うわっ、前からタケノコが!! 作:七夕ナタ
感想、評価、ここすき、誤字報告いつも感謝です。
最近は彩葉は視点とかかぐやの登場の方が多くて枷が外れた暴走ヤッチョ書いてて楽しいけど、かなりキャラ崩壊してるかもしれん(今更)
───視界の隅で、光を反射させる絹のような美しい髪を風に靡かせて、白い影が軌跡を残しながら縦横無尽に駆け回る。
武器から手首へ、手首から肩へ、浸透するように腕から全身へと伝わる重い衝撃。鈍い金属音にも似た音と共に火花が散る。
高速で駆け回る少女の影と気配を見失わないよう、視界に収めながらヒット&アウェイの要領ですれ違いざまに仕掛けてくる攻撃の全てをいなし切る。
攻撃を受け流す度に腕に伝わってくる衝撃、完全に相手にペースを握られてしまっている事に思わず舌打ちがこぼれそうになる。
前蹴りから続け様に武器の振り下ろし、突き、薙ぎ払い、武器を振り抜いた隙を埋める拳闘によるカバー、一度距離を詰めたら食い千切るまで離さないと言わんばかりの近距離戦闘。そのどれもが、
……いや、この歌姫強くない?
こちらもやられっぱなしは性に合わないので、高速で動き回るヤチヨの直線的な動きを見切ってカウンターを叩き込もうとするも意味をなさなかった。こっちのカウンターを前提に動きを作っているようで、逆に相手からの反撃として容赦のない蹴りを喰らって地面を転がる羽目になってしまった。
いや、この歌姫強くない……っ!? こ、こいつまさかとは思っていたが『お助けヤチヨ』のシステムだけじゃなくて、ヘルタ作スタレ世界産の『もと光る竹ver.2』のリミッター外してブースト掛けてるだろ。
こんなん『超お助けスーパーヤチヨさん』状態じゃん。
さっきからこっちの攻撃が先読みされてるんじゃないかってくらい当たらんのだが。自分の演算処理能力底上げして強くなった戦闘能力でぶん殴ってくるのやめてくれませんかねマジで。
というかお前のその戦闘スキル、俺の
「おま、ハードウェアチートはズルだろ!? それにいつの間に俺のデータなんて取ってたんだよ!」
「え〜? ちょっと何言ってるかわかんにゃいかもぉ」
「惚けやがっ……うお、あぶなっ!」
ひぇ……華奢な歌姫が繰り出すパンチの速度と威力してないよ。突き出した拳の威力だけで岩壁が砕けて穴が空いてるって。お前のパンチはザ・ハンドか何かか?
「もー、人聞きの悪い事言っちゃメッ!だよ。それに私は自分ができることを全力でやってるだけだし、使うとしてもリン限定だよ。だから、ちゃんと私のことを受け止めてほしいな?」
「可愛いく言っても許されないからな!? 余裕綽々な顔しやがって、絶対に泣かしてやる……!」
「ふふ、あとでヤッチョに鳴かされるのはリンなんだけどね」
「あー!! 聞こえない聞こえない! ちょっと何言ってるのかわかんないかなー!!!」
こいつ、周りには聞こえない個別のプライベートボイスだからって危ない発言を連発しすぎじゃないか? マジで落ち着けって、推しがそんなセリフ言ってるなんてファンに知られたら泣かれるぞ!?
