ビデオ屋の末っ子ツイッギー概念   作:アズカバー

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ほのぼのとしたギャグを書きたくて…

本小説のツイッギーですが
見た目は原作通り四肢が義手義足です。
性格は本編よりテンションは低い疲れたOLみたいな感じをイメージしてます。
映画よりボンプと遊ぶ方が好き。


私の兄姉が不健康すぎる

 

 

 

 

 

ビデオ屋・Random Play

 

 

 

 

 夕日が沈み始める頃、住み慣れた我が家に帰宅する。両手に武器や薬品ではなく食材や生活必需品をいっぱいに持っていることに、違和感を覚えてしまう。

 

昔の自分が今の私を見たらどう思うか……兵士失格と罵られるか、腑抜けと呆れられるか…

 

「……帰ったわよ、みんな」

そう声をかけると、カウンターで寝ていたボンプ…トワがこちらに気付き、小さくて可愛い手をこちらに振って出迎えてくれる。

 

「ンナナ!(おかえり、ツイッギー!)」

「ええ、ただいま……仕事中に寝るのは感心しないわよ、トワ。」

 

 モチモチとした頭に手を乗せて、軽く揺らす…この手では感触を楽しむことはできないのご残念でならない。

 

「二人は?」

「ンナンナ(アキラは【日課】に行って……リンは朝見たきりだから仕事部屋かな?)」

 

「そう……ありがと」

 

関係者以外立ち入り禁止!と書かれた扉の前に立ちドアをノックする。

 

「リン、帰ったわよ……五秒後にドアを開けるから隠したいものがあるなら早くなさい……夕飯前にお菓子でも食べてたらどうなるか…わかってるでしょう?」

 

ドタッ!と何かが落ちる音と、『やばいやばいやばい!』という慌てふためく少女の声が聞こえてくる。

 

「時間ね……突入するわ」

「わあ!!待って待って!!ツイッギー!もう少し!」

 

ドアを開けると、そこには目に余る光景が広がっていた。

 

散乱したお菓子の殻袋に蓋の開けっ放しのコーラ…それに、食べ終わっていないお菓子を両手に持って戸棚に隠そうとしている少女の姿に頭痛がする。

 

防衛軍にいた頃なら腕立て伏せ300回ってところかしら…もっとも、私がいた部隊に間食どころか自由に食事する権利も無かったけど

 

「……あ〜…お…おかえり!ツイッg「リン、そこに座りなさい」……はい」

いそいそと床に正座をするリンに買い物袋をテーブルに乗せてから詰め寄る。

 

「……リン、今何時かしら」

「…あ〜……ご、午後六時です」

「この時間帯の間食は夕飯が入らなくなるからやめろって…私やアキラが散っ々言ったわよね?」

「……はい」

「あと、その顔の後からして…寝てたでしょ…それもソファーの上で」

「ソ、ソンナコトナイヨ」

 

こっち見て言いなさいよ。

 

「そう…fairy、私が出かけた後のリンの様子を教えてちょうだい」

 

【はい──助手2号は助手3号が出かけたのち、戸棚の奥に隠していたスナック菓子100g二袋に、炭酸飲料800mlをソファーに寝転がりながら堪能していました。】

 

流石、助手1号を名乗るだけある…見事ね。

 

「あっ!卑怯だよツイッギー!」

 

「今更でしょう?私たち生粋のアウトローなんだから……それと罰としてお菓子は没収ね…食べた分、体重を落とすまで食べさせないから」

 

「えぇ!?…か、勘弁してよツイッギー〜…」

「嫌なら夕飯の準備を手伝いなさい」

 

は〜い…と気の抜けた返事をし、ゴミを拾い始める。

 

「……全く、なんて容赦のない子だ…姉使いの荒い妹め…誰に似たんだか」

「聞・こ・え・て・る・わ・よ…お姉ちゃんのオカズだけ減らしちゃおうかしら」

「わあ!!ごめんごめんごめんなさい!精一杯手伝うから!お許しを!!」

 

両手を祈るように合わせて頭を下げる……本当に年上なのか疑いたくなる情け無い姿だ……この反面教師。

 

と言うか、スナック菓子に炭酸飲料なんて夕飯前に食べたらどうなるか本人が1番わかってるでしょうに。

 

「…そういえば、アキラは?【日課】に行ったのは聞いたけど、まだ帰ってないの?」

「お兄ちゃん?どうだろ…私は見てないけど……まぁどうせ女の子と一緒にいるんじゃない?」

 

 

【挿絵表示】

 

 

確かに…アキラならあり得るわね…あのアマイマスクに一体どれだけの女の子が被害にあったことか。

 

