星殺しの英雄   作:Castella

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今作は初めて掲示板形式でやるので、お手柔らかにお願いします。


異界英雄・進軍
【急募】知らない場所にいるから助けて【救援求む】


 

1:イッチ

タスケテー

 

3:名無しの転生者

まじかー何したん?

 

4:名無しの転生者

この世界で知らん場所にいるのはなかなか致命的だぞ

 

7:名無しの転生者

ヒュージに襲われる確率めっちゃ上がるしな

 

10:名無しの転生者

まあことばを選ばず言うと=死だな

 

13:イッチ

えっそうなん?あとヒュージ?ってなに?

 

16:名無しの転生者

はあ!?お前ヒュージ知らんとかまじで言ってる?

 

17:名無しの転生者

この世界に転生した奴なら知ってないとおかしいくらいなんだが

 

20:名無しの転生者

記憶喪失かなんかか?

 

23:名無しの転生者

これは終わりですわー

 

24:名無しの転生者

来世に期待しよう

 

27:名無しの転生者

というかなんか可笑しくね?そもそもなんで知らん場所でイッチ目覚めたんだ?

 

29:名無しの転生者

確かに、攫われでもしたか?

 

31:イッチ

いや考察はいいから助けてクレメンス

 

34:名無しの転生者

いやどうでもいいわけはないと思うが………まあ人命が優先か

 

35:名無しの転生者

良かったなイッチ、掲示板なかったら多分死んでるぞ

 

36:名無しの転生者

感謝しろよテメェ!

 

39:イッチ

カーミーサーマー

 

40:名無しの転生者

トイ・〇トーリーのあれやめろ

 

41:名無しの転生者

さては案外余裕あるだろ

 

43:名無しの転生者

取り敢えず近場に綺麗な川がないか探せ

 

46:名無しの転生者

いや先にどこにいるか分かれば救援送れるからそれ優先だろ

 

49:名無しの転生者

まあ水があれば人間は3週間は生きられるからな

 

52:名無しの転生者

というかなんか持物ないん?携帯でもあれば連絡できそうだけど

 

54:名無しの転生者

それよりそこが安全かはわからんがあんまうごかんほうがいいかもしれん、ヒュージに見つかる可能性もあるし

 

55:名無しの転生者

色々意見分かれてるな

 

56:名無しの転生者

まあしゃあないやろ、こんな詰みみたいな状況でアドバイスくれるなら優しいほうや

 

59:名無しの転生者

諦めムードになってもいいはずだもんな

 

61:イッチ

なあ、もしかしてここ鎌倉?

 

63:名無しの転生者

へ?なんで?

 

64:名無しの転生者

なんか見つけたか?

 

65:イッチ

いや、切り通しがあったから

 

68:名無しの転生者

まじか、鎌倉か

 

69:名無しの転生者

じゃあ百合ヶ丘がすぐじゃん

 

71:名無しの転生者

案外簡単に救援くるかもしれんぞ

 

72:名無しの転生者

まじ!?鎌倉ぁ!?羨ましい!!

 

75:名無しの転生者

百合厨が騒いでるわ

 

78:名無しの転生者

人命の危機やぞ

 

80:イッチ

え鎌倉になにかあんの?そもそも百合ヶ丘ってなに?

 

83:名無しの転生者

なにも知らなさすぎだろお前

 

86:名無しの転生者

やっぱ記憶喪失だろ

 

89:名無しの転生者

いやまて、転移者って線もないか?

 

92:名無しの転生者

そんなんこれまで一度も確認されてないだろ

 

93:名無しの転生者

そもそも転移者がこの掲示板使えんの?

 

94:名無しの転生者

今のところこの世界に転生した転生者だけが使ってるけど、もしかしたら使えるかも………しれない

 

96:名無しの転生者

つまり不明と

 

98:名無しの転生者

じゃあイッチは転移者?

 

100:名無しの転生者

まあ確かに、そう考えたほうが辻褄は合うよな

 

102:イッチ

え?結局この世界ってなに?

 

104:名無しの転生者

簡単に言えばアサルトリリィの世界だな

 

107:イッチ

アサルトリリィ?

