少しおかしな艦娘達と提督が生きるために   作:大和

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第3話-主力との交戦-

――中距離海域、敵主力との初交戦

 

海は荒れていた。

風は強く、波は高い。

まるで海そのものが“侵入者を拒んでいる”ようだった。

 

玲奈は艦隊の隊列を確認しながら、胸の奥に重いものを感じていた。

 

(……この海域、明らかに“何か”がいる)

 

大和が静かに言う。

 

「玲奈さん。

 この波……自然ではありません」

 

「ええ。

 敵が“海そのもの”を乱しているのかもしれない」

 

その時――

鳳翔が索敵機の映像を見て、息を呑んだ。

 

「提督……これは……」

 

玲奈が画面を覗き込む。

 

そこには――

複数の深海棲艦が“整列”して進んでいる姿

が映っていた。

 

暁が震える。

 

「えっ……深海棲艦って、こんな整列するの……?」

 

雪風が青ざめる。

 

「雪風……こんなの見たことないです……!」

 

冬月は静かに言った。

 

「……あれ、“指揮官”がいる動き」

 

島風は不安そうに足踏みする。

 

「島風……嫌な予感しかしない……」

 

玲奈は息を呑んだ。

 

(深海棲艦が……隊列を組んでる?

 そんなの、今までの戦いではあり得なかった)

 

---

 

◆ 敵主力、出現

 

海面が揺れ、黒い影が次々と姿を現す。

 

- 重巡級深海棲艦 ×2

- 軽巡級 ×3

- 駆逐級 ×多数

 

そして――

その中心に、異様な存在がいた。

 

白い仮面のような顔、黒い装甲、赤い光を放つ目。

まるで“人間の艦隊を模倣した”ような深海棲艦。

 

鳳翔が震える声で言う。

 

「提督……あれは……“指揮個体”です」

 

玲奈の心臓が跳ねた。

 

(やっぱり……!

 深海棲艦が“組織化”されている……!)

 

---

 

◆ 開戦

 

「全艦、戦闘態勢!

 絶対に隊列を崩さないで!」

 

玲奈の号令と同時に、敵艦隊が一斉に砲撃を開始した。

 

海面が爆ぜ、白い水柱が立つ。

 

暁が叫ぶ。

 

「敵の砲撃、速いっ……!」

 

雪風が震える。

 

「雪風、避けきれない……!」

 

冬月が冷静に言う。

 

「……敵の照準、正確すぎる」

 

島風は歯を食いしばる。

 

「島風より速い敵なんて……ずるいよ……!」

 

玲奈は即座に指示を出す。

 

「大和、前へ!

 あなたが盾になって!」

 

「はい!」

 

大和が前に出て、敵の砲撃を受け止める。

装甲に火花が散り、海が震える。

 

---

 

◆ 鳳翔の“支援”が艦隊を救う

 

敵の砲撃が激しく、駆逐艦たちが押され始める。

 

玲奈は叫ぶ。

 

「鳳翔さん、支援を!」

 

「了解です!」

 

鳳翔の艦載機が一斉に飛び立つ。

攻撃ではなく――

敵の照準を乱すための“妨害飛行”。

 

暁が驚く。

 

「敵の砲撃が……ずれた!」

 

雪風が息をつく。

 

「鳳翔さん……すごい……!」

 

冬月は静かに言う。

 

「……支援のプロ」

 

島風は笑顔を取り戻す。

 

「島風、今なら動ける!」

 

玲奈は鳳翔に感謝しながら指示を出す。

 

「今よ!

 暁、雪風、冬月、島風――前へ!」

 

---

 

◆ 敵指揮個体との交戦

 

駆逐艦4人が一斉に突撃する。

だが――

敵指揮個体は、まるで“人間のように”動いた。

 

- 暁の砲撃を読んで避ける

- 雪風の魚雷を見てから回避

- 冬月の射線を遮る

- 島風の高速移動に合わせて動く

 

玲奈は息を呑んだ。

 

(……こいつ、“戦っている”……!

 ただの怪物じゃない……!)

 

大和が叫ぶ。

 

「玲奈さん!

 あれは……“知性”を持っています!」

 

玲奈は歯を食いしばった。

 

「そんなの……深海棲艦じゃない……!」

 

---

 

◆ 撤退か、前進か

 

敵の砲撃が激しくなり、艦隊が押され始める。

 

暁が叫ぶ。

 

「提督……このままじゃ……!」

 

雪風が震える。

 

「雪風……怖い……!」

 

冬月は冷静に言う。

 

「……撤退も選択肢」

 

島風は悔しそうに叫ぶ。

 

「島風……逃げたくないよ……!」

 

玲奈は迷った。

 

(撤退すれば、被害は抑えられる。

 でも……ここで退けば、航路奪還は遠のく)

 

その時――

大和が玲奈の前に立った。

 

「玲奈さん。

 私は……あなたの判断に従います。

 でも――」

 

大和は敵指揮個体を見据えた。

 

「“あれ”を放置すれば……

 この海域は、もう戻ってきません」

 

玲奈は息を吸い、叫んだ。

 

「――全艦、前進!

 敵指揮個体を撃破する!」

 

---

 

◆ 反撃

 

鳳翔の支援で敵の照準が乱れ、

大和が前に出て砲撃を受け止める。

 

その隙に――

駆逐艦4人が一斉に突撃。

 

暁の砲撃が敵の動きを止め、

雪風の魚雷が装甲を貫き、

冬月の射撃が弱点を撃ち抜き、

島風の高速突撃が決定打となった。

 

敵指揮個体が爆発し、海に沈む。

 

---

 

◆ 勝利――しかし

 

暁が息をつく。

 

「勝った……!」

 

雪風は涙を浮かべる。

 

「雪風……怖かったけど……みんなで勝てた……!」

 

冬月は静かに言う。

 

「……強かった」

 

島風は笑顔で叫ぶ。

 

「島風、みんなと走れた!」

 

玲奈は胸を押さえた。

 

(勝てた……でも……)

 

大和が静かに言う。

 

「玲奈さん。

 あの敵……“誰かに作られた”ようでした」

 

玲奈は頷いた。

 

「ええ。

 深海棲艦が……“進化”している」

 

海は静かだった。

だがその静けさは、

“次の戦いはもっと厳しい”

と告げているようだった。

 

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