第5話
ピンポーン、というインターホンの音で目を覚ましたしずくはパジャマのまま扉を開く
「はぁーい…」
「しずく先輩、おはようございます!!」
そこにいたのはひかりだった
その横には目をこするジャージ姿のあかねもいる
「えっと、何かな?」
「特訓、行きましょう!!!」
「はい?」
ちらりと時計を見ると朝の5時
その後、みらいの事も起こしたひかり主体の訓練が始まった
大浴場棟の2階、ジムスペースにて
「ホッホッ…」
ランニングマシンで走り込みをするひかり
それに対し…
「…すぅ…すぅ…」
「ね、寝ながら歩いてる…」
隣のランニングマシンで低速モードをキープしながら歩くみらいは鼻提灯を作っていた
しずくも多少低速モードで歩いている
「しかし朝から元気だね、ひかり」
「でもこう言うのってだいたい最初の一ヶ月くらいしか続かないよね?」
しずくが苦笑いしながらあかねに言うとあかねも同じ笑顔で「たしかに」と返す
しかし
「そんなことないっすよ。ウチ、もうジム通い3年目っすから。寺子屋入ったんで解約しちゃったっすけど。こういう所だと同じトレーニングしてる人とかに会って、友達にもなれるっすから、そう言うの、なんかいいじゃないっすか」
それを聞いたしずくとあかねは考える
やっぱりこの子、陽キャだと
その後もひかりの朝トレに付き合わされるようになった3人なのであった
続く
第6話
巫女寺子屋では定期的に座学の授業が開催される
「と、このように妖怪はそれぞれの巫女特有の封印術で封印したあと大巫女様によって黄泉の国へ送られ…」
教師である巫女、教月おしえの授業を受けながらボケっとするしずく
その隣ではあかねは目をこすり、ひかりもウトウトしている
そして…
「以上で今日の座学は終わります。では最後に今日の座学のテストを…」
テストが始まった
「今日のテストどうだった?」
しずくが項垂れ気味に聞くとあかねとひかりは低い声を出す
「ギリ…だといいと思ってる…」
「多分ウチは補習っす…」
2人とも自信が無さそうだった
巫女寺子屋での座学は最後に筆記テストが行われ、その点数が一定以下だと週末に補習を受けることになってしまう
3人が負のオーラを漂わせる横でみらいだけはいつもどおりのテンションであった
「私は平気。100点満点」
「え〜…今日のテスト難しかったのに…」
「みらい先輩、流石っすね」
しずくとひかりの言葉にみらいは少しドヤ顔をする
「未来視でテストの内容は丸見え。未来視でカンニングも、し放題だから!」
そう言って無い胸を張るみらいの後ろで圧を放つその人物にしずく達は震える
「なるほど、来月さん、そのお話、少し詳しく聞きましょうか」
「え、あ…おしえ先生…」
前に聞いた事を思い出すしずく
みらいの未来視は使いすぎると一定時間使用制限がかかるらしい
さっきのテストで未来視を使いすぎて今の未来を見損ねたのだろう
珍しく涙目になりながらずるずるとおしえに引っ張られ連れて行かれるみらいを3人はただただ見送るしか出来なかった
そして、その週末、奇跡的に補習を回避した3人は今頃術の使用を制限される札を貼られた状態で補修を受けているであろうみらいの事を考えながらそれぞれの休日を過ごすのであった
続く