しかし。
地上の脅威は今、地下のアングラサイトに及ぼうとしていた――
地下巨大シェルター『アーク』。
人類最後の希望を謳う光輝く都市の裏側、電子の深淵――所謂ダークウェブ。
厳重な情報統制を潜り抜け、違法視聴アプリの最果てに辿り着ける、とあるアングラ動画サイトがあった。
真偽不明の動画リストの中に、場違いなほど鮮やかな「青」と「砂浜」を切り取ったサムネイルが浮かんでいる。
不吉に点滅する赤い『LIVE』の文字。
何気なくクリックしたその先、一瞬のノイズが晴れると、そこには――。
吹き抜ける本物の「青」が広がっていた。
△▼△▼△▼△
:すごいきれい
:……これ、本物?
:へぇ、出来の良いCGだな
アークの
撮影しているのは、空中に浮遊する一玉のドローンカメラ。
内部に銀河を揺蕩わせるピンクルビーの水晶玉のようなそれは、時に意思を持つ生き物のように、時に冷徹な観測者のように、地上の風景を切り取っていく。
ドローンが振り返るように角度を変えると、そこには――。
すらりと伸びた長い脚と、167センチの均整の取れた肢体を持つ「女」が、まるで放課後の友人に接するように、親しげに片手を振って立っていた。
「――よっす~☆ あなぐらのみんな、息してる~?☆」
☆☆☆
風に靡くシルバーのセミロング。その隙間から覗くのは、燃える夕陽を思わせるサンセットオレンジのインナーカラーだ。
宝石のような輝きを放つピンクルビーの釣り目は、悪戯っぽく、楽しげに細められている。
肩から大胆に滑り落ちたシルバーのクロップドパファージャケット。
その内側、極小のブラックビキニが辛うじて押し留める爆乳が、重力に逆らうように圧倒的な存在感を主張していた。
視線を下げれば、艶やかな褐色肌に刻まれた腹筋が、淡いブルーのホットパンツへと吸い込まれている。編み上げられたデニムの隙間からは、はち切れんばかりの尻が肉感的にあふれ出していた。
その重厚なボリュームを強調するブラックのベルトは、柔らかな肉を強引に区分けし、その上下からむっちりと肉を盛り上がらせている。一歩踏み出すたび、ニーハイを内側から押し広げる太ももがゆさゆさと豊かに波打ち、逃げ場のない肉同士が隙間なく擦れ合う。
それら贅沢な肢体を受け止めるのは、光沢を放つシルバーエナメルの厚底アンクルブーツだった。
☆☆☆
:銀髪褐色ギャルきたああああ!!
:デッッッッッッッ!!
:歩くたびに揺れ方が尋常じゃないんだがwww
:おい、あのビキニの紐……ちぎれるぞ、頑張れ。
:腹筋の縦筋えっろ……。
:この安産型、マジで「わかってる」わ(・∀・)イイネ!!
:ふっとい太もも最高かよ! ニーハイの食い込み見ろよ!
:マスタングの趣味全開すぎて草。これ絶対テトラだろ。
:テトラの新型、今回マジで癖(ヘキ)の欲張りセットだな。
「無告知だったけど、意外と人いるじゃん☆ ま、いっか☆」
止まらないコメントの濁流を軽く受け流し、彼女は画面に向かって横ピースをキメる。
「あーしの名前はリヴェラ!☆ こう見えて一応ヘレティックやってまーす☆ よろよろ~☆」
眩しい笑顔と共に放たれたその「
:リヴェラちゃんか。
:人間? ニケ?
:あの胸が人間なわけねーだろwww
:ヘレティック? ああ、今回のモデルのコードネームか。中二病っぽくていいじゃん。
:相変わらず社長の趣味全開だな。テトラの広報、攻めすぎだろw
:てか、さっきからマイクが拾ってる音、何? ザーザー言ってるけど。
「えー? あーし、テトラじゃねーしw そんなことより、これ見なよ☆ じゃーん!☆」
ケラケラと笑いながら移動するリヴェラ。彼女を追従していたカメラが、彼女の姿をフレームアウトさせ、その先に広がる光景を捉えた瞬間。
リスナーの目に飛び込んできたのは――。
先ほど見た空の色よりも、さらに生命の熱量に満ちた、深い「蒼」。
:え?
それは、本物の『海』だった。
アークに住む人々が、教科書や記録映像の中でしか触れたことのない、伝説の概念。
あまりの衝撃にコメントの濁流がピタリと止まる。
カメラがゆっくりと引いていく。
画面には、悠久の時を流れる白い雲、降り注ぐ陽光を砕いて煌めく海面、そして、寄せては返す白波の轟音。それらすべてを優しく受け止める、果てしない砂浜が映し出された。
画面の中から次々と襲いかかる
:……本物?
:は? マジで言ってる?
:こ、これ高度なCGだろ!? ライティング神すぎんだろ!
:水のシミュレーション精度がおかしい。どこの物理エンジンだよ。
:……さっきの音、波の音だったのか。
:音声スキャンかけたけど、ホワイトノイズじゃない。不規則すぎて、逆に不気味だ。
:水平線にテクスチャの継ぎ目が見当たらないんだが……。
:雲の動き、リアルすぎて脳がバグる。
「どうよ? エモくない?☆ みんなが地上に置き去りにした百年間、あーしと一緒に見に行こーぜ☆」
騒然とするアングラサイトをよそに、画角に戻ったリヴェラが無邪気に言い放つ。
その眩しすぎる笑顔に、ギャルピースを添えて。
【AI利用に関する表記】
本作は生成AI(Gemini 3 Flash)を以下の用途で使用しています。
・プロットの相談、アイデア出し
・地の文の推敲、キャラクターのセリフのブラッシュアップ
・イメージ画像の生成
ストーリーの骨子や核心的な設定は作者が作成しています。
本作のテーマは、荒廃した世界を歩く褐色ギャルです。