うたって☆メロディランド♪   作:あいライス

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クゥすみはいいぞ~!


第2話「ドキドキ☆初出勤」⑨

やがて午後の仕事の時間になったから、明るい足取りでスタジオへと戻ってきたことりと千砂都。

 

 

◇撮影スタジオ

 

スタジオの扉を開けた瞬間…。

 

 

すみれ「はぁ~!?」

 

 

すみれの怒鳴り声が響く。

 

 

ことり、千砂都「…!?」ビクッ

 

 

スタジオの中央では、すみれが腰に手を当てて仁王立ちになっていた。

 

睨むその先には、今にも泣き出しそうな顔をした可可がいた。

 

 

(BGM:チグハグ)

 

 

すみれ「まだ採寸してなかったの!? 何で!?」

 

可可「だってレンレンに服のサイズを応募フォームに入れてもらおうと思ったのに、りなりーがもうページをアップしたあとだったんデス!!」

 

すみれ「それならそうと気づいたときに早く言いなさいよ!! 報連相って言葉知ってる!?」

 

可可「だから今日、お二人が来てから採寸しようと思ったのデス! そしてなにより、お二人を実際に見たほうが、衣装のアイデアが浮かぶと思いまして! 現に浮かんでます! あとはサイズが分かれば、すぐ取り掛かれマス!」

 

すみれ「そういう問題じゃないわよ! 午後は歌のリハーサルの時間だって決まってたでしょ!なにを今更!」

 

可可「でも今日中に採寸しないと、可可の作業が間に合いません〜〜!!」

 

 

両手をバタバタと振る可可。完全にパニック状態。

 

恋と果南が、慌てて二人の間に割って入る。

 

 

果南「可可ちゃん!! 落ち着いて!! ねっ? 一回、深呼吸しよ!」

 

恋「すみれさんも、感情的になってもなにも解決しませんよ! 今から冷静に段取りを立て直しましょう!」

 

ことり、千砂都「……」

 

 

扉のすぐ前で立ち尽くしていたことりと千砂都は、声も出せずに立ち尽くしていた。

 

その隣では、マルガレーテが眉間にしわを寄せ、呆れ気味に腰に手を当てて見つめている。

 

 

マルガレーテ「まったく…。 子ども番組作ってる人たちが子どもじみてどうするのよ…?」

 

梨子「う~ん…」

 

 

梨子も腕を組み、二人の言い争いをじっと見つめていた。

 

 

千砂都「あの…、梨子さん、これって…?」

 

梨子「…?  あぁ〜…それがね…、可可ちゃんがあなたたちの衣装の採寸をやろうとしてたんだけど、忘れちゃってたみたいなの」

 

ことり「あっ、そう言えば、まだ測ってもらってないです…」

 

 

元μ's時代、衣装作りしてたことりだからこそ、採寸の重要性は身に沁みて理解している。

 

ましてや第2シーズン初回の収録前。衣装担当のプレッシャーがいかに大きいか、少しだけ可可の気持ちがわかる気がした。

 

 

マルガレーテ「あぁやってパニックになった可可先輩は、もう何言っても聞かないわよ」

 

梨子「そうね…。 ごめん、二人とも。 歌のリハーサルの前に、可可ちゃんに採寸作業からさせてあげて」

 

ことり「わかりました」

 

千砂都「了解です」

 

 

スタジオの中心では、すみれと可可の口論がまだ続いていた。

 

 

すみれ「あんたって子はホントに……!」

 

可可「間に合わなかったらどうするデスか~!? だから変わってほしいと言ってるのデス〜!!」

 

 

涙声で叫ぶ可可。

 

 

すみれ「あぁもう!! わかったわよ!!  梨子とマルガレーテもそれでいいかしら?」

 

 

ようやく視線をすみれが振り向けると、視界の隅にことりと千砂都の姿が目に入った。

 

 

すみれ「あっ……、あんたたちも来てたのね……?」

 

ことり「は、はい…」

 

千砂都「いました…」

 

梨子「可可ちゃん。2人とも、先に衣装からでいいそうよ」

 

可可「ホントデスか!?」パァァ

 

マルガレーテ「仕方ないわね。私たちのは後ででいいわよ」

 

