女尊男卑な異世界で成り上がるためにはわからせとハクスラが必要らしい 作:ベリーナイスメル/靴下香
ご主人様をわからせるためにつよつよマン目指すRTAはーじまるよー。
早速ですが皆様ご存じマゾ向けゲーだけならずアクションRPG部分も出来が良すぎて結果的に多くの紳士諸君をマゾ豚に導いちゃったごしゅ通りですが、本作はスタート時からご主人様に魔力を貰えるまで魔法は扱えません。
魔力を得るための基本的な条件としてはご主人様からの信頼度を一定値以上にするというものに加えて、それぞれのご主人様ごとにプラスアルファの条件があるわけですが、これがまた大変やねんな。
ご主人様の感情値は信頼度以外にも友好度、愛情度、嫌悪度などなど多数のパラメーターが存在しており、その中でも一番信頼度を稼ぐのが一番難しい。というか信頼度上昇イベントが少なすぎます。
また、タイミングもシビアと言えるでしょう、信頼度が一定値以上はまだしも魔力付与イベントを発生させるタイミングに自由が利きませんからね。
ですので可能であれば序盤と言える間、つまりご主人様と関わる機会が多く設けられている間の何処かで魔力をゲットできるように動くのが攻略のキモと言えるでしょう(N敗――負けてないんだからっ!)
だから、片腕失ってでも無茶しなきゃならなかったんですね。
「――じゃねぇってのっ! なんだよ! なぁんで監禁イベントリーチになってるかなぁ!? 教えてマミー!?」
遠からず避けられないイベントだろうとか言ってたっけ? すまんありゃ嘘だ、もう目の前だったわ。
サティアから魔力をゲットするイベントは吸血イベントである。
おおよその流れではこれでもっと私を楽しませなさいなんてお言葉からの首筋かみまみたって流れなんだけどさ。
まさか愛情度を一定以上稼いでるよってわかる「どうにかしちゃいそう」イベントと重なって発生するとは……読めなかった、この勝利する男の目をもってしても。
「これ、あと一回サティアの愛情度稼ぐようなことしたらがっちゃん監禁待ったなしじゃん……えー、どうすっかなぁ」
逆に考えるんだ、稼いじゃってもいいじゃないかと。
……そう言えないのがごしゅ通りなんだよな、監禁イベントが発生するとながーくハラメントス家のストーリーイベントが始まってしまい、自由に稼ぐってのが出来なくなる。
ハラメントス家ストーリーが発生したら、どうやっても成人指定シーンやいわゆる性的な戦いをこなさなきゃならない。
「プラン通りではあるけれども……問題はキュリオさんで足りるかなってところだなぁ」
キュリオさんに通用するレベルがサティアに通じるかと聞かれたら正直微妙過ぎる。
それ以外の部分、罠解除だなんだ監禁脱出に必要なスキルは揃えられた、それは救いと言えるだろう。
ならやっぱり。
「どこまで稼げるか、そしてゲーム世界時で把握している弱点がこっちでも通用するかにかかってるか」
うん。
すまんなキュリオさん、実験台扱いばっかりで。
「ヒロインにならなかったキュリオさんが悪い、あいや開発が悪いだね、開発が」
DLCお出ししなかったからこうなる。
でもでも、この世界でちゃんと女を堕とせるかって部分の確認は必要不可欠だと思うんだ。
「やー、出なかったから自分で作るしかねーわ、かーつれぇなぁー」
性スキル訓練は魔力操作の練習にもいいしな、ちょうどいいや。
「――うそ」
「あぁ、確かにこっち経由では帰還しなかったし、そう思われても仕方ないか」
再びやってきました家畜のエサ箱で、俺の姿を見つけるや否や眠たげなダウナー受付美人は何処に行ったってくらいキュリオさんは目を見開いてくれた。
ただ、それも一瞬。
取り繕うように背筋を伸ばして、カウンターへと歩みを進める俺を待っている。
まったくもって取り繕えてないのが面白いよね。
「お待たせしました。ご依頼の品、全てではありませんがお持ちしましたよ」
「お疲れ、様。アイテム、確認、する」
「はい。お願いします」
よく見なくても受け取ろうと伸ばされた指先が震えていた、可愛いね。
