夜
先ほどの喧騒も嘘のように静まり返り虫達が声を上げて鳴いている頃
水篠は一人今後のことを考えていた
(今後どうするか、この世界のことを知っている人にいろいろ聞きたいことがある。だがそれにはつてが・・・)
水篠がああでもないこうでもないと考えているとガサガサと水篠のテント前に人がやってきた。
「ちょっといいか?」
そう言うとテントを叩く音が聞こえる。
ゆっくりとテントから出ていくとそこには先ほど水篠の手を握っていた人物と隣に金髪の女性が立っていた
「先程は助かった」
手を握った人物がそう言うと
「先程は窮地を救っていただきありがとうございます。」
隣の話しかけてきた女性を見る
「私のことはメアリー、彼のことはジャンと言いますよろしくお願いしますね。
ところであなたのお名前を聞いてもよろしいでしょうか?」
水篠は自己紹介をし先ほどのことは何なのかメアリーに聞いてみる
「あれはビーストマンという種族でして、我々人種を食べ物にする恐ろしいものたちです。
彼らは定期的に村々を襲って人々を食べてしまうのです。
先ほどのはそんなビーストマンと王国から来た兵士たちや冒険者の攻防戦だったわけです。
ですから水篠さんには感謝しきれません。人類側の被害が一人もいないのは水篠さんのおかげだと聞いております。誠にありがとうございました。」
そう言うと深々と頭を下げる二人
そんな二人を見ながら水篠は自身の行いが間違いではなかったことを理解して少し肩の荷が降りた。
そしてこの二人が来たことはお礼を言うためではなく水篠の手柄に対して何か報酬を出そうと相談しに来たのである。
「それだったら・・・」
竜王国
ドラウディロン・オーリウクルスは今日も忙しい。
周りの国家との交流、そして何より問題なのが自国のビーストマンの被害だった
家臣から来る報告は毎度頭を悩まされるものばかり。やれあの村が崩壊しただのやれ被害はいくらだの最近はより一層ネガティブなものばかりしか聞いていない。
もはや頭に小さなハゲができかけそうな頃一つの朗報がやってくる
「今度は何だ、何人やられた、あの村ももうダメか、兵士の補充はできているのか?冒険者もそう安くはないのだぞ。」
「陛下、そのことなんですがお耳にいるれたいことが・・・」
「何だ、ビーストマンの被害ならもう聞き飽きたぞ。」
「いえそれがですね今回は何と被害が一人も出ておりませぬ。」
「は、何だと?攻めてこなかったと言うことか?」
「いえ、ビーストマンはいつも通りにやってきましたが我々の兵士達が追い返したそうです。」
「何?それはおかしい。あの人数ではビーストマンを押し留めるのがやっとのはず。どうゆうことだ?」
「それが兵士の話では一人の人物が危ないところを救ってくれたと言うのです。」
「一人でか?」
「はい一人で。」
「そんなバカな、ビーストマンは力も強く数も多い、それを一人でか?無茶だ」
「それがいたのですよ。」
「それで其奴はどうした。まさか居場所がわからないなんてことはあるまい?」
「はい、今も前線で助けてくださっていると聞いております」
「よし!それなら王宮に連れて参れ!妾が直接話し合ってみよう!」
「かしこまりました」
一つの朗報に少し頬を緩めながら次から次に来る書類に目を通すのであった
王女の口調わかんない・・・・