一番アガるシーンを見ないという天与呪縛 作:意外にも喧嘩好きの不良キャラ居なくね?
五条悟はざっくりオリ主の状況を把握。
前説は巻きでざくざく行きます。雰囲気で読んでいけ。絶対に花丸満点の正解者は出ないと思うけど、みんなも主人公の術式を予想してみよう!
北海道某所の雪山。氷点下の凍てついた空気すらも割り砕くような、耳を劈く衝突音が鳴り響いた。
砕城響の左拳が、五条悟の「無下限」に触れた。
その瞬間、両者の脳裏に稲妻が走る。
(
五条の術式と六眼が、かつてない異常を告げる。
(……へぇ、さすがに
響もまた、己の拳を阻む
五条の反応は一瞬遅れた。最強の術師が自身の絶対的防壁を「殴られる」という未知の経験に動揺した隙を、そうとは知らずも響は見逃さない。
「だがよ、ぶち破りゃいいんだろ!」
響の拳に、練り上げられた呪力が奔流となって集中し、未知の術式が唸りをあげて回転する。バリアに亀裂が走り、水晶が砕けるような轟音が山間に響き渡った。
「ッ──!」
五条が響の背後に術式順転の「蒼」を展開する。強力な引力で響の身体を強制的に引き寄せ、自分との距離を強引に確保しようとする策だ。しかし、響は「蒼」の生み出す不可視の引力さえも、纏う術式で無効化しながら突き進む。
「オラァ!」
右の拳が、五条の顔面を狙って直進する。
五条は咄嗟に左手を掲げ、無下限の防壁の上に更なる呪力強化を重ねてガードした。
ガァァァン!!
衝突の瞬間、五条の六眼が衝撃的な真実を解析した。
左手に纏わせた膨大な呪力が、響の拳が接触した点から、みるみる内に目減りしていく。打ち砕かれていく。それも、ただ霧散するのではない。砕かれた呪力防御が響の身体へと「流出」しているのだ。
(僕の呪力を、吸収している……?)
右の拳を止められた響が続けて左の拳を振り被る。五条は即座に「蒼」を自身の背後へと再配置し、引力を利用して強引に響との距離を数メートル後退させた。
着地した五条は、自身の左手の呪力防御を六眼で見つめた。そこでは、拳が通過した位置に、ポッカリと穴が開いたかのように自身の防御が無下限の防壁ごと消滅している。
そして、その穴から漏れ出した五条自身の呪力が、霧のような残滓となって、数メートル先の響の体へと吸い込まれていく光景が、六眼には残酷なほど鮮明に映っていた。
脳裏に過ぎる
五条は、心底嫌そうに顔を歪めた。
「……はは、嫌な相手だね。僕の呪力で僕を殴るわけだ」
その声には、恐怖ではなく、狂おしいほどの興奮と、同時に「獲物」に対する明確な殺意が宿っていた。
対する響は、吸収したばかりの「最強の呪力」を肺腑で燃やし、生み出した「熱」を吐き出しながら、言い放つ。
「ああ、これが
雪原の静寂が再び破られる。次の衝突が、この「最強」と「暴れん坊」の喧嘩を、さらに深い泥沼へと引きずり込んでいく。
──はずだった。
距離を詰めれば、攻防のための呪力強化を防壁ごと削られ吸収される。五条悟が瞬時に弾き出した結論は極めてシンプルだった。──「正面からの格闘戦は分が悪い」。
五条悟はふわりと空中に浮かび上がると、最低限の無下限の防壁を自身に纏わせ、背後に展開した「蒼」の引力を舵にして、雪山を軽やかに滑走し始めた。
「待てコラ! 逃げんのか
「逃げてるんじゃないよ。戦術的後退! 君、遠くから攻撃するのは苦手でしょ?」
響は激昂し、雪面を蹴って追いかける。だが、五条は空間そのものを操作し、響が一歩踏み出すたびに数メートル先の空間へと自身の座標をずらしていく。「蒼」による加速と引力の調整により、その距離は一向に縮まらない。
「があああああ!! 逃げんじゃねえよ! 俺と殴り合え!!」
「殴りあうわけないでしょ、
「テメェ"僕の拳を食らってから"って言ったじゃねえか!! ああ鬱陶しい
──"現代最強の術師"五条悟、ガン逃げ引き撃ち戦法である。
響が苛立ちのまま更に脚に呪力を籠め遮二無二追いすがる中、五条は距離を保ったまま、指先からごく小規模の「赫」や「出力や角度の異なる呪力弾」を数パターン試す。しかし、いずれも響の周囲で無効化・分解され、呪力の霧となって吸い上げられ、そして響の呪力強化が加算されていくだけだった。やはり呪力による攻撃は逆効果だ。
(……呪力そのものや術式の効果じゃダメだ。じゃあ、物理的な質量は?)
