D-WAVE!ーチルアウト☆ヘレティックー   作:太刀黄泉

1 / 6
突如現れた機械生命体・ラプチャーに地上を奪われ、人類は地下に活動拠点を移した。

しかし。

地上の脅威は今、地下のアングラサイトに及ぼうとしていた――



♪チル配信♪ ‐ SeCToR-A【よっす~☆】

地下巨大シェルター『アーク』。

人類最後の希望を謳う光輝く都市の裏側、電子の深淵――所謂ダークウェブ。

厳重な情報統制を潜り抜け、違法視聴アプリの最果てに辿り着ける、とあるアングラ動画サイトがあった。

真偽不明の動画リストの中に、場違いなほど鮮やかな「青」と「砂浜」を切り取ったサムネイルが浮かんでいる。

不吉に点滅する赤い『LIVE』の文字。

何気なくクリックしたその先、一瞬のノイズが晴れると、そこには――。

 

 

 

吹き抜ける本物の「青」が広がっていた。

 

 

 

△▼△▼△▼△

:すごいきれい

:……これ、本物?

:へぇ、出来の良いCGだな

 

アークの疑似天井(ホログラム)では決して再現できない、吸い込まれるような空色。

 

撮影しているのは、空中に浮遊する一玉のドローンカメラ。

 

内部に銀河を揺蕩わせるピンクルビーの水晶玉のようなそれは、時に意思を持つ生き物のように、時に冷徹な観測者のように、地上の風景を切り取っていく。

 

ドローンが振り返るように角度を変えると、そこには――。

 

すらりと伸びた長い脚と、167センチの均整の取れた肢体を持つ「女」が、まるで放課後の友人に接するように、親しげに片手を振って立っていた。

 

「――よっす~☆ あなぐらのみんな、息してる~?☆」

 

☆☆☆

風に靡くシルバーのセミロング。その隙間から覗くのは、燃える夕陽を思わせるサンセットオレンジのインナーカラーだ。

 

宝石のような輝きを放つピンクルビーの釣り目は、悪戯っぽく、楽しげに細められている。

 

肩から大胆に滑り落ちたシルバーのクロップドパファージャケット。

その内側、極小のブラックビキニが辛うじて押し留める爆乳が、重力に逆らうように圧倒的な存在感を主張していた。

 

視線を下げれば、艶やかな褐色肌に刻まれた腹筋が、淡いブルーのホットパンツへと吸い込まれている。編み上げられたデニムの隙間からは、はち切れんばかりの尻が肉感的にあふれ出していた。

 

その重厚なボリュームを強調するブラックのベルトは、柔らかな肉を強引に区分けし、その上下からむっちりと肉を盛り上がらせている。一歩踏み出すたび、ニーハイを内側から押し広げる太ももがゆさゆさと豊かに波打ち、逃げ場のない肉同士が隙間なく擦れ合う。

 

それら贅沢な肢体を受け止めるのは、光沢を放つシルバーエナメルの厚底アンクルブーツだった。

☆☆☆

 

スタスタ(ゆさゆさ)、と画面に寄ってくるリヴェラの動きに合わせ、静かだったコメント欄が爆発的に加速する。

 

:銀髪褐色ギャルきたああああ!!

:デッッッッッッッ!!

:歩くたびに揺れ方が尋常じゃないんだがwww

:おい、あのビキニの紐……ちぎれるぞ、頑張れ。

:腹筋の縦筋えっろ……。

:この安産型、マジで「わかってる」わ(・∀・)イイネ!!

:ふっとい太もも最高かよ! ニーハイの食い込み見ろよ!

:マスタングの趣味全開すぎて草。これ絶対テトラだろ。

:テトラの新型、今回マジで癖(ヘキ)の欲張りセットだな。

 

「無告知だったけど、意外と人いるじゃん☆ ま、いっか☆」

 

止まらないコメントの濁流を軽く受け流し、彼女は画面に向かって横ピースをキメる。

 

「あーしの名前はリヴェラ!☆ こう見えて一応ヘレティックやってまーす☆ よろよろ~☆」

 

眩しい笑顔と共に放たれたその「属性(コードネーム)」に、アークの住民たちはまだ、その真の意味に気づいてはいなかった。

 

:リヴェラちゃんか。

:人間? ニケ?

:あの胸が人間なわけねーだろwww

:ヘレティック? ああ、今回のモデルのコードネームか。中二病っぽくていいじゃん。

:相変わらず社長の趣味全開だな。テトラの広報、攻めすぎだろw

:てか、さっきからマイクが拾ってる音、何? ザーザー言ってるけど。

 

「えー? あーし、テトラじゃねーしw そんなことより、これ見なよ☆ じゃーん!☆」

 

ケラケラと笑いながら移動するリヴェラ。彼女を追従していたカメラが、彼女の姿をフレームアウトさせ、その先に広がる光景を捉えた瞬間。

リスナーの目に飛び込んできたのは――。

先ほど見た空の色よりも、さらに生命の熱量に満ちた、深い「蒼」

 

 

:え?

 

 

 

それは、本物の『海』だった。

 

 

 

アークに住む人々が、教科書や記録映像の中でしか触れたことのない、伝説の概念。

あまりの衝撃にコメントの濁流がピタリと止まる。

 

カメラがゆっくりと引いていく。

画面には、悠久の時を流れる白い雲、降り注ぐ陽光を砕いて煌めく海面、そして、寄せては返す白波の轟音。それらすべてを優しく受け止める、果てしない砂浜が映し出された。

 

画面の中から次々と襲いかかる情報(ほんもの)の暴力に、ついにコメント欄が爆発する。

 

:……本物?

:は? マジで言ってる?

:こ、これ高度なCGだろ!? ライティング神すぎんだろ!

:水のシミュレーション精度がおかしい。どこの物理エンジンだよ。

:……さっきの音、波の音だったのか。

:音声スキャンかけたけど、ホワイトノイズじゃない。不規則すぎて、逆に不気味だ。

:水平線にテクスチャの継ぎ目が見当たらないんだが……。

:雲の動き、リアルすぎて脳がバグる。

 

 

「どうよ? エモくない?☆ みんなが地上に置き去りにした百年間、あーしと一緒に見に行こーぜ☆」

 

 

騒然とするアングラサイトをよそに、画角に戻ったリヴェラが無邪気に言い放つ。

 

その眩しすぎる笑顔に、ギャルピースを添えて。

 




【AI利用に関する表記】
本作は生成AI(Gemini 3 Flash)を以下の用途で使用しています。
・プロットの相談、アイデア出し
・地の文の推敲、キャラクターのセリフのブラッシュアップ
・イメージ画像の生成
ストーリーの骨子や核心的な設定は作者が作成しています。


本作のテーマは、荒廃した世界を歩く褐色ギャルです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。