お試し倉庫   作:ケツアゴ

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前回の感想はミスの指摘だけ 貰える内容書きたい

サイトで作った三兄弟

アーロン kzms的美形メーカー
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ヒガン 我的青年メーカー
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エトン おさむメーカー 
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封魔の鍛冶師 4

「貴方の才能を捨て置いては居られないわ。この私の所に来なさいな」

 

「僕に秒殺された格下の所に?」

 

「まあ、お嬢様ったら秒殺でしたから、そう思いますよね」

 

 

 あの人、メイドなんだよな? 秒殺とか言ってやるなって。

 

「あら? 私達の実力差が昔のままだとでも思っているようね。良いわ。この場で試してあげる」

 

 勧誘の言葉と共に差し出された手をエトンは完全無視な上に心底疑問に思っているといった様子で言葉を返す。

 此処まで余裕を保って来……てはいないが、ミラもいい加減エトンの態度に耐えかねたのか口の端がピクピクと動いていた。

 

 

 おいおい、流石にこんな所で戦う気か? 其は流石に止めさせてもらうぞ。

 

「暇な奴って非生産的な事をしたがるよね」

 

 おぃいいいいいいいいいいいっ!? 此処で何で余計な挑発してんだよ!?

 

 普段猫被って他人と接するお前は何処に行ったんだ!? その子に辛辣な理由ってなんだ? 

 

 え? 逆にその子が好み? うちの弟にいつの間にか春が来たのか?

 

「お嬢様、そろそろ戻りませんと会合に間に合いません。此度はこの辺りにして次の機会にまた会いに来ましょう」

 

「……そうね。この国には会合の為に来たのだもの」

 

「帰るんだ。有り難う嬉しいな」

 

「でも、覚えていなさい。エトン、貴方は必ず私の手元で才能を磨き上げるのよ」

 

「……君、誰だっけ?」

 

「忘れるのが早いにも程があるでしょう……」

 

 いや、無いな。

 

 最後まで貫いた態度に俺は自分の勘違いを悟る。好きな子に意地悪するにも程があるし、絶対違う。

 

 最初から最後まで露骨に関わり合いを拒否されたにも関わらず態度を崩さなかったミラが軽く口笛を吹く。

 周囲にそれが響いた時、突如吹いた風が周囲の木々を揺らしたかと思うと巨体が空から舞い降りた。

 

「蛙?」

 

 それは一見すれば巨大な蛙。ミラとメイド達を背中に乗せても余裕が有りそうな程に大きくやや平べったい。

 

 それだけならデカいだけの蛙だが、脚から生えた黒く鋭い爪や体表面を覆う鱗や背中の翼、半ばから切り落とされ次回の日付を書いた包帯を巻いている尻尾と巨大なだけの蛙ではない事を示していた。

 

 そう、巨大だ。飛んでくる途中でも風で枝が揺れる程度には。そんなのがヒラヒラしたスカート姿の一行の後ろに降り立ったらどうなるかってのは簡単だ。

 

 スカートが舞い上がる。赤、赤、無し、赤、ピンク、赤……一瞬だけだがほぼ全員見えた。

 

 唯一エトンが咄嗟に払い落としたからミラのスカートは無事だった。

 

「もう少し考えて呼んだら? 見たくも無い物を見せられても困るんだけれど?」

 

「それはミスを素直に認めるわ。お肉の質は良いのに加減を知らない子で困るわ」

 

 あれ? まさかさっき食ってたマンガ肉ってこの蛙の……。

 

「フロッグドラゴンか。珍しい使い魔だね」

 

「ええ、卵から探し出して育てたのよ。名前はジュゲム。龍種では扱いやすい子で他にも何種類か居るのだけれど、エトンは使い魔を持っていないのかしら?」

 

「幾ら僕が天才でも教本無しで新しい魔法は習得出来ないし、ペットを飼うには忙しい身なんだよ」

 

「だから私の所に来なさいと言っているのに。まあ、今日の所は失礼させて貰うけれど……私は貴方を諦める気は無いから」

 

 少しだけ威圧感を発しながらミラはジュゲムの背中に飛び乗り、メイド達も荷物を手にして乗り込んで行く。

 

「こういう時、極東では塩を撒くらしいよ」

 

「お前なぁ。確かに強引で少し変な子だったが、女の子相手に少し酷くねぇか?」

 

 ずっと思っていたが腑に落ちないのはそれだ。自分の顔の良さと魔法の才能やらを自覚しているし、読み書き計算で自分より下の兄二人を頭脳面では頼りにならないとハッキリ口にしはするが、彼処までの対応は初めて見る。

 

 何があったかは知らねえが、女の子に彼処まで酷い態度を向けるのは良くないと教えるのは兄の役目と少し強めの口調で注意するも、エトンは軽く肩を竦めるだけだ。

 

「僕だって試験で出会って勝つまでは普通に接していたさ。見た目だって悪くないし、お金持ちそうだから商売の役に立ちそうだってね。でもさ……魅了(チャーム)を仕掛けて来た時点で駄目でしょ?」

 

魅了(チャーム)?」

 