可可「よかったデス〜!」

 

 

ほんの数秒前まで泣きそうだったとは思えないほどの変わり身。

 

 

恋、果南「ふぅ…」ホッ

 

可可「デハ、お二人ともこちらへ!」

 

 

可可はことりと千砂都のところへ駆け寄って手を握り、そのまま引っ張って廊下へ走り出す。

 

 

ことり、千砂都「わわっ! 可可さん!?」

 

可可「マルマル~、リコリコ~、ありがとうデス~!」

 

 

すみれは腕を組みながら、その背中を見送った。

 

 

すみれ「まったく…、現金なんだから…」

 

恋「なんとか機嫌直してもらえてよかったです」

 

果南「そうだね。梨子ちゃんとマルガレーテちゃんもありがとね」

 

梨子「いつものことですし、慣れました」

 

マルガレーテ「そもそも応募フォームの時点で気づけたら、こんなことにはならなかったわ」

 

恋「すみません…。私が気づかなかったばっかりに…」

 

マルガレーテ「あ…、ごめんなさい、そんなつもりじゃ…」

 

すみれ「心配だから、私も衣装室行ってくるわ。またあの子が暴走しないように見張っとかないと」

 

果南「あはは…、お願いね…」

 

 

すみれもスタジオを後にした。

 

 

* * *

 

 

◇衣装室

 

壁際の棚には、色とりどりの布地が整然と並べられ、所々にトルソー、糸や針の詰まったケース、スケッチブックなど、可可のお仕事道具たちが並んでいる。

 

その中央で、可可は千砂都の採寸を進めていた。

 

 

可可「歌おう〜♪ 歌おう〜♪ 笑顔でね~♪ 踊ろう~♪ 踊ろう~♪ 元気よく~♪」

 

 

メロディランドたいそうの歌詞を口ずさみながら、楽しそうにメジャーを当てていく。

 

 

可可「千砂都の体、すごくいい体してるデス! ウエストも引き締まってるし、肩のラインもとっても綺麗デス!」

 

千砂都「ずっと小さい頃からダンスやっていたので、そのおかげかもしれません」

 

可可「おぉ~、小さい頃からダンスデスか~。すごいデス!」

 

ことり「……」

 

 

千砂都採寸の間、ことりはすぐ後ろで待機していた。

 

壁際に置かれた椅子にちょこんと腰かけ、千砂都の後ろ姿と、それを一生懸命に測る可可を、微笑ましげに見つめる。

 

 

すみれ「……」

 

 

その隣では、すみれが腕を組みながら様子を見守っていた。

 

ふと、すみれがことりの方へ身体を傾ける。

 

 

すみれ「さっきはごめんなさいね」

 

ことり「えっ…?」

 

 

(BGM:すれ違いのヨーソロー)

 

 

すみれ「初日から嫌なところ見せちゃって…。 怖がらせちゃったかしら?」

 

ことり「あ…いえいえ、そんな…」

 

すみれ「あの子、今はああやってご機嫌だけど、本当は自分が段取り遅らせちゃったこと、すごく反省してると思うの…」

 

 

採寸中の可可と千砂都は、なにやらたこ焼きの話で盛り上がっていた。

 

 

すみれ「決して悪い子じゃないのよ」

 

 

その言葉に、ことりは思わずすみれの横顔を見る。

 

どこか姉のような、優しい眼差しで、さっきまで怒りをぶつけてた本人とは思えないほど、柔らかであたたかな表情だった。

 

 

すみれ「でもあんなふうにパニックになると、周りが一気に見えなくなっちゃうところがあるの。 まったく困った子よ。  ある意味きな子より、可可のほうが、ここのスタッフの中で一番の子供ね」

 

ことり「ふふっ。 すみれさんって可可さんのこと、よく見てるんですね?」

 

すみれ「はぁ!?/// だ、誰があんな泣き虫見てるのよ!?///」

 

ことり「そういう意味じゃなくて。なんだかんだ気にかけてるんだな〜って」

 

すみれ「ま…まあ一応同期だし…。   なんか可可…、どこか放っとけないのよ…」

 

