お姉ちゃんはいろPと幸せになるべきだと思うの   作:いろかぐヤチは美しい

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映画と小説で脳焼きされたので衝動的に書きました。


プロローグ

──今は昔……。

 

「お姉ちゃん!これどうぞ!!」

 

「おーすげー!全部ツキミが作ったの?やるじゃん!さっすが私の妹〜♪」

 

「へへへ…相変わらず味も温度もないけど……見た目だけなら楽しめるし」

 

「やっぱないんだ……」

 

「うん……」

 

──では、なくて。

 

「嬉しいけど…なんか多くない?」

 

「気合い入っちゃったから……」

 

「……そっかー気合い入っちゃったかー」

 

──超未来だったり。

 

「お姉ちゃんに喜んで欲しくて…でも確かに多いよね……ごめんね、私が全部食べるね……」

 

「わ、わー!私も食べる!食べるからこっちおいで?ツキミが作ってくれたもの、私が残すわけないっしょっ!?」

 

「お姉ちゃん……♡」

 

──いやいや、大昔でも超未来でもなくて。

──今とあんまり変わらない、少しだけ未来の世界。

 

「うっ…ぐっ……き、キツい……!」

 

「…やっぱ多すぎたね……味もしないから虚無感凄いし……失敗しちゃった」

 

「……ツキミも、もうお腹いっぱい?」

 

「……割と」

 

「……もう食べられない?」

 

「……お姉ちゃんがあーんとかしてくれたら、私は限界超えられるーなんて」

 

「よし分かった!してあげるから隣にどうぞ!!お姉ちゃんに任せときっ」

 

「へっ!?」

 

──データで作られた食物を処理する、仲睦まじい月人達ありけり。

 

「い、いや、お姉ちゃん!そう言うのは将来いろ……じゃなくて大切な人にしてあげないと!!」

 

「?ツキミは大事な妹だよ?」

 

「はぐっ!?」

 

「だからはい!あーん」

 

「う、うぅ…で、でもぉ……」

 

──名をば、ツキミとなむいいける。

 

ツキミって呼ぶべし♪

 

「……ツキミ、もしかして……嫌?」

 

「嫌じゃないですぅ♡」

 

「良かった!じゃあはい、あーん」

 

「あーん♡」

 

──時に。

 

「私もツキミみたいに可愛い名前欲しいなー……ねえ!ちょっと付けてみて?」

 

「いくらお姉ちゃんの頼みでも聞けない事はあるんだよ?お姉ちゃんの名前は、いつか来たるべき時に最高のタイミングで最高の人がつけてくれるからそれまで待っててって前にも言ったよね?もしかして忘れたの?……私でも怒る時は怒るからね?二度と名前つけてなんて言わないでね?お姉ちゃん」

 

「は、はい……たまに怖くなるな私の妹……何でだろ……」

 

──喧嘩したり。

 

──時に。

 

「ツキミー。好きだよー」

 

「……」

 

「あれ?どったの?」

 

「うぅ……!」

 

「ちょっ、何で泣いてんの!?大丈夫!?」

 

「お、お姉ちゃぁぁぁん……」

 

「う、うん。なに?」

 

「好きって言ってくれるのは物凄く嬉しいけど……挟まったみたいな感じで罪悪感が溢れ出るよぉ……」

 

「な、何の話?」

 

──泣かせたり……。

 

──時に。

 

「ツキミ!手出して!!」

 

「?これで良いの?」

 

「うん!……はいっ、仲良しのやつ!!えへへ」

 

「……ハヒュッ」

 

「つ、ツキミッ!?」

 

──気絶させたり……あ、あれれ?もしかして余り仲良くない?

 

……な、仲良くして〜?

 

「見てみてツキミ!あっち側、超楽しそうっ」

 

「わっ本当だ。……地球かな?」

 

「……行ってみたいなー」

 

「……行かないの?」

 

「え?だって……ツキミは?」

 

「?私はお姉ちゃんとだったら例え火の中水の中、宇宙の果てだって着いていくよ?」

 

「!本当っ!?じゃあ行こ!一緒に!!」

 

───ほっ…良かった……。

 

───これはそんな彼女達の長き旅路を描く物語。

 

「……私、頑張るね。お姉ちゃん」

 

「?よく分かんないけど……ツキミと一緒だったら全部大丈夫!私が保証するよ!!」

 

「!うんっ……ありがと、お姉ちゃん!」

 

「えへへ〜、じゃあ早速飛び込んじゃおう!せーのっ──」

 

 

────そのプロローグの始まり始まり〜。

 

 

 

────────

────

──

 

──はいどうも。宇宙一可愛いお姉ちゃんの妹、ツキミです。

 

突然ですが私には前世の記憶……のようなものがほんのすこーしだけあります。例えば人間社会の常識、自分の名前、そして──。

 

「ツキミ!今日も一緒に頑張ろ?」

 

「うん!」

 

──超可愛いお姉ちゃんが超格好いい酒寄いろpと、ハッピーエンドの向こう側へと辿り着く超かぐや姫という作品の記憶。

 

何でこんな事になったのか、私は一体何なのか、最初はそんな事を考え日々悶々と過ごしていましたが……そんな下らない疑問はお姉ちゃんの魅力の前に全てかき消えてしまいました。

 

だって可愛いし優しいんだもん、お姉ちゃん。

 

初めこそ推しに近い感情を抱いていましたが、今ではすっかり一人のお姉ちゃんとして大好きになっちゃった。

 

ふへへ…お姉ちゃん……好きぃ……♡

 

いろpと幸せになってぇ……♡

 

……っといけないいけない、またいつもの癖で話が脱線してしまうところだった……ごめんね?

 

話を戻すと、私には超かぐや姫と言う作品の記憶があるんです。

 

……過程に多くの絶望があっても、最後には最高のハッピーエンドが訪れる、そんな記憶が。

 

『キラキラのかぐや姫は、もうおばあちゃんです』

 

『また、彩葉と一緒にパンケーキ、食べたいな』

 

……過去に飛ばされるお姉ちゃんを助けたいと考えなかったわけじゃない。未来を知っているのなら、何かを変えられるんじゃないかと思わなかったわけじゃない。

 

でも……もし余計な事をして、全てが台無しになったら?お姉ちゃんが過去に飛ばされず、ヤチヨちゃんが生まれず、ツクヨミも作られない。

 

ヤチヨちゃんが居ないという事はいろpも救われず、何もかも間に合わず、台無しになって、滅茶苦茶になって……。

 

そう考えると動けなかった。

 

……最低だな、私。クズで臆病者で、目を逸らし続けることしかできない卑怯者。

 

そんな事は分かってるの。分かってるから──。

 

「ツキミ?どうかした?」

 

「……ううん、何でもないよ。お姉ちゃん」

 

──事故っちゃった時に私の身体、お姉ちゃんに全部あげるから……だから、だからどうか────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────私を許してね(許さないで)

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