悪役に徹して、これを確認したければわかってるな? なんて言って進める形でも良いかもしれないが、いまいち性に合わないんだよな。
男の人って皆そうですよね! 女の子をなんだと思ってるんですか! ルートとかちょっと食傷気味です。
「……ミー、ナ……!」
見守っていればキュリオさんはさわさわとバンダナを触った後、その匂いを嗅いで涙を流しながらつぶやいた。
相棒ちゃんはミーナって言うのか、聞き覚えは全くないな。
何度も確認したことだが、やっぱりこのイベントは俺によって作られたものに違いはなさそうだ。
つまり。
「ご、めん、つい。えと、感謝、してる。キミをゴミと言ったの、撤回、する。ありが、とう」
俺がこの先を作っていけるということ。
「いえ。力及ばず、シリーズと言われたのに一つだけしか持ち帰られなくて申し訳ないです」
「そんなの、いい。すごく、すごーく、ありがとう、だよ」
ごしゅ通りらしからぬ綺麗な笑顔だよね。
もともとキュリオさんは野良豚ルートで成果を出していけば雰囲気を柔らかくしてくれる数少ないキャラではあったが、この加減を見るにゲーム終盤くらいの信頼度か好感度を稼げてしまっている感じだ。
「とんでもないです。ただ……」
「ただ? あ、報酬、だよね? ご、ごめん。正直、帰って来れるって、思ってなかった、から――」
「あぁいえ、報酬に関しては俺も聞いて確認しておくべきでしたし、シリーズをと言われて一つしか持って帰られなかったのですし、お気になさらず」
「え? あ、うん……だったら、何か、気になる事、ある?」
ぶっちゃけもどかしい。
食傷気味ではあるがとっとと脅して好き放題しちゃう方がラクなのはわかってるんだけどな。
「やっぱり、仕事を完遂できていないことが、心残りで」
「さっきも、いった、けど。あたしは、これだけでも十分、嬉しい。ほんとに、ほんとに感謝、してる、よ?」
先にサティアへ遠見の手鏡を渡すことになってしまったってのが悔やまれる。
及第点ってのはこのことだ、怪我したまま先にこっちへ来れていたのなら、サティアに見られているかどうかを気にせずとも良かったのに。
「男のプライド、ってやつですよ。キュリオさんにとってはくだらないと思われるモノかもしれませんが」
「そんなこと、ないっ!」
……よし。
手ごたえは、ある。
ならば、食いついてくれ。
「ありがとうございます。ですが、今の性的なスキルが未熟な俺ではミラーズハウスをこれ以上攻略するのは難しそうですし……その言葉に救われたと思っておきます」
「え?」
わかるだろう?
俺がナニを望んでいるか、じゃあない。
「本当に残念です。性スキルを熟せていたのなら……いや。そうですね、いずれ磨けたのならもう一度同じ依頼を下さい、その時こそ必ずシリーズすべてをお持ちしますから。まぁ、こんな俺じゃその相手を捕まえる方が困難なクエストでしょうが」
「……」
もしかしたら、すぐにでも全てを手に入れられるかもしれないことを。
そのもしかしたらを実現可能にするための鍵は、キュリオさんが握っていることを。
さぁ、食いつけ。
食いついたのならエサをくれてやる、わからせてやる。
「では、またいずれ」
「あ――」
キュリオさんに背を向ける。
無念だって心から思っているように見せるため肩すら落としてトボトボ歩く。
サティア、見てるか?
「あ、あのっ!」
「はい?」
これはカッツォが望んでやっていることじゃあない。
「せ、性スキルが、熟練、できたら……ほんとに、ミラーズハウス、攻略、できる?」
「手ごたえとしては、間違いなく」
だから、覚えておけ? 見ているならしかと見届けよ。
「な、ら……よかったら、だけど」
――あたしで、性スキル、磨いて、くれても、いい、よ。
恥ずかしそうに懇願するキュリオさんの姿は、いずれお前が見せる姿なんだからな。
わからせ隊員である私はエロ作家を生業としているのでですね。
男の人っていつもそうですよねっ!を堂々とねちっこくやるIFルートとか、この後めちゃくちゃスキルレベルアップしたの内容は気が向けば供養として投稿するかもしれません。めいびー。