無限城、大広間。
『何だあれは!?』
『「バルファルク」じゃないですか?』
『何だそれは!?』
『古龍種ですよ。「天彗龍極の破傀玉」を二つも落としてくれました』
『何の話だぁ!?』
『
喚き散らし焦りまくる
まぁ、無惨がこうなるのも無理はない。何せ
『
逆に鳴女の方は、実に愉しそうに獰猛な笑みを浮かべた。まるで
『(クソッ、そんな目であれらを見るな……!)』
そんな鳴女の様子に、無惨は心の中で辟易する。
『(一応反逆するつもりは無いようだが、この馬鹿を呪い殺すなら、瀕死の時でなければ効果が無い……!)』
無惨が弱っていたせいか、それとも焦りと恐怖で血を与え過ぎたか。
ともかく、普通なら細胞すらも残らず死滅してしまう程の血に、鳴女は適応した。異常な進化を遂げた、と言っても良いかもしれない。無限城という反則級の血鬼術に加えて、誰一鬼として勝ち目の無い身体能力を持っているのだから。
さらに、その精神性も常軌を逸している。無惨は己を人食いの鬼だと自覚しているし、他人の命など何とも思っていないが、あくまで食料と見做している。他の鬼も、それは変わらない。あっても性癖を拗らせたかどうかのレベルである。
鬼は捕食者で、鳴女は殺戮者。食う為に殺すのではなく、殺す為にぶち殺す。心身共に無惨たち他の鬼とは一線を画す、本物の化け物なのである。
『(唯でさえ化け物同士が戦っているのに、こいつまで加わったら、どうなるか分かった物ではない!)』
無惨は心中で舌打ちし、冷や汗を隠しながら映像を見る。現地に派遣した玉壺を通じて視るそれは、まさに天変地異そのものであった。
ここに鳴女を投入したら、それこそ集落と言わず、島一つが容易に滅んでしまうかもしれない。こいつらは食糧事情なんて常識的な概念など、持ち合わせていないのだから。何故もっと真面に生活する事が出来ないのか。
『(だから頼むぞ……本当に!)』
無惨はここに居ない
◆シリアルキラー
他者への共感性を持たない「サイコパス」の中でも、殺人行為に走ってしまった異常者。他者を加害し命を奪う事に生き甲斐を感じており、最早殺す為に生きていると言っても過言では無い。
ちなみに、今作のサイコパスは無惨様で、シリアルキラーが鳴女さん。
鳴女:『ぶはははっ、友達同士で殺し合ってるんですケド~♪ 早く混ざりに行かなきゃ!』
無惨:『ええぇ……放っておけよ、あんな異常者たち……』
これくらいの温度差はある。