女尊男卑な異世界で成り上がるためにはわからせとハクスラが必要らしい   作:ベリーナイスメル/靴下香

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解釈違いです

「あ、へ……あ、ぅ」

 

 あの後滅茶苦茶性スキル経験値稼ぎした。

 

 ベッドの上で口から舌を放り出しながらノびてるキュリオを背に、一息をつく。

 こういう時はタバコでもふかしてるのがお約束なのだろうか? 生憎喫煙者じゃないから無理だが、気分的にはしてみたくもある充足感だ。

 

「我、勝利する男、なり……ククク」

 

 いやほんとに満たされている。

 あのごしゅ通りの女だぞ? どいつにもこいつにも勝てなかった奴らだぞ?

 

 そんなヤツが、こうしてまずは性的に(・・・・・・)わからされている。

 

「たまん、ねぇ……!」

 

 このまま全裸でひゃっほいと叫びながら街を駆けだしたい気分だよ、本当に。

 もちろんすぐモノごとちょんぱされてしまうだろうから出来ないけど、いずれ出来るようになることが目標とも言える。

 

 ……いや、俺はわからせたいマンであって露出狂じゃない、いいね?

 

「それにしても、だ」

「あひ、あ、ぅ……もっと、もっとぉ……」

 

 嬉しい誤算と言うべきか、なるほど新発見と言うべきか。

 

 性スキルを習得してすらない俺のアレコレでここまで出来るとは思わなかった。

 これがシーン実装キャラであって、弱点なんかを知っているって状態ならさもありなんではあったんだけど。

 

「そもそも、キュリオに性耐性が実装されてなかった、とか? あり得るな」

 

 スキル経験値効率自体は問題なかったし、深く考える必要はないのだろうけども。

 あるいは百合の花園で経験値は稼げてたのかな? そこら辺どうよ、キュリオ。

 

「ひあっ」

「……っとぉ、いかんいかん。これ以上はまずいな」

 

 危うくのしかかってしまいそうになるところだった。はい、マイボーイはまだまだ元気ハツラツです。

 

 って言うのもあれだ、キュリオからの申し出でキスと一線越えはナシって約束をしたからだ。

 ミーナさんだっけ? 相棒に操を立てるってんならそもそもこんなの飲まなきゃいい話なんだけどね、涙ぐましいね。

 

 いやそれはともかく、この約束はこっちにとっても都合が良かったんだ。

 

「サティア、純潔主義拗らせてるからなぁ……」

 

 処女厨であり童貞厨なのだよ、うちのご主人様ってば。

 そのくせ、サティアルートで何回かアイリと絡ませるなんてシーンもあるあたり相当アレである。

 その時も純潔を失ってはいけない、キスも禁止と念の入れようだったからな。

 

「思うに、その場での誘惑に負けるような男はいらないって考えがあるんだろうけどさ」

 

 ライン越えはギリギリしていないと思う。

 ハラメントス家に帰ったら監禁は絶対されるだろうが、監禁脱出レベル1くらいで許してもらえたらいいな。

 

 まぁいい、とりあえずこのキュリオとの取引を完遂させることにしよう。

 

「あ、その前にもう一回ね」

「えぅっ!? ま、まって、まって、も、もうあたし――ひぁあぁっ」

 

 ええい、もっとって言ったじゃん覚悟しろい。

 

 

 

「――ほんとに?」

「ああ、あそこはそういう部屋だからな。もっとも、幻影であるということは死んでいるということ。事実を直面するだけ辛いかもしれんが」

「……うぅん。だい、じょうぶ。幻影、でもあたし、直接謝りたかった、から」

「そっか」

 

 濃密な一夜が明けて、詳しい話をした後に一緒に行くかと聞けばキュリオは頷いた。

 

 枕物語にしては暗いものだったが、ミーナがミラーズハウスで命を落としたのはキュリオのせいだとか。

 恐らくあの百合カップルの間に入らないと出られない部屋だろうが、キュリオたちが足を踏み入れた時はまんまアレしたら出られる部屋だったそうだ。

 

 なんだ簡単じゃん百合ップルのからみざかり見せてやんよて終わる話だろうにそこはミラーズハウス。

 お互いが触手によって拘束されたまま気持ちよくされてしまう形で、キュリオは我慢しきれず触手を求めちゃったらしい。

 

 結果、デきちゃったキュリオは部屋から出ることが許され、ミーナはその場で命を落とした。

 

 だから俺のお誘い紛いにも乗っちゃって、挙句良いように弄ばれちゃったんだね! おけまる把握したってなもんだ。

 

「で、も……えぇと」

「大丈夫だ。俺がキュリオを必ずあの場所に連れて行ってやる、守り通してやる」

「はぅっ……」

 

 念入りにわからせた甲斐があったと思うべきだろうか? 随分とメスの顔をするようになったじゃねぇかげへへ。

 

 きゅっと俺の服をつまんでくるあたりときめくよね、これってほんとにごしゅ通りの世界? 思わず訝しんだ……って。

 

「あれ?」

「ど、どうか、した?」

 

 不意に思う。

 律儀にこっちを見上げて目を潤ませるキュリオを尻目にだが、もしかして。

 

「キュリオ」

「は、はいっ」

「そう情けない顔をするな。俺に任せろ、どうなってもお前を捨てたりしない」

「う、ぁ……」

 

 あ、目がハートだ。クッソちょろい。

 

 じゃなくてわかった、これあれだ、この世界に強い男が少なすぎる弊害だ。

 重ねてこの世界は男がそりゃもうこれ以上ないくらいに情けなく描かれている。

 すなわち、今の俺のようなムーブかます男がいない。

 

「どうした?」

「あ、う、うん、な、なんでも、ないよ! なんでも、ない……は、ふぅ」

 

 なるほどね、強いとわからせた後ならこうなっておかしくない、と。

 

 ……うーん、複雑だね。

 ちょろいん大いに結構な事ではあるが、俺からしてみれば若干世界観崩壊だよ、俗にいうところの解釈違いってやつだこれ。

 

「厄介オタク、ここに極まれり、だなぁ」

「う、ん?」

「なんでもない。それじゃ、行こうか」

「う、うんっ」

 

 元よりキュリオはこの世界らしからぬキャラだったわけだし、サティアやアイリはまた一つ違った様子を見せてくれることを期待しておくとして、とりあえず。

 

「百合の間に、挟まりに行くとしようか」

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