というかマジで強いんだけど。
こっちの世界に来て
───恐らくその理由としては、俺とヤチヨのツクヨミへの別々のログイン方法により生まれた「差」だろう。戦闘データ云々は正直どうでもいい。
ヤチヨが『もと光る竹』を直接接続した事による自らを
それに加えて、
俺自身もオンパロスというセプター特攻能力の一つとして、ヤチヨと同じように現実の肉体を電子の肉体へと変換してこの電子世界に適応することができるのだが、今回は生身ではなく
早い話、要はスマコンを介したログイン方法による所為で強制的にデバフを喰らったような状態なのだ。しかもアバター体であるにも関わらず、電子世界に適応しようとするチートボディの力が中途半端に作用してる所為でやりづらいったらありゃしない。
無茶苦茶重くて動きづらい、見えない着ぐるみを着させられて戦わされているような状態の所為で本当にやりづらい。くそ、今から肉体変換によるログインに変えようかな……いやでも、それはそれで負けたような気がする、ぐぬぬ。
「この状況で考えごとなんて余裕だね〜」
「うっせ、こっから華麗な逆転劇見せてやるから覚悟しとけよマジで!」
「あ、そういえばこの衣装をリンに見せるの初めてだったよね。どうどう? この姿のヤッチョも可愛いでしょ?」
「いま聞いてくることかそれ? うおっ!? うん、ちょー可愛い!! いやー見惚れちゃうな!? 後でサインください!! あの、だから一旦攻撃の手を緩めていただけると…!?」
「えー、なんか心が篭ってないからどうしようかなぁ?……あ、リンが好きなBON ! KYU ! BON !なお姉さんとどっちが素敵? 返答次第では少し優しくしてあげなくもないかも」
「いや、それはちょっと……うん、ヤチヨはそのままでも綺麗だから大丈夫だと思うぞ……?」
「ははっ、おい今どこ見て答えた? いい度胸してるよねほんと……うんうん、大丈夫だよリン。ヤッチョがグラマラス体形以外の良さを教えこんであげるから」
「やめろ! 目が怖い、こっち来んな!?」
「うふふっ、ひどいなぁ〜。私をこんな風にしたのはリンなんだから……ちゃんと責任取ってよ。ヤッチョと一緒に仲良し、しちゃお?」
「ヒェ……!!!」
あ、悪魔たん……!
おかしい、どうしてこんな飢えた肉食獣みたいな目でこっちを見てきてるんだ。やめろ、舌舐めずりしながらこっち来ないでください。やめて! 私に乱暴する気でしょう? エロ同人みたいに! エロ同人みたいに!……あ、ちょま、容赦のない攻撃はやめちくれ。
「それにね、クソボケで朴念仁で鈍ちんなヘタレたリンが気づいてるかわからないけど……ヤチヨは怒ってるんだよ?」
「それはもうひしひしと感じてますね!? あ、あれか? 俺が黒鬼に協力してるから怒ってるのか!? だとしたらこれには色々と深い訳があってだな……!」
「もちろんそれもあるよ? 私がどれだけ一緒に配信しようって誘っても頷いてくれなかった癖に、かぐやの配信には出て挙句の果てには黒鬼のみんなと楽しそうにしちゃってさぁ………私が気づいてないとでも思ってたのかにゃ?」
「あ、いやそれはその、やっぱ男同士の方が気やすいといいますか……かぐやに関しては放送事故で引くに引けない状況だったといいますか〜。は、ははは……」
「それにヤッチョがどれだけアピールしても手を出してくる気配もないじゃん。据え膳なんだよ? なんで食べてくれないの?」
「え、それ配信云々に関係あんの……ぐふぉ!?」
む、無言でパンチしてくるのやめてください。あ、もろに喰らった所為でダメージがすんごい。あと1、2発同じようなの喰らったらHPが全損どころか残機すら消し飛びそうな気がすりゅ。
「だからさ、私も色々と考えたんだよ。ちょっと強引だったかな、とか押してダメなら引いてみようかな〜とかさ……でもねヤッチョにも“もしかしたら”、なんて懸念点があったんだよね」
「な、なんでしょうか……?」
「実はリンは女の子に興味がなくて男の人に興奮を覚える人なのかもって。だから私に手を出して来ないんじゃないかって……うん、リンが女の子に興味を持てるように調きょ……ヤッチョが教育してあげるからね!」
「はああ!!? んなわけないだろぉ!? 俺は普通に女の人が好きに決まってるだろうが!!! というか待て、お前いまなんて言った!!? かなり際どい発言してただろ!??」
「じゃあどうして私に手を出してこないの! 私の心の傷につけこんで純情弄んだ癖に、そんなにおっぱいの大きい人がいいんだっ!? 私のおっぱいだって別に小さくないもん! うわーん!!!」
「ふざけんな! その言い方だと俺がカスやろうみたいだろうが!? ちくしょう! 泣きたいのはこっちだよ!!?」
「このおっぱい魔人!」
「誰がおっぱい魔人じゃ! 男の子なら誰だってロマンを求めるものだろうが! それと俺は胸だけじゃなくてお尻も好きなんだよ!!!」
「そんなこと聞いてないからこの助平!」
なんだこれ? いやほんとなんだこれ(真顔)
いや、なんかこの子距離感近いなとは思ってましたよ? けどなんていうか、童貞の勘違いだったらやだなというか、俺のちょっとしたトラウマがががが、そういう展開にもっていかれるのはまだちょっと色々とキツいといいますか……いや、その、ごめんて。
というか俺ってヤチヨの中でそこまで好感度高かったの?……まあでも、そういう欲求はいずれ酒寄が満たしてくれるというか解決してくれるだろ!(全力目逸らし&他力本願)
……あの、ふざけた会話しながら猛攻仕掛けてくるのマジでやめてくれませんかね? ヤチヨさんの攻撃速度が凄すぎて、ツクヨミの描画処理能力を超えて残像が見えてきてるんですけど……!?
