逃走中@グランセル   作:紅波

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section4

~釣公師団・グランセル本部

 

 ヨシュアとリシャールは釣公師団の扉を開けた。目の前に広がるのは釣り竿やリール、生餌やら色々とおいてあった。2人は、額縁に入れられた魚拓を見て、『釣り師達の誇り』が何かを理解した。

 

「『誇り』って、これのことか……。」

 

「たぶん、そうですね。」

 

 ヨシュアが額縁を下ろし、その裏を見た。すると、2人の予想通り紙が貼ってあった。

 

『太陽の娘に尋ねよ』

 

 これが第四のヒントらしい。

 

「太陽の娘というと…。」

 

「エステルのことではないかと。」

 

「しかし…。」

 

 エステルはすでに脱落し、現在どこにいるか分からない。

 

 リシャールが言った時、ビーコンが鳴った。

 

《諸君、非常に残念だが、制限時間の10分を過ぎてしまった。心苦しくはあるが、ハンターを6人放出させていただこう。それでは、健闘を祈る!》

 

「「「「「「「「「何が『健闘を祈る』だああああ!!」」」」」」」」」

 

 グランセルに逃走者全員の叫びが響いた。

 

 新たなハンターを紹介しよう。

 

 R&Aリサーチのリシャール所長の秘書、カノーネ・アマルティア。

 

「ふふ、リシャール所長はわたくしが捕まえてみせますわ…!」

 

 リベール王国軍王室親衛隊大隊長、ユリア・シュバルツ大尉。

 

「よく分からないが、やるからには全力を尽くさせてもらう!」

 

 遊撃士協会のA級遊撃士、《nice boat》もとい《方術使い》クルツ・ナルダン。

 

「…………………(ずーん)」

 

 《導力革命の父》アルバート・ラッセルの孫娘、ティータ・ラッセル。

 

「えとえと、がんばりますっ!!」

 

 どうやってグランセルに来たかは分からないが、《赤毛のアドル》に《壁壊しのドギ》。

 

「ヒャッハー、シャバだあああ!!」

 

「落ち着け、アドル。」

 

「おっと、失敬失敬☆」

 

 新たなハンター達は思い思いの方向――内2名は目当てがいるが――に向かった。

 

 

 

 

 

~南街区・大通り

 

 第二のヒントの意味が分からないまま、とりあえず大通りに出てきたアガットとレーヴェのビーコンが鳴った。

 

《諸君、非常に残念だが、制限時間の10分を過ぎてしまった。心苦しくはあるが、ハンターを6人放出させていただこう。それでは、健闘を祈る!》

 

 と書いてあり、新たなハンターの名前も書いてある。

 

「カノーネにユリア大尉、クルツさんに……ティータ!?」

 

「ふえっ!?誰か呼び……あ、アガットさん!見つけました☆」

 

 アガットがティータの名を見て驚くと、ちょうどいい、いや悪いタイミングでティータが現われた。ティータはアガットを見ると、早速ぶっぱなした。

 

「アガットさん、ごめんなさい!やああああああああっ!」

 

 ティータのSクラフトの1つ、カノンインパルスだ。火薬式の銃から放たれる弾丸のスピードは、人の身で避けられるものではない。が、レーヴェが慌てて駆動させたガイアシールドで防がれた。

 

「あっ、あなたは……!」

 

「やっと気付いた「白騎士さんですね!」ネタバレ禁止!しかも白ではなく黒だ!」

 

「ロマンス少尉!」

 

 ティータはことごとくレーヴェの名前を間違え続けた。

 

「それも違う!」

 

「分かった、レオナルドですね!」

 

「俺は画家じゃねえええええ!」

 

 レーヴェはティータによる怒涛のボケに息を切らせた。

 

「えー……それじゃあ、何でもいいので大人しく捕まってください!」

 

「「だが断る!」」

 

 アガットとレーヴェは命の危険を感じて2人同時に走り出した。ティータはパソコン型の導力器を出すと、カタカタと何かを打ち始めた。

 

「まずい、あれは……。」

 

 そう、ティータはサテライトビームを使う準備をしているのだ。アガットとレーヴェは猛ダッシュで走る。しかし、上空から発せられたビームから避けられるはずがなく。

 

「……って、あれ?」

 

「あ、ガイアシールドの効果がまだ残っていたのか。」

 

 ガイアシールドの効果がまだ残っていたようで、周りがすごいことになっている割に、アガット達は無事だった。

 

「よし、逃げるぞ!」

 

 2人は走り出した。目的地は、地下水路。ヴァレリア湖ではないから、セーフだろという理由で。

 

「あーあ、逃がしちゃった~……。うーん、ま、そのうち捕まえられるから大丈夫だよね。」

 

 ティータは楽観的だった。

 

 

 

 

 

~地下水路

 

 無事にティータから逃げ切ったアガット達は、地下水路を歩き回っていた。

 

「ところで……ここはどこだ?」

 

「地下水路だ。」

 

「それは分かってる。」

 

「うるさい気が散る黙ってろ。」

 

「………………」

 

 状況を手っ取り早く説明すると、2人は地下水路で迷子になっていた。アガットが実は方向音痴だったのに加え、アガットが頼りにならないと判断したレーヴェがカンで選ぶ道がことごとく外れていたため、どんどん奥まで来てしまったのだ。

 

「さすがは幸運い「黙れ余計な声優ネタを披露するな。」……幸運E「鬼炎斬!」うおっ!?」

 

 アガットは慌てて避けた。

 

 それから更に進むと、壁があった。東水路と西水路を分ける壁のようだ。

 

「行き止まりか……俺は少し休むとするか。」

 

「はあ!?……って、寝つきよすぎだろ!」

 

 レーヴェは壁に背を預けると、すぐに寝てしまった。アガットはというと、やることもないのでこちらも寝始めた。人のことを言えない寝つきのよさである。

 

 しばらくすると、壁からガンガンと音がし始めた。アガットもレーヴェもその音で起きた。行き止まりになっている壁の向こうから聞こえる。

 

「な、なんだあ?」

 

 2人は自分の武器――どちらも大剣だが――を構え、壁を見据える。

 

 やがてミシッという音も加わったかと思うと、壁はあっけなく崩れた。そこにいたのは、ハンターのアドルとドギだった。

 

「よっしゃアドル、道を開いたぜ!」

 

「いつもありがとう、ドギ。しかも、逃走者もいるみたいだよ。」

 

 アガットとレーヴェは、怒りに震えていた。

 

「貴様ら、よくも…」

 

「俺たちの道しるべを壊してくれたなあ……?」

 

「「え?」」

 

 アガット、レーヴェはSクラフトを放った。CPはもちろん200だ。

 

「燃え盛る(中略)滅!!」

 

「これで(中略)ドラゴオォォォンダアァァァイブ!!!!」

 

「「うわああああああああああ!!!!」」

 

――ハンターアドル、ドギ 戦闘不能。――

 

 

 

 

 

 その後アガット達はちゃんと地上に出られた。らしい。




声優ネタが入っています。
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