ある日の雨が降る中、とある孤児院の前に1台の車が止まり、その中から1人の女性と1人の男の子が降りてきて、付き人であるメイドに傘に差されながら歩いてくる。
「初めまして。お待ちしておりました。本日はお子様を施設に入れたいと伺っております」
風舞希「初めまして東風舞希です。この子がそうです」
豊満な肉体と左目が髪で隠れていて、波打つ長髪が特徴の東家の人間である。そんな風舞希はそう言って自分の息子である東八幡を施設の人に差し出した。
「なるほどこの子でしたか。かしこまりました。では、早速その子を施設の方に」
その時だった。今まで話を聞いていた息子の八幡が口を開き大声で言った。
八幡「ちょっと待てよお母さん!なんで僕が施設に入らなきゃいけないの!?僕、何かしたの!?それなら謝るし、いい子になるから!だから、施設に入れないでよ!」
風舞希「……お願いします」
「はい、かしこまりました」
風舞希はそう言って施設の人に任せ、背を向けて車の方へ向かう。そして施設の人が八幡を中に入ろうとするが、八幡はその手を払いのけさらに大声で叫ぶ。
八幡「離せ!お母さん!教えて!なんで施設に入らないといけないの!?……っ!」
車に向かっていた風舞希は振り返った時、その目酷く冷たい視線だった。その視線を向けられた八幡は怯えてしまう。そして、怯えた八幡に風舞希は口を開いた。
風舞希「八幡……あなたは……男の子……東家にいらない子なの………………ごめんなさい」
八幡は自分の母親が何を言っているのか分からず、頭が混乱していた。そして、風舞希は再び車の方へ向かう。八幡はまだ混乱している頭だったが、必死に母親に向かって手を伸ばしていたが、風舞希はそれを見ず車に乗り込んだ。そしてメイドが運転席に乗り込んだ後、車を来た道を走り出した。
この日、嫌でもわかった。俺はこの日、この場所で俺は実の母親に捨てられたのだと言うことに。
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実の母親に捨てられた八幡は、その現実を受け止められず塞ぎ込んだ。だが他の子達も同じ経緯でここに入った子もいた。それにより、少し心が軽くなった。施設の人にも良くしてもらっていた。母親の事を気になっていたが、施設の暮らしはそれほど悪くなかった。
だが、年月が経つにつれて母親や東家に恨みの感情がふつふつと湧いてくる。男だからという理由で俺は……捨てられたんだ。絶対に復讐してやる。……だが、男の俺は桃の恩恵を受けられない。この世界になってから、社会は男女平等から女尊男卑に変わってしまった。それにより、各国の指導者は女性ばかりになってしまった。そして日本政府は醜鬼による災害対策と、桃やそれを生み出す魔都の管理のため、異能力を得た女性たちで構成される「魔防隊」を組織した。そして、俺を捨てた実の母親である東風舞希が所属している。あいつに復讐するためには桃の力と同じ力が必要。だが、どうすれば……
そしてある日、俺はある物を手に入れた。これで俺は復讐できる。だが、これを使いこなさなければ復讐しても、すぐにやられてしまうだけだ。だから俺はこれを使いこなす為、研究するのだった。
あれから数年間、俺はこれを完璧に使いこなすことに成功したのだ。それだけじゃなく、仲間もできた。こいつらの中には俺と同じで親に捨てられた者、女性に理不尽な扱いを受けた者がいる。つまり、こいつらは女性に何らかの恨みを持っている。そんな集まりだ。
そして数ヶ月後
「やぁ、また取り引きに行ってきたよ」
部屋に入ってきた金髪の男がそう言いながら入ってきた。
八幡「そうか。で?」
「ああ、買って行ったよ。相当相手に鬱憤が溜まってたみたいだよ」
八幡「だろうな。手柄横取りにパワハラを受けてたんだ。そらそうなるだろうな」
「そうだな」
八幡「それよりも。やっぱり、こういうのはお前に任せるのに限るな」