ことり「へぇ~♪」ニヤッ

 

すみれ「な…なに?/// その微笑ましいものを見るかのようなその目は!?///」

 

ことり「クスッ…。 いえ、なんでも」

 

すみれ「まっ、差し詰め、きな子がドジで手の掛かる小学1年生だとすれば、可可は泣き虫な年少さんみたいなものよ!///」

 

ことり「ふふふっ」

 

ことり「(マルガレーテさんは真姫ちゃんみたいだったけど、すみれさんはなんだかにこちゃんみたい)」

 

ことり「それにしても、可可さんの衣装に対する熱意はすごいんですね」

 

すみれ「まあ確かに。 服飾の技術に関して言えば、あの子は、このテレビ局の中で一番と言える実力よ」

 

ことり「えっ? そうなんですか?」

 

すみれ「ええ。確か上海の服飾専門学校で、首席を取ったって聞いたわ」

 

ことり「…!」ピクッ

 

 

服飾専門学校。

 

それはほんの数週間前まで、彼女自身が思い描いていた将来の道。

 

スクールアイドルとしての活動を終えたあと、ずっと心の奥にあった夢。

 

歌のお姉さんを目指す決意をしたことで、そっと胸の引き出しにしまった未来。

 

 

すみれ「縫製もデザインも、どちらもあの歳でプロレベル。 だからこそ、あの子は妥協ができないのよね」

 

ことり「そう…なんですね……」

 

 

ことりの声は小さくなった。

 

後悔というわけではない。

 

でももし、「あのまま服飾の道に進んでいたら、私はどうなっていたのか」。そんな考えが、ふと頭をよぎった。

 

だけど、ことりはすぐにかぶりを振る。

 

 

ことり「(ダメだよ…! 今日がはじまりの日なんだもん。 ここで頑張らなくちゃ)」

 

 

今日、こうして“歌のお姉さん”として一歩を踏み出した。

 

あのときの迷いも、不安も全部ひっくるめて、自分が選んだ道。

 

すみれが隣でふと目をやると、ことりの眼差しが少しだけ曇っていることに気づく。

 

 

すみれ「(…? さっきまであんなに笑ってたのに…)」

 

 

声をかけようとしたが、ちょうど千砂都の採寸が終わり、次はことりの番になった。

 

 

可可「デハことり、こちらへどうぞデス!」

 

 

明るく響く可可の声に、ことりがはっと顔を上げる。

 

 

ことり「は、はいっ」

 

 

立ち上がったことりは、曇りを感じさせない柔らかな微笑みを浮かべていた。

 

その表情を見て、すみれは言いかけた言葉をそっと飲み込む。

 

 

すみれ「(うん…。今は大丈夫そうね)」

 

 

すみれは微笑むようにして、ことりの背中を見送った。

 

ことりは可可の待つ採寸スペースへと歩いていく。

 

 

ことり「(今までスクールアイドルの時は、自分が採寸する側だったけど、それが今日からされる側になるって、なんだか少し不思議な感じがして、ちょっぴり恥ずかしい…)」クスッ

 

可可「では失礼して。 ふむふむ、ウエストは…♡」

 

 

そう言いながら可可が手際よく巻き尺を広げて、ことりのウエストにそっとあてがう。

 

 

可可「おぉ~…、ことりの体からは優しさが出てて、とっても好きデス!」

 

 

可可が、満面の笑顔でそう言った。

 

 

ことり「えぇ?/// ど、どういう意味です?///」

 

千砂都「わかります! ことりちゃんって、なんか癒やされるですんよね!」

 

可可「はいデス!」

 

 

(BGM:想いは波に寄せられて)

 

 

可可「服を作るって、その人の性格とか、動きとか、全部見ながら決めるんデス。 だから可可は何でもお見通しデスよ」

 

ことり「…!」

 

 

μ’sの頃。仲間一人一人の顔、動き、性格、ステージでの役割、そういったすべてを頭の中で組み合わせて、衣装を作っていた日々。

 

みんなが可愛く見えるように。ステージで一番輝けるように。衣装作りは、ことりにとって愛のこもった創作だった。

 

 

