少しおかしな艦娘達と提督が生きるために 作:大和
鎮守府防衛戦――決戦
海が裂けた。
ゴォォォォォォォォォォ……
その音は、もはや自然のものではなかった。
空気が震え、地面が揺れ、
鎮守府全体が“巨大な何か”の圧に押し潰されそうだった。
玲奈は司令塔から海を見下ろし、息を呑んだ。
(……来た。
これが……“本当の敵”)
海面から姿を現したのは、
深海棲艦でも、人間の艦艇でもない。
黒い要塞艦。
- 深海棲艦の装甲を“溶接”したような外殻
- 人間の戦艦のシルエット
- 艦橋には“赤い眼”が複数並び
- 船体下部には触手のような構造物
- そして、動きは“人間の艦隊の戦術”そのもの
暁が絶叫する。
「な、なにあれ……!?
深海棲艦じゃない……!!
“怪物”よ……!!」
雪風は涙をこぼしながら震える。
「雪風……怖い……
でも……逃げたくない……!」
冬月は静かに言う。
「……あれは“兵器”。
誰かが……作った」
島風は脚を震わせながら叫ぶ。
「島風……走れない……
でも……みんなを守りたい……!!」
鳳翔は艦載機を抱え、祈るように呟いた。
「提督……
皆さんを……どうか……」
大和は玲奈の前に立ち、
砕けた装甲から火花を散らしながら言った。
「玲奈さん……
あれは……“戦艦級”ではありません……
もっと……別の……」
玲奈は震える声で呟いた。
「……これが……
この戦争の“黒幕”……」
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◆ 開戦 ――“要塞艦”の砲撃
要塞艦が砲撃を放つ。
ドォォォォォォォォン!!
鎮守府の防壁が粉々に砕け、
建物が倒壊し、
地面が揺れる。
暁が絶叫する。
「な、なんなのこの威力……!?
深海棲艦の比じゃない……!!」
雪風は涙をこぼしながら叫ぶ。
「雪風……避けられない……!!」
冬月は冷静に言った。
「……あれは“戦艦”じゃない。
“要塞”」
島風は歯を食いしばる。
「島風より速い敵なんて……ずるいよ……!!」
玲奈は叫ぶ。
「大和、前へ!!
あなたが盾になって!!」
「はい!!」
大和が前に出て砲撃を受け止める。
だが――
装甲が悲鳴を上げた。
バキィィィィィィィィン!!
大和の身体が大きく揺れ、
ついに――
倒れた。
暁が絶叫する。
「大和さんっ!!」
雪風は泣き叫ぶ。
「いやぁぁぁ!!
大和さん……!!」
冬月は静かに言う。
「……限界」
島風は涙をこぼしながら叫ぶ。
「島風……守れない……!!」
大和は倒れたまま、
それでも玲奈を見上げて言った。
「玲奈さん……
私は……まだ……
あなたを……守りたい……」
玲奈は涙をこぼした。
「大和……!!
お願い……もう休んで……!!
あなたがいなくなったら……私……!!」
大和は微笑んだ。
「大丈夫……
私は……沈みません……
あなたが……いる限り……」
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◆ 鳳翔の“最後の祈り”
鳳翔は震える手で、
壊れた艦載機を抱きしめていた。
「提督……
もう……飛ばせません……
でも……皆さんを……守りたい……」
玲奈は鳳翔の肩を抱いた。
「鳳翔さん……
あなたは十分すぎるほど戦ったわ」
鳳翔は微笑んだ。
「提督……
どうか……皆さんを……」
その声は、祈りのようだった。
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◆ 駆逐艦たちの“折れそうな心”
玲奈は叫んだ。
「暁、雪風、冬月、島風!!
敵の足を止めて!!
大和が持たない!!」
暁は震える手で砲撃を放ち、
雪風は涙をこぼしながら魚雷を撃ち、
冬月は冷静に弱点を狙い、
島風は脚を引きずりながら突撃する。
だが――
敵はすべてを“読んでいた”。
玲奈は絶句した。
(こいつら……
“人間の戦術”を理解している……!?
誰が……こんなものを……)
青葉が絶叫する。
「提督!!
要塞艦の反応……“増えてます”!!
内部で……何かが……動いてます!!」
玲奈は息を呑んだ。
(まだ……何かある……?
この要塞艦の“本当の目的”は……)
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◆ そして――“要塞艦の正体”が動き出す
要塞艦の艦橋に並ぶ“赤い眼”が、
一斉にこちらを向いた。
暁が震える。
「な、なに……?
見られてる……?」
雪風は涙をこぼす。
「雪風……怖い……!!」
冬月は静かに言う。
「……あれは“観測”。
私たちを……見てる」
島風は震えながら叫ぶ。
「島風……嫌だ……!!」
玲奈は息を呑んだ。
(観測……?
まさか……
この要塞艦は……
“私たちの戦い方を学習している”……!?)
青葉が絶叫する。
「提督!!
要塞艦の反応が……
急激に上昇しています!!
これは……“攻撃準備”です!!」
玲奈は叫んだ。
「全艦――退避!!
防壁の影に隠れて!!
来るわよ!!」
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◆ 要塞艦、主砲発射
海が震えた。
空気が裂けた。
そして――
光が走った。
ドォォォォォォォォォォォォン!!!!
鎮守府の中心部が吹き飛び、
建物が崩れ、
地面が割れた。
暁が叫ぶ。
「提督っ!!
鎮守府が……!!」
雪風は涙をこぼす。
「雪風……もう無理……!!」
冬月は静かに言う。
「……これが……“本当の敵”」
島風は震えながら叫ぶ。
「島風……怖い……!!
でも……逃げたくない……!!」
玲奈は拳を握りしめた。
(ここで……終わるわけにはいかない……
この子たちを……死なせない……!!)
玲奈は叫んだ。
「――全艦!!
最後の反撃をするわよ!!
ここが……生死の境界線よ!!」
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◆ そして――次章へ
その瞬間――
要塞艦の艦橋に、
“人影のようなもの”が映った。
青葉が絶句する。
「て、提督……!!
あれ……人……!?
人が……乗ってる……!?」
玲奈は息を呑んだ。
(まさか……
深海棲艦の黒幕は……
“人間”……!?)
大和が震える声で言った。
「玲奈さん……
あれは……
この戦争の真実です……」
玲奈は叫んだ。
「――“黒幕”を暴くわよ!!」
海の向こうで、
要塞艦の“赤い眼”が光った。
それは――
人間の意志を宿した光だった。