刺激が強すぎるって言ってるでしょうが!」

 

「何を。おぬし、寝言で『夜一さん、もう食べられません……』とか言っておったぞ。何を食べるつもりだったんじゃ?」

 

夜一はカズキの胸を指先でツンツンと突きながら、いたずらっぽく微笑む。

 

その金色の瞳が、獲物を狙う猫のように妖しく光った。

 

 

 

ドタバタと朝食(約束の卵焼き)を済ませた二人のもとへ、招かれざる客がやってきた。

 

ガラガラと窓を開けて入ってきたのは、緑のストライプの帽子を被った怪しい男。

 

「おやおや、お熱いですねぇ。夜一さんも現世の暮らしに馴染みすぎちゃって」

 

「喜助か。相変わらず、玄関から入るという礼儀を知らぬ男よ」

 

浦原はニヤニヤしながら、手にした包みをテーブルに置いた。

 

「いやぁ、お二人に新商品のモニターをお願いしたくて。これ、名付けて『霊圧増幅・超親密シャツ』。二人の距離が近づけば近づくほど、カズキさんの霊力トレーニングが加速するという優れものです」

 

「……絶対それ、エロい罠ですよね?」

 

カズキのツッコミを無視して、夜一が興味津々に包みを開ける。

 

中から出てきたのは、一見普通のTシャツだが、妙に透け感のある素材だった。

 

「ほう、面白そうではないか。カズキ、修行の一環じゃ。着てみよ」

 

「嫌ですよ! なんで俺がそんな実験台に……わ、わわっ!」

 

夜一が瞬歩で背後に回り、強制的にカズキをシャツに押し込む。

 

その瞬間、シャツが淡く発光し、近くにいた夜一の体を引き寄せた。

 

「おっと……。これは、強力な磁石のようなものか?」

 

「あ、あわわ……夜一さん、近いです! 胸が、顔に……!」

 

シャツの機能により、二人はまるでお互いから離れられないように密着してしまう。

 

夜一のしなやかな肢体がカズキに押し付けられ、彼女の体温が服越しに伝わってくる。

 

「……喜助。これ、離れるにはどうすればいい?」

 

「あ、言い忘れてました。二人の心拍数が一定以上に上がって、かつ『情熱的な接触』がないとロックは外れません」

 

「「……は?」」

 

浦原は「では、ごゆっくり〜」と煙のように消えていった。

 

「喜助め……後で瞬閧(しゅんこう)で粉砕してくれるわ」

 

夜一が忌々しげに吐き捨てるが、密着状態は解けない。

 

カズキの部屋は、急激に熱を帯び始めた。

 

「夜一さん、これ、どうにか……」

 

「……仕方あるまい。カズキ、おぬしも男なら覚悟を決めよ」

 

夜一はカズキの首筋に腕を回し、耳元で吐息を漏らす。

 

彼女の目は、いつもの「からかい」を通り越して、どこか本気の熱を帯びていた。

 

「わしをただの猫と思っておった報いじゃ。たっぷり、可愛がってやる……」

 

「夜一、さん……」

 

カズキの理性は、瞬神の巧みな指先と圧倒的な美貌の前に、あっさりと霧散した。

 

夕闇が迫る部屋の中で、二人の影は重なり、離れることを忘れたかのように揺れ動く。




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