「そう言って俺ばかりに任せないでくれ。たまには君が言ってはどうだい?」
八幡「最初の方はやってたんだが、やはりこういうのは上手い奴がするに限る」
「そらそうだが。はぁ…まったく。これがうちのリーダーだとは」
「まぁまぁ、葉山君。八幡もこれでも頑張ってるから」
葉山「戸塚……あんまり甘やかすのはやめろよ」
こいつの名前は葉山隼人。成績優秀、スポーツ万能、容姿も良い。これだけ聞けば女子からモテそうだが、やはり桃の恩恵を受けないからか、モテ要素がある葉山でも、女性からはあまり良い扱いを受けなかった。それに、親からもあまり良い関係ではなかった。
戸塚「そうは言っても八幡は別の仕事をしているから」
そう言ってくれたのは戸塚彩加。テニスが好きでテニス部に所属していたことがある。男だが見た目が女のような見た目により、女だではなく男にも貶された。
葉山「まぁ、確かにそうだが」
八幡「それで?何を買ったんだ?」
葉山「ん?ああ、Tレックスメモリを購入してたよ」
戸塚「へぇ、Tレックスか。上手く使いこなせば良いんだけど」
葉山「そうだね」
八幡「そうはいかないだろう。買う奴ほとんど冷静な奴はいない。だから、そう簡単に使いこなすなんて無理だ」
戸塚「確かにそうだね。僕もアームズメモリを使いこなすのに時間かかっちゃったし」
葉山「俺もだよ。このナスカメモリを使いこなすのに時間がかかったよ」
八幡「でも、今じゃ完璧に使いこなしてるじゃないか」
葉山「ああ、君のおかげだよ」
戸塚「そうだね」
八幡「フッ、そうかよ」
今更だが、俺達が商売しているのはガイアメモリ。USBメモリのような形をしており、その中には地球に記憶された現象・事象などを再現するためのプログラムが内蔵されており、それを使用すると内蔵された記憶を注入することで、対象の生物を怪物《ドーパント》に変貌される物だ。
そんな時だった。部屋のドアが勢いよく開き入ってきたのはデブ…じゃなかった。この組織の開発員である材木座義輝。
八幡「どうしたデb、材木座?」
材木座「ねぇ、八幡今デブって言いそうになっておらぬか?」
八幡「は?んなわけねぇだろ。自意識過剰じゃねぇの?」
葉山「いや、今のは確実に材木座君の事デブって言いそうなってたよ」
戸塚「ダメだよ八幡。そんな事言ったら」
八幡「わかったよ戸塚」
葉山「まったく。君は戸塚の言うこと素直に聞くな」
八幡「そんなことねぇよ。それよりも要件はなんだ?材木座」
材木座「ケプコンケプコ「早く言え」ぬぅ…少しくらいは良いでないか八幡よ」
この太った奴は材木座義輝。こいつも女性から酷い事されたらしい。まぁ、喋り方がキモ…変わっており、それに未だに厨二病を発症しているから、それが原因でもあるかもな。
材木座「現世に門が現れたぞ」
八幡「場所は?」
材木座「今座標を送る」
材木座から携帯に送られてきた座標を見るとすぐ近くだった。それを見た俺は立ち上がり、座標の元へと行くための準備をする。
八幡「少し出てくる。その間頼むぞ葉山」
葉山「ああ、わかったよ。魔防隊には気をつけるんだよ」
八幡「ああ、わかっている。だが、東家がいると分からないがな」
戸塚「そう言うなら僕もついて行くよ。そうならない為にもストッパーが必要でしょ」
八幡「そうだな。頼めるか」
戸塚「うん」
八幡「そういうことだ。頼むぞ葉山」
葉山「ああ、わかった」
そんなやり取りの後俺と戸塚は門へと向かう為、バイクに乗って座標地点へ向かった。
八幡「ここか」
戸塚「みたいだね」
八幡「入るぞ」
戸塚「うん」
俺と戸塚は門に入るとそこには、さっきまでの風景とは打って変わって禍々しい光景が広がっていた。ビルなどの建物や人影が無いこの場所の名前は魔都。突如、この日本に現れた謎の門。その門の先には東京都ほどの異空間が広がっており、その場所が魔都だ。そして、遠くの方から人間ではない者、黄泉醜鬼がこちらへ向かってくる。あの醜鬼は人間を好んで襲う。だから、この門を通って現世行き人間を襲うとしているのだろう。
