第21話
巫女の家には双子が生まれることが多い
双月家の様に昔から双子しか生まれない家や、偶然双子として生まれ能力が対になったり、倍になっている巫女が生まれることもある
なので完全に瓜二つの御子も珍しくはないのだが…
「おい、そこの巫女2人!」
しずくといろはは食堂で黒いポニーテールに、黒い巫女服の巫女に声をかけられる
左目には眼帯をしていてそっちの方の目を押さえるようなポーズをとっている
そして彼女の右手には包帯が巻かれているが怪我をしている様子はない
2人は突然声をかけられ動きを止め、その巫女の方を見上げた
「ん?」
「あの、しずく様はお食事中なのですが…」
「見ればわかる。だが、貴様が食べているのはうどん! すぐ退けるだろ…」
「こら、みやび!」
すると、正当な赤い巫女服に少し金の装飾品がついている白髮ポニーテールの巫女が黒い巫女…みやびを叱りつける
その顔はみやびと瓜二つであった
「双子様?」
同期に双子の巫女がいるいろははすぐにそう聞く
一方でしずくはまだうどんを啜っている
「はい、こちらは妹の陰月みやび、闇の巫女で、私は光の巫女陽月あかりです。妹がご迷惑を…相席を探していたのですが、この子はすぐに変な言い方をしてしまいます…精神年齢が低いんです。どうかお許しを」
言いながらあかりはみやびの頬をつねる
みやびは「痛い痛い!?」と嫌がっている
そこでしずくがうどんをすすりきり、疑問を問いかける
「双子なのに苗字が違うんだね」
「ふ、それは我が闇の魔王の生まれ変わり…」
「違います」
みやびの言葉を遮るとあかりは少し困った顔をしたあと気まずそうに目をそらす
「…私の母が陰月家で生まれた男性と不倫をしまして…それで、生まれた私たちの髪色がおかしいとDNA鑑定をした結果、それが発覚。色々あって離婚した元父…と言いましても血は繋がっていないのですが、彼は私たちを育てることを拒否、結局私たちは両家にそれぞれ別れる感じで育てられまして…ただしまいということで交流はあったのですが…」
「…闇の巫女と言うよりも、泥沼の巫女なんじゃ…?」
「この話を毎回するの、本当に情けなく…」
「く、苦労なさってるんですね…」
ものすごく疲れた顔をするあかりに思わず同情するしずくといろは
そんな3人と同じ席でみやびはポーズを取り、続ける
「我が負の魔力が抑えきれないあまりまた身内が不幸になってしまったのか…」
「抑えきれなあったのはあなたの魔力ではなく、あのバカ親たちの性欲です」
光の速度で飛ぶ容赦ないツッコミ
親を嫌い、妹は厨二病
あかりは今後も苦労をするのだろうなと思うしずく達なのであった
続く