【カオ転三次】怠惰を求めて   作:茅薙

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お気に入り100件超えました。ありがとうございます。
今後も宜しくお願いします。

こんなだったっけとうろ覚えの要素を他3次さんを見て確認しようとして中々見つからないみたいなことが多い。全部を読み返すには時間がない。


今後に向けて

「俺の霊質戦闘向きじゃなかった……だと」

 

 ラベリング攻撃や天叢雲剣を使った影響を精査していた中で、自分の霊的起源を覗いた結果の一言。ネタも入ってはいるが、今まで脳筋仕草をし続けて、それでも大きく挫折することがなかったのでてっきり戦闘系の神格あたりかと。

 

 まぁ適性的にハメ技を使う側なので、このレベル帯での詰みポイントはスルーしてたのだろう。

 

 前回見たときは時間系の神格ということしか分からず、スキルからして明らかなことだったので気にしていなかったのだ。そこからあたりを付けて周辺スキルを習得している人もいるのだろうが、その時はそこまで困っていなかったので。

 

 性格的な適性と霊質的な適性が必ずしも一致するとは限らず、苦労している俺らも多い。

 起源からして適性の高いスキルは特に創意工夫しなくともLvを上げていけば自然と権能の域に到達するが、そうではないものは単純に鍛錬を積むか、何かひと捻り入れる必要がある。

 

 そもそもスキルとは、これが出来るという資格証。

 鬼火でもジャックオランタンでも五行でも何でも、規定内の威力を満たした炎の魔法は【アギ】として習得するし、その他も同様。そして【アギ】を習得すれば魂にプリセットが刻み込まれて、使うだけならボタン一つ押すだけの感覚になる。最初が邪道のやり方でも、スキル習得まで辿り着けばその他の方法も何となくやりやすくなる。

 スキル無しだとラケット無しでテニスをしろと言われているような感じだが、スキルがあればしっかりテニスとして練習することが出来る感じ。*1

 

 

 閑話休題

 俺の霊的起源は「ズルワーン」

 ゾロアスター教における創造神であり、無限なる時間そのもの。そこから、全ての事象が彼の定めた運命に従うとされている。元々の創造神が配下の善神と習合してしまったがために生み出された後付の神。

 戦士や武術なんかの逸話は一切ないタイプ。一応生み出した存在の戦いの終わりを管理するらしいが、内紛しちゃってんじゃん。占術が苦手なのは運命を作る側だからなのだろうか。

 製造系の技術を習得したのがレベルを上げてからだったのでこんなもんかと思っていたが、スルスルといったのは才能だったらしい。

 戦闘系のスキルはどうかと思い出すと、血にまみれた記憶しか無かった。比べようが無い。

 

 そういうことで、戦闘面でこれ以上の成長をするには意図的な混同によって他神格なんかから権能を引っ張るか、今ある能力を応用してきっかけを掴むかのどちらかが必要。幸い、後者は既にいくつかある。

 

 以前から用意していた【別離】。

 対象と自身の運命を選り分けて、互いに干渉を出来なくする。攻撃禁止の代わりに無敵モード。 対象のレベルが高いほど運命が強固になるので持続は短くなる。極めれば一方的な干渉も可能だろう。

 反転すれば運命的な必中攻撃とかも出来るかも。

 

 次に【固有時制御】反転

 俺が速いんじゃなくてお前らが遅いんだという暴論を押し付ける。デバフなのでレジストされたりもするが、空間にかかっているのでその他の物理的な現象も減速する。それはそれとして俺が速いのも事実だとして【固有時制御】を使えるので、実質的に速度二乗。

 これで承太郎ニキのザ・ワールドに並んだか?

 いや、感覚的な感想だけど原理が違うな。こっちが単純な速送りなのに対して向こうは時間の隙間に入る感じ。

 

 あとは【星断ち(ホシタチ)

 以前から【射殺す百頭】という形で加速を攻撃に利用していたが、これはもう一歩踏み込んだ感じがする。名付けは多分星属性のショタおじをも斬れるようにと。

 エキドナが間近で分析した限りでは、剣先の速度が光を超え、斬撃が時間跳躍。未来を斬ることで現在も斬ったとのこと。何でも、今剣を振って未来に傷が有るのだから、現在も斬れているという理屈らしい。小難しい概念バトルになってきたな。

 具体的な効果は、耐性貫通・治癒阻害。ついでに同属性対抗がなければ必中。これを経験したことで【会心の覇気】*2を習得し、【貫く闘気】*3の習熟度が大分上がった。やはり体感するのが成長に一番良い。

 

 現在切り札と言えるのはこのくらいだろうか?強力だが、ゴリ押しするにはどれも練度が低い。トントン拍子に進んで来たが、立ち止まって足場固めが必要か。

 

 

 ◇

 

 

 適性がそちらにあると言うことで、今までやってこなかった【異界作成】やその他の製造系技術習得の時間をとったり、図書館で資料を探ってエキドナに拗ねられたり。*4

 

 今までは本当に最低限しかやってこなかったんだなということを実感したところで、滅却師システムを完成させようと思う。なんだかんだで帰ってきて2週間経とうとしているので、片付けはしないといけない。