八幡「ったく、現世に来てしまったら、こっちの商売できなくなるだろが。大人しく帰れよ」
戸塚「多分無理だよ。言葉が通じないよ」
八幡「わかってるよ。言ってみただけだ」
戸塚「それより、さっさと片付けよ。早くしないと門が閉じちゃうし、下手したら魔防隊が来ちゃうよ」
八幡「だな」
醜鬼を片付ける準備をする為、戸塚は自分が持っているガイアメモリと、ガイアメモリで変身する為の道具、ガイアドライバーを取り出した。
そして、俺もある物を取り出す。それは戸塚が取り出したガイアドライバーとは全く形が違う物。その名はロストドライバー。それを腰に当てるとベルトが伸びて腰を1周するように巻き付く。そして、俺と戸塚はガイアメモリを取り出す。
戸塚「始めよっか」
八幡「ああ」
《アームズ》
戸塚は持っていたガイアメモリを押すと機械音声が流れる。その後、ガイアドライバーに差し込むとガイアメモリはガイアドライバーに吸い込まれるように入っていく。すると、戸塚の姿がみるみる変わっていく。真っ赤な素体に肩と胸に刺々しいアーマー着用し黒鉄色の様々な装備を纏っている。頭部は頭蓋骨を縦に長くした透明な風防が覆っている。
その姿の名はアームズドーパント。
さてと、俺も変身するか。そう思いガイアメモリのボタンを押す。
《エターナル》
俺はエターナルメモリをロストドライバーに差し込み横へ倒す。
《エターナル》
すると俺の身体は戸塚同様姿が変わっていく。身体は純白の鎧に、両手には青い炎のグラデーションが入っており、頭部はEを横に倒したような三つの角を持ち、黄色の複眼は∞マークをイメージさせ、最後に黒いマントが装着される。
そしてこの姿の名は仮面ライダーエターナル。
八幡「さてと…戸塚、援護頼むぞ」
戸塚「うん、わかった」
戸塚はそう言って腕を銃の形に変える。
戸塚「じゃんじゃん暴れちゃって」
八幡「ああ。さあ……地獄を楽しみな!醜鬼共!」
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仮面ライダーエターナルに変身した俺はコンバットナイフの型をしたエターナルエッジを手に持ち醜鬼の大群に向かって走り出す。後ろからは戸塚が俺から離れた醜鬼を銃で撃ち抜いていく。そして俺はエターナルエッジで醜鬼を切り裂いていく。切り裂かれたり、撃ち抜かれた醜鬼は青白い炎をあげなら燃えている。
八幡「ふぅ、一通り終わったな」
戸塚「うん、お疲れ様八幡」
八幡「ああ、戸塚もな」
そんな時だった。空からクワガタとコウモリのような形をしたロボットが飛んできた。
戸塚「どうやら魔防隊が来るみたいだよ」
八幡「今回は少し早いな。幸い門は閉じてないみたいだからさっさと戻るか」
戸塚「だね」
俺達は魔防隊に鉢合わせする前に現世に戻った。そして戻った俺達は変身を解除する。
八幡「今は魔防隊と会うのはまだ早い」
戸塚「だね」
その後、俺と戸塚はバイクに乗り拠点へ戻る。バイクは1台しかないから、戸塚は俺の後ろに乗ってる状態だ。
戸塚「それにしても大丈夫かな?僕達の事、魔防隊に知られてないかな」
八幡「さぁ、どうだろうな。姿を見れたとしてもフードを被ってるし、誰かはわからないだろう」
戸塚「それもそうだね」
八幡「変身した姿は別に見られても良いだろう。ここ現世でも見られてるし」
戸塚「確かにね」
八幡「まぁ、魔都の方はわからないが現世の方の防犯は材木座がハッキングしてくれている。だから、俺達が門に向かっている映像は細工されている筈だ」
戸塚「なるほど。それなら安心だ」
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一方、八幡達が去った後の魔都。突発的に現れた門に到着した魔防隊七番組が現れた。そして、最初に到着した七番組組長羽前京香が現れた。
京香「これは……どういう事だ?」