うお、この歌姫つおい!? 割とマジで正面から受け流し切るのキツくなってきたってば。お互いに番傘の武器を叩きつけてるだけの筈なのに火花が散ってるんですけど!
うごご…!
クソ、おま、あんま調子に乗るなよっ! 悪いが俺は私生活ならともかく、戦場に立てば女の子が相手でも容赦なくブン殴れるタイプなんだからなっ!? 戦場で優しくしてもらえると思うなよ───!!!
調子に乗れるのもそこまでだぞこの小娘がっ! チート持ち転生者を舐めるなよ! ふはは、喰らえ!チート転生者による男女平等パンチを受けてみろォッ!!!……流石に女の子の顔とか殴るのはちょっと気が引けるのと、絵面的にもアレだから肩とか胴体狙いだけど。
鍔迫り合いになった瞬間、力を抜いて半身を捻る。拮抗していた力比べを解き、ヤチヨの体勢を崩して拳を振り上げる───。
「わっ、びっくりした……いちち、腕痺れちゃったじゃんも〜。そんなに私と手を繋ぎたかったのかにゃ? それならそうと言ってくれればいいのに」
「???………ゑ」
パシッと軽い音と共に拳が止められた。
………わーお☆ こっちにはデバフがあるとはいえ、割とマジで殴った俺のパンチが片手で受け止められたぞい……わ、わ…わァ……ァ。
いやマジでふざけんなよ、なんだこいつのチートステータス。どんだけ戦闘力盛られてるんだよ、というかちょっと嬉しそうに俺の手をにぎにぎしてくんな。
リミッター外せばこれが
俺が頼んだとはいえここまで高性能に能力盛る必要あったのか!? 絶対に興味本位で過剰スペックにしてるだろ、お前に無理難題押し付けられてコキ使われたり研究費が予算オーバーしてることガムさんに言いつけてやるからな!
そんなことしてるからスタピに高額の請求書叩きつけられるんだぞ!?
「は? いま私と話してるのに、別の女の人のこと考えたでしょ?」
「うえ!?……や、やっぱり女の子に暴力はいけないよな! 暴力なんて野蛮なことはなしにして、ここは穏便な解決方法として勝敗をじゃんけんで決めようッ!?」
「うんうん、いいよ〜。それじゃあリンはチョキだね、ヤチヨはグーでいくから。……はい。じゃ〜んけ〜ん、ポンっ!」
「ちょ………!!!?」
おもっ……!?
どうにか拳の軌道上に武器を滑り込ませたことによって、直撃する寸前に防御が間に合った。全力で踏ん張り防御したというのに、攻撃を受け止めた瞬間、俺の身体が弾き出されたピンボールのように吹き飛んでいき背後の岩壁を貫通して地面を転がった。
うーむ、あいつワシより強くねー? こまった……ちょっとかてない…。
積み重なった瓦礫の山を退かして、土煙の中から鋭い眼光を輝かせて悠々と歩いてくる大魔王の姿にそんな感想が浮かぶ。気のせいか、ぎゅぴっぎゅぴっと足音がなってる気がする。
───………よし逃げるか! うん、そうしよう! 馬鹿正直にタイマンでこのスーパーヤッチョさんレベルカンスト暴走状態を相手にする必要なんてないしな! そうと決まれば、善は急げって言うしな! 悪いがここらでおさらばさせてもらうぜ!
