誰かしらまだまだ読んでるよって方がいることを願って、section8後半です!
~残り時間45分、東街区
リシャールがうっかりでアウトになったりレーヴェとアガットがコンビクラフトを使っていたその頃、ルシオラとレンは共和国大使館の前を歩いていた。
「……ルシオラ、それに、レンか。」
歩いていると、2人がよく知った男性の声が聞こえてきた。
「あら、ブルブランじゃない。」
「そういえば、貴方もハンターだったわね。」
「そうだ。まあ、積もる話はおいておくとして、いい機会だ。執行者同士、戦ってみるのも面白いだろう。どうだ?」
ブルブランはいきなり提案した。
「いいけれど、2対1よ。いいのかしら?」
「それではレンのパテル=マテルを使用禁止にしよう。ああ、リカバリーモードもだぞ。」
「そうね……2対1だし、仕方ないわ。受けてあげる。」
レンの言葉をきっかけに、執行者同士の戦いが始まる。
「君にふさわしい最期を贈ろう!さあ、美しく散るがいい!」
「!?」
開始早々、棺のような箱が空中に現われ、レンを閉じ込める。ブルブランのSクラフト、デスマジックだ。
「ははははは……さらばだ!」
そして大剣が現われたと思うと、箱に突き刺さる。
「そ、そんなぁ……」
レンは膝をついた。
「まずは1人確保、だな。」
ブルブランは薄く笑ってルシオラを見る。
「いきなりSクラフトだなんて、卑怯じゃないかしら?」
「そんなことを言ったら、
ブルブランの言葉を聞いたルシオラは何を思い出したのか物凄く渋そうな顔をした。
「そ、そうね……。あんなに可愛かったシェラザードもあんな高笑いをするようになってしまって……ぐすん。あんな高笑いをしながら鞭で何度も叩くのよ!?私は貴女をそんな子に育てた覚えはありません!」
「いや、それについては否定させてもら「何か言ったかしら?」い、イイエ何モ……。」
その頃、グランセル城のある一室でシェラザードが盛大にくしゃみをした。
「ま、まあそれはともかく――お下がりなさい、ブルブラン。」
会話を終わらせ、ルシオラが扇を一閃すると、扇の軌道に沿って炎が現われ、ブルブランは一歩下がる。
「いきなりが卑怯ならお前も卑怯じゃないのか……。」
ブルブランは突っ込みつつ、自分も奇術で対抗する。
「――それっ!」
ブルブランはカードを投げつける。しかしルシオラは状態異常に耐性のあるアクセサリーでもつけているのか、全く効かなかった。
そこからはルシオラの幻術とブルブランの奇術での勝負が始まった。ブルブランがどこからか出したナイフを投げつければ、ルシオラは鈴の音を響かせブルブランに幻覚を見せる。ルシオラが霧魔を召喚すれば、ブルブランもまたバランシングクラウンを召喚する。2人の力が互角で、どちらも譲らない戦いだった。
その拮抗している中、2人とも分身を作り出した。
「ふふっ、素敵でしょう?」
「フッ……。」
ルシオラの作り出した分身の方が多いため、ブルブランが全員ルシオラに囲まれる形になった。ちなみに、現在ルシオラが7人、ブルブランが3人いる。互いに動きを止め、じっと相手の動きを伺っている。
「私の偽者を攻撃したら、ダメージが跳ね返るけれど……どうするの?ブルブラン。」
ルシオラは自らの勝利を確信しているのか、口元にうっすらと微笑みすら浮かべている。しかし、口元に微笑を浮かべたのはブルブランもだった。
「フフッ……そこか。」
ブルブランは正面にいたルシオラにナイフを投げつける。ルシオラの分身が解除された。
「そ、そんな……!」
「さて――君にふさわしい最期を贈ろう!さあ、美しく散るがいい!」
ブルブランは2度目のSクラフトでルシオラに膝をつかせた。
――アラン・リシャール、レン、ルシオラ、アウト、ユリア・シュバルツ、ミュラー・ヴァンダール、戦闘不能――
――残り時間30分――