優希『これは……醜鬼達がやられている?』
羽前京香の奴隷兼七番組の寮の管理人である男。和倉優希が羽前京香の能力で醜鬼のような異形に変化している。
そんな2人の目の前には門の近くで青白い炎で燃えている醜鬼達の姿が広がっていた。そんな光景を見ていると他の七番組の組員達がやってきた。
日万凛「組長!東日万凛現着しました!って…なんですかこれ!?」
朱々「醜鬼達がやられてるよ!?」
七番組の副組長である東日万凛と七番組の組員、駿河朱々が車に乗ってやってきた。
京香「私達が来た時にはこうなっていた」
日万凛「そんな!私達よりも先にここに来た者がいるって事ですか?寧、誰かいた?」
寧『は、はい。いたのはいたのですが…フードを被っていて顔は判別出来なかったのですが……』
きっと見つける《プロミス》の能力を持つ大川村寧。《プロミス》は千里眼の能力で門が開いた事を察する事ができる。そんな寧は安全な寮から通信で会話をしている状態である。
京香「どうした?」
寧『その…フードを被った人の数は2人。その2人の姿が怪物のような姿に変わって』
朱々「え!?それって現世に突如現れた醜鬼とは違う怪物」
寧『はい。ですがもう1人は怪物とは違った姿に変わって』
日万凛「違った姿?」
優希『気になりますね。それがどういった姿なのか』
京香「確かに気になるがそれは後だ!今は醜鬼にこの門潜らせるな!1匹も通すな!」
そんな会話をしていると、門に近づく醜鬼達の姿が見える。
「「『はい!』」」
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その後、醜鬼を倒した京香達は寮へ戻った。そして、京香達が来る前に醜鬼達を倒した者の姿を寧が絵に描いていた。
寧「これが2人が姿を変えた姿です」
京香「これが…」
日万凛「…不気味ね」
優希「ああ……特にドクロみたいな奴」
朱々「うん。現世に突如現れた怪物達に似てる」
京香「そうだな。だが、もう1人の方は…ドクロみたい奴とは雰囲気が違う」
優希「はい。なんかドクロみたい奴より強そう。それにこの前の醜鬼のような角が3本もある」
京香「ああ。だが、醜鬼を倒している事を見るに八雷神と関係は無いのかもしれない。だが、味方と決まった訳では無い。この情報を組全体に共有しよう」
「「「はい!」」」
そして、不気味な2人組の情報が全ての組全体に共有された。
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「くっそ!あの女上司!俺の手柄横取りしやがって!!しかも理不尽な扱いも!」
ある男が人気の無い道で人に苛立っていた。女の上司にパワハラを受けていた。そんな男に話しかける者がいた。
「だいぶ荒れてますねダンナ」
「誰だ!?」
男が振り向いた時、暗闇からフードを被った2人の人影現れた。
「理不尽な扱いを受けたんですね」
「ああ!そうだ!あの女上司!女が優遇されるからってやりたい放題しやがって!それに他の奴らも見て見ぬふり!」
「やり返ししたくないか?」
「そりゃあしたいさ!……だが、男の俺じゃやり返すなんて」
「男でもやり返せる力があるって言ったらどうする?」
「そんなのあるわけないだろ!?」
「それがあるんだな。…おい、あれを」
「はいはい」
フードの男がもう1人に言うと、もう1人の男が持っていたアタッシュケースを開いた。そこにはUSBメモリのような物が綺麗に並べられていた。
「こ、これは?」
「これがあれば桃の恩恵を受けた女と同様の力が手に入る。これされあればムカつく女上司もぶっ飛ばせるぞ」
「これで…」
「ああ。で?どうする?」
「なんだって良い!!ムカつくあの女上司をぶっ飛ばせるのなら!」
「なら、買うか?ちょっとお高いがそれでも良いか?」
「ああ!いくらでも払ってやる!」
「毎度あり」
こうしてガイアメモリがまた1つ購入する者が現れた。