そんでもってアキラくんか乃依きゅんと合流して、どうにかしてもらうとしよう!
身体を捻り地面を転がり、つま先で地面を蹴って両腕を高く上げる。所謂バックハンドスプリングで着地して、体勢を整えると眼前のヤチヨから回れ右をして逃走を図る。
───が、しかし…。
「ふふっ、どこ行くんですか先輩?」
「……はへ?」
いつの間にか、
「ほら、あなたの可愛い後輩が来てあげましたよ」
「ヤダ!モウオナカイッパイデス…!」
あ、あらやだ、酒寄さんじゃないですか〜。こんなとこで奇遇っすね。もしかして現在進行形で暴走してるヤチヨさんのことを止めに来てくれたのかしら? それじゃあこのまま俺のことも助けてくれちゃったり……なんて可能性はなさそうですね、はい。
……ひぇ、俺の可愛い後輩がかわいくない不気味なオーラを纏いながらこっちを見下ろしてる。ちくしょう、なんだこの状況……お、俺がいったいなにしたって言うんだ! というかなんでお前まで内部通信用のボイスチャットで話しかけてきてんじゃ。
「ひどいじゃないですか先輩。私とかぐやのお願いは無碍にしたのに……私たちにはなにも言わずに、よりにもよって“あの人”の頼み事を聞いて黒鬼側に付くなんて……私、先輩と一緒に戦って欲しかったんですよ?」
「え、ごめ……いや! だ、誰かと勘違いしてるんじゃないっすかね〜!? 俺はその、先輩とかではなく、えっと…そう! 我らが黒鬼の裏方スタッフでございまして……」
「───は? 先輩は黒鬼のスタッフとかメンバーじゃなくて
「ひっ、後輩こわい……あと別にメンバーじゃないです」
「別に怖くないです。訂正してください、可愛いの間違いでしょ」
「なんだこの後輩、可愛いけど怖いよっ。しかもなんか図太いし……!」
「はい、おかげさまで……ふふふっ、ほんま誰かさんのおかげやわ」
可愛いって言われてなんでちょっと満足げなのさ。あ、ちょ、せっかくこそこそと後退って逃げようとしてたのに、あなたの武器のブーメランから伸びてるワイヤーを巻き取って俺を自分の方に近づけないでください。
あ、当たってる。俺の桃太郎フェイスの酒寄さんの持ってるブーメランソードの鋒が当たってます。そんな「当ててんのよ」みたいな感じでぐりぐり押し付けてこないでください、俺のHPが減っちゃうでしょうが。
あ、やめて酒寄さん。一瞬でワイヤーをぐるぐる巻きにして俺のこと自分の陣地に引きずって行こうとしないでください。あの、これそういうゲームじゃないんですって……! やめて、黒いオオタカの、フィールドを飛行出来る高速型のライドを呼び出して俺のこと誘拐しようとするのやめてくだちい!
吊るされた芋虫みたいになってるってば!
「どぉらぁ! この裏切り者〜! なんでそっち側に味方してんのー!!!……ってあれれ? なんかすんごいことになってね?」
すると、少し遅れながらも2人に追いつく形でミドルレーンに現れたかぐや。
自分の武器のハンマーの背部に備えられたジェットエンジンを点点火させた飛行モードを解除しながら落下してきた。なにやら彼女も怒り心頭というか、明らかに憤慨した様子で大股歩きでずしずしとこちらに寄ってきたが俺の様子を見て目を丸くしていた。
まさか、お前が俺の
「ナイスタイミングだかぐやァッ!!! よし、今すぐに俺を助けてくれ! こいつらをどうにかしてくれないと絵面的に色々とやばい気がするぅ! もうお前だけが頼りなんだって!」
「ええ〜。リンに頼られるのは嬉しいし、お願いなら聞いてあげたいけどさぁ……でもリンはかぐやのお願い聞いてくれなかったよね? かぐやのこと一番に推してくれるって言ったのに、他のライバーに浮気しちゃってさー」
「え、いつ言ったそんなこと? はは、こやつめ。存在しない記憶埋め込んでくんな」
「…………むぅ〜」
「あーうそうそ! ちょっ、無言でハンマー振り上げるなって! そうだな!? 言ったかもしれないな! さすがは俺の最推し! 今日もちょーカワイイ! マジ最カワ! だから早く助けてくんない!!?」
「にししっ、だよね〜〜!!!」
「は?……へぇ、そっかそっか。かぐやが最推しなんだ〜。そうだよね、かぐやはキラキラしててカワイイもんね……それで、ずっと一緒にいた可愛いヤッチョのことはどう思ってるの?」
「くそっ! こいつらめんどくせえよ!!! アキラくんでも乃依きゅんでもいいからヘルプッ! マジで助けてくれっっ!!」
ヤチヨさん目が怖いっす。姫子のコーヒーみたいに真っ黒に染まった昏いおめ目でこっちをガン見すんのは普通にホラーなんでやめてくださいって。あ、傘型武器の銃口みたいになってる先端をグリグリと顔に押し付けて誘導尋問しようとしないでください。
ちくしょう。助けてくれ相棒! 俺はもうダメかもしれない!!! 今こそお前の陽キャパワーが必要だ! この暗雲をお前の烈日パワーで晴らしてくれ! 頼むから世界の壁を超えて助けに来てくれ俺の烈日!!!