 

 

 滅却師システムを見れば、以前は気にならなかった欠点がいくつもある。今日はそういうのを整えつつ、正式版として実装出来るように加工していく。

 

 先ずはセキュリティ関係。

 俺らに頼まれでもしない限りはクラウド方式に。厳密に権限設定をして上位者以外に対する術式のブラックボックス化。ショタおじに教えて貰って、シキガミにも使われている対神霊用セキュリティ術式を再現できる限り再現して搭載。

 

 本体である霊王。

 現在の機体限界まで演算機能を拡張。以後水晶を増設する毎に機能を上昇させていくように設定。更に草薙の剣の設計図(エッセンス)を組み込むことで霊力支配の能力を上昇。

 

 武装生成術式。

 向上した霊力支配能力で、より使用者の霊力負担が少なく。下位権限ではプリセット以外での生成を出来ないように。逆に上位権限では自分でプリセットを作成出来るように記憶領域を与える。結界の生成や移動用のボードもここ。

 

 エンチャント術式。

聖唱(キルヒェンリート)」と名付け、一つの概念として纏める。いくつか組み合わせ、結界に付与することで「聖域礼賛(ザンクト・ツヴィンガー)*5」として無難な万能属性攻撃が発動出来るように。ここまで発動できるかは使用者次第。相変わらず最大威力は神秘否定。

 

 最後に「聖隷(スクラヴェライ)

 上位権限者に与える権利。武装生成術式を流用して頭上に光輪を生成し、それに草薙の剣属性を付与。強力に周囲のMAGを支配して、その他の能力を強化する。

 

 

 いい感じではないだろうか。程よく原作再現が出来て、霊装としても実用範囲内だし。草薙の剣は大いに使い倒した。便利だし、一神教系統に寄り過ぎるのは余り良くないので。 

 

 これでひとまず完成。他に思いついたこともあるが、それ等は放置して、やるべき事を終わらせてからゆっくり時間を取ろう。

 

 いや、ひとつだけやっておこうか。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 胸に溜まった呆れと疲れを、煙と共に吐き出した。

 それが向かう先には、威圧に押しつぶされ、平服させられている者たちがいる。

 

 時代錯誤なほどに広大な大広間。一段高い上座に座る俺と、地を這うそいつらの間には、埋めようのない力の差が物理的な高低差となって現れていた。

 

 煙と言っても、吸っているのは所謂タバコではない。霊薬を葉に染み込ませ、煙管(キセル)に入れて火を付けている。珍しい吸引型の霊薬は煙管と一緒に売っていた。

 空間拡張のされた煙管は見た目に沿わない長時間吸うことが出来、ゆっくりと染み込ませたい薬や徐々に効かせたい薬を吸うのに適している。効能は精神治癒。二仕事(・・・)終えて、体はそうでもなくとも、精神的に疲れた。今から疲れる予定もある。

 そもそも空間拡張は今でも付与できる製造系俺らは多くない。わざわざタバコにそんなものを仕込むとは、随分な趣味人だ。それも俺ららしいが。

 

 カタカタと、震えに合わせて刀が音を鳴らす。

 

「こんな物が無ければ、君たちは自分の庭も歩けないのか?随分と窮屈そうだ」

 

 怠惰に過ごす時は、誰にも邪魔されず自由で、なんというか救われてなきゃダメなんだ。

 責任やタスクはそれを邪魔する筆頭。別に働かなくとも生活を維持出来るが、働いてもいい。そんな状態が理想で、そうなるために創意工夫しているというのに。

 

 こいつらは何でこんなことにばかり頭を使うのか。

 

「ああ!掃除が出来ていなかったね。

 代わりにやっておいてあげたよ。足の踏み場もなかったのでね」

 

 念話で送られてくるカンペ*6を読みながら、我慢しきれずため息をつく。演技臭さを威圧で誤魔化し、演技するまでもなく気だるさを出しながら、頬杖をついてクズ達を視界に入れる。

 

「で、申し開きはあるか?」

 

「申し訳っ…ありませんでしたっ…」

 

 話せる程度まで威圧を緩めてやれば、地に額をつけたままで謝罪の言葉を吐く中年の男。ようやく事態の深刻さに気づいたらしい。隣の若い方の独断か?巻き込まれたなら可哀想に。それで責任がなくなる訳ではないが。

 

 こいつらが持ち出したのは、呪殺爆弾(マハムドオン)。メシア教の活動が活発ではなかったので、保険程度で渡しておいた物。それを渡した本人に使うとは。

 

 

「そうだな。選ぶといい。

 従属か、死か。」

*1
拙作の独自解釈。コツを掴む感じと思って貰えれば

*2
次の攻撃が必中、確定クリティカル

*3
次の攻撃が威力上昇、耐性貫通

*4
「知識関係はボクの役目だろう?」

*5
範囲内の敵対存在に神罰が降る滅却師の攻防一体極大防御呪法。以前使った洗礼詠唱はこれに統合

*6
怒り心頭のエキドナ作




詰め込んだ説明と次に続く話です。ちょっと中途半端な気もしますが、いい感じの引きだったので。
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