五条の六眼が、響の制服に付着している泥と、髪に掛かった雪を捉える。
未だに術式の解析はできないものの、彼が物理的干渉を受け入れている以上、実体を持った物質なら術式の穴を突けるかもしれない。
「……なるほど。なら、これならどうかな?」
五条はニヤリと笑うと、周囲の積雪を「蒼」の吸引力で一点に集め、強烈な圧縮をかけてから響に向かって無数に射出した。
「雪合戦かよ! なめてんのか!」
「なめてないさ! 本気の遊びだよ!」
次々と飛来する巨大な雪の塊。響はそれを拳で砕くが、砕くたびに高密度の雪玉が視界を遮り、冷気が拳の熱を奪う。五条は響の視界を遮るよう執拗に雪玉を放ち続けながらも、同時に響の逃げ場を雪で塞いでいく。
最終的に、響は積雪の壁と五条が叩きつけた雪の山に阻まれ、首から下を完全に雪の中に埋め込まれる形となった。
「……っ、クソが……!」
「はい、チェックメイト。冷たいでしょ? それに、これだけ埋まれば当分動けないよね」
五条は術式を維持したまま、響の鼻先まで降りてくる。
響は雪の中で荒い息を吐きながら、もがくのを止めた。勝ち負けで言えば、この状況で身動きを封じられた以上、引き分けか、あるいは俺の負けだ。響は不承不承ながら、殺気を収めた。
「……あー、わかったよ。俺の負けだ。……チッ、大人しく東京校について行ってやればいいんだろ」
五条は満足げに手を叩くと、無下限を解除して響の頭を撫でた。
そこから先は、急激に現実が立ち上がってくる。二人は雪に埋もれた車のドアをこじ開け、力なく冷え切った犠牲者たちを、
雪原に横たわる亡骸を前に、響は初めてその「暴れん坊」としての獰猛な仮面を剥がした。彼は凍りついた遺体の頬にそっと触れ、その顔に掛かった雪を払い落とすと、静かに、そして深く頭を下げた。
「……悪かったな。
その祈りは、呪術師の有するそれではない、たった一人で世界に放り出された少年の慟哭だった。五条はそれを、六眼に焼き付けながら何も言わずに見守った。
「……行こうか」
「……ああ」
五条は、響の身元を自分が引き受けると短く告げた。天涯孤独となった少年の人生を、最強の術師がその掌中で預かる。
雪が止んだ山道を、二人は並んで歩き始めた。
破壊の衝動を抱えた少年と、その全てを許容する最強の男。東京校へ向かうその背中は、これから始まる長い「喧嘩」の始まりを予感させていた。
「と思ったけど、さすがに歩きで山を下りるのは面倒だね。ちょっとこっち来て」
「あ?」
「んー……、なるほどね。やっぱり君を掴んでワープするのは無理か」
「は? ワープ?」
「よし、じゃあこうしよう。よっこいせっと」
「な!? お、おいヤメロ馬鹿野郎!! 放せ、ってか降ろしやがれ!!」
「あーあー聞こえなーい。それじゃあ空の旅へレッツゴー!」
「空ぁ!? な、ああああぁぁぁぁ……」
その日、北海道から東京都までの直線上の空で、「学生らしき少年をお姫様抱っこした黒衣の怪人が空を飛んでいた」という怪奇現象に関する目撃情報が、わずかにネット上で騒がれることとなった。
筆者「呪術廻戦の二次作品書きたいなあ……でもあんまりダークな描写したくないなあ、さわやかな感じで戦ってるシーンだけ書きたい……。
主人公の設定も原作に照らして無理がない強さで……生い立ちとか家系の設定考えるの面倒もとい大変だなあ、変に珍しい術式だとメロンパンが目をつけるとかそういうの書かないとだし……、
せや、神様転生ってことにしよう!諸々の面倒な設定は1話で一瞬で説明すればええんや!家族も邪魔や!1話で消すやで!(キラキラ)
(全力少年/スキマスイッチ を聴きながら設定案を纏める)」
オリ主の術式お披露目回だと思うじゃん?半分正解で半分不正解です。
手の内はなるべく隠したほうがいいからね。でも
次回は夜蛾学長との面談かなあ。
投稿予定時間は未定です。ごめーんね。基本的に平日に3回くらいの更新頻度にしたみ。