『え? な、なんだって相棒!? サフェルさんやキャストリスさん、それどころか最近は他の女性陣が飢えた獣のような目をしていて怖いだって!?』
『あ、ばか! シィー! デケェ声出すな、今隠れてるんだよ……もうお前だけが頼りなんだ、助けてくれファイノン!』
『はは、よくわからないけどきっと大丈夫さ相棒! 君ならどんな困難な局面でも乗り越えられるはずだ。それにもし、相棒が背中から刺されるようなことになっても僕やモーディスが間を取り持って守って見せるさ安心してくれ!』
『そこまでは言ってねえよ! 俺のことなんだと思ってるんだ!? というか、背中から刺してくるのはお前の方だっただろうが(豹変)』
『おっと、やめてくれ。それは僕に効くんだ。君の相棒が泣いちゃうぞ?』
ふと、過去にオンパロス編終了後に救世主と今だから笑い話に出来るブラックジョークを交えて行った、そんな短いやりとりを思い出す。なんとも頼りになる言動だったが……俺は忘れてないぞ?
助けに来てくれたと思ったら、女性陣からの圧倒的な圧に押されタジタジになって最終的にはお前はキュレネに「ふふ。ファイノンってば、何かに全力な女の子の邪魔をするなんてダメなのよ?」って引きずって行かれてたよな?
その後、お前ら俺がミュリオンに詰め寄られてる横でイチャイチャしてたよなぁ!? でもお前らが幸せそうにゆったりとした時間を過ごしてる姿を見るとこっちも頑張ってよかったと思えるので別にいいんだけどね!!!
モーディスはモーディスで、しがみついて助けを求めてみたが「……はぁ、HKS」の一言だけ呟くと首根っこ掴んで俺のこと売り渡したからな?
……やっぱダメだ。数少ないオンパロス組の男子たちも頼りにならないかもしれないっ! アナイクス先生はもっとダメだ! 知能に全振りしたせいで筋力が足りない! 細すぎてあいつは論外!