 

110:完全記憶能力ネキ

近未来の地球。人類は謎の巨大生命体「ヒュージ」の出現で破滅の危機にあった。全世界が対ヒュージという一事に団結し、科学と魔法の力「マギ」を結集した決戦兵器「CHARM(チャーム)」の開発に成功。CHARMは10代の女性に高いシンクロを示すことが多く、CHARMを扱う女性は「リリィ」と呼ばれ英雄視されていく。ヒュージに対抗するため、リリィ養成機関「ガーデン」が世界各地に設立され、拠点として人々を守り、導く存在となっていった。

 

これはそんなガーデンでの、立派なリリィを目指して儚くも美しく戦う、少女たちの物語である。

 

ってな感じの物語です

百合ヶ丘ってのはその物語のメインの舞台ですね

 

111:名無しの転生者

サンキューネッキ

 

112:名無しの転生者

サンキューネッキ

 

114:名無しの転生者

いや流石完全記憶能力、凄まじいな

 

115:名無しの転生者

一語一句覚えてんのやばいわ

 

116:名無しの転生者

よっ!百合ヶ丘の大書記!

 

118:完全記憶能力ネキ

あんまりその渾名リリィっぽくなくて好きじゃないんですがね

 

119:名無しの転生者

でも出江生徒会長の右腕じゃん、十分すごいと思うけどな

 

121:イッチ

ほーん?つまりこの場所は物語の舞台に近いところで、今俺は大ピンチだと

 

124:名無しの転生者

ようやくわかったか

 

125:名無しの転生者

まじで命の危機やぞ

 

128:名無しの転生者

本来ならもうヒュージに食われても可笑しくないからな

 

129:完全記憶能力ネキ

というかちょっとまずいことになったかもしれません

 

130:名無しの転生者

ん?どした急に

 

132:名無しの転生者

イッチの死が確定したのか?

 

133:名無しの転生者

早すぎだろ草

 

135:名無しの転生者

その言い方的に、なんかこの事案とも違う感じだな?

 

138:名無しの転生者

メイン掲示板で報告した?

 

140:完全記憶能力ネキ

それはもうしてありますよ

でもこれはちょっと困ったことになったかもですね

 

141:名無しの転生者

なにがあったん?

 

144:名無しの転生者

生理か?

 

145:名無しの転生者

死ね

 

148:名無しの転生者

死ね

 

149:名無しの転生者

死ね

 

150:名無しの転生者

くたばれ

 

151:完全記憶能力ネキ

………梨璃ちゃんがもしかしたら転生者かもしれなんです

 

152:名無しの転生者

 

 

154:名無しの転生者

 

 

157:名無しの転生者

 

 

158:名無しの転生者

……まじで?

 

161:名無しの転生者

あーそれは……まじか……あーまじかー

 

163:名無しの転生者

これはちょっとやばい……かも?

 

164:名無しの転生者

今までも原作キャラに転生した人がいなかったわけじゃないけど、それでもこれは………

 

166:名無しの転生者

まずくね?

 

167:イッチ

……つまり、状況的にその梨璃って子が主人公もしくは重要な役割を果たす子なんだな?

 

168:名無しの転生者

あっイッチ生きてた

 

171:名無しの転生者

なんだ生きてたのか

 

173:名無しの転生者

よく生きてたなイッチ

 

176:名無しの転生者

誰もイッチのこと気にしてなくて草

 

178:名無しの転生者

いやイッチには悪いけど、その前にこの問題だろ

 

179:名無しの転生者

そうか梨璃ちゃん転生者か……

 

181:名無しの転生者

もしかしてカリスマ消えた?

 

184:名無しの転生者

いやわからん、言うて今までの原作キャラ転生者も大幅にキャラ違うわけじゃなかったし

 

185:名無しの転生者

なんか性格も似てるって言われてたよな

 

186:名無しの転生者

まあ取り敢えず、どうなるかはわからんけど要観察だな

 

188:名無しの転生者

なんか未成年を観察するのって犯罪臭すごいな

 

190:名無しの転生者

実際この世界でも犯罪だぞ

 

193:名無しの転生者

最悪すぎる

 

196:名無しの転生者

どうしたもんかね

 

197:名無しの転生者

原作開始したから、もうほとんど時間もないもんな

 

200:イッチ

………そろそろいいかな?