「え? まさか兄ちゃん知らないの? アーロン兄ちゃんでさえ知ってるんだよ? 多分半分も理解していないけれど」

 

「いや、知ってるぞ? 急に出たから驚いただけだ。ったく、兄貴以下扱いとか俺を馬鹿にし過ぎだっての」

 

 魅了(チャーム)ってのは要するに好意の水増しだ。友好関係だったり恋愛関係だったり性的な魅力だったり、その手の感情を高めてくれる。

 精神作用系は詐欺とか誘拐とかの犯罪にも使われるから扱いは厳格に規定されているんだけれどな。

 

 その程度はちゃんと覚えている。兄貴は話していたら楽しくなる、とかの理解だろうが。

 

 検査で使用の痕跡は見付かるし、騎士団の防犯講習でも毎回対策が説明されているので知っていると伝えれば、エトンはほっと胸を撫で下ろす。

 俺ってマジで知らないと思われていたのか。

 

「握手しながらの勧誘の時に発動されてさ。咄嗟にレジストしたし、向こうも故意じゃないらしく慌てて停止させたけれど、僕の中では彼奴の評価は底辺を更に掘り下げて地中深く埋まってるんだ。折角楽しい試験だったのに余韻が台無しさ」

 

「そうか。楽しかったんだな。……折角実技一位だったのに辞退したのを後悔してんじゃねえのか?」

 

 

 婆さんの指示なんだろうがエトンが魔法の学校の入学試験を受けていたと知り、俺は悩まされた。

 

 なあ、やっぱ魔法を襲えてくれる学校に通いたかったのか? それを俺達に気を遣って……。

 

 

 

「あー、婆ちゃんに今の自分が他と比べてどの位置に居るのか把握しとけって言われて受けたんだ。成績トップなら新しい教本買ってくれるって言われたし」

 

「どうなんだろうな、それ……」

 

 俺なりに悩んで訊ねてみたら軽いノリで返された。え? そのノリで試験受けて、実技トップで合格しちゃったのか。

 

 その上で辞退したせいでいまこうやって変に拗らせた子が来ちゃったし、夢だの家だの背負って試験に臨んだ子も居るだろうに、腕試し程度の軽い気持ちで挑んで、その結果相手の心を折ってしまったらどうするんだと疑問何浮かぶも、それを察したのはエトンは不満そうだ。

 

 

 

「僕にとって、魔法はあくまで趣味であり、生活を便利にする便利な道具でしかない」

 

 でも他の生徒は小さい頃から他の時間を犠牲にして来たのだろう、と此処で区切ると心底つまらなさそうな顔をした。

 

 

「だから他の事の隙間時間に勉強している程度なんだけれど、……色々と積み重ねたのに才能に叩き潰されたからって心が折れるなら別の機会に折れてるよ」

 

 これで話は終わりだとエトンは食材が入った袋を手にして家の中へと入って行き、少しして封筒を一枚手にして戻って来た。

 

 

「兄ちゃん、天文台から手紙だよ。そんな所が何の用事なのやら」

 

「……何でそんな所から俺宛に?」

 

 手紙を受け取ってみるが随分と上質な紙とインクを使っている。騙りの悪戯にしちゃ金と手間を掛けているが、天文台なんかが俺を呼び出す理由が思い浮かばない。

 

「天文台ってのは星の動きを見て未来を占う所だろ? 大規模な災害とか病気の蔓延とかを占うとかで。まあ、中を見れば何用か……分からねえ」

 

 達筆な上にややこしい書き方していて何が言いたいのか全然理解出来ない。え? これって本当に俺に何か伝える気が有るのか?

 

 なのでエトンに渡す事にした。自慢の弟なら多分大丈夫だ。

 

「天文台からの呼び出しだけれども、彼処は招待されないと辿り着けない魔法で守られているからね。所定の日時に所定の場所まで来いってさ。ちょっと遠いけれど乗り合い馬車を何度か乗り換えて行けば辿り着くよ」

 

「乗り換えか。苦手なんだよな、俺。エトン、案内は頼んだ」

 

 どの時間帯に何処から何処行きの何処で降りて、一旦何処かに行っての繰り返し。正直言って俺には無理だ。

 でもエトンなら大丈夫、頼りになる。

 

 天文台は複数の国の支援を受けた場所だ。其処からの呼び出しを無視するのは流石に不味いと俺でも理解しているので道中の頭を使う事は丸投げする気でいたんだが、エトンは何やら宝石らしい物が入った小瓶を手に持ちながら笑顔を向けてきた。

 

 

 

 

「これ、アーロン兄ちゃんから何時もの運び屋のお姉ちゃん経由で送られてきた【人魚の涙】。人魚が心からの愛情と共に流した涙が結晶化した物で、これを杖に組み込む儀式をしたいから兄ちゃんだけで頑張って。メモは書いてあげる」

 

「え? 一緒に来てくれねえの?」

 

「だって加工前の状態は海水に入れておかないと時間経過で砕けて消えちゃうんだ。海水入れてないし急がなきゃ。じゃあ、今日の夕方の便で出発だから頑張って」

 

 何やってんだよ、兄貴!? 色々な意味で!?

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