───もはやここまでか、なんて諦めかけたその時……
「なんか面白いことになってるけど、リンちゃん大丈夫そ〜〜?」
「え………な、ナイス乃依きゅん! 今日も良いエイムしてるね! マジで神エイムが冴えてるぅ! きゃぁぁぁ! 今日は一段と作画良すぎィィィィィ!!!」
「うるさ」
どこからともなく飛んで来た一本の矢が、風切り音と共に俺を拘束していたワイヤーを伸びている武器の根本から撃ち抜くことによって切断した。
簀巻きにされかけていたワイヤーが斬られた事により圧迫感が消える。自由の身となったことを理解して、残っていたワイヤーの残骸を引きちぎりながら脱出する。
逃がさないと言わんばかりにヤチヨがこちらへ手を伸ばしてくるが、それよりも俺が後方へと飛び退く方が速かった。
更に追い討ちで飛んで来た乃依の狙撃に気がついたヤチヨは追うのではなく、近くにいた酒寄とかぐやを守る為にも防御を選択したようで、その場で自分の傘を開くと続け様に放たれる矢を弾き落としていく。
「っ、まだ話は終わってないんですけど……!」
「───おいおい、俺ら抜きでなに面白そうなことしてんだよ。仲間ハズレなんて悲しい〜、てなわけで俺らも混ぜてくんないっ!」
「うげえ!? 出たな帝っ!」
「はは、かぐやちゃんってばその反応はちょっと酷くない?」
酒寄とかぐやがフォローに入ろうとした一瞬、頭上の岩壁から落下してきたアキラくんが酒寄目掛けて棍棒を振り下ろしながら乱入してきた。それだけではなく、フォローを妨害すると同時に2人を吹き飛ばすことによって距離を離す事でヤチヨから分断していた。
地面に棍棒を叩きつけた攻撃によって土煙が舞い上がる。
「ふぅ〜、なんかすごいことになってたけど問題なさそ?」
「助けに来んのが遅いんじゃボケ! もっと速く助けにこんかいワレェ!! どこで油売っとたんじゃい! てか、なんでここに居んだよ。さっさと櫓占拠して天守閣落としてこいよ!」
「あっれ、なんか乃依の時と反応違くね!?? なんかヤバそうだと思って割と急いで助けに来たんだけど俺ら!?」
バカ野郎! 俺がお前に感謝なんてするわけないんだからね!というかそもそも、俺をこの地獄に導いたのはお前じゃい。笑顔で突き落としてきたような奴に感謝なんてするわけないだろうが(暴論)
「てかマジで櫓はどうした!? 助けに来てくれるよりも、1試合目を終わらせた方が早いだろ!」
「櫓ならとっくに占拠してるっての! 誰かさんが3人も押さえ込んでくれてるおかげで超ラクだったよ! というかあのヤチヨちゃんどうなってんだ!?」
「シラネ」
え、そうだったの? 全然気が付かんかったわ……いや、とりあえず今はそんなことは置いておいて。この圧倒的な混沌とした状況と俺の精神衛生状の為にも、天守閣を落として一回戦目をさっさと終わらせてくれたほうが嬉しいですけど。
乃依きゅんが大魔王を足止めしてるうちに、アキラくんにはさっさと相手の天守閣に『大将落とし』を打ち込んで───。
なんて思考していると、乃依きゅんの鈍足効果を付与した特殊矢による猶予1フレーム技の鈍足連射をその場で防いでいたヤチヨが動き出してしまった。
攻撃に鈍足効果が付与されていることは見抜いていたのだろう。連続で放たれる矢を叩き落とし、防御が間に合わないと判断した攻撃のみ最低限の動きで回避していた。
だがしかし…。
「わわっ、相変わらず凄いね乃依ちゃん! でも───それだけじゃちょっと足りないかなぁ……あと覗き見はダメだ、よっ!!!」
「は……?」
あろうことかこの大魔王。飛んで来た矢の一本をなんて事ないかのように片手で掴み取ると、続け様に放たれた矢の隙間を縫うように回避しながら姿勢を整えてやり投げの要領で狙撃ポイント目掛けて投げ飛ばしやがった。
うそーん……。
突き抜ける一筋の光、遅れて響く轟音と吹き荒れる突風。そして乃依きゅんが居るであろう狙撃ポイントへと投げ放った矢は一直線に伸びていき、とんでもない爆発音を響かせながら吹き飛ばしやがった……え゛???
の、乃依きゅぅぅぅぅぅんっっっ!!!?……あ、マップには位置情報表示されてるから生きてるっぽいな、よかった。
「よっしゃ! ストラーイク!ふふっ、それじゃリン……第二ラウンドだね?」
「……マジで勘弁してくれ」
くそ、楽しそうに笑いやがってこのやろう。こっちは渇いた笑みしか出て来ねえっていうのに……もうやだおうち帰りたい。
いやー、なんだこれ…。
ヤチヨは多分圧倒的な闇属性で、彩葉はまだモヤモヤ混じりの闇属性なりかけだけど、かぐやはまだまだ純粋な0歳児なので圧倒的な光属性の可愛い嫉妬くらいだと思います。
執筆中その作品の用語とか設定を使う際に、なんとなく気になりました。
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『超かぐ』も『スタレ』も知ってる!
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超かぐや姫!しか知らんで!
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崩壊:スターレイルしか知らんで!