第13話
今日は夜の訓練
妖怪は闇に潜み人々を狙うことが多い
その為、夜の戦いも巫女は身に着けなければならないのである
「とはいえ、今日はあかねさんとひかりちゃんは2人で妖怪退治に行ってるし、みらいさんは寝てるし…」
そんな訳でしずくは1人だった
あまり訓練をサボりすぎてもいけないので1人で夜の体育館に来たものの、なんだかさみしい
と、そんなしずくに後ろから声をかける巫女がいた
「あのぅ…」
「ひゃ!?」
その存在に気付いたしずくは慌てて距離を取る
そこにいたのは紫色のボサボサのロングヘアで目も隠れてしまっている白衣しか着ていない巫女だった
「私、闇月みかげといいます…その、今日はトレーニングの相手がいなくて…」
「そ、そうなんだ…い、一緒にやる?」
いまだに心臓をドキドキさせながら受け答えるしずく
みかげは「お願いします…」と短く言うと少し離れていく
しずくが首を傾げていると、みかげは半透明になり、そのまま消えてしまった
「え…?」
その光景を見たしずくは青ざめ、慌てて体育館を走って出ていく
どう考えても幽霊のそれである
しずくはみらいの部屋に直行しみらいを叩き起こして朝まで震えているのであった
一方
「これが私、闇の巫女の影と同化する力です…あれ、さっきの人は?」
みかげはひとり取り残された体育館で首を傾げるのであった
続く
第14話
「あ、見るっす! あの巫女さん背中に羽があるっすよ!」
ひかりが指さしたその巫女はたしかに背中に白い翼を持っている
金のツインテールと相まって、なんとなく天使のようにも見えた
しずくは「あまり指さしちゃダメだよ」と言いつつそのきれいな巫女に少し視線を送っていると…
「ん」
巫女が気が付いてしずく達の方へ歩いてきた
「あたしになにか用かな?」
「あ、す、すいません、きれいな羽でつい…」
ひかりがそう答えると巫女は「ありがとっ」とお礼を言う
「あたしは鳥月はくあ。鳥の巫女だよ」
「氷月しずくだよ」
「ら、雷月ひかりっす!」
はくあはよろしくと言わんばかりに手を差し伸べ、ひかりもそれに応じて握手する
それを見ていたしずくは気になったことを聞いてみることにした
「もしかして、その羽根で飛べたりするの?」
「もちろん! でもね…」
「?」
しずくとひかりが首を傾げる
そんな2人にはくあは苦笑いをした
「高いところ苦手だから飛びたくないんだよね…」
(この人、自分の属性と噛み合ってなさすぎでは!?)
時々そんな巫女もいます
それもまた巫女寺子屋の巫女なのである
続く