ことり「そうですよね。わかります。私もμ’sの頃、みんなの衣装を作ってたとき、そう思って、作ってましたから」

 

可可「あっ!そういえば言ってましたネ! 衣装作りの経験があると!」

 

ことり「はい」

 

すみれ「なるほどね。だからそんなに着こなしが自然なのね」

 

可可「ことりの作った衣装も見てみたいデス! 写真とかないデスか!?」

 

ことり「えっ!? そんな…! 服飾の専門学校を首席で卒業した方に見せるなんて、恐れ多いですよ!///」

 

可可「ほぇ? 何で知って…?  あぁっ! すみれ! 話したデスか!?」

 

すみれ「別にいいじゃない。減るもんじゃないし」

 

可可「自慢してるみたいでなんか嫌なんデス!!///」

 

すみれ「その発言が既に自慢よ」

 

可可「う……!  と…、とにかく、見てみたいデス! お願いデス~♡」

 

 

まっすぐな眼差し。まるで子犬みたいなキラキラとした瞳で見つめられる。

 

 

ことり「(うぅ…。 そんなまっすぐお願いされたら、断れないよぉ……!)」

 

 

ことりはスマホを取り出し、写真フォルダを開いた。

 

μ’s時代の写真が並ぶ画面。

 

それはことりにとって、宝物のような記録。

 

 

ことり「これが…その時、私が作った衣装です///」

 

 

ことりがスマホの画面をそっと可可に向けると、自然と千砂都とすみれもその横に集まり、3人の視線が一斉にことりの手元に注がれた。

 

 

千砂都、可可、すみれ「…?」

 

 

画面に映るのは、μ’sがステージに立ったときの写真。

 

煌びやかなステージ衣装に身を包み、9人が笑顔で並んでいる。

 

 

可可「っ!? す……すごいデス!!」

 

すみれ「これ、9人分を全部一人で考えて作ったっていうの!?」

 

ことり「はい。みんなで曲のイメージを話し合って、デザインしました」

 

 

すると、千砂都が画面に映る写真を指さしながら、満面の笑みで語りはじめる。

 

 

千砂都「確かこれは『ユメトビラ』って曲の衣装で、こっちは『Snow halation』、それでこっちは『僕らのLIVE 君とのLIFE』の時の衣装だよね?」

 

ことり「うん、正解!」

 

可可「千砂都、よく知ってるデスね?」

 

千砂都「実は、ことりちゃんのいたスクールアイドルのファンだったんです。高校の頃、夢中で応援してました!」

 

すみれ「だからそんなに詳しいのね」

 

 

すみれの目が写真の中の一人に止まった。

 

 

すみれ「んっ? ちょっと待って、この中に…。 あっ!やっぱり絵里もいるじゃない!」

 

ことり「はい。絵里ちゃんも一緒にμ’sとして活動してました」

 

すみれ「あぁ~、なるほど。だから絵里と友達だったのね」

 

ことり「はい」

 

可可「はわ〜♡ みんな可愛いデス〜♡ 一人一人の個性がちゃんと衣装で出てるデス!」

 

ことり「ふふっ、ありがとうございます」

 

 

ことりは画面をスワイプして、次の写真を見せる。

 

 

すみれ「これは……?」

 

千砂都「『KiRa-KiRa Sensation!』!!  ラブライブ!決勝で着てた衣装だよね!? 私、この衣装が一番好きなんだ!」

 

ことり「私もこの衣装には、特に思い入れがあるの。 今までで一番可愛くしよう!って、すごく頑張ったから」

 

可可「…素晴らしいデス……! このフリルとスカートのボリューム…!そして色づかいのバランス…!  …………ん~~…!」

 

 

(BGM:ハイテンション!)

