「うぅぅぅ……!」
「失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した……」
不釣り合いに大きな屋敷の中で、ブツブツと己の失敗を嘆き続ける姿は、実に惨めだ。所詮、成金は成金でしかないのである。それが無辜の民に犠牲を強いて築き上げた物だからこそ、余計に。
『こんばんは♪』
「夜分遅くにスイマセンねぇ、如月様?」
だが、そんな惨めで哀れな男にも、罰が当たる時が来た。むろん、神罰では無い。悪魔の審判だ。
「ひっ……!」
「
『
腰を抜かしたまま後退る二月を、
「む、娘は……」
「おいおい、今更娘の心配か? お前さん、そんなタマじゃないだろ?」
『もちろん、焼却処分したわよ。汚物は消毒しないとね~♪』
「……ふざけるなぁっ! 返せ!
しかし、二月は泣いて命乞いをするかと思いきや、既に死んでいる
いや、彼にとってはこれが正常な反応なのかもしれない。両眼が見開き血走って、鼻息が薬缶の如く荒くなり、歯を食いしばった口端から泡を噴いている。とても真面な人間の反応とは思えなかった。
「阿保か」
「……ぎぃやあああああああっ!?」
だが、この泰斗、情け容赦を掛けない。発狂して襲い掛かって来る二月の足元を瞬間凍結させ、彼の足裏を氷着させて、転んだ勢いで皮を剥ぎ取る。その上、床とキスしてくっ付いてしまった二月の髪を掴み、無理矢理釣るし上げる事で、顔や胸、腕と脚、それから陰部の皮を、服ごとベリベリと引っ剥がす。
一連の流れにより、二月は惨めを通り越して見るも無惨な姿と成り果ててしまったが、こんな物はまだ序の口でしか無かった。
『良い声で啼くわねぇ~♪ だけど、誰も来てくれはしないわよ? 生き残っているのは、あなただけなんだから♪』
「………………!」
もう助からないぞ♪
どう足掻いても、絶望しか無かった。
「お前の真意がどうなのかは知らんが、多くの生け贄を補陀落様に捧げて、私腹を肥やし続けていた事実は変わらない。今度は自分の番が来たってだけの話さ。安心しろ、村の財産は根こそぎ貰っていくからよ」
『私は単純に食べ過ぎて肥えちゃったわね~♪ だから、ご馳走様とだけ言わせて貰うわ』
「ま、そういう事だ。……これから色々と拷問させて貰うが、その前に何か言い残す事はあるか?」
泰斗に問われた二月は、
「おらの娘を、返してけろぉ……!」
「なるほどな」
『下らない人生だったわね』
こうして、村は地図からも歴史からも抹消される事となる。村人が何を考え、二月が何を想って、こんな外道な事をし続けていたのか。それは海の波間に攫われ、深い深い闇の底へ葬られた。
◆地図から消えた村
東北の牡鹿半島にある、とある廃村。一時は半島で一番栄えた村として知られていたが、たった一晩で死の海に沈んだ。後に外から流れ着いて来た人間たちにより新たな村が起こされるのだが、過去を知る者は誰一人として生き残っていない為、二月たちの所業は歴史ごと闇に葬られている。
ちなみに、ソリテールに依頼を出した者の名は、「如月 三月」。