「あっ、ツイッギー妬いてるの?」

「妬いてない……それより夕飯作るから、リンも手を洗ってきて」

「はーい」

 

リンが手洗い場に向かっている間に料理用の義手に取り替える…が、新しく新調したものだからか、取り替えるのに時間がかかってしまう。

 

(本当、嫌になる体だわ…一人でパーツ一つ交換できないなんて)

「…リンが戻ってくる前につけないと、要らない気を使わせてしまうわね」

 

「要らない気遣いというのなら、それはお互い様だろうツイッギー」

 

背後から、聞き馴染んだ声が届いた。

 

「……お帰りなさいアキラ、遅かったわね。今日はどの子と遊んでたの?」

 

「なんだか語弊のある言い方だな…少し軍の仕事を手伝ってただけだよ…予定よりも遅くなってしまったのは、申し訳ないが。」

 

「軍の?…何かされなかった?」

「いいや。新型エーテリアスの分析をちょっと手伝っただけだよ」

 

そう……彼が懇意にしている軍部はクセは強いが話のわかる人たちが多くいた筈だ…彼なら人を見る目も確かだし。

 

 

「それで、付け替えるのはこれで合ってるかい?」

「ええ、ありがとう」

 

すっかり慣れた手つきで、彼は義手の交換を進めていく…初めてやった時はあんなにおぼつかなかったのに…血生臭い戦場も知らない凡人と思ってたのに…

 

本当に…ずるい人。

 

「ほら、付け終わったよ」

「ありがとう…アキラ。」

「お礼なんて大丈夫さ…いつも言ってるだろ?僕たちは家族なんだ….助け合うのは当たり前さ」 

「そうだったわね……なら、今日は貴方達の好きなハンバーグにしようかしら」

「本当かい?それは楽しみだ…今日はコーヒーしか口に入れてないからお腹がぺこぺこでね」

 

……ん?

 

「アキラ……今の聞き間違いかしら?……お昼、食べてくるって言っていたけれど…まさか嘘ついたの?」

 

「あっ……しまった」

 

「間抜けは見つかったようね…fairy、補足をお願い」

 

【補足。マスターは今日の昼食代全てスマホゲームの課金代へと消費されました】

 

「なぜだ、fairy…あれだけ内緒にしてくれと言ったのに!」

【回答:マスターや助手2号の健康を守るためです。】

 

本当に優秀なAIアシスタントだ…おかげでこの不健康児共の監視が行き届く……趣味に使う分くらいお小遣いの範囲でちゃんと渡すからお昼くらいちゃんと食べて…

 

「アキラ、趣味にお金を使うのはいいけど…コーヒーだけで済ませんのはやめて頂戴…倒れられたら困るのよ」

 

「は、反省するよ…ごめん」

 

本当にわかってるのかしら…アキラもリンも他人のためなら全力で動けるのに自分のためとなると突然ダメダメになって…

 

プロキシとしての腕前も人間生も100点なのに、生活能力だけが赤点だなんて…… もう、二人のためにメイドが執事でも雇おうかしら。

 

「あ、お兄ちゃんお帰り〜!さっきね、ツイッギーがすごい心配してたよ?お兄ちゃんが女の子をたぶらかしてるんじゃ無いかって」

 

「よし、一度二人が僕のことをどう思ってるか問い詰める必要がありそうだね…いつ僕が誰をたらし込んだって?」

 

「「………」」

 

本気で言ってるのだろうかこの男は。

 

「なぜ黙るんだい?二人とも?」

 

「……さて、そろそろ作りましょうか」

「そだね〜…あっ、こねるのと焼くのは私がやるね!」

「ええ、お願いね」

 

「???…な、なんだか腑に落ちないな」

「ほら、いじけてないでお兄ちゃんも手伝って」

「……ふふっ」

 

騒がしい声が部屋に広がる。

他愛のない言い合いに混ざる、フライパンの上で焼かれる食材の音。

 

決して普通の一家では無いし、こんなに平和なのは稀なことだろう。けれど、

こんな普通の家族みたいな日常が、楽しくて仕方がない。

 

「……二人とも、喋ってないで手を動かしなさい」

「はいはい」

「はいは一回だよお兄ちゃん」

 

 

——どうか、この偶然の幸福が、後少し長くつづきますように

 

 

 

 

 

 

 




ツイッギー、幸せになってくれ。
まぁこんな感じの話を書いていきます。今回の時系列は猫又加入後の、ヴィクトリア家政遭遇前くらいになると思います。

筆乗ったらまた書きます。

ツイッギーとの再会、どっちが見たい?

  • アンビー・デマラ
  • 11号(ハリン)
  • シリアスよりもツイッギー愛されが見たい
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