 

202:名無しの転生者

あっすまんまた忘れてたわ

 

205:名無しの転生者

イッチ不憫

 

206:完全記憶能力ネキ

取り敢えずうちからどうにかして救助隊を送るから少し待っててください

 

209:イッチ

了解

 

210:名無しの転生者

良かった、放置されて死ぬイッチはいなかったんだね

 

213:名無しの転生者

というかもしかしたら梨璃や夢結、ヌーベルたちと接触するかもしれんな

 

216:名無しの転生者

そもそも原作どうりに行くかはわからんけど

 

217:名無しの転生者

梨璃ちゃんが転生者だとなー

 

219:名無しの転生者

ていうかイッチ、百合の間に挟まるとか絶対やめろよ

 

220:名無しの転生者

まあこの世界だとあわやボコされるかもしれんからな

 

222:イッチ

物騒すぎん?

 

223:名無しの転生者

まあこの世界に転生した人達って百合厨も多いからな

 

226:名無しの転生者

原作知ってる→百合作品好き→百合の間に挟まるの許さんみたいな図が成り立つからな

もちろん全員じゃないけど

 

227:名無しの転生者

もちろん俺もその一人だからもし挟まったら覚悟しろよ

 

228:名無しの転生者

肉の一片まで残さず絶滅させてやる

 

231:名無しの転生者

イスカリオテいる?

 

233:名無しの転生者

特にたかなほに挟まろうなんて思うなよ

 

236:イッチ

それもう私怨では?

 

238:233

私怨だが?

 

241:名無しの転生者

清々しいな

 

242:名無しの転生者

百合に挟まる者は殺す!!

 

243:イッチ

もう救助されないほうがいい気がしてきた

 

 

 

◆◆─────────────◆◆

 

 

木が生い茂るその森で、切り通しを眺めながら脳内に()()()()()現れたその掲示板で試しに助けを求めてみたが。

もしかしたら失敗だったかもしれない。

 

やれなんか別の用事だの、百合に挟まる奴は殺すだの物騒な言葉が飛び交い続けているためだ。

ここそんな百合スキー以外お断りの世界なのか?

いやさっき命の危険があるって言ってたしな。

 

「そうなると、かなり危険な世界でもあるってことだよな」

 

そうやって考える自分の格好を改めて俯瞰してみる。

黒いコートに局所的に鎧が付いた服装は、とても現代とは思えない格好だ。普通に中世の冒険者とか言ったほうが納得できる。

それに加えて、背中の豪華な装飾がついている絶世の、見ればすぐに単なる槍ではないもとわかるものを背負っている。

 

つまり──────

 

 

「どう考えても不審者真っしぐらだよな……これ」

 

先ほど掲示板で、救援を送ってくれると話していた()()()()()()()()という人だって、こんな格好だとは予測できないはずだ。

つまり不審な人物として、警戒されてしまう可能性のほうが高いということ。

 

「……どうしよ、かといって装備置いていくわけにもいかないし……」

 

これはあらゆる意味で自身の生命線。

ここで手放すなどありえないし、そもそも死ぬ寸前でも手放さなかったものをいまさら離すわけない。

これは、大切な俺の武器だから。

 

「くっそー……なんであの大蜘蛛倒したらなんか転移してんだよおかしいだろー?」

 

すこし泣きそうになりながらも、状況把握に努めた。

一刻も早くあの世界に帰りたいが、そのためには知り得る手段のなかでも最上級の手段がいる。

あの()()ならば、俺も元の世界には帰れるはずだ。

一体どうやったらたどり着けるか分からないが。

 

つまり手詰まりだ。

 

「さっさと移動しよ……やっぱここにとどまるのは嫌な予感しかしないし」

 

そうつぶやいて、移動を開始しようとしたその時。

 

閃光が発せられる。

 

それはどう考えても自然に発生したものではなく、誰かが意図的に目眩ましとして使ったものだ。

つまり、使用者は戦闘状態にあるということ。

 

(どうする?助けに行くか?いやでもさっきの話的にこれ梨璃っていう子のやつじゃね?)

