無限城、
鬼の始祖・
『無惨様無惨様』
『何だ、鳴女よ』
『「下弦の肆」、「夜行」がソリテール一派と接触。ソリテールとアウラを【血鬼術:「
『ほほぅ、あまり期待していなかったが、少しは役に立つではないか。……とは言え、あの“
『確かあいつが一から考えたんでしたっけ? ですが、
『そうだけど……こう、さぁ? あくまでこれ、仕事よ? 任務なのよ? その最中に、花札みたいな事されるとさぁ!』
『あ、それパワハラですよ~。夜行だって彼なりに一生懸命に頑張ってるんですから、認めてあげないのは器が小っちゃいですよ~?』
『誰の器が小さいだ! そしてパワハラって何だ!?』
『無惨様みたいな奴の事です』
『みたいな奴言うな』
相も変わらず仲良く喧嘩している無惨と鳴女であった。そんな二人を、心ここに非ずというか、空気となって熱気と蒸気を送り続ける玉壺。ここで余計な茶々を入れてもロクな事にならない。
『……まぁ、勝負の結果はどうあれ、奴らが東北に活動拠点を置いている事は分かった。ならば、幾らでもやりようはあるさ。それよりも、今は夜行が捕えている
と、映像が檻に囚われたアルビノの少女――――――
『ああ、夜行が行き掛けの駄賃に拾ったガキでしたっけ?
『こいつを回収して、鬼に作り変える。まだ
『そうですかねぇ? 何かあからさま過ぎて、罠っぽく思えるんですけど?』
『何だ、私が間違えると思っているのか?』
『はい、確信してます。こういう時の無惨様は宇宙で一番信用なりません』
『お前、マジでいい加減にしろよ? 不敬処の話じゃないからな? 舐めるのも大概にしろ!』
『むしろ舐めても良いんですよ? さぁ来なぁ!』
『誘うな! 布を取って仁王立つな! 座ってろ、この破廉恥が!』
『褒めないで下さい♪』
『褒めてねぇよ!』
鳴女は反対気味だが、無惨は零余子の回収と改造を押し通すつもりのようである。
『玉壺、貴様ちょっと現場に行って来い。夜行は最悪どうでも良いが、あの小娘だけは回収しておけ。「
『御意。では、こっそりと向かわせて頂きます』
無惨の命令で、「上弦の弐」……玉壺が動いた。それはもう、嬉々として。
『……随分と嬉しそうだな?』
『ええ、それはもう。久方振りにソリテール氏と会えますので』
『何だ貴様、奴に懸想しているのか?』
『まさか。彼女に懸想するなど有り得ませんよ。むしろ、雪辱を晴らす為です』
『なるほど。ならば良い、行け』
『はい、仰せの通りに……』
玉壺はニマリと嗤うと、「決闘王国」の闇へと飛び込んで行った。
『(黒死牟は「上弦の壱」。言わば特級戦力。軽々には動かせん。そういう意味では、威力偵察も器用に熟せる玉壺は使い勝手が良い。以前よりも遥かに強化されたしな)』
そんな彼の姿を、満足そうに見送る無惨。彼の中で一番評価が高いのは、実は玉壺だったりする。罠の設置や簡易拠点の形成、偵察も強襲も可能な上に、四国平定の際は大金星を挙げた。これで気に入らない筈が無かろう。戦闘能力では黒死牟に軍配が上がるが、玉壺自身もかなり腕を上げている。使い易さで言えば、やはり玉壺が一番なのだ。
『(それに比べて……)』
無惨は目の前でジャングルを広げる
『あ、剃った方が良いですか?』
『お前、もうマジで黙れ……!』
無限城は今日も平和だった。
◆上弦の鬼
「十二鬼月」の強い方の六人。無惨の中では、「下弦の鬼」は偵察役かつ囮みたいな扱いなので、「上弦の鬼」はなるべく固定のメンバーで行きたいと考えている為、あまり積極的に動かそうとはしない。その中でも古参かつ便利過ぎる仕事人、玉壺は一番のお気に入り。原作と違って、そこまで気持ちの悪い絡み方もして来ないし。
ちなみに、黒死牟は「上弦の壱」。便利さでは玉壺の方が上だが、戦闘力という一点に絞って考えた結果の形である。
……では、鳴女は?