 

 

可可「すっごく素敵デス~~!!」

 

ことり、千砂都、すみれ「…!?」ビクッ

 

 

突然、可可がぴょんっと跳ねるように立ち上がった。目はキラキラと輝いていた。

 

 

可可「ことり様! お願いがあるデス!」

 

 

ピシッと両足を揃えてことりに向き直った。

 

 

ことり「えっ!? さ、様!?」

 

可可「可可を、ことり様の弟子にしてほしいデス!!」

 

 

真剣な眼差しでそう宣言した可可。

 

 

ことり「で、弟子!? いやいやいや、私のなんて本当、独学みたいなもので!  実際にお仕事されてる可可さんのほうが、ずっとすごいですよ!?」

 

可可「衣装作り、もっと学びたいデス!  ことり様の感性や視点、全部、たった今、可可の憧れになりマシタ!  だから弟子として、いろいろ教えてほしいデス!」

 

ことり「ま、まず…、その『ことり様』って言うのやめてください〜///  さっきまでみたいに『ことり』でいいですよ〜///」

 

千砂都「ことりちゃん、なんかすごいことになったね〜」

 

すみれ「ことり。弟子がどこまで本気かわからないけど、可可は一度言い出したら聞かないから、諦めなさい」

 

ことり「う〜ん……」

 

 

ことりの視線が可可と重なる。

 

 

可可「……」キラキラ フンスッ

 

 

そこには、年相応の無邪気さと、職人としての芯の強さが同居していた。

 

 

ことり「師匠と弟子の関係じゃなくて、普通にお友達としてなら、衣装の話とかいっぱいしたいですよ?それで良ければ…」

 

可可「…!」

 

 

可可の顔が、ぱあっと明るくなる。

 

 

可可「ホントデスか!?」

 

ことり「はい!」

 

可可「やったデス!!」

 

 

* * *

 

 

ことり「この衣装って、子どもたちに安心感を与えたいですよね。 ふわっとした素材とか、やさしい色合いとか……」

 

 

採寸がひと通り終わったことりは、隣でメモを取りながら真剣に頷く可可に、少しだけ自分の思い描いたビジョンを話し始めていた。

 

 

可可「それ、すごくいいと思いマス!」

 

 

可可は両手を胸元でぎゅっと握りしめて、瞳をきらきらと輝かせた。

 

 

可可「じゃ裏地に、汗を吸収するコットン混素材も入れて、表地は手触りのいいチュールにして、動いたときにふわっと広がる感じにするのはどうデスか?」

 

ことり「そんなにすぐに浮かんでくるなんて、やっぱりすごいなぁ」

 

千砂都「可可さん燃えてきてますね」

 

すみれ「完全にスイッチ入ったわね」

 

 

可可は布地のサンプルを何枚も広げて、ことりと意見を交わしながら、次々とアイディアを出していく。

 

 

コンコンコンッ

 

 

控えめなノック音と共に、扉がわずかに開いた。

 

 

果南「可可ちゃん、採寸終わった?」

 

 

ひょこっと顔をのぞかせたのは、果南だった。

 

 

果南「そろそろことりちゃんと千砂都ちゃんに、リハーサルしてもらいたいんだけど」

 

可可「ちょうど今、終わったところデス! これからすぐ制作に取り掛かるデス!」

 

果南「OK。じゃ、ことりちゃん、千砂都ちゃん。スタジオに行こうか!」

 

ことり、千砂都「はい!」

 

可可「ことりの衣装に負けないくらい最高の衣装を作ってやるデスよ~!」

 

ことり「ふふっ、頼もしいなぁ~」

 

千砂都「楽しみにしてます!」

 

すみれ「可可、あんまり無理しないでよ? あの時みたいに徹夜して倒れられたら困るんだから」

 

ことり「(あの時って…?)」

 

千砂都「じゃ、行ってきます!」

 

ことり「行ってきます」

 

可可「頑張ってくださ〜い!」

 

 

可可が手をぶんぶんと振りながら、2人を見送る。

 

ことりと千砂都がスタジオへと去り、静かになった衣装室に、しばしの沈黙が流れる。

 

 

可可、すみれ「……」

 

可可「すみれ…。 その……さっきは…言い過ぎて、ごめんデス……」ボソッ

 

すみれ「…?  別にいいわよ。私も少し言い過ぎたわ。  ただ…、謝るなら私じゃなくて、恋さんと梨子とマルガレーテにしなさい。 あなたのために時間を調整してくれたんだから」

 

可可「……/// はいデス……」

 

すみれ「ほら、私も手伝ってあげるから。さっさと2人の衣装、作りましょう?」

 

可可「…!  やりますっ!!」

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