 

普通なら真っ先に助けに行くところだが、先ほど聞いた掲示板での話的にこれはストーリーの一種でるということだろう。

 

あの転生者達が焦っていなかったということは、つまり助けずとも何とかなるということ。

手を出すだけ野暮な可能性がある。

それに自分だって積極的に不況を買いたい訳では無い。

つまりここの最善は───見なかったことにすることだ。

 

それが掲示板の彼等の心の平穏的にも、俺の心の平穏的にも正しい判断だと思う。

そうして、自分の足は反対方向に歩き出した。

 

 

「────あー!くっそ!!」

 

わけはなく、光の方向へ向かって思いっきり走り出していた。

 

やっぱり、わかっていて見過ごすことはできない。

それがどうしょうもない俺の、唯一の信条であり、()()()()()としてのなけなしの矜持だ。

騎士としての誇りも、才能も矜持も信条も劣る俺が持ち続けていた唯一の負けない気持ちだ。

これだけは、なにがあっても覆せない。

 

そうして跳躍した自身の足は、見る見る間にその光が発された場所へ近づいていく。

そしてさらに戦闘音がなるその場所へ方向転換をし、岩の壁を蹴ってさらに加速。

その音の源へ、急接近する。

 

それは、金属を思わせる怪物だった。

濃密な悍ましい魔力を纏い、人間への敵愾心に包まれたモンスターであり殺戮者。

命を殺すためだけに生きるような、そんな感想を抱かせる怪物。

だが、自身にとっては脅威たり得ない。

 

背中から、槍を引き抜く。

黄金と黒の長い槍は、発する雰囲気だけで普通の槍とは違うと感じ取れるほどの()()()()である。

嘗て湖の乙女から賜ったその槍は、あの激戦を経てもなお失われぬ輝きを宿していた。

 

()()()()()()()()()()ため、もう片方の右腕だけで槍を握り上空から急降下する。

勢いを乗せ、確実に脳天を─────

 

 

「らっ!!!」

 

突き刺した。

いや、突き刺すだけでは足りず脳天に掛けてヒュージの体をえぐり取っていく。触手を用いて立ち上がるようにしていたヒュージは反応できない速度で不意打ちを食らい後ろ側に斃れる。

地面へと槍が突き刺さる。そして、後のヒュージが確実に死んだことを確認し、土煙をあげる地面から槍を引き抜いた。

 

そして最初に目に入ったのは、黒髪の美しい少女であった。

さらに後ろにピンク色の髪の少女と、優雅なブラウン髪の少女もいる。

呆然としており、こちらを瞬きせずに見つめている。

まだ情報の処理ができていないのだろう。

 

おそらくこの美少女たちが、掲示板で言われていた梨璃という子たちなのだろうな。

そう推測したときに、面倒ごとになっても困るためサッサとずらかろうとした────その時。

 

 

もう一体の、ヒュージと呼ばれる怪物が目に入った。

 

ソレはステルスにより、後ろの少女たちのすぐそこまで迫っていたため、俺は地を蹴り目にも留まらぬ速度で槍を振り抜いた。

 

「……へ?」

 

結果真っ二つになったその怪物が左右に別れる。

素っ頓狂な声をあげるピンク色の髪の少女に、念のため無事かを確認してみようと声をかけた。

 

「───大丈夫か?」

「は……はい」

 

槍を肩に掛け、戦闘の雰囲気から切り替えてそう聞いたがどうやら大丈夫そうだ。

良かった良かったと、これで用事は済んだためさっさと逃げ──

 

 

 

「って!!あなた誰ですの?!!」

「………デスヨネー」

 

そう鋭いツッコミが飛んできたため、観念してすこし話をしようと思った。

 

 

 

 




実際完全記憶能力持ちのリリィって原作にいるんですかね?
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