星殺しの英雄   作:Castella

10 / 18
お久しぶりです。十話目です、小説書くのって結構大変ですね。
あと新潟奪還戦も描写することにします。


絶対異常戦線新潟
【生配信】新潟奪還戦雑兵視点の配信しようず【アールヴヘイム】


 

その竜は、白きであり竜の頂点のようでした。

まさに人が立ち向かうには強大すぎて、おおよそ無謀と言える大竜でありました。

 

それに向かい剣を掲げたのは、かの理想の王に率いられた円卓の騎士達です。

人々が認める英雄であり、人民の希望であるその騎士たちは悠然と佇みこちらを見据えるその竜に対して剣を構えました。

 

それを聞いた竜は嗤いました。

矮小なる人の身で、この自分に立ち向かう愚かさを称えて。

淘汰されるべきこの島の不純物でありながら、我ら幻想種を踏み越えようとするその気概を祝して。

ならばそう、絶望を送ろうと考えたのです。

 

そうして、戦は始まりました。

幾多の兵が散り、地面の染みとなっていきます。

太陽の写し身が蛮族を消し飛ばし、音の矢は同じく野蛮な者たちを両断する。

湖の剣は一息に蹴散らし、騎士の王は命の光を斬撃として極光を放ちます。

 

しかしそれでも、かの竜は斃れません。

逆にこちらの被害は拡大し、遂には彼等の王にまでその爪が届いてしまいます。

王は傷を負い、膝をつきます。

 

竜はまた嗤いました。

見えていた結末だと、そう言葉にせずとも語られているようで。

騎士たちは絶望を幻視しました。

歴史の中で、強き者たちである彼ら英雄がそれを幻視するほどこの戦は絶望的だったのです。

それでも立ち上がろうとする英雄どもに、最期だと言わんばかりに咆哮が轟き、地獄をおもわせる息吹が収束します。

 

王を守るため、立ち上がる騎士達でしたが、間に合いそうにありません。そうして無力を突きつけられ英雄達は絶望し───

 

 

一番はじめに倒れたはずの槍の騎士が、全霊を以て息吹を突き穿ちました。

 

 

◆◆──────────────────◆◆

 

 

30:名無しの転生者

そろそろ始まるか?

 

32:名無しの転生者

いやー不謹慎だけど大迫力だろうから楽しみかも

 

33:名無しの転生者

まあここからは犠牲者出ないだろうからヘーキヘーキ

 

35:名無しの転生者

ホントに大丈夫か?

 

37:名無しの転生者

上層部に許可とったん?

 

38:配信主

取ってるぞー、まあ顔色は良くなかったけど

 

39:名無しの転生者

当たり前だろ

 

40:名無しの転生者

生死掛かった戦場を配信するとかいい顔はしないだろ

 

41:名無しの転生者

最近イレギュラー多いしな、原作通りにいくのかはわからんし

 

43:名無しの転生者

死人が出ることも予測しとかないと

 

45:名無しの転生者

改めて過酷な世界だよな

 

47:名無しの転生者

ヒュージの進化が早すぎるのが悪い

 

49:名無しの転生者

あとゲヘナが悪い

 

51:名無しの転生者

ゲヘカスしね

 

53:名無しの転生者

早く御前がぶっ潰してくれないかな

 

54:名無しの転生者

ていうか御前の名前出るの結構珍しいな

 

55:名無しの転生者

御前になるのを止めようとしたけど上手くいかんかったからな

 

56:名無しの転生者

あの件から俺達が原作変えるのは難しいんじゃないかって雰囲気が多くなったよな

 

57:名無しの転生者

まあ変えれた事例もあるけども

 

59:名無しの転生者

そんなんほんの少しだろ

 

61:名無しの転生者

まあ所詮はチートも持たない有象無象の集まりなんで

 

63:名無しの転生者

しゃあないけど、なんだかなぁ

 

65:名無しの転生者

話戻して、今回の戦闘ってアールヴへイムが───というより百合ヶ丘が介入するんだよな?

 

66:名無しの転生者

そう、新潟の防衛を担っていた柳都女学館がすったもんだあった末に七大アルトラ級であるファーヴニルに営巣を許してしまい、結果として大危機に陥るという感じだな

 

67:名無しの転生者

そしてそんな柳都女学館の救援に、天津麻嶺と千子夕七の要請によってアールヴヘイムが駆けつけるってこと

 

69:名無しの転生者

なーる

 

71:名無しの転生者

まあそんなに気にしなくてもいいぞ、今回は防衛軍の雑兵視点だからそんなに見れんだろうし

 

72:名無しの転生者

それもそうか

 

74:配信主

失礼な、割と見える位置は取るつもりだぞ

 

75:名無しの転生者

真面目な戦場なのにこんな不真面目な奴いるとか防衛軍可哀想

 

77:名無しの転生者

もうちょっと慎みを持って欲しいですね、まじで

 

79:名無しの転生者

まあ見てる俺たちも同罪だがな!!

 

81:名無しの転生者

それを言っちゃおしまいよ

 

82:名無しの転生者

違法アップロードみたいだな

 

83:名無しの転生者

というか原作通りに行く確信もないのによくこんなことやろうと思ったな

 

85:名無しの転生者

それな、柳都女学館の全滅まじでもありうる大事態なのに……

 

86:名無しの転生者

最前線で戦うのが俺たちじゃないから油断してんじゃないの?

 

88:名無しの転生者

とは言っても普通に死ぬことある立ち位置だぞ

 

90:名無しの転生者

防衛軍なんて支援の最前線だろ

 

92:名無しの転生者

こんなやつに補給任せたくない……

 

94:名無しの転生者

散々な言われようで草

 

96:転生リリィ

……私たちが一緒に戦ってる防衛軍の人達こんなんじゃなくてよかったー

 

98:転生リリィ2

それなー

 

99:転生リリィ3

まじでこんなやつに背中預けるなんて嫌だもん

 

101:名無しの転生者

リリィに見られてて笑う

 

103:名無しの転生者

好感度だだ下がり

 

105:名無しの転生者

減ったのはこいつの好感度だけだぞ

 

106:名無しの転生者

防衛軍を巻き込むな

 

107:名無しの転生者

CHARMユーザー専門部隊もいるほど強い組織なのに……

 

109:名無しの転生者

対ヒュージはリリィに任せてるから、一般人には下に見られがちだけど、本当に組織としては巨大だからな

 

110:名無しの転生者

色んな派閥があるけど、ヒュージを倒すってのは一致してるから

 

112:名無しの転生者

ゲヘナも紛れ込んでたりするけどな

 

113:名無しの転生者

それは殆どの組織もそう

 

115:名無しの転生者

百合ヶ丘とか特に反ゲヘナ主義のガーデン以外だとどこでもいるな、本当

 

116:名無しの転生者

あー、なんか俺等のガーデンで秘密兵器とかないかなー……こんな事態を解決できるようなやつ

 

117:名無しの転生者

そんな都合のいいもんあったらとっくにヒュージに勝ってるだろ?

 

118:名無しの転生者

まあ無理だよな

 

120:転生リリィ

………あの人ならいけるかな

 

121:名無しの転生者

ん?あの人って?

 

122:名無しの転生者

誰か心当たりあんの?

 

124:名無しの転生者

無理無理、こんな事態を解決できる個人なんているわけないだろ

 

125:名無しの転生者

どんな英雄だよそれ

 

127:名無しの転生者

妄想だろ、そんなの

 

128:転生リリィ

まあ信じないよね、ごめん忘れて

 

130:名無しの転生者

んー、なんか気になるけどな

 

131:名無しの転生者

まあいいや、取り敢えずこの配信始まりそうだし

 

133:名無しの転生者

とりまこっちに集中するか

 

134:名無しの転生者

娯楽だけじゃなくて、情報収集も兼ねてるからな

 

135:配信主

よし……配信開始!!

 

136:名無しの転生者

始まったか……

 

137:名無しの転生者

すごい数のヒュージだな……これ全部敵なのか

 

138:名無しの転生者

流石は七大アルトラの巣の付近、やばいな

 

140:名無しの転生者

前線じゃなくてこれなんだから本当にヒュージって底が知れんな

 

142:名無しの転生者

七大アルトラ、か……

 

143:名無しの転生者

おおよそ世界最強のヒュージなだけはある

 

145:名無しの転生者

おっ、アールヴヘイム!!

 

146:名無しの転生者

多分突出したレギオン助けに来たんじゃね?

 

147:名無しの転生者

こっちは避難誘導してるから全然見れてない訳だが

 

149:名無しの転生者

もっとまともなカメラ使え

 

150:名無しの転生者

カメラ(人の視界)

 

152:名無しの転生者

頭でも交換しろと?

 

154:配信主

こんな家族死なせた能無しから卒業できるならとっくにしとるわ

 

156:名無しの転生者

お、おうなんかすまん

 

157:名無しの転生者

こいつも家族失ってる口だったかー……

 

159:名無しの転生者

まあこの世界で失ってない人の方が珍しいので

 

160:名無しの転生者

梨璃ちゃんめっちゃ幸運だったんだな

 

161:名無しの転生者

夢結様も実姉とシュッツエンゲル失ってるし

 

162:名無しの転生者

みんなやっぱ傷抱えてるんだな

 

163:名無しの転生者

梨璃ちゃんだって後で結梨ちゃん失うし

 

164:名無しの転生者

人の心とかないんか?

 

165:名無しの転生者

外道すぎる

 

167:名無しの転生者

酷すぎ正気を疑うわ

 

169:名無しの転生者

この世界に救ってくれるヒーローは居ないんだなって

 

170:名無しの転生者

わかりきってたことだろ

 

172:名無しの転生者

いるならこんな世界になってない

 

173:転生リリィ

………やっぱあの人呼んでこようかな……いやでも助けてもらったのに迷惑かけるわけにも……

 

175:名無しの転生者

だからあの人って誰やねん

 

177:名無しの転生者

彼氏?

 

179:名無しの転生者

は?リリィに彼氏なんて許さんが?

 

180:名無しの転生者

厄介おじさんは黙ってようねー

 

181:名無しの転生者

ワールドリリィグラフィックの欠点は、こういう厄介なファンがつくことだな

 

183:名無しの転生者

こんなやつファンじゃねえでしょ

 

185:名無しの転生者

百合厨キモ

 

 

 

 

◆◆──────────────────◆◆

 

 

その頃、あの人こと涼真はといえば────

 

「お姉様、涼真さん。これも美味しそうですよ?」

「ありがと………伊紀」

「あーありがとうございますー」

 

普通に寿司屋で飯を食っていた。

 

なぜロスヴァイセのリリィたちがいるのかといえば、涼真が出かけるという噂をキャッチして待ち伏せ────偶然門の前であったからだ。

伊紀と碧乙、ロザリンデがこの前のお礼も兼ねて奢ると言ったところ、流石に年下に奢ってもらうのはちょっということでお断りさせてもらった。

その後、ならば一緒に食事でもどうかという話になったところ、まあそれならと涼真が了承したのが始まりである。(外出届は急いで出した)

 

という感じで、今一緒に寿司を食べているのだが。

これが意外に美味く、ブリテンでは食べられなかった生魚を食えるというだけで感動ものだった。

あの時代でそんなものを食えば、普通に食中毒になって最悪死ぬからだ。

それに普通に海にも幻想種がいて魚を取るのに苦戦する。(水中でかなりの高速で突進してきたりする)

 

そんなこんなで、久々の寿司の味を噛み締めていた。

 

「ロザリンデさんも食べます?」

「ええ、少し頂くわ」

 

美味しかったネタを共有するのみこういうものの楽しみだろう。

彼女らはお嬢様なのにこういうのにも寛容で助かる。

 

あのブリテン島を駆けずり回る日々の中で、久しく忘れていた食の探究を思い出しそうだ。

具体的には幾多の店を友と回り味比べをした日々が思い起こされる。

 

「………美味しい」

「よかったですね、碧乙お姉様」

「俺も寿司うますぎて手が止まりませんよ」

「でしたら会計は────」

「いやそれは申し訳ないんでいいです」

「そ、そうですか……(お返しできるチャンスだと思ったんですけど……)」

「またの機会ね、伊紀」

 

ロザリンデさんがまたの機会にとか言ってるが、それでも受け取りずらいのでやめてほしい。

年下の未成年からの奢りなんてちょっとやばいと思う。

 

そうやって楽しく食事をしていると、急に携帯が鳴った。

なんだろうと思って覗いてみれば、それは────

 

「幸さん?」

 

生徒会役員である彼女からの、メールであった。

 

 

 




アニメとラスバレで御前ってどうなるんでしたっけ?出てきますっけ